2013年11月03日
「R-RATED TV VOLUME 02 -ANARCHY LIVE-」
ANARCHYの2007年に開催された、1stアルバムである「ROB THE WORLD」のリリースパーティーの模様を収録したライブDVD。
「ライブの模様を完全収録」「特典映像に原宿のショップ「AGITO」で開催された「ANARCHY STORE LIVE」の模様を収録」とあるがチャプター分けはされているものの、メインメニューからチャプターリストに行けるわけではなく「再生」のみで、完全収録のライブ映像のど真ん中に特典のライブ映像が入っているという、ちょっと謎な構成。
1stアルバムのリリパとはいえRUFF NECK結成が2000年なので十分キャリアを積んでおり、「初期アナーキー」ともいえないが、この後すぐに1st、2ndと年間ベストアルバムに選出されて、日本のラップ界の大スターとなっていく直前の、ブレイク寸前の最も勢いのあったであろう時期の記録だ。
正直言って、私は1stは発売当初に買ったのにも関わらず、良さが解らなくてすぐに売ってしまった口で、「Fate」のPVを偶然観るまではあまり好きではなかった。
一番好きなアルバムは「Diggin’ Anarchy」で、遡って2nd、1stと聴いた回数は少なくなっていく。どっちかというとRUFF NECKの古い音源の方が聴いてるかもしれない、くらい。好きな曲は好きなんだけど、曲単位で聴いてしまう。
まぁただ大ファンになってしまった今となっては、 貴重な映像で必見な事に変わりは無い。偶然ブックオフで捨て値で見つけたが、何気にプレミア付いてるんだなぁ。コアなジャンルは一期一会なところがあるから気になったらその時に買わないとこういう事になるから怖い。
さて内容だが、まだアナーキーもR-RATEDもこれから、という勢いはあるが内容はまだ発展途上という感じ。
まだ若くて細いアナーキーが、RUFF NECKのフロントマン4人が並ぶといっぱいになってしまうような狭いステージで、今より言葉数の多いスタイルで唄う。声もまだ若干若い。
やはり今見てもカッコいいのだが、「カッコいいヒップホッパー/クルー」という印象で、「ANARCHY」という固有のアーティストとしてぶっ飛ばされた、その後の成長した姿と比べるとやはり物足りなさは感じる。
ショップでのライブを足してもトータルタイムが47分という短さもあるし、メインのライブでさえ撮影機材もまだ充実しておらず画も単調、サウンドも観客の声が拾われておらず入場制限まで出たというはち切れそうな観客のテンションも伝わってこない。やはり過渡期の「記録」として観てしまうが、そう思って観るにはカッコ良過ぎるというこのもどかしさ・・・。
RYUZOも、まだギンギラギンじゃないAK−69も若い。うーん、たしかこの時って完全に日本語ラップ冬の時代に入ってるんだよな、それでもこんな熱いってのはやっぱり凄いわ。
R−RATEDは好き嫌いが出やすいと思うけど、機材が不十分であってもちゃんとカメラ何台も使ってるし編集もキチンとしていて、ちゃんと売り物として成立している。いろんな意味で興味深いDVDだなぁ。品番から見て、2本目の映像作品だもんな、十分凄いよ。
まぁミーハーと言われようと正直シングル曲は入れて欲しかったし、どっちかと言うと特典映像の方がフルで観たくなった、というのはあるけど、やっぱとにかくファンは必見です。
R-RATED TV VOLUME 02 -ANARCHY LIVE- [DVD] 新品価格 |
【音楽DVDの最新記事】
この記事へのコメント