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「モッシュピット」





『遭難フリーター』で注目を集め、大森靖子や豊田道倫、前野健太などと作品を作り、カンパニー松尾率いるAVメーカーハマジムにも籍を置いていたことのある岩淵弘樹監督が撮った、2015年リキッドルームでのHave a Nice Day!のフリーパーティのドキュメンタリー映画。

...なんてことは全く知らず、『モッシュピット』というタイトルと出演バンドから、「なんか聞いたことあるバンド名だな、ハードコアバンドのドキュメンタリーかな?」と勘違いしつつなんとなく買ったのだが、これが大当たり。ちなみに名古屋のバンドのNICE VIEWと勘違いしてた。

中心となるのはHave a Nice Day!なのだが、これがなんとも説明が難しく、まぁやはりロックバンドなのだが、自らを「ジャンク・ディスコ・バンド」と名乗っているくらいで、編成もこの時は独特だったりする。「ニュー・ウェイヴっぽい」ってのが一番わかりやすいのかな?

そのHave a Nice Day!がより大きな規模でのパーティーの為にクラウドファンディングで資金を集め、同じシーンでの仲間であるNATURE DANGER GANGを対バンに、Limited Express(has gone?)やおやすみホログラムなどをゲストに迎えて行ったライブの記録。

絶対長くなるので、ここで切って続きは追記に。とりあえずそのクラウドファンディングの際に公開したMVを。



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はい、このMVを観てピンときたらもう映画観て損はないです。観ましょう。

しかし、素晴らしい音楽ドキュメンタリー映画で、この映画で知ったバンドも全部カッコよくて、でも観てから随分放置していたのは、イロイロ考えてしまったから。

基本的には素晴らしいです。
月金で働きながら週末にバンド活動をし、ちゅんと認められ、小さいながらも自分たちを中心としたシーンも形成していたHave a Nice Day!。しかし中心人物である浅見北斗が、そこには何かあるんじゃないか、ともっと大きなものに手を伸ばし、結果として周りとの齟齬が生じてしまったりしながら、大団円のフリーパーティーに。もう号泣ですよそりゃ。
初めての大舞台に向け、それぞれの出演バンドの内情やファン達のインタビューも挟んでいき、否が応でも入り込んでいってしまい、最後のライブ演奏で爆発する。

放置していた理由の一つは、いくらでも掘れるから。
とりあえずDVDにはヴァージョン違い(ライブ映像中心のもの)が入っていて、2パターン映画が入ってます。
ちょっとyoutubeで検索したら「プロローグWEB版」というのがガッツリ40分あります。
そして、Have a Nice Day!のライブ映像もまたフルでなんぼでもあります。ほかのバンドも含め、検索しだしたらもう沼。
しかもその後、映画の主題歌とかのタイアップ曲、楽曲提供とかで活動が活発になってさらに追えなくなってくるっていう。

まぁそれは普通に言い訳なんですが、もう一つが本当の理由。
この作品のタイトルでもある「モッシュピット」ってモノの事。
まさにそのタイトルに惹かれて買ったんだし、元々デスメタルバンドやってたくらいなのでその文化に対する理解はあるんですが、なんかね、最近ちょっと考えてしまって。
「危ないからやめよう」「私はライブをしっかり見たいだけなのに」なんて戯言はクソ食らえなんです。まぁ実際私も最前で頭振ってたらダイバーに蹴られて顔面から血流しながら暴れたりしてたんですよ。
ただまぁ、うまいこと逸れてたから青春のいい思い出であり、「昔バンドやってた」が分かりやすくなる名誉の負傷なんですが、1センチズレてたら失明、とまでいかないだろうけどそれなりのダメージはあったと思うんですよ、ごついブーツで興奮状態の人に蹴られてるんだから。
例えば右に比べて左目だけ視力がだいぶ低い、とかになってたら、それって「青春のいい思い出」になってたかな?と思うんですよ。
きっと歳をとっただけなんだろうけど、なんか考えちゃって。
正直、ライブ映像を見ながら、「よく見るこいつの傍からは離れるな、危ない」とか客見ながらふと思ったりしちゃうんですよ。

そんな感じで、「最高!俺もモッシュピットで暴れてぇ!」とストレートには思えないままモヤモヤしてたら、新宿ロフトのライブの最中に客が負傷する事故とかあって。
まぁ自己責任なんですよ。客が暴れるタイプのライブで盛り上がってるとこに行って、ケガするってのは。
でもまぁ、ケガしたくなきゃライブ来るな、ってのも違うしね。よっぽど売れてるバンドじゃなきゃ「危ないから2階席で観ます」ってわけにもいかないからね。

映画と関係ないこと書いてるようだけど、そこらへんに無自覚なんじゃないかな?タイトルにまでして、そこにフォーカスするのもどうかな...って思ってしまって。
もちろん、Have a Nice Day!のライブで特徴的なのはモッシュピットで、その混沌を浅見北斗も求めてるんだろうけどね。
美しい、楽しい、だけでは無いからね。

ただ、やっぱりこの映画は素晴らしいですよ。Have a Nice Day!だけじゃなく、フィーチャーされてるNATURE DANGER GANG、おやすみホログラムともに面白いしライブもよかった。全バンド知らなかった私でもバッチリはまったので、知らないまま観ても面白いと思う。
Have a Nice Day!は古くからロックンロールにある哀愁、いなたい感じ、根拠の無い自信、もどかしさを感じながら突っ走る感じなんかが、とても愛おしい。NATURE DANGER GANGの、誰も傷つけないまま続ける為に意味を無くしていってる感じ、おやすみホログラムの若々しいエネルギーと純粋さも魅力的だ。
そしてなによりライブが、音楽が素晴らしい。それに尽きる。


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