2017年12月18日
西原理恵子 「ダーリンは71歳」
『ダーリンは70歳』の続編、というか連載してるからそのまま年1くらいで単行本を出していくのだろう。
さて、もうなんの言いようも無いような位置に行ってしまった西原さんなので、普通に面白い。もうリアルタイムで追う事はしなくなったものの、やはり。
金持ち彼氏との日常漫画はもうキツくなってきてるが、高須克弥院長のエピソードや、四百年続く医者の家系である高須院長の母親や祖母のエピソードはやはり面白い。戦場カメラマンと医者という、人の生き死にに関わる職業をパートナーとしているので、「ネタ」と簡単にはいえない凄みのある話が、西原の漫画で描かれるとやはり興味深い。
金持ちネタとそれに反する自身の貧乏性ネタはもうお腹いっぱいだが、そういうエピソードが本のそこかしこに混ざってくると、やっぱ凄いな、と思って、読み終わった後には「悪くなかった。面白かった」って感じに落ち着く。
私事ですが最近就職しまして。警備員なんすけど、某超有名ブランドの店舗内なんですよ。
だからまぁ、冗談みたいな額の服や鞄が陳列された店内で、毎日お金持ちを見てると、イロイロ思う事もありまして。
なんかねぇ、お金があると余裕も出来るし、青春ごっこがもう一回出来るんだよねぇ。
それはあくまで「ごっこ」でしかなくて、もっと若い頃は鼻で笑ってたと思うし、今も抵抗が無いわけではないんだけど、じゃあ自分がこの先も貧乏なまま歳をとって...って考えるとね、やっぱお金は必要だよな、と。
最近の西原の漫画読んでさ、たぶんもっと若い頃だったら反発して「西原はつまんなくなった」って切り捨てたと思うのよ。「高須の金で無理矢理ネタ作ってるだけだし、もう違う世界過ぎて関係ないわ」と。
初めて買ってあげたユニクロのパジャマを、ボロボロになった今でも着てくれてる(定宿のホテルニューオータニでクリーニング出してるからクリーニング代30万以上かかってます)。
ってのを、自分の中でどう処理するかって話。
そこら辺で、評価変わるんだろうなぁ。私は普通に「羨ましい」と「イイ話」っていう2本立てで考えてるから読んでるし、やっぱファンだから、2人の幸せそうな生活を垣間見れればそれでいいんだけど。
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