2018年05月31日
動物的な原因と変態性癖
要因.4−1)生物学的原因、遺伝的特異性
人は生物が進化したものであるが、生物である以上原始的な機構はまだ残されており、
しばしば心理学のモデルに用いられる。例えば、生物が天敵に襲われた場合、
逃げるか、闘争かのどちらかを選ばないと弱者は死ぬことになる。その際、肉体を
活性化させ能動を確保する上で苦痛を和らげる必要がある。
そのために、肉体活性物質と苦痛中和のための脳内快感物質が必要となる。
例えるなら、妊婦が出産する際多大な苦痛が伴うが、そうした際にもし快感物質で苦痛を
中和できなかったらどうなるだろう。妊婦は苦痛に耐えかね、中枢神経全体の機能に異常をきた
すことが考えられ、生体全体に悪影響が出る可能性もある。
また、原始時代では寒さや暑さ、体調不良などの状況下でも食物を得るため狩猟や木の実などを
探すなど、外界の厳しい環境下で食物を得るため、苦痛に立ち向かう必要があった。
その際、苦痛に立ち向かうために脳内で分泌する苦痛を中和する物質や肉体を活性化させる体内物質が必要になる。
苦痛を中和する脳内快感物質には数種類あり、ストレス時や環境変化時それがある割合で分泌される。
これらは快感と性欲に関係する物質でもあるドーパミンや、ストレスホルモン、覚醒剤の数百倍の威力
がある体内生成快感物質エンドルフィン、エンケファリン系も多く分泌されると推測される。
性を意識した中でのストレス状態の際、苦痛中和のための快感物質が多量に分泌されればどうなるだろう。苦痛をとおり越して強い快感を感じることになる。
したがって、マゾヒストは通常ならストレスや苦痛時に中和のために微量に分泌されるものが少し多めに分泌されてしまう体質と考えられる。
それを体験し体で学習してしまうことが原因のひとつとも考えられる。
また、それらの物質の分泌特性もある程度遺伝するとの研究結果の報告がある。
マウスの実験では1次世代の攻撃的なマウスを交配し、2次世代を生み、更に3次世代のなると攻撃性が増大したマウスが誕生する率が高まるという研究結果が報告されている。)
このような生物学的素質が性異常の欲求に関係すると考えられる。
例えばサドイストやマゾヒストは、通常人ならストレスとなることに快感が生じる。つまり、
苦痛状態、ストレスが引き金となり、苦痛中和のための快感物質発動機構が惹起され、
変態行為や観念に快感が生じることとなる。また、先天的にストレスにさらされると
快感や高揚感を生じる神経伝達物質やホルモンが過剰に分泌されやすい体質にあることも考えられる。
このときマゾヒストもサディストも脳内快感物質と覚醒物質として、ドーパミンやノルアドレナリンが
異常に分泌されていることが推測され、サドとマゾの違いは上記物質の混合分泌割合の違いと
マゾヒストに関しては、苦痛中和作用を有する脳内麻薬であるエンドルフィン系等のオピエード物質が通常より多く分泌されている
ことが考えられる。また、満足感という感覚には快感と同時に多少の苦しさも同時に内在する可能性があるため
ノルアドレナリンやアドレナリンも同時に分泌されている可能性が考えられる。
快感の中に多少の苦痛が内在することが大きな快感になるということの事例として、精神的な例として困難な仕事などで
苦痛困難を乗り越えたときの達成感や満足感は快感に類する。丁度、山登りやスポーツなどでも苦痛を乗り越えた時の
満足感は苦痛があってのことである。さらにスポーツ等ではマラソンで知れたこと肉体運動を30分程度以上続けると、
エンドルフィン系の脳内快感物質が分泌されてランナーズハイの状態になることで快感が生じることが挙げられる。
また、別な例では、空腹時にお腹いっぱい食べ物を食べるとおいしいという快感が発生するが、それと同時に
胃腸などの消化器系が膨らみ苦痛にもなる。それが満足感という快感が生む。
よって、満足感という快感の達成には快感と同時に多少の苦痛も内在していることが考えられる。
サディストに関してはドーパミンという快感物質は脳の興奮性の快感部位で多く分泌されると、快感と同時に攻撃性を生むことが
報告されており、事実、覚せい剤中毒者や、過度のアルコール摂取によって、多幸感や快感と同時に攻撃性や衝動性
が発現される事例があることから、脳内の興奮性の快感と攻撃性を発現する部位の神経の過剰興奮とそれを抑制する
また、生物学的に動物の場合、自分が優位になり他より優っていると認識した際に、線条体のドーパミンD3受容体が興奮し
それによって、興奮性の性的な快感が生じていることが考えられ、それがサディストの心理と考えられる。
これらの興奮性の神経を制御抑制しているのがセロトニン神経であり、セロトニン作動性神経の抑制不能という異常が原因と考えられる。
いづれにせよ脳内の神経伝達物質のうちドーパミンやノルアドレナリン等の覚醒系の神経伝達物質や神経系が興奮しており、
それらの脳内物質が過剰に分泌され快感神経が興奮しだすと人間の衝動は刺激や快感を「もっと、もっと」「早く、早く」という 心理的な欲求として現れ、そのような衝動が生じることと、肉体的には心臓の鼓動が早まり、高揚感が発現することが挙げられる。
オーガズム直後男性の場合、射精直後は一挙に性欲が減退してしまうのが普通であるが、女性の場合、性行為による
余韻が残りそれを楽しむという欲求があるようだ。その際を考えると、肉体と神経の過剰な興奮によって分泌されていた
覚醒興奮神経の働きが一挙に減少した結果、覚醒興奮神経の作用を抑制しようとしている脳内のギャバ神経が優位に働きだし
ガンマアミノ酪酸によるギャバ神経によって、解放感、安らぎの快感が伴うことも考えられる。
要因.4−2)生物学的原因、遺伝的特異性
生物学的要素、個人の遺伝的素因として、心理学的なモデルとして新奇探求欲求の大小があるといわれており、
近年の脳科学の研究ではその欲求は、どうやら脳内の興奮性の快感物質の分泌が少ない素因によっておきるといわれている。
つまり、先天的にドーパミンの分泌が少ない遺伝体質の人間は、常に何か強い刺激のある変化がないと、ドーパミンが分泌されないために、
常に刺激のある新奇性のあることがらに興味を示し、その衝動に掻き立てられるといわれている。
人は誰しもそのような欲求があり、それが社会の発展などの社会に役立つ、新規学習など発展系に寄与する方面に興味が向けば
社会に役立つことがらを次々と追及研究し良いのだが、性的な方面に興味が向くベクトルに働くと
変態行為でもより刺激のある変態的な新奇性のある行動や欲求を遂げることで、ドーパミンなどの興奮系快感物質の 分泌を求めて、より変態的な行為へと変質してゆくことが考えられる。
変態性癖の原因を科学する4へ つづく
2018年05月28日
政府が労働基準監督機能を強化
2年前だったと記憶していいるが、その当時に企業へ対する労働災害や違法労働を調査指導する労働基準監督官を
過労死自殺を重く見た政府は労働基準監督官を増やすと発表した。
労働基準監督署での監督官の数が足りておらず、労働査察や指導監督が不十分であったことを踏まえての増員であった。
しかし、それでも調査や監督は追いつかず、政府は先日、労働監督指導の一部の民間委託を今年7月から行うと発表した。
委託監督官として社会保険労務士や弁護士、監督署のOBを考えており入札で委託を予定しているという。
これで監督機能が強化され、調査や査察が増えれば、大手企業やブラック企業での労働法令違反が減ると考えられる。
なぜなら、働き方改革で決まっていることとして、法令違反には罰則が適用されるからだ。
私の今働いている元請建設業界にもたくさんの調査査察に入ってもらいたいものだ。
まあ、ほぼ毎日定時に帰れる下請けの専門工事会社の職人さんには縁のないことだが、
現場監督や主任技術者、監理技術者、調査設計技術者などは月100時間の残業が6か月立て続けなんてまだ
あたりまえだから、その辺を改善するためには監督署からの強制力と罰則適用が必要だと思う。
そうしないと、経営陣の考えが変わらない。
発注先の建設系の役所のやり方も変わらない。
働きすぎて死んだり、病気になって自殺したり、働くことで不幸になるなど本末転倒なことだ。
posted by kobu at 00:00| 仕事のつらさを乗り切る方法
2018年05月26日
今週の東映アニメはマジンガーZ
東映が公式でyoutubeで公開されていた。
45年ほど前の動画、マジンガーZ第1話
https://www.youtube.com/watch?v=opt3S11yaQg
当時の漫画の合言葉は「世界征服」「世界制覇」
科学は「世界平和」利用が基本だ。
世界を一つの者が掌握すること、科学の悪用は悪であると当時の多くのアニメが教えている。
まさに中国が目指していることは世界制覇。
歌はやっぱりグレートマジンガーかな
https://www.youtube.com/watch?v=kj0AVRJF_Zc
昼食後の眠けの原因は体内時計、最新の研究
私たち仕事をする人間にとって、昼食後の眠気は迷惑なものであり、
どうにかできないものかと思うことがある。
人によってはやる気がないためだと気力のせいにする人もいる。
最新の睡眠に関する研究結果として、昼食後に眠くなるのは
体内リズムが大きく関係していることが判明した。
昨年の2017年にノーベル生理学賞を受賞したアメリカの3人の研究者は
睡眠の体内リズムの発見での受賞であったが、
更に京都大学の研究グループが以下のことを突き止めたと毎日新聞のネットニュースが伝えた。
京都大大学院薬学科のジャンミッシェル・フスタ講師、岡村均特任教授らの研究グループは
生物の体内時計の24時間周期を決める酵素を発見したと発表した。
体内時計をコントロールする「時計遺伝子」のたんぱく質を安定化させる酵素で、
ネズミで多く発現させると体内時計の進みが遅くなった。
逆の働きをする酵素もあり、この二つの酵素のバランスで体内時計の周期が決まっていることを突き止めたという。
多くの人が経験する昼食後の眠気だが、これは体内時計が大きく関係しているという。
久留米大学の内村教授によると人の体内時計に覚醒と睡眠のリズムが存在し、
一般にヒトの覚醒レベルは朝の起床直後から急上昇し、昼前に右肩下がりに低下しはじめ、
午後2〜3時ぐらいに覚醒レベルが最も低くなり、その後、再び夜に向けて覚醒レベルが上昇し、
午後9時前後を境に再び低下する波があるという。
また、もう一つ、昼食後に眠くなる科学的な理由があるという。
それは日本人の研究者が1990年代後半に発見した「オレキシン」という脳内神経伝達物質の一種が関係しているという。
オレキシンは主に、「空腹時の食欲増進」と「覚醒の維持」の二つの働きを持つことが知られていいるという。
オレキシンはヒト以外の動物の脳内にもあり、「食事を取る」という行動と密接な関係があり、
動物は、おなかがすいたら食べ物をす必要性から空腹時はオレキシンにより覚醒が維持されるが、
食後は体内で作られるオレキシンの量(分泌量)が低下するのだそうだ。
このように、昼食後の時間帯は、体内時計の仕組みとオレキシンの作用が、共に覚醒低下に向けて働く時間帯だという。
では、昼食後の眠気を改善する方法はというと内村教授は以下の対策があるという。
1、夜間に6から8時間程度の十分な睡眠を取ること。
夜間に十分な睡眠をとらないと、昼食後に眠気が強くなる。
2、昼に30分程度以内の昼寝をすることを推奨
眠り方は椅子で机にうつ伏せでも構わないので目をつむって仮眠する。
尚、昼寝のしすぎで深い眠りになると覚せい状態を低下させ、仕事でのポカミスが増えるという。
従来は昼食後の眠気は、食物の消化のために胃腸に血液が集まり、脳で血液が不足するためといわれていたが、
体内時計やホルモン分泌も関係してることが明らかになった。
そのほか昼食後だけに限らず食後に限って眠くなる症状なら、低血糖症が関係している可能性がある。
人の多くが朝食後や夕食後は昼食後のような強い眠気はでないが、
朝食後や夕食後も強い眠気に襲われるようなら、反応性低血糖症が関係しているかもしれない。
反応性低血糖症は食事によって、インスリンの働きが過剰で出すぎるために、
血液の血糖値が普段より低下することで生じる症状である。
糖尿病などの高血糖症は逆に膵臓からのインスリンが出ないために高血糖にでおきる病気である。
インスリンは何かといえばホルモンの一種である。
2018年05月25日
変態性癖と内分泌過剰
要因.3)内分泌の異常
人間は生物である以上、性欲に関係するホルモンが性的欲求に及ぼす影響は無視できない。
生物的に動物である人間はオスとメスが互いを求める性欲という欲求が存在することは否定できない。
その強弱は性欲を惹起させるホルモンや脳内快感物質の分泌の多少に関係するが
上記のホルモンは個人差があり、異常に多く分泌されれば、異常性癖や性欲亢進にも影響すると考えられる。
したがって、性ホルモン分泌過剰は異常性癖に大きく影響すると考えられる。
また、人は遺伝特性のレベルで見ると、実は生物学的に個人差が大きい生物であるといえる。
人の心の多種多様性は多くの人が認めるところだが、肉体的な中身での多種多様性はあまり知られていない。
例えば、性欲の昂進に関係する性腺刺激ホルモン、副腎皮質ホルモン等のペプチドホルモン
脳内快感物質のドーパミン、エンドルフィン、覚醒系のノルアドレナリン、不安や恐怖を抑制するGABA神経でのγ-アミノ酪酸などや
神経の興奮を制御するために必要なセロトニン等の神経伝達物質の分泌特性は複雑で個人差が大きいいといえるからである。
なぜなら、異常行為等で異常的性的欲望が満足した直後では性的欲求が一時的に減退する例が多数存在するからである。
また、セロトニンの活性を調整する薬(SSRI、SNRI)等が異常な衝動の治療に有効であるとの報告もある。
これは、異常性欲者が神経科学的に、もともと脳の神経伝達物質やホルモンの分泌に異常があることを推測させる。
特に性における変態者の多くは普段の生活は至って正常であるが、
常時は意識において抑圧してはいるが性欲が異常におおせいであることは確かと考えられるからである。
変態的性欲求を行動に移すこと自体を意識的に抑圧可能であるが、その変態性欲求が生じることに
関しては抑圧不能の場合が多い。
特に社会的に制約を受ける職業や立場の人間は、自分の異常性欲に悩むものがいると考えられる。
ここで、意識的にコントロールできないということには理由がある。
それは、性欲は視床下部とその周辺脳に起因するからである。
視床下部の大きさは全体で親指程度であり、外側視索前野(欲の根源脳)、内側視索前野(性欲の発現脳)、背内側核(男性の性欲行動)、
腹内側核(女性の性欲行動)、室房核(水分調節)、後核(体温調節)からなり、各脳部位は数ミリ程度と小さいが、
そこで微量の快感物質や興奮物質を放出し、人の心理欲求に多大な影響を及ぼしている。
またそれらの欲求発現脳は快感神経MFBと綿密に連結している構造となっており、それが人の生理的な欲求を担っている。
その際、上記の脳核である刺激に対して通常より多く快感物質や覚醒物質が分泌される生来の体質、後天的な体質の変異が形成されたらを仮定すると、
異常な性欲や変態欲求の発現の原因になりうるのではないかと考えられる。
つまり、大脳新皮質のような思考や意識でコントロールできる脳部位での働きで行われていないため欲求発現をコントロールしにくいと言える。
また、緊急時に本能的危機回避機構が無意識に強く働くことも考えられる。
これはどゆうことかというと、生物にとって危険とは通常と違うパタ−ン認識を感知することである。
その際必要なことは変化を認識し、一瞬にその状況をイメ−ジという画像と体性感覚で記憶し、
次回は危険を避けることである。
変態行為というイメージははじめて見聞きする場合、イメージが強烈である。
したがって 強い記憶形成をもたらす。また、日常とかけ離れた、異質な変化という要素が内在し、変化という快感発動原因と
イメージが結びつきやすい。その際、体質的な素因で快感物質が脳内から通常より多く分泌されると仮定すれば変態欲求も理解できる。
変態性癖の原因を科学する3へ つづく