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「16歳の合衆国」





昔、レンタルビデオ屋に行くと、まっすぐ「ミニシアター」と書かれたコーナーに行っていた嫌なガキ時代に見た1本をもう一度観た。
なんだか、若者がブチブチ言ってウダウダしてるの映画が観たくて探したのだが、『パラノイドパーク』も『BULLY』も『KIDS』も見当たらず、「じゃあこれでいっか。ろくに内容を覚えてないって事はたぶんあんまり面白くなかったんだろうけど」と思いつつレンタル。
まぁそういう気分でわざとそういう映画を選んでるんだから、それなりに楽しんで最後まで観たんだけど、ガキのころとずいぶん違う感想だろうな、と思った。
こういうような映画はそのころ結構あって、まぁ酒鬼薔薇事件やコロンバイン高校銃乱射事件をはじめ、少年法でしか裁けない年齢の子供による事件というのが目立った頃で、「キレる14歳(とか17歳とか)」みたいにスキャンダラスに扱われてたんで、それに対応して映画でもそういう類のものが作られ、『エレファント』『ZERO DAY』なんかが話題になった。日本でも若松孝二が作ってたかな、たしか。
そういうような中では地味な1本だね。彼女の弟の障がい児を刺殺、というのが特異な点といえばそうかな。

いやー、昔は多少は感情移入して観てたと思うんだけど、今見るとただの独りよがりなアホなボンボンのガキにしか見えない。
おっさんになったってのもあるんだろうけど、やっぱりあんまりよく出来た映画でもないわな、これ。
なんか別にいろんな要素が繋がるようで繋がんないし、「世界は残酷だ」みたいなガキっぽい小賢しくて短絡的な思考の果てに、結局弱いものに向かっただけ、みたいな。
しかも「後悔してるんだ・・・」って、そりゃそうだろって話だし。
その時の気分には合ってたけど、ダラダラ寝っころがりながら「バッカでー・・・・」と思いながら観てただけでした。疲れてたから、面白くないくらいがちょうどよかったけどね。

あ、うっすら『アメリカン・パイ』シリーズのオストライカー役の俳優(マッチョなキアヌ・リーブスみたいな役者)がシリアスな演技してた、というのを覚えていて、やっぱり今回も「あ、オズだ」と思ったりしたな。そんな感じ。

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