2021年03月06日
Love and Death「Between Here & Lost」
ソロ名義でのシングルを挟み、ついにヘッドのリーダーバンドが始動。ソロアルバムでモロに初期KORNなサウンドを出したことでまだまだやれる事を証明したが、いかんせん音がショボく、ウワモノ以外への配慮が全く足りていなかったので、きちんとメンバーが集まってバンドになったのは素直に嬉しい。このアルバムの前に出ていたソロシングルである「Paralyzed」のPVに出ていたメンツがそのままバックを固めているようだが、彼らもクリスチャンロックバンドでプレイしていた実力者だ。
バンド名義のEPに続いて発表された1stアルバム。
メンツも固まり、ソロアルバムよりアレンジや音がきちんと作られた結果、普通に現行のKORNのサウンドに近づくというのは皮肉だが、ボーカルもたまに真似というレベルでジョナサンっぽくなる。悪くはないがゴス要素やエレクトロ要素はジョナサン由来で、ギター隊は元々メタルヘッズだったはずなので借り物感は拭えない。
このアルバムを聴くと、ヘッドは知られていたパーソナリティやこれまでの経緯を考えると意外なほど器用であることが分かる。やはり結局のところ一人KORNであるものの、当時のラウドロック以降のDjentなどへの目配せもあるように聞こえるサウンドで、ボーカルも本職と遜色なくこなしている。本当に意外なほど器用だ。
それは良くも悪くもだ。世の中にKORNフォロワーのバンドなんて山ほどいるので、逆に埋もれてしまったようにも感じる。
歌詞はクリスチャンになった自己から出ているだろうが、もっとクリスチャンロックに寄せてくるかと思ったらそうでもなく、サラッと聞いた感じは「KORNでいいじゃん」と思ってしまう。
よく出来ているが故に伸び代も特殊性も感じられない残念な出来だ。色々ショボくてもソロ名義の作品の方がヘッドの作品である意味があったと思う。
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