私は30年ほど前に会社での社員旅行でシンガポールとマレーシア1週間の旅行を経験した。
しかし、その際に不愉快な出来事に会った。
旅行3日目の観光地めぐり後にズボンのポケットに入れていたはずの財布がいつの間にかなくなっていたのだった。
22歳過ぎたばかりの私はバカにも運転免許証までその財布に入れたままであったのでそれらも失った。
今になって考えるとすられた確率が高いと思う。
なぜなら、今まで財布を無くしたことは海外旅行のその時一度きりだからだ。
私は社長に事情を話し、社長から2万円を借りて、その後の3日間を旅行した苦い経験がある。
先日、コロンビアを旅行中の日本の大学生がタブレット端末を奪われ取り戻そうとして射殺される痛ましい事件があったが、数年前もトルコで旅行中の女子大学生が殺害される事件があった。
昨年は国際協力事業での仕事でバングラディッシュや中東の国でも事件やテロに巻き込まれ命を落とす事件が報じられた。
ところでここ数年外国人旅行者が日本に多く訪れ、在留する外国人も多くなった。
彼らが日本を評価する際に犯罪などが少ない治安の良さや日本人のメンタリティーを第一に挙げる人が多い。
また、おいしい食べ物が数多く、店の質も高い、文化も伝統文化から最近のサブカルまで広く、
道路などの公共の場所にゴミなどが捨てられていない衛生面、交通機関の電車も正確な時間に来るなどの評価が高いことは誰もが知るところだ。
そのような日本では普通のことが海外では普通ではないのだと最近の事件や外務省のホームページでうかがいしれた。
外務省では危険度別に無着色以外にレベル1から4まで世界地図に色分けして危険区域を示している。
着色の無い国や地域はほぼ安全ということだがそうとも言えないと言える。
なぜならアジア地域で着色の無い国は台湾、ブータン、モンゴル、中国と韓国などだが、
これらの国でも日本人が犯罪に巻き込まれたりするケースがあるが外務省では危険区域の地図上に着色がない。
たぶん外務省ではぼったくりや窃盗、詐欺、性的暴力、食品の衛生上の安全性のなどは危険度指標に反映せず、
生命の危険を指標に危険度を色分けしていると思われる。
世界地図でオレンジ色に塗られたレベル3以上は渡航によっての危険度が格段に増すため、基本的に渡航を制限している状態だ。
レベル4の赤での着色区域や国への渡航を禁止し、避難勧告をしている。
世界196か国の中で注意を要する着色された区域を見ると、アフリカ全体と中東諸国は赤かオレンジ色の着色の国が多く、
インド、東南アジア諸国、ロシアとその周辺国、中米、南米はほぼすべて黄色か濃い黄色である。
世界地図の中で治安に問題なしとしている着色無しの国としてアメリカ、カナダ、EU諸国、中国、韓国、日本、台湾、ブータン、南アフリカ共和国、ニュージーランド、オーストラリアなど50か国もないぐらいなのだ。
その中でも日本は毎年トップ5付近である世界でも治安が良い国である。
ちなみにトップ3まではデンマークやスウェーデンなど北欧諸国が占めている。
着色がある国々はそれ以上に犯罪発生率が高いので外務省も特に注意が必要と喚起を促しているのだ。
このような区域でスマートフォンやタブレット、パソコン、ハンディーカメラを一人旅で屋外で操作することは、
盗んでもよいということを言っているようなものだということらしい。
なぜか、それは日本人の平均年収は420万円前後といわれているが、犯罪の多い区域は失業率が10%以上の国などがざらにあるだけでなく、
平均年収が20万円以下とか日本とは比べ物にならないほど貧しいのである。
ロシアのモスクワでさえ、平均年収が80万円程度と言われているのだから。
つまり、日本で数万円するスマートフォンやその他のハイテク電子機器などは貧困国の人々からすれば、
超高額な製品であり、1年の収入をつぎ込んでも購入が難しいものを持ち歩いていたら、
少しでも隙があれば奪って持っていかれるのが普通であるという感覚だろう。
礼節やルールを重んじない国々ではなおさら。
犯罪を犯すことを恥だとも思わないのが海外の常識であり、平和ボケした日本人は相手も日本人同様に話せばわかるし、良識があると勝手に思い込んでいる節があるのではないだろうか。
そのような国の犯罪意識の乏しい人間たちが、国境を越え難民や移民として勝手に入ってきたら、
国の治安は乱れ、国民の間に不満が積もってしまう。
だからアメリカでは銃社会から脱することができない事情があるのだろう。
今回、アメリカ大統領にトランプ氏が当選したが、移民、難民政策は限界にきている証拠であり、
良識のあるアメリカ人からすれば、犯罪を犯し治安悪化を招いたり、社会保障目当ての移民や難民の受け入れに拒絶反応が出るのは当たり前だと思う。
したがって、トランプ氏が当選当初に発した、犯罪を起こしたことがある移民や難民300万人程度は、順次国外退去をさせる発言。
メキシコとの国境の間にバリケードを造り移民や難民を阻止するという意志表明が支持されるのは納得がゆく。
また、テロの温床と疑われるイスラム教徒の入国を拒否するとの提言も支持されているのはわかる。
なぜなら、イスラム原理主義以外の者がテロを起こすことはまずないからだ。
それはイスラム教徒に対する偏見という意見があるだろう。
また、イスラム教徒からすれば一部の過激派が起こしているテロのせいで自分たちの宗教の名誉をけなされていると感じるだろうが、テロリストはイスラム思想が原点であることは紛れもない現実だ。
そのテロからアメリカ国民を守るためにはムスリムの入国を拒否するというのは間違った考えではないと思う。
私でさえアメリカで起きた9、11の世界貿易センターへ旅客機が2機も突っ込み多くの罪なき人々が亡くなった事件を忘れていない。
2年ほど前までは、日本が難民や移民を受け入れないことに対して国連や欧州諸国、アメリカなどの多民族国家から批判が相次いだが、
昨年のフランスでの130名の死者と多数の被害者を出したテロ事件を境に欧州諸国においても移民に対する寛容さが仇となったことを欧州諸国民も身をもって実感し、日本への批判は無くなった。
欧州諸国はフランスでのテロ以降、保守系の政党が国民からの支持を集めて勢力を拡大している一方で、
移民に対する規制が始まった。それはフランスでのテロが1回で終わらず2回目では78人が死亡したためだ。
アメリカ大統領がトランプ氏になったことはアメリカ国民の総意だと思うし、
移民や難民による治安の悪化はもう限界にきているのだと思う。
どうして世界に196もの国があるのかを考えるとき、国というのは同じ民族や思想、文化、宗教、言語などが違う者どうしが暮らすとトラブルや不都合が発生するため、
わざわざ国境を設けて同じ民族、宗教や価値観の人々が集まってできた地理的住居区域と政府が国であると思う。
それが日本のような四方を海に囲まれた、言うなれば自然の国境を持っている国民には理解しがたいことだろう。
私は中国や北朝鮮のような一党独裁の共産主義の国に生まれなくてよかったとつくづく思う。
なぜなら、共産主義は多くの人が幸福に生きる国家システムではないことは、
あの大国ソ連の崩壊で実証済みだからだ。
ソ連が崩壊した後、衛星国だった東ドイツは併合、ポーランド、ハンガリー、ウクライナ、ベラルーシをはじめとする東欧諸国は人権や自由を手にし着実に独立国として発展し人々の幸福度の度合いが高まったといえる。
トランプ氏がアメリカ大統領になったことで、日本の移民に対する消極姿勢は悪いことでないことは明白となった。
左翼系の「なんでも話し合いで解決できる」という考えは先進国や途上国でもある一定の良識をもった人々で通じる原理であり、
ISILのような集団や犯罪意識の乏しい者たちとは話し合いなどでは解決できないことを実感することになるだろう。
どこの国でも物事が平和的に話し合いで解決できればそれに越したことはないと誰しも思うだろう。
しかし、それができないから戦争や争い、内戦や犯罪が絶えない現実があるのだと思うし、
罪もない無抵抗の人の命を奪うことを何とも思わない集団に対しては、それを阻止するために強制力が必要だと思う。
でも、今の政府がリベラル左翼のような「世界諸国はみんな仲良しで国境はいらない」とする
地球市民的な思想の民主党や民進党でなくてほんとよかったと思う。
そのような理想は人が生物である以上、実現は難しいと思う。
人は生物であり、生きるために生理的な欲求、精神的な欲求も必要であるし、それらが生きる原動力となっているし、
精神的な欲求は将来に対する希望というポジティブな面以外に野望や欲望というエゴイズムにも変化し、
更に欲には限りがなく、人は誰しも自分がかわいいのが普通である。
人間という個体生物同士がそれぞれ欲を持って、助け合い半分に残りの半分は生存競争の原理下にある。
それは企業間競争や社内での競争、仕事や私生活での人間関係でも実感できていよう。
世界諸国民の幸福と発展を考えた時、多くの国に分かれて自分たちの独自の価値観でおのおのの国民が満足するように政治や文化を行って生きることが
世界の平和と諸国民の幸福のために重要だと考えている。
そのような国同士が異なった多様性を有することで、他国の発展のヒントになったり、
日本やアメリカ、EU諸国のように科学技術を高度に発展させることで人類に貢献するなど、
先進国でも違った側面や独自性や多様性をそれぞれの国で持つことが重要であると考える。
決してリベラル主義のように地球市民的な考えで世界で国境を無くして、
違う価値観や思想の人々が入り混じることが人類を幸福に導くものではないと言える。
それはかえって混乱と争いのもとになると考える。
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