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2023年09月28日
2級建築施工管理技士 第二次検定(実地)の攻略 問題4 法規 H29〜H25年
問題4(法規) の攻略
平成29年以前は、問題5が法規の問題です。
出題された法律
・建設業法
・建築基準法
・労働安全衛生法
・建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)(H28)
問題5
「建設業法」、「建築基準法施行令」及び「労働安全衛生法」に定める次の各法文において、それぞれ誤っている語句の番号を 1 つあげ、それに対する正しい語句を記入しなさい。
1. 建設業法(第2条 第2項)
この法律において「建設業」とは、@元請、A下請その他いかなる名義をもってするかを問わず、建設工事のB施工を請け負う営業をいう。
解答
誤ってる番号 B
正しい語句 完成
[ 解説 ]
建設業法
第2条第2項(定義)
この法律において、「建設業」とは、元請、下請その他いかなる名義をもつてするかを問わず、建設工事の完成を請け負う営業をいう。
2.建築基準法施行令(第 136 条の3 第1項)
建築工事等において根切り工事、@山留め工事、ウェル工事、ケーソン工事その他基礎工事を行なう場合においては、あらかじめ、地下に埋設されたガス管、ケーブル、A排水管及び下水道管のB損壊による危害の発生を防止するための措置を講じなければならない。
解答
誤ってる番号 A
正しい語句 水道管
[ 解説 ]
建築基準法施行令
第136条の3(根切り工事、山留め工事等を行う場合の危害の防止)
建築工事等において根切り工事、山留め工事、ウエル工事、ケーソン工事その他基礎工事を行う場合においては、あらかじめ、地下に埋設されたガス管、ケーブル、水道管及び下水道管の損壊による危害の発生を防止するための措置を講じなければならない。
3. 労働安全衛生法(第 10条 第1項)
事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、総括安全衛生@管理者を選任し、その者に安全A責任者、衛生管理者又は第 25 条の2第2項の規定により技術的事項を管理する者のB指揮をさせるとともに、次の業務を統括管理させなければならない。
(以下、第一号から第五号は省略)
解答
誤ってる番号 A
正しい語句 管理者
[ 解説 ]
労働安全衛生法
第10条第1項目(総括安全衛生管理者)
事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、総括安全衛生管理者を選任し、その者に安全管理者、衛生管理者又は第25条の2第2項の規定により技術的事項を管理する者の指揮をさせるとともに、次の業務を統括管理させなければならない。
問題5
「建設業法」、「建築基準法」及び「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)」に定める次の各法文において、それぞれ誤っている語句の番号を 1 つあげ、それに対する正しい語句を記入しなさい。
1. 建設業法(第 24 条の2)
@元請負人は、その請け負った建設工事を施工するために必要なA費用の細目、作業方法その他@元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、B下請負人の意見をきかなければならない。
解答
誤ってる番号 A
正しい語句 工程
[ 解説 ]
建設業法
第 24 条の2(下請負人の意見の聴取)
元請負人は、その請け負った建設工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならない。
2. 建築基準法(第 89 条第1項)
第6条第1項の建築、大規模の修繕又は大規模の模様替の工事の施工者は、当該工事現場の見易い場所に、国土交通省令で定める様式によって、建築主、設計者、工事@施工者及び工事のA作業主任者の氏名又は名称並びに当該工事に係る同項のB確認があった旨の表示をしなければならない。
解答
誤ってる番号 A
正しい語句 現場管理者
[ 解説 ]
建築基準法
第 89 条第1項(工事現場における確認の表示等)
第6条第1項の建築、大規模の修繕又は大規模の模様替の工事の施工者は、当該工事現場の見易い場所に、国土交通省令で定める様式によって、建築主、設計者、工事施工者及び工事の現場管理者の氏名又は名称並びに当該工事に係る同項の確認があった旨の表示をしなければならない。
3. 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)(第5条第1項)
建設業を営む者は、建築物等の設計及びこれに用いる建設資材の選択、建設工事の施工方法等を工夫することにより、建設資材廃棄物の@発生を抑制するとともに、A分別解体等及び建設資材廃棄物の再資源化に要する費用をB負担するよう努めなければならない。
解答
誤ってる番号 B
正しい語句 低減
[ 解説 ]
建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)
第5条第1項(建設業を営む者の責務)
建設業を営む者は、建築物等の設計及びこれに用いる建設資材の選択、建設工事の施工方法等を工夫することにより、建設資材廃棄物の発生を抑制するとともに、分別解体等及び建設資材廃棄物の再資源化に要する費用を低減するよう努めなければならない。
問題5
「建設業法」、「建築基準法施行令」及び「労働安全衛生法」に定める下記の各法文において、それぞれ誤っている語句の番号を 1 つあげ、それに対する正しい語句を記入しなさい。
5-1 . 建設業法(第 26 条の3 第1項)
主任技術者及び監理技術者は、工事現場における建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の@作成、工程管理、A原価管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上のB指導監督の職務を誠実に行わなければならない。
解答
誤っている番号:A
正しい語句:品質
[ 解説 ]
建設業法
第 26 条の3 第1項(主任技術者及び監理技術者の職務等)
主任技術者及び監理技術者は、工事現場における建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければならない。
5-2 . 建築基準法施行令(第 136 条の3 第3項)
建築工事において建築物その他の工作物に近接して根切り工事その他土地の掘削を行なう場合においては、当該工作物の基礎又は@外壁を補強して構造A耐力の低下を防止し、急激な排水を避ける等その傾斜又はB倒壊による危害の発生を防止するための措置を講じなければならない。
解答
誤っている番号:@
正しい語句:地盤
[ 解説 ]
建築基準法施行令
第 136 条の3 第3項(根切り工事、山留め工事等を行う場合の危害の防止)
建築工事において建築物その他の工作物に近接して根切り工事その他土地の掘削を行なう場合においては、当該工作物の基礎又は地盤を補強して構造耐力の低下を防止し、急激な排水を避ける等その傾斜又は倒壊による危害の発生を防止するための措置を講じなければならない。
5-3 . 労働安全衛生法(第 61 条第1項、第2項、第3項)
1. 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許を受けた者又は都道府県労働局長の@登録を受けた者が行う当該業務に係るA監理講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務に就かせてはならない。
2. 前項の規定により当該業務につくことができる者以外の者は、当該業務を行なってはならない。
3. 第1項の規定により当該業務につくことができる者は、当該業務に従事するときは、これに係る免許証その他その資格を証するB書面を携帯していなければならない。
解答
誤っている番号:A
正しい語句:技能
[ 解説 ]
労働安全衛生法
第 61 条(就業制限)
1. 事業者は、クレーンの運転その他の業務で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の当該業務に係る免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う当該業務に係る技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ、当該業務に就かせてはならない。
2. 前項の規定により当該業務につくことができる者以外の者は、当該業務を行なってはならない。
3. 第1項の規定により当該業務につくことができる者は、当該業務に従事するときは、これに係る免許証その他その資格を証する書面を携帯していなければならない。
問題5
「建設業法」、「建築基準法施行令」及び「労働安全衛生法」に定める次の各法文において、それぞれ誤っている語句の番号を1つあげ,それに対する正しい語句を記入しなさい。
1.建設業法(第19 条の2 第1項)
請負人は、@請負契約の履行に関し工事現場に現場代理人を置く場合においては、当該現場代理人のA権限に関する事項及び当該現場代理人の行為についてB監理者の請負人に対する意見の申出の方法(第3項において「現場代理人に関する事項」という。)を書面によりB監理者に通知しなければならない。
解答
誤ってる番号:B
正しい語句 :注文者
[ 解説 ]
建設業法
第19 条の2 (現場代理人の選任等に関する通知)
第1項
請負人は、請負契約の履行に関し工事現場に現場代理人を置く場合においては、当該現場代理人の権限に関する事項及び当該現場代理人の行為について注文者の請負人に対する意見の申出の方法(第3項において「現場代理人に関する事項」という。)を書面により注文者に通知しなければならない。
2.建築基準法施行令(第136 条の3 第4項)
建築工事等において深さ@1.5m以上の根切り工事を行なう場合においては、地盤が崩壊するおそれがないとき、及び周辺の状況により危害防止上支障がないときを除き、山留めを設けなければならない。
この場合において、山留めのA根入れは、周辺のB法面の安定を保持するために相当な深さとしなければならない。
解答
誤ってる番号:B
正しい語句 :地盤
[ 解説 ]
建築基準法施行令
第136 条の3 (根切り工事、山留め工事等を行う場合の危害の防止)
第4項
建築工事等において深さ1.5m以上の根切り工事を行なう場合においては、地盤が崩壊するおそれがないとき、及び周辺の状況により危害防止上支障がないときを除き、山留めを設けなければならない。
この場合において、山留めの根入れは、周辺の地盤の安定を保持するために相当な深さとしなければならない。
3.労働安全衛生法(第14 条)
事業者は、高圧室内作業その他の労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う@技能講習を修了した者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該作業の区分に応じて、A工事主任者を選任し、その者に当該作業に従事する労働者のB指揮その他の厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。
解答
誤ってる番号:A
正しい語句 :作業
[ 解説 ]
労働安全衛生法
第14 条(作業主任者)
事業者は、高圧室内作業その他の労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該作業の区分に応じて、工事主任者を選任し、その者に当該作業に従事する労働者の指揮その他の厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。
問題5
「建設業法」、「建築基準法施行令」及び「建設工事に係る資材の再資源化等に関する 法律(建設リサイクル法)」に定める次の各法文において、それぞれ誤っている語句の番号を 1つあげ、それに対する正しい語句を記入しなさい。
1. 建設業法(第 24 条の7 第1項)
特定建設業者は、発注者から直接建設工事を請け負った場合において、当該建設工事を施工するために締結した@下請契約の請負代金の額(当該@下請契約が 2 以上あるときは、それらの請負代金の額の総額)が政令で定める金額以上になるときは、建設工事のA適正な施工を確保するため、国土交通省令で定めるところにより、当該建設工事について、下請負人の商号又は名称、当該下請負人に係る建設工事の内容及び工期その他の国土交通省令で定める事項を記載したB施工分担図を作成し、工事現場ごとに備え置かなければならない。
解答
誤ってる番号:B
正しい語句 :施工体制台帳
[ 解説 ]
建設業法
第 24 条の7 (施工体制台帳及び施工体系図の作成等)
第1項
特定建設業者は、発注者から直接建設工事を請け負った場合において、当該建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額(当該下請契約が2以上あるときは、それらの請負代金の額の総額)が政令で定める金額以上になるときは、建設工事の適正な施工を確保するため、国土交通省令で定めるところにより、当該建設工事について、下請負人の商号又は名称、当該下請負人に係る建設工事の内容及び工期その他の国土交通省令で定める事項を記載した施工体制台帳を作成し、工事現場ごとに備え置かなければならない。
2. 建築基準法施行令(第 136 条の2の 20)
木造の建築物で高さが 13m 若しくは@軒の高さが 9 m を超えるもの又は木造以外の建築物で A 3以上の階数を有するものについて、建築、修繕、模様替又は除却のための工事(以下この章において「建築工事等」という。)を行う場合においては、工事期間中工事現場の周囲にその地盤面(その地盤面が工事現場の周辺の地盤面より低い場合においては、工事現場の周辺の地盤面)から高さが 1.8 m以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならない。
ただし、これらと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合又は工事現場の周辺若しくは工事の状況によりB危害防止上支障がない場合においては、この限りでない。
解答
誤ってる番号:A
正しい語句 :2
[ 解説 ]
建築基準法施行令
第 136 条の2の 20(仮囲い)
木造の建築物で高さが13m 若しくは軒の高さが 9m を超えるもの又は木造以外の建築物で 2以上の階数を有するものについて、建築、修繕、模様替又は除却のための工事(以下この章において「建築工事等」という。)を行う場合においては、工事期間中工事現場の周囲にその地盤面(その地盤面が工事現場の周辺の地盤面より低い場合においては、工事現場の周辺の地盤面)から高さが1.8 m以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならない。
ただし、これらと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合又は工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障がない場合においては、この限りでない。
3. 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)(第5条 第1項)
建設業を営む者は、建築物等の設計及びこれに用いる建設資材の選択、建設工事の施工方法等を工夫することにより、建設資材廃棄物の@発生を抑制するとともに、A分別解体等及び建設資材廃棄物の再資源化に要する費用をB負担するよう努めなければならない。
解答
誤ってる番号:B
正しい語句 :低減
[ 解説 ]
建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)
第5条 第1項(建設業を営む者の責務)
建設業を営む者は、建築物等の設計及びこれに用いる建設資材の選択、建設工事の施工方法等を工夫することにより、建設資材廃棄物の発生を抑制するとともに、分別解体等及び建設資材廃棄物の再資源化に要する費用を低減するよう努めなければならない。
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2023年09月27日
2級建築施工管理技士 第二次検定(実地)の攻略 問題3 工程管理 H29〜H25年
問題3 の攻略
平成29年から令和4年までの6年間は、バーチャート工程表の出題で、工程表の読みと、出来高表の計算およびまとめの問題であるが、それ以前は、ネットワーク工程表が出題されつづけていた。
ネットワーク工程表の問題にもどることは、まず考えにくいが、簡単な解き方はおさえておきたい。
木造2階建て住宅の建設工事における右の工程表と出来高表に関し、次の 1.から 3.の問いに答えなさい。
なお、工程表は工事着手時点のものであり、予定出来高曲線を破線で表示している。
また、出来高表は3月末時点のものを示しているが、建具工事のうち外部アルミニウム製建具の出来高及び総工事金額の月別出来高は、記載していない。
用 途:住 宅
構造・規模:木造在来軸組工法 2階建て 延べ面積 100 m2
基 礎:ベタ基礎
仕 上 げ:屋根は、住宅屋根用化粧スレート張り
外壁は、塗装窯業系サイディングボード張り
内装は、壁天井ともせっこうボード下地クロス仕上げ
床はフローリング仕上げ
工 程 表
1.工程表の仮設工事のA に該当する作業名を記述しなさい。
解答
外部足場設置
[ 解説 ]
@ Aは、工程表より仮設工事。
A 4月に外部足場解体がある。
B 2月から建方が始まる。
以上のことから、Aは外部足場設置
と考えられる。
2.建具工事における外部アルミニウム建具の取付け作業の工程は、未記入となっている。適当な工程となるように、取付け作業の開始日を月次と旬日で定めて、記入しなさい。
ただし、解答の旬日は、上旬、中旬、下旬とする。
解答
2月中旬
[ 解説 ]
外部アルミニウム建具の取付けは、
@屋根葺き完成後
A外壁サイディング工事前
となるので、2月中旬の作業開始が妥当である。
3. 出来高表から、総工事金額に対する3月末までの完成出来高の累計をパーセントで記入しなさい。
解答
66%
[ 解説 ]
3月までの工事実績は、予定金額より△80万円(木工事△30、内装・雑工事△50)。全体工事2000万円において占める割合は、
80/2000 × 100 = 4%
3月末までの予定出来高は、予定出来高曲線により 70%であるので、4%遅れていることになる。
したがって出来高は、
70 – 4 = 66%
となる。
なお、外部アルミニウム建具は、出来高表100%の内訳には入っていない。
3月末までの出来高表は下記のようになる
図に示すネットワーク工程表について、次の 1.から 3.の問いに答えなさい。
なお、 ◯内の数字はイベント番号を、実線の矢線は作業を、破線の矢線はダミーを示し、また、矢線の上段のアルファベットは作業名を、下段の数値は所要日数を示すものとする。
ネットワーク工程表
1. 工程表において、@からJまでの総所要日数を答えなさい。
解答
30日
[ 解説 ]
総所要日数
ルートT:
@ → A → E → F → J
ルートU:
@ → A → B → D → G(F終了まで待ち)→ I → J
ルートV:
@ → C(B終了まで待ち) → H(G終了まで待ち)→ I → J
ルートTの計算
= A + B + E + I
= 3 + 11 + 4 + 9 = 27日
ルートUの計算
= A + C + F + H + J + L
= 3 + 3 + 7 + 5 + 6 + 5 = 29日
( A + B + E = 3 + 11 + 4 =18日待ち)
ルートVの計算
= D + G + K + L
= 6 + 12 + 7 + 5 = 30日
(A + C + F + H = 18日待ち)
よって、ルートVの 30日が総所要日数となる。
2. 工程の再検討を行ったところ、作業Hの所要日数が1日、作業Jが2日増加することが分かった。このときのクリティカルパスを、作業名で工程順に並べて答えなさい。
解答
A → C → F → H → J → L
[ 解説 ]
H が 6日、Jが 8日となる。
Gまでの所要日数は、
@ → A → B → D → G
= A + C + F + H
= 3 + 3 + 7 + 6 = 19日
全体は、
G → I → J = 8 + 5 = 13日
を加えて
計19 + 13 = 32日
となる。
H → I の作業Kは、
Gが終了しなければ行うことができない。
Gまで19日なので、
H → I → J
= K + L
= 7 + 5 = 12日
とを加えて、
計19 + 12 = 31日
となる。
したがって、クリティカルパスは、
@ → A → B → D → G → I → J
= A + C + F + H + J + L
である。
3. 作業Hの所要日数が1日、作業Jが2日増加するときの@からJまでの総所要日数を当初と同じ日数とするために、作業Bと作業Fの日程短縮により調整する場合、作業Bと作業Fはそれぞれ最小限何日短縮すればよいか答えなさい。
解答
作業Bを1日短縮、作業Fを2日短縮する。
[ 解説 ]
上記 32日を作業B、作業Fを短縮して 30日とする。
クリティカルパス32日を2日短縮するためには、
まず作業Fを2日短縮する。すなわち、
F = 7− 2 = 5日
となる。
次に、
@ → A → B → D → G
= A + C + F + H
= 3 + 3 + 5 + 6 =17日となり、
Gまでは 17日としなければならない。
よって、
@ → A → E → F = G
= A + B + E = 17日としなければならない。
現在、18日間であるので、作業Bを1日短縮し、
11 – 1 = 10日とする。
図に示すネットワーク工程表について、次の 1.から 3.の問いに答えなさい。
なお、◯内の数字はイベント番号を、実線の矢線は作業を、破線の矢線はダミーを示し、矢線の上段のアルファベットは作業名を、下段の数値は所要日数を示すものとする。
1. 工程表において、クリティカルパスを作業名で工程順に並べて答えなさい。
解答
クリティカルパス
A → D → E → H → I → K
[ 解説 ]
クリティカルパスとは、該当するネットワーク中で最も日数を要する経路のことをいい、その日数が総所要日数である。
作業の開始と終了のときに付ける◯印をイベントという。
→ をアロー(矢線)といい、矢線の上に作業名、下に所要日数が記載される。
このイベントと矢線と作業名、所要日数をまとめてアクティビティという。
アクティビティが連結されて、ネットワーク工程表が作成される。
@全イベントの右上に□を表示する。(形は□でなくてもよい)
A最初のイベント@の□に 0 を記入し、最初の作業Aの最早開始時刻とする。
Bイベント番号の若い順に、□(最早開始時刻)と所要日数との和を記入する。
これが各作業の最早開始時刻となる。
C2本以上の矢線がイベントに流入するときは、そのうちの最大値を最早開始時刻とする。こうして計算した、最終イベントの最早開始時刻が工期(クリティカルパス)となる。
2. 工程の再検討を行ったところ、イベント番号EからDへの所要日数2日の新たな作業Lが発生した。この時の@からIまでの総所要日数を答えなさい。
解答
37日
[ 解説 ]
総所要日数(LST)の計算
@ → A → C → B → E → D → H → I
= A → D → E → L → G → K
=3 + 8 + 7 + 2 + 13 + 4
=37 日
3. 新たな作業Lが発生する前と発生した後の作業Bのフリーフロートをそれぞれ日数で答えなさい。
解答
作業Lが発生する前の作業Bのフリーフロート(余裕時間)
= 0 日
作業Lが発生した後の作業Bのフリーフロート
= 5 日
[ 解説 ]
総所要日数(LST)の計算
作業 L が発生する前と発生した後の作業B のフリーフロート(余裕時間)の日数
作業 L が発生する前の作業Bのフリーフロート(余裕時間)=0
作業BはイベントA〜D間。@〜D間で日数を比較考察する。
最速日数 = @ → A → D
= 3 + 12 = 15 日
最遅日数 = @ → A → D
= 3 + 12 = 15 日
フリーフロート = 最遅日数 − 最早日数
= 15日 – 15日 = 0日
作業Lが発生した後の作業Bのフリーフロート = 5日
イベント@〜E間で日数を比較考察する。
最速日数 = @ → A → D
= 3 + 12 = 15 日
最遅日数 = @ → A → C → B → E
= 3 + 8 + 7 + 2 = 20 日
フリーフロート = 最遅日数 − 最早日数
= 20日 – 15日 = 5日
図に示すネットワーク工程表について、次の1.から3.の問いに答えなさい。
なお、内の数字はイベント番号、矢線の上段のアルファベットは作業名、下段の数値は所要日数を示す。
1.工程表において、@からまでの総所要日数を答えなさい。
解答
30日
[ 解説 ]
総所要日数の計算
まず、最初のイベント@の右肩に [ 0 ] と記入する。
次に、イベントAの右肩に 作業Aの作業日数3を加えて [ 3 ]と記入する。
順次、その足し算を行うが、
イベントに対してアロー(矢印)が2本以上入ってる部分のイベントについては、最大の日数を記入して上記工程表のようにクリティカルパスを得る。総所要日数は 30日となる。
2.工程表において、作業Cと作業Dがそれぞれ3日間遅延したときのクリティカルパスを作業名で工程順に並べて答えなさい。
解答
A → C → G → J → L
[ 解説 ]
作業C、作業Dがそれぞれ3日間遅延したときのクリティカルパス
作業C(A → B)が3日遅延、作業日数 5日 → 8日
作業D(A → C)が3日遅延、作業日数10日 →13日
と変更し、問1と同じ操作を行い、下記のネットワーク工程表を得る。
3.工程表において、作業Cと作業Dがそれぞれ3日間遅延したとき、@からIまでの総所要日数を当初と同じ日数とするために、作業Iと作業Jの作業日数のみを短縮する場合、作業Iと作業Jは、それぞれ最小限何日間短縮すればよいか答えなさい。
解答
作業 T を1日間短縮、作業Jを2日間短縮する。
[ 解説 ]
作業C、作業Dが3日間遅延したとき、当初総所要日数にするために作業 I、作業Jは最小限何日間短縮すればよいか?
作業C、作業Dが3日間遅延であるので、問題2のネットワーク工程表をベースに考察する。
当初の総所要日数にするので、イベントIの右肩の数字を [30] とする。
Lの作業日数を引くと、イベントHの右肩の数字は [28]となる。
同様に計算して、作業 I の作業終了時のイベントGの右肩の数字は [22]となり、
下記ネットワーク工程表を得る。
以上の結果より作業 I を1日間、作業J を2日間短縮する。
ちなみに、右肩の□マークの数字は、次の作業の最早開始時刻(EST)という。
図に示すネットワーク工程表について、次の 1.から 3.の問いに答えなさい。
なお、 ◯内の数字はイベント番号、矢線の上段のアルファベットは作業名、下段の数値は所要日数を示す。
1. 工程表において、クリティカルパスを、作業名で工程順に並べて答えなさい。
解答
A → B → E → J → L
[ 解説 ]
@全イベントの右上に□を表示する。(形は□でなくても、何でも良い)
A最初のイベントの右上の□に 0 を記入し、最初の作業Aの最早開始時刻(EST)とする。
Bイベント番号の若い順に、□(最早開始時刻)と所要日数との和を記入する。
これが各作業の最早開始時刻となる。
C2本以上の矢線(アロー)がイベントに流入するときは、そのうち最大値(max)を最早開始時刻とする。こうして計算した、最終イベントの最早開始時刻が工期となり、その経路がクリティカルパスとなる。
A → B → E → J → L
= 3 + 4 + 11 + 8 + 7
= 33日
2. 工程表において、作業Hの EFT(最早終了時刻)とフリーフロートをそれぞれ日数で答えなさい。
解答
EFT(最早終了時刻):22日
フリーフロート :4日
[ 解説 ]
EFT(最早終了時刻)とは、その作業が最も早く終了できる時刻である。
その作業の最早開始時刻(EST) + 所要日数(D)
により求める。
つまり、その作業が開始できる時刻になって、直ちに開始し、予定の所要日数で終了する時刻をいう。
作業 H のEFTは、
最早開始時刻(10日) + 所要時間(12日)
= 22 日
フリーフロートとは、作業の中で自由に使っても、継続する作業に影響を及ぼさない余裕時間のことである。
作業 H のフリーフロートは、
イベントIの最早開始時刻(26日)− イベントDの最早開始時刻(10日)– 作業日数(12日)
= 4日
3. 工程表において、作業Dと作業Kがそれぞれ3日間遅延したときの@からJまでの総所要日数を答えなさい。
解答
36日
[ 解説 ]
工程表において、作業Dと作業Kがそれぞれ3日間遅延したときのクリティカルパスは図による。
D + G + K + M
= 13日 + 8日 + 10日 + 5日
= 36日
2023年09月26日
2級建築施工管理技士 第二次検定(実地)の攻略 問題2 用語の定義 H29〜H25年
問題2 の攻略
参考図書は、建築工事監理指針などである。
問題2
次の建築工事に関する用語のうちから 5つ選び、その用語の説明と施工上留意すべき内容を具体的に記述しなさい。
ただし、仮設工事以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。また、使用資機材に不良品はないものとする。
型枠のセパレーター
ガラス工事のセッティングブロック
高力ボルト摩擦接合
コンクリートのブリーディング
ジェットバーナー仕上げ
鉄骨工事の仮ボルト
天井インサート
土工事における釜場
腹筋
ビニル床シートの熱溶接工法
フロアヒンジ
ベンチマーク
防護棚(養生朝顔)
改質アスファルトシート防水トーチ工法・密着露出仕様 解答例
[ 用語の説明 ]
改質アスファルト等に添加剤を加え、シート状に成形したものをトーチバーナーで十分に熱し、アスファルトを溶融密着させる露出防水工法のこと。
[ 施工上留意すべきこと ]
トーチバーナーを用いてアスファルトを十分に熱し溶融させ、空気が入らないように完全に密着させる。
型枠のセパレーター 解答例
[ 用語の説明 ]
セパレーターとは、型枠工事で相対するせき板相互の間隔を正しく保持するために使用する部品である。主なものは、コーンを使用しないもの(丸セパC型)と使用するもの(丸セパB型)がある。
[ 施工上留意すべきこと ]
コーン穴の処理方法について、防水下地や薄い仕上材等の場合は丸セパB型を用い、コンクリート面と同一にモルタルを充填する。普通のモルタルでは、垂れ下がりや乾燥収縮のおそれがあるので、硬練りモルタルを用いるなどの配慮が必要である。
ガラス工事のセッティングブロック 解答例
[ 用語の説明 ]
ガラスの自重をサッシ内を支えるために、はめ込み溝内に設置する副資材。
[ 施工上留意すべきこと ]
設置の際、サッシ水抜き孔を塞がない。位置は両端部からガラスの横幅寸法 1/4のところに2箇所設置する。
高力ボルト摩擦接合 解答例
[ 用語の説明 ]
高力ボルトの締め付けることによって生じた材片の接触面の摩擦抵抗によって応力を伝達する接合方法。
[ 施工上留意すべきこと ]
摩擦面は十分に赤錆を生じさせる。ボルトの締付けは、一次締め→マーキング→本締めと2回に分けて必要トルクを生じさせ、マーキング等により締付けの確認をする。
コンクリートのブリーディング 解答例
[ 用語の説明 ]
コンクリート打設後、混練水が分離したコンクリート上面に上昇する現象。
[ 施工上留意すべきこと ]
ブリーディングは、コンクリートの水セメント比が大きく、スランプが大きい程、著しくなる。ブリーディングが著しい場合は、コンクリートの沈下量が大きく、鉄筋の付着強度が低下する。改善策としては、AE減水剤の使用がある。
ジェットバーナー仕上げ 解答例
[ 用語の説明 ]
主に仕上げに用いる花崗岩に冷却水を散布しながら、バーナーで加熱し、石材を構成する鉱物の熱膨張率の違いを利用して、ざらついた均一の表面とする仕上げ方法。
[ 施工上留意すべきこと ]
壁に石材を使用する場合は、洋服があたって摺れるような場所には不向き。床には滑りにくい石材が適するがジェットバーナー仕上げは適さない。
鉄骨工事の仮ボルト 解答例
[ 用語の説明 ]
鉄骨の建て方時、本締め、溶接の前に仮に締め付けるボルト。
[ 施工上留意すべきこと ]
高力ボルト継手の場合、一般的にはボルト一群に対して 1/3程度、かつ2本以上で締め付ける。
天井インサート 解答例
[ 用語の説明 ]
天井を吊る下地受けの金物のこと。前施工、あと施工方式がある。
[ 施工上留意すべきこと ]
インサート間隔は900mm程度とし、周辺部は端から150mm以内とする。
土工事における釜場 解答例
[ 用語の説明 ]
土工事を行う際に、発生する湧水を集めるために設置する地面のくぼみ。集めた水をポンプで排水する。
[ 施工上留意すべきこと ]
地下水を多く含んだ砂質地盤が根切り底面付近にある場合、ボイリングが発生する場合がある。
腹筋 解答例
[ 用語の説明 ]
鉄筋工事の梁配筋時、梁の変形を防止するため、上下主筋の中間に平行に設置する鉄筋。
[ 施工上留意すべきこと ]
梁にスリーブがある場合は、かぶり厚さは腹筋から確保する。
ビニル床シートの熱溶接工法 解答例
[ 用語の説明 ]
ビニル床シートを張付けた接着剤硬化後、はぎ目及び継目の溝切りを行い、溶接棒を用いてビニル床シートと同時に溶接する。
[ 施工上留意すべきこと ]
張付け接着剤の硬化には、12時間必要。溝はV字形又はU字形とし、床シート厚の2/3程度まで溝切りする。溶接は加圧しながら行い、余盛りができる程度とする。
フロアヒンジ 解答例
[ 用語の説明 ]
フロアヒンジは、ドアの軸下の床に埋め込んで、ドアの重量を受け、開閉スピードを調整できる建具用金物のこと。
[ 施工上留意すべきこと ]
軸の回転の中心を、下げ振りを用いて正確に求める。回転の中心を基準にし、各部品をそれぞれ水平、垂直に設置する。高さ、開閉スピード、開閉時に必要な力は、調節ネジで調整可能。
ベンチマーク
[ 用語の説明 ]
敷地や建物の高さの基準点。
[ 施工上留意すべきこと ]
工事中でも撤去しないで、動かさないものを基準レベルとして用いる。工事に直接的影響が少ない前面道路のマンホールや道路の縁石などが使用される。
防護棚(養生朝顔) 解答例
[ 用語の説明 ]
仮設足場で落下物に対する保護のために、中間部に突出して取り付ける棚。
[ 施工上留意すべきこと ]
防護棚は骨組みの外側から2m以上突出させ、工事を行う部分の下10m以内ごとに設置する。
問題2
次の建築工事に関する用語のうちから 5 つ選び、その用語の説明と施工上留意すべき内容を具体的に記述しなさい。
ただし、仮設以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。また、使用資機材に不良品はないものとする。
型枠はく離剤
金属製建具のかぶせ工法
クレセント
軽量鉄骨壁下地の振れ止め
鋼矢板
コンクリート壁の誘発目地
先送りモルタル
タイルカーペット
超高圧水によるコンクリート面下地処理
鉄筋の先組み工法
マスキングテープ
溶接のアンダーカット
ローリングタワー
足場の手すり先行工法 解答例
[ 用語の説明 ]
建設工事において、足場の組立て等の作業を行うにあたり、労働者が足場の作業床に乗る前に、当該作業床の端となる箇所に適切な手すりを先行して設置し、かつ最上階の作業床を取り外す時は、当該作業床の端の手すりを残置して行う工法。
[ 施工上留意すべきこと ]
労働安全衛生法令を遵守する。
@脚部
足場の組立てにあたっては、脚部沈下を防止するため、地盤を十分に突き固め敷板等を並べる。枠組足場においては、建枠の高さをそろえる。
A布
足場のはり間方向の建地又は柱脚の間隔と床材の幅の寸法は原則としてそろえる。隙間をつくらないように設置し、床付き布枠のつかみ金具は、外れ止めを確実にロックする。
B筋かい
枠組み足場の筋かいは、交差筋かいを原則として、外側及び躯体側の両構面に取り付ける。交差筋かいピンは確実にロックする。
C壁つなぎ
枠組み足場間隔を垂直方向 9m以下、水平方向 8m以下
単管足場間隔を垂直方向 5m以下、水平方向 5.5m以下
型枠はく離剤 解答例
[ 用語の説明 ]
コンクリート型枠表面に塗布し、打設させたコンクリートの固着を防止し、型枠の取り外しを容易にする化学製品。
[ 施工上留意すべきこと ]
はく離剤の塗布のむら・量不足、気温や湿度等の養生条件に配慮する。
金属製建具のかぶせ工法 解答例
[ 用語の説明 ]
老朽化した既存の建具の上からカバーするように新しい建具を設置する工法。
[ 施工上留意すべきこと ]
既存枠がスチールの場合は、錆止め塗装を行う。建付けを確実に行い、障子や扉の開閉、金具調整を行う。
クレセント 解答例
[ 用語の説明 ]
建具用金具で、上げ下げ窓、引き違いサッシの召し合わせ部などに取り付ける錠金具のこと。
[ 施工上留意すべきこと ]
錠機能の他にも、気密性、遮音性も求められるので、正確な錠と受け金具の取り合い寸法、堅固な部品の取り付けが必要である。
軽量鉄骨壁下地の振れ止め 解答例
[ 用語の説明 ]
建物内部の間仕切壁等の揺れを防止するために設置するもの。
[ 施工上留意すべきこと ]
床面ランナー下端から 1.2mごとに設置する。ただし、上部ランナー上端から400mm以内に振れ止めが位置する場合は省略できる。
鋼矢板 解答例
[ 用語の説明 ]
鋼製の矢板でシートパイルともいう。土留工事等に使用され、土砂の崩壊や浸水を防止する。
[ 施工上留意すべきこと ]
正確な位置と土圧、水圧を考慮した根入れ深さが必要である。
コンクリート壁の誘発目地 解答例
[ 用語の説明 ]
コンクリート壁面にあらかじめひび割れ発生場所を決め、その位置にひび割れを誘発させるための目地。
[ 施工上留意すべきこと ]
壁厚が200mm以内の壁であれば、両側に深さ20mmの目地を入れるなど、断面欠損率が20%以上となるようにする。それ以上の厚さの壁であれば、壁躯体内部に適切なサイズの断面欠損材を合わせて仕込む。
先送りモルタル 解答例
[ 用語の説明 ]
コンクリートの打設に際して、コンクリートの圧送開始前に、コンクリートの流動性確保や輸送管内壁の潤滑膜を形成及び吸入・吐出弁内部をシールするために、圧送管内に流し込むモルタルのこと。
[ 施工上留意すべきこと ]
圧送の初期に輸送管より排出されるモルタルは極めて低強度のものとなるので、先送りモルタルは、圧送後に廃棄処分とする。先送りモルタルは、富調合なものにする必要がある。
タイルカーペット 解答例
[ 用語の説明 ]
カーペットを原則 500mm角程度にしたもの。JIS L 4406による。
[ 施工上留意すべきこと ]
タイルカーペット全面接着工法による。敷き方は特記による。特記がない場合は、床面は市松敷き、階段は模様流しとする。接着剤は、粘着はく離形接着剤とし、下地面が十分に乾燥していること。張付けは中央部から行う。
超高圧水によるコンクリート面下地処理 解答例
[ 用語の説明 ]
建物改修時に、コンクリート面に塗装された塗料や汚れを、高い圧力を有する水の力で除去・クリーニングすること。騒音、振動、粉じんがほとんど発生しない。
[ 施工上留意すべきこと ]
コンクリート面下地処理時のケレンの種別(全ケレン、半ケレン)の遵守、水の飛散防止、洗浄した水を確実に回収する。
鉄筋の先組み工法 解答例
[ 用語の説明 ]
鉄筋をあらかじめ、下ごしらえ → 加工 → 組立てとする工法。第一次は定尺等の寸法と単位長とし、フープや帯筋を補強したもの。第二次は第一次で製作した単位体をつなげて構造体を作製したもの。
[ 施工上留意すべきこと ]
組立に際しては、正しい材料、正確な寸法、適切な縮み代を考慮する必要がある。
マスキングテープ 解答例
[ 用語の説明 ]
塗装等の際、塗料が施工箇所をはみ出し、作業箇所以外を汚さないように貼る保護用粘着テープ。養生資材のひとつ。
[ 施工上留意すべきこと ]
粘着力は弱いが、長時間貼り付けたままだと、テープを剥がす時、下地の塗装等を剥がしてしまうことがある。マスキングテープは作業が終了したら、ただちに剥がすようにする。
溶接のアンダーカット 解答例
[ 用語の説明 ]
溶接欠陥の一種。溶接の止端などに沿って母材に溝ができた状態ここと。
[ 施工上留意すべきこと ]
適切な電流、正しい溶接棒の角度・位置、正確な溶接速度、正しい溶接姿勢等が必要である。
ローリングタワー解答例
[ 用語の説明 ]
高所作業に用いる移動式足場の通称。枠組足場の脚部にキャスターを付けて移動できるようにした足場。
[ 施工上留意すべきこと ]
手すりの設置状態・固定の確認、キャスターの動き・ロック状態の確認、大きな変形(へこみ、曲り)がないことの確認等が必要である。
問題2
次の建築工事に関する用語のうちから 5 つ選び、その用語の説明と施工上留意すべき内容を具体的に記述しなさい。
ただし、仮設以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。また、使用資機材に不良品はないものとする。
帯筋
親綱
型枠のフォームタイ
グリッパー工法
軽量鉄骨壁下地のスペーサー
コンクリートの回し打ち
土工事のつぼ掘り
塗膜防水絶縁工法の通気緩衝シート
木工事の大引
木造住宅の気密シート
床コンクリートの直均し仕上げ
ユニットタイル
溶接作業の予熱
足場の壁つなぎ 解答例
[ 用語の説明 ]
足場を建物に連結固定し、足場の変形、倒壊を防止する部材。足場の座屈を防止し、風荷重の水平力を負担するもので、労働安全衛生規則で設置が義務づけられている。
[ 施工上留意すべきこと ]
単管足場においては、垂直方向 5m以下、水平方向 5.5m以下。枠組み足場では、垂直方向 9m水平方以下、水平方向 8m以下に規定。取付け金物は、基準に合格したものを使用する。
帯筋 解答例
[ 用語の説明 ]
鉄筋コンクリート柱の主筋の周囲の所定の位置に配置する。柱のせん断補強筋で柱の圧縮強度やじん性を高めるもの。
[ 施工上留意すべきこと ]
適正なかぶり厚をとり、隅柱の帯筋は必ず結束する。なお、末端は135°フックを付ける。
親綱 解答例
[ 用語の説明 ]
鉄骨の梁上など高所作業を行う際に、安全帯を取り付けるために設置するロープ。または、仮設的に張り渡した命綱をかけるためのワイヤロープをいう。
[ 施工上留意すべきこと ]
緩みなく張り、墜落の衝撃に耐えられるように固定する。梁を吊り上げるとき梁の上に仮止めしておく。
型枠のフォームタイ 解答例
[ 用語の説明 ]
柱や壁などのコンクリート施工に際し、相対する型枠の間隔を一定に保ち締め付けておくためのボルト金物。
[ 施工上留意すべきこと ]
コンパネ、Pコンなどと組み合わせて、型枠のコンクリート打設時の形状を保持するために、十分に打込みコンクリートの側圧に耐える構造強度をもつものとする。
グリッパー工法 解答例
[ 用語の説明 ]
床の周囲に釘又は接着剤で固定したグリッパー(スムースエッジ)と呼ばれる取り付け金具にカーペットの端部を引っかけ、緩みのないように一定の張力を加えて張り詰める工法。
[ 施工上留意すべきこと ]
張り仕舞はニーキッカーで伸展しながらグリッパーに引っかけて固定する。
軽量鉄骨壁下地のスペーサー 解答例
[ 用語の説明 ]
軽量鉄骨壁下地のスタッドに一定間隔に取り付け、その形状を保持するもの。
[ 施工上留意すべきこと ]
各スタッドの端部を必ず押さえるとともに、ピッチ600mm以内に取り付ける。
コンクリートの回し打ち 解答例
[ 用語の説明 ]
型枠に均等に側圧がかかるように、コンクリート打設に置いて打設物の周りを、回りながら、打設高さを2〜3回に分けて打ち込む方法。
[ 施工上留意すべきこと ]
コールドジョイントを防止するために、回し打つ打設間隔を考慮する。
土工事のつぼ掘り 解答例
[ 用語の説明 ]
根切工事の一つで、独立基礎などの場合に用いられる。
[ 施工上留意すべきこと ]
良好な地盤で自立高さ以内で根切りする場合には適しているが、長期にわたる場合は表面が風化し崩れやすくなる。また1箇所、1箇所が独立しているのでそれぞれに排水が必要となる。
塗膜防水絶縁工法の通気緩衝シート 解答例
[ 用語の説明 ]
塗膜防水材を防水下地に直接塗りつけず、下地から浮かして施工する工法。通気緩衝シートを敷き込み、その上に塗膜防水材を塗り付ける。
[ 施工上留意すべきこと ]
通気緩衝シート張付けの際、シートの突合せ部、端部には防水処理を入念に行う。
木工事の大引 解答例
[ 用語の説明 ]
大引は木造の1階の床組みで、根太を受ける部材。大引の下に基礎は無く、床束で支える。
[ 施工上留意すべきこと ]
通常910mm程度の間隔で根太に直角に渡し、端部は土台や大引受けに連結する。
木造住宅の気密シート 解答例
[ 用語の説明 ]
気密工事に用いる気密シートの材料は、防湿気密層の剛性が高いとともに平面保持がよい仕上げ材である。防湿気密層を押さえたときに、重ね部分の気密精度が向上する。
[ 施工上留意すべきこと ]
気密シートを張り付けるとき、シートが緩まないよう押さえをすることが重要。また、シートどうしの重ね幅は約10cm以上必要である。
床コンクリートの直均し仕上げ 解答例
[ 用語の説明 ]
床コンクリート打設時に、硬化の程度を見計らって直ちに金ゴテなどで仕上る工法。
[ 施工上留意すべきこと ]
コンクリートのスランプは、土間コンクリートでは 8〜15cm、鉄筋コンクリートスラブでは12〜18cm程度とする。
ユニットタイル 解答例
[ 用語の説明 ]
通常タイルを並べ表面に30cm角程度の台紙を張ったものをユニットと呼ぶ。ユニットしたものをユニットタイルといい、1個のタイルのように取り扱う。
[ 施工上留意すべきこと ]
張付けモルタルには混和剤を使用し、張付けはタイルに見合った張付けモルタルを用い、ユニット裏面全面に「こて」で圧着して塗り付け、縦横及び目地幅通りをそろえて張り付け、張付けモルタルがはみ出すまでたたき締める。
溶接作業の予熱 解答例
[ 用語の説明 ]
予熱は、低温割れの防止、硬化組織の生成防止、延性、じん性などの機械的性質の向上、変形、残留応力の低減、ブローホールの発生防止など、溶接の品質の向上に必要なもの。
[ 施工上留意すべきこと ]
予熱は、その温度とともに範囲も大切である。溶接部両側 50mm程度の位置で、表面温度計、温度チョークなどを用いて計測、温度管理が重要である。
問題2
次の建築工事に関する用語のうちから5つ選び、その用語の説明と施工上留意すべき内容を具体的に記述しなさい。
ただし、仮設以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。また、使用資機材に不良品はないものとする。
ガラス工事のセッティングブロック
ジェットバーナー仕上げ
脱気装置
テーパーエッジせっこうボードの継ぎ目処理
鉄骨工事の仮ボルト
天井インサート
床付け
腹筋
ブリーディング(ブリージング)
防護棚(養生朝顔)
木工事の仕口
ルーフドレン
陸墨
型枠の根巻き 解答例
[ 用語の説明 ]
壁や柱の型枠を組み立てるとき、その根元を正確な位置に設けるためのモルタルのこと。
[ 施工上留意すべきこと ]
モルタル漏れがないように、隙間なく正確に施工する。
ガラス工事のセッティングブロック 解答例
[ 用語の説明 ]
エチレンプロピレンゴム等を原料とし、ガラスをサッシ内で支え、サッシの溝底とガラスとの接触を避けるとともに、適当なエッジクリアランスをガラスの掛り代を確保することを目的に使用される。
[ 施工上留意すべきこと ]
セッティングブロックの位置は、両端部からガラスの横幅寸法の1/4のところに2箇所設置し、サッシ水抜き孔を塞がないようにする。
ジェットバーナー仕上げ 解答例
用語の説明:
石表面をバーナーで加熱し、それを水で急冷することにより、石材を構成する鉱物の熱膨張率の違いを利用して、表面の一部をはく離させて均一な仕上げにしたもの。(建築工事監理指針)
施工上留意すべきこと:
ジェットバーナー仕上等の粗面仕上げでは出来上りの厚さで2mm以上厚くなるように設定しておく。
脱気装置 解答例
[ 用語の説明 ]
屋根露出防水絶縁工法で、下地面より発生する水蒸気を気中に放出する装置。
[ 施工上留意すべきこと ]
取付け間隔は、平場で 25〜100m2に1個程度、立上り部で長さ 10m間隔に1個程度を目安に、装置の排出能力に応じた分担面積とする。
テーパーエッジせっこうボードの継目処理 解答例
用語の説明:
継ぎ目のテーパーエッジをジョイントテープジョイントコンパウンドを用いて仕上げる工法。
施工上留意すべき内容:
中塗り、上塗りは各ジョイントコンパウンド乾燥後に行い、平滑に仕上げる。
鉄骨工事の仮ボルト 解答例
[ 用語の説明 ]
鉄骨の建て方時、本締め、溶接の前に仮に締め付けるボルト。
[ 施工上留意すべきこと ]
高力ボルト継手の場合、一般的にはボルト一群に対して 1/3程度、かつ2本以上で締め付ける。
天井インサート 解答例
[ 用語の説明 ]
天井を吊る下地受けの金物のこと。前施工、あと施工方式がある。
[ 施工上留意すべきこと ]
インサート間隔は900mm程度とし、周辺部は端から150mm以内とする。
床付け 解答例
用語の説明:
砂利地業や捨てコンクリートが打設できるよう、根切底を所定の深さに掘り揃え、平たんにする作業のこと。
施工上留意すべきこと:
床付け面が砂質地盤の場合は転圧でよいが、粘土質地盤の場合は床付け面を乱さないよう十分に注意する。乱した場合は適切な地盤改良材を混入し転圧する。
腹筋 解答例
[ 用語の説明 ]
鉄筋工事の梁配筋時、梁の変形を防止するため、上下主筋の中間に平行に設置する鉄筋。
[ 施工上留意すべきこと ]
梁にスリーブがある場合は、かぶり厚さは腹筋から確保する。
防護棚(養生朝顔) 解答例
[ 用語の説明 ]
仮設足場で落下物に対する保護のために、中間部に突出して取り付ける棚。
[ 施工上留意すべきこと ]
防護棚は骨組みの外側から2m以上突出させ、工事を行う部分の下10m以内ごとに設置する。
木工事の仕口 解答例
用語の説明:
2つの木材を接合するために刻んだ、ほぞや継手の総称。
施工上留意すべきこと:
種類には渡りあご、蟻かけ、当り欠け、大入れなどがあるが、いずれも構造上十分に性能を発揮するよう正確な加工と、丁寧な施工が求めらている。
ルーフドレン 解答例
用語の説明:
陸屋根の屋上やバルコニーの雨水排水用の鋳鉄製やステンレス製の金物のこと
施工上留意すべきこと:
雨水の漏水を防止するため水勾配を取る。スラブ天端から 30〜50mm下げて設置する。ルーフドレン内へのアスファルトやコンクリートの流入、付着に注意する。
陸墨 解答例
用語の説明:
仮設工事において、水平高さを表す墨のこと。壁面に出す。
施工上留意すべきこと:
施工において、水平、垂直は建物施工の基本。常時、確認が必要である。
問題2
次の建築工事に関する用語のうちから 5つ選び、その用語の説明と施工上留意すべき内容を具体的に記述しなさい。
ただし、仮設以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。
また、使用資機材に不良品はないものとする。
アルミサッシのかぶせ工法
型枠のセパレーター
コンクリートの打継ぎ
シーリング工事のマスキングテープ
せっこうボード張りにおけるコーナービード
セメントモルタルによるモザイクタイル張り
鉄筋工事のスペーサー
鉄筋の先組み工法
鉄骨工事のリーマー掛け
土工事の布掘り
塗装工事の研磨紙ずり
木造住宅における気密シート
床開口部の養生
ローリングタワー
[ 解答例 ]
アルミサッシのかぶせ工法
[ 用語の説明 ]
アルミサッシのかぶせ工法とは、建具の改修工事において既存枠を撤去せずに新規の建具枠をかぶせて施工する方法であり、撤去工法に比べ、経済性、施工性に優れているが、窓開口部が既存の物に比べ小さくなる。
[ 施工上留意すべきこと ]
建具の耐食性を維持するため、新規建具の下枠と躯体間にシーリングを施さない等により、既存枠と新規建具との間に水分を溜めないよう配慮することが必要である。
型枠のセパレーター
[ 用語の説明 ]
セパレーターとは、型枠工事で相対するせき板相互の間隔を正しく保持するために使用するものである。主なものは、コーンを使用しないもの(丸セパC型)と使用するもの(丸セパB型)がある。
[ 施工上留意すべきこと ]
コーン穴の処理方法について、防水下地や薄い下地等の場合は、丸セパB型を用いコンクリート面と同一にモルタルを充填する。普通のモルタルでは垂れ下がりや乾燥収縮のおそれがあるので、硬練りモルタルを用いるなどの配慮が必要である。
コンクリートの打継ぎ
[ 用語の説明 ]
コンクリートの打継ぎ部は、構造上の欠陥となりやすいので問題の少ない位置を選んで打継ぎ部を決定する。梁や床の打継ぎは、せん断応力が最小となるスパン中央付近とする。
[ 施工上留意すべきこと ]
水密性能、気密性能などが要求される部位には、原則として、打継ぎ部を設けない。やむを得ず、打継ぎ部を設ける場合は、性能が満たされる処置が必要である。
シーリング工事のマスキングテープ
[ 用語の説明 ]
シーリング工事でプライマー塗布及びシーリング材充填の際の汚染防止と目地縁の線を通りよく仕上るために用いる粘着テープである。
[ 施工上留意すべきこと ]
除去後、粘着剤が残存せず、シーリング材の接着を妨げない材質のものを用いる。へら仕上げ終了後は、速やかにマスキングテープを剥がすこと。
せっこうボード張りにおけるコーナービード
[ 用語の説明 ]
コーナービードとは、柱や壁の出隅を保護するために取り付ける金属製などの部材である。
[ 施工上留意すべきこと ]
コーナービードは、釘、ドリリングタッピンねじ、接着材などを用いて留めつける。
セメントモルタルによるモザイクタイル張り
[ 用語の説明 ]
モザイクタイル張りとは、外壁及び内壁において、下地コンクリートの上に下地モルタル、張り付けモルタルを施工し、小口未満のタイルをユニット化したものを張り付ける工法である。
[ 施工上留意すべきこと ]
たたき押えは、全面にわたって十分に行う必要があるが、その目安は、タイル目地に盛りあがった張付けモルタルの水分で、紙張りの目地部分がぬれてくることによって判断する。
鉄筋工事のスペーサー
[ 用語の説明 ]
鉄筋部材などを一定の間隔に保持するかいもの。鉄筋コンクリート工事では、せき板面と鉄筋あるいは鉄筋相互を所定の間隔に保持するために挿入するもので、鋼製、コンクリート製、梁・柱・基礎ばり、壁及び地下外壁のスペーサーは側面に限りプラスチック製でもよい。
[ 施工上留意すべきこと ]
設置方法は、スラブについては、上端筋、下端筋は 1.3個/m2程度、端部上端筋及び中央部下端筋には必ず設置、梁については間隔は1.5m程度、端部は1.5m以内、側梁以外の梁は上又は下に設置、側梁は側面の両側へ対称に設置、柱においては上段は梁下より 0.5m程度、中段は柱脚と上段の中間、柱幅 1.0mまで2個、1.0m以上 3個などが必要である。
鉄筋の先組み工法
[ 用語の説明 ]
工場又は敷地内で、ベース筋、柱筋、梁筋などの部分を先に組み立てる工法で、組立てや運搬の省力化を狙いとする。工法としては、地組みした柱筋や梁筋を、鉄骨のように先行自立させる方法と、柱筋の縦方後に梁や床の型枠を組み、その後に梁筋を建て込む方法がある。
[ 施工上留意すべきこと ]
鉄筋加工の先組ヤード、組み立てられた鉄筋のストックヤードの確保が必要である。また、鉄筋組立材の揚重計画の検討、その他としては鉄筋接合方法などの留意が必要である。
鉄骨工事のリーマー掛け
[ 用語の説明 ]
リーマー掛けとは、リーマーという穴ざらい用切削刃を用い、ボルト孔の修正または食違いを修正する作業である。部材の孔合わせを行う際、通常、2mm以下のボルト孔の食違いは、リーマー掛けして修正してよい。
[ 施工上留意すべきこと ]
ボルト孔心の不一致の著しい場合は、添え板を取り換え、現場に合うようなボルト孔をあけ直す。
土工事の布掘り
[ 用語の説明 ]
布基礎や基礎梁の位置に沿って、連続的に帯状に掘削する根切り方法である。
[ 施工上留意すべきこと ]
根切り範囲を定めるには、山留め、コンクリート型枠の組立、取外し作業が十分にできるように間隔を見込んでおく。布掘りでは基礎幅から300〜600mmが必要である。
塗装工事の研磨紙ずり
[ 用語の説明 ]
塗装する素地や塗り面の汚れ、ごみ、粒などを研磨紙を用いて取り除いて平滑にし、塗装材料の付着性を高め、仕上げをよくするために行う下地調整のことである。
[ 施工上留意すべきこと ]
木材面の研磨紙ずりは、木目に平行にかける。塗り面を研磨紙ずりする場合は、塗膜が十分に乾燥してから行う。
木造住宅における気密シート
[ 用語の説明 ]
気密工事に用いる防湿気密シートの材料は防湿気密層の剛性が高いとともに、防湿気密層の平面保持がよく、仕上げ材で防湿気密層を押えたとき、重ね部分の気密精度が向上する。
[ 施工上留意すべきこと ]
気密シートを取り付けるとき、シートがゆるまないよう押さえをすることが必要である。また、シート同士の重ね幅は約10cm以上が必要である。
床開口部の養生
[ 用語の説明 ]
床開口部は、型枠解体材、使用材料の搬出入のために必要なものである。開口部からの落下を防ぐため、開口部周りに手すり、中さん、安全ネットを設置して墜落、転落及び物の落下防止対策を行う。また、開口部は特に照明を明るくし、かつ、赤い布を下げたり、又は、黄と黒のまだらな塗装をするなどの方法により表示することも必要である。
[ 施工上留意すべきこと ]
高さ 2m以上の床の開口部は、「囲い等」で落下防止措置をすることが定められているので、フタをする等の安全確保に留意する。(労働安全衛生規則第519条)
ローリングタワー
[ 用語の説明 ]
移動式足場ともいい、枠組足場を積み重ね、その脚部に車輪を付けて水平方法への移動を容易にした足場である。
[ 施工上留意すべきこと ]
作業時は、足元のストッパー4箇所すべて固定して安全帯を使用して作業する。また、移動の場合には上部に人間は乗せない。
2023年09月25日
2級建築施工管理技士 第二次検定(実地)の攻略 問題1 経験記述 H29〜H25年
問題1 経験記述の攻略
問題1
あなたが経験した建築工事のうち、あなたの受検種別に係る工事の中から、工程管理を行った工事を1つ選び、工事概要を具体的に記入した上で、次の 1.から 2.の問いに答えなさい。
なお、建築工事とは、建築基準法に定める建築物に係る工事とし、建築設備工事を除くものとする。
イ.工 事 名
ロ.工事場所
ハ.工事の内容
新築等の場合:建物用途、構造、階数、延べ面積(又は施工数量)、
主な外部仕上げ、主要室の内部仕上げ
改修等の場合:建物用途、主な改修内容、施工数量(又は建物規模)
ニ.工 期 (年号又は西暦で年月まで記入)
ホ.あなたの立場
へ.業 務 内 容
1.工事概要であげた工事であなたが担当した工種において、工期に遅れることのないよう工程を管理するうえで、次の@からBの各項目の手配や配置をする際、あなたがどのようなことに留意したのか、留意した内容と着目した理由を、工種名をあげてそれぞれ具体的に記述しなさい。
ただし、留意した内容が同一のものは不可とする。また、工程管理以外の品質管理、安全管理、コストのみについて記述したものも不可とする。
なお、工種名については、同一の工種名でなくてもよい。
[項目]
@ 材 料 (本工事材料、仮設材料)
A 工事用機械・器具・設備
B 作業員 (交通誘導警備員は除く)
解答試案
@ -1
材料 (本工事材料、仮設材料)
工種名:鉄筋工事
留意した内容:
工程に遅れを発生させないため、配筋の工期短縮を図る。
着目した理由:
圧接継手は雨天時に施工の制約があるので、圧接継手を機械式継手に変更した。
@ - 2
材料 (本工事材料、仮設材料)
工種名:外壁石張り工事
留意した内容:
工程に遅れを発生させないため、外壁石張り工事の工期短縮を図る。
着目した理由:
湿式石張り工事を乾式石張り工事への変更を可能とした。
A-1
工事用機械・器具・設備
工種名:仮設工事(足場)
留意した内容:
現場で足場材料を組み上げる時間的余裕がない中、工期遅れを防止。
着目した理由:
ストックヤードで足場材を組立て、現場では運搬用トラックの荷台から直接重機で荷取りし、つり上げて取付けた。
A-2
工事用機械・器具・設備
工種名:揚重工事
留意した内容:
単位時間当たりの揚荷重を増大し、工期が遅れるのを防止した。
着目した理由:
2台配置の揚荷装置を1台の大型揚重装置に変更した。
B-1
作業員 (交通誘導警備員は除く)
工種名:内装工事
留意した内容:
効率的な作業時間確保のため、作業員に整理整頓、常時点検を実施させて、資材の不足を防止する。
着目した理由:
資材が不足すると、材料の現場搬入待ちとなり、関連業種の待機時間が長くなり、作業が進まず工程が遅れ、非効率的である。
B-2
作業員 (交通誘導警備員は除く)
工種名:木工事
留意した内容:
工場内生産品の間仕切り壁に変更し、造作大工の手間を省略化して工期短縮をはかった。
着目した理由:
内部間仕切り壁の品質が均一に保たれ、作業員の技量によるばらつきがなくなるため品質が確保できる。
2.工事概要であげた工事及び受検種別にかかわらず、あなたの今日までの建築工事の経験に照らし、工期を短縮するための有効な方法や手段を 2つ具体的に記述しなさい。また、それらがもたらす工期短縮以外の工事への良い影響を、それぞれ具体的に記述しなさい。
ただし、有効な方法や手段が同一のもの及び 1.の留意した内容と同一のものは不可とする。
解答試案
工程短縮に有効な方法や手段及び良い影響
@有効な方法や手段:
柱、梁材の鉄筋加工を現場加工から、工場加工に変更し現場加工時間を短縮する。
良い影響:
加工条件が安定し、作業性が良いので、製品の品質が向上する。
A有効な方法や手段:
関連業種を含めた施工検討会議を開催し、施工上の課題を事前に洗い出し、手戻りを無くし、結果工期を短縮する。
良い影響:
業者間のコミュニケーションが活発になり、安全管理にも好結果となる。
B有効な方法や手段:
柱、梁材を在来のコンクリートから、工場製作のプレキャストコンクリートに変更して工期短縮をはかる。
良い影響:
認定工場で製作するため、加工条件が安定し、作業性が良いので、製品の品質が向上する。
問題1
あなたが経験した建築工事のうち、あなたの受検種別に係る工事の中から、事前に施工の計画を行った工事を 1 つ選び、工事概要を具体的に記入したうえで、次の 1.から 2.の問いに答えなさい。
なお、建築工事とは、建築基準法に定める建築物に係る工事とし、建築設備工事を除くものとする。
イ.工 事 名
ロ.工 事 場 所
ハ.工事の内容
新築等の場合:建物用途、構造、階数、延べ面積(又は施工数量)、
主な外部仕上げ、主要室の内部仕上げ
改修等の場合:建物用途、主な改修内容、施工数量(又は建物規模)
ニ.工 期 (年号又は西暦で年月まで記入)
ホ.あなたの立場
へ.業 務 内 容
1. 工事概要であげた工事で、あなたが担当した工種において、次の項目の中から異なる項目を 3つ 選び、施工に当たり事前に検討したこととその結果行ったこと、何故そうしたのかその理由を、工種名をあげて具体的に記述しなさい。
ただし、「事前に検討したこととその結果行ったこと」については、同じ内容を記述したもの又はコストについてのみ記述したものは不可とする。
なお、工種名については、同一の工種名でなくてもよい。
[項目]
「施工方法又は作業方法」
「資材の搬入又は荷揚げの方法」
「資材の保管又は仮置きの方法」
「作業床又は足場の設置」
「施工中又は施工後の養生の方法」(安全に関する養生は除く)
「施工方法又は作業方法」 解答試案
工種名:建方工事(組立)
事前に検討したこと:天候の影響が少なく、底騒音、低振動の工法
その結果行ったこと:RC工法を取りやめ、柱、梁、外壁をPC化して施工した。
その理由:計画建物に隣接建物がほぼ接しており、かつ短工期であるため。
「資材の搬入又は荷揚げの方法」 解答試案
工種名:建て方工事(荷取)
事前に検討したこと:敷地いっぱいに計画建物が建築予定であり、資材搬入が厳しい状況下での荷取方法
その結果行ったこと:PC部材の荷取を運搬車両上で行い、荷卸しせずにクレーンで揚重した。
その理由:搬入したPC部材を荷卸しする場所がなかったため。
「資材の保管又は仮置きの方法」 解答試案
工種名:仮設工事
事前に検討したこと:出来上がった躯体部分を保管場所、仮置き場として活用すること。
その結果行ったこと:現場内を整理整頓し作業用の通路等を除き、保管仮置き場を確保した。
その理由:作業に必要な資材、設備機器、器具などの置場の確保が必要であったため。
「作業床又は足場の設置」 解答試案
工種名:仮設工事(足場・作業床)
事前に検討したこと:足場設置が困難な中での、外装工事タイル張りの方法。
その結果行ったこと:無足場工法とし、PC作成時に打込みタイルとし工場製作とした。
その理由:計画建物が敷地いっぱいに計画され、隣接建物との隙間が狭小であったため。
「施工中又は施工後の養生の方法」 解答試案
工種名:コンクリート工事
事前に検討したこと:地中梁コンクリート打設中の寒中コンクリート対応。
その結果行ったこと:コンクリート打設後のシート養生、ジェットヒーターを稼働した。
その理由:コンクリート打設後の外気温が低くなる可能性があったため。
2. 工事概要であげた工事及び受検種別にかかわらず、次の項目の中から 2 つ選び、あなたの今日までの工事経験に照らして、検討すべき事項とその理由及び対応策を、工種名をあげて具体的に記述しなさい。
ただし、解答はそれぞれ異なる内容の記述とし、1.の解答とも重複しないものとする。
[項目]
「品質低下の防止」
「工程遅延の防止」
「公衆災害の防止」
「品質低下の防止」 解答試案
工種名:プレキャストコンクリート工事
検討すべき事項:PC製作時、運搬時に生じる欠損、ひび割れた製品の搬入取付の防止。
その理由:PC部材の欠損部、ひび割れ部分からの漏水、錆発生など品質が低下するため。
対応策:PC製作出荷時、現場搬入時の製品検査を適切に行い、不具合を修正する。
「工程遅延の防止」 解答試案
工種名:現場管理(工程調整)
検討すべき事項:各工種担当者との工程調整の方法、参加者など。
その理由:工程の遅延は、各工種の調整不足による誤った施工手順等により発生するから。
対応策:詳細な工程表による打ち合わせを行い。各工種間の協力関係を構築する。
「公衆災害の防止」 解答試案
工種名:仮設工事(足場)
検討すべき事項:外壁設置時に発生するボルト等の飛来落下物による公衆災害を防止する方法。
その理由:飛来落下物の多くは、通行人等に落下衝突すれば重篤な災害になるため。
対応策:敷地外に落下物が出ないように、外壁周囲をメッシュシートで覆った上にあさがおを設置した。
問題1
あなたが経験した建築工事のうち、あなたの受検種別に係る工事の中から、品質管理を行った工事を1つ選び、工事概要を具体的に記入したうえで、次の 1.から 2.の問いに答えなさい。
なお、建築工事とは、建築基準法に定める建築物にかかる工事とし、建築設備工事を除くものとする。
イ.工事名
ロ.工事場所
ハ.工事の内容
新築等の場合:建物用途、構造、階数、延べ面積(又は施工数量)、
主な外部仕上げ、主要室の内部仕上げ
改修等の場合:建物用途、主な改修内容、施工数量(又は建物規模)
ニ.工 期 (年号又は西暦で年月まで記入)
ホ.あなたの立場
ヘ.業 務 内 容
1. 工事概要であげた工事で、あなたが実際に担当した工種において、その工事を施工するにあたり、施工の品質低下を防止するため、特に留意したことと何故それに留意したのかその理由及びあなたが実際に行った対策を、工種名をあげて 3 つ具体的に記述しなさい。
ただし、「設計図どおり施工した。」など施工にあたり行ったことが具体的に記述されていないものや、品質以外の工程管理、安全管理などについての記述は不可とする。
なお、工種名については、同一の工種名でなくてもよい。
解答試案
施工の品質低下を防止するために留意したこと、
その理由及び実際に行った対策とその工種名
例1)
工種名:場所打ちコンクリート杭工事
留意したこと:杭長(支持層貫入 1dかつ1m)以上の確保(d=杭径)
理由:杭長が不足し杭が支持層に達していいないと、杭支持力が低減するため。
実際に行った対策:
・支持層と杭掘削長の確認
・アースドリルの先端トルク値及び掘削長の確認
・ドリル先端付着土とボーリング標本の照合確認
・スライム処理後検尺テープによる掘削長計測
例2)
工種名:鉄筋工事
留意したこと:ガス圧接の品質確保
理由:鉄筋継手部が不良の場合、構造耐力が保てないため。
実際に行った対策:
圧接部位に適合する圧接技術有資格者による圧接と行うとともに、技量付加試験を行った。
例3)
工種名:コンクリート工事
留意したこと:密実なコンクリートの確保
理由:コールドジョイントやじゃんか等は耐久性低下や強度不足となるため。
実際に行った対策:
コンクリート打設を連続して行うと同時に、バイブレーターを用い適切な人数の作業員を配置した。
例4)
工種名:アスファルト防水工事
留意したこと:ルーフィングシートの着実な施工(重ねしろ100mm以上の確保)
理由:施工不良に伴う施工後の漏水防止ため。
実際に行った対策:
アスファルトルーフィングの継ぎ目(縦、横とも)を確実に100mm以上の重ね合わせること、併せてドレイン回りでは増し張りを確認した。24時間以上、水張り試験を行った。
例5)
工種名:タイル工事
留意したこと:剥落防止
理由:外壁タイルの剥落による第三者災害の防止のため。
実際に行った対策:
密着張りの張付けモルタルは、1回当たりの塗り付け面積を2m2以内とし、ヴィブラートをかけ、モルタルがタイル厚さの1/2以上はみ出るまでの施工を確認した。
例6)
工種名:内装工事(長尺シート張り)
留意したこと:適切な継ぎ目処理による平たん性の確保
理由:床シートに凹凸があると、歩行の支障や汚れの原因となるため。
実際に行った対策:
長尺シートの継ぎ目部は、ビードを盛り上げて溶接し、冷却後平滑に削り取るのを確認した。
2. 工事概要であげた工事及び受検種別にかかわらず、あなたの今日までの工事経験に照らして、品質の良い建物を造るために品質管理の担当者として、工事現場においてどのような品質管理を行ったらよいと考えるか、品質管理体制、手順又はツールなど品質管理の方法とそう考える理由を、2 つ具体的に記述しなさい。
ただし、2つの解答はそれぞれ異なる内容の記述とし、また、上記1.の「実際に行った対策」と同じ内容の記述は不可とする。
解答試案
品質管理の方法とそう考える理由
例1)
品質管理の方法:
設計図書の内容を十分に理解した上で、施工計画書、各種施工要領書の作製を行い、それに基づいいた確実な施工を実施する。
理 由:
施工計画書、施工要領書により、品質管理目標や施工手順が明確化され、作業員に説明する際にも理解が得られやすくなり、施工品質の確保、向上につながる。
例2)
品質管理の方法:
施工者の定めた品質管理基準により施工し、施工後は品質を目視、試験等で確認する。
理 由:
品質管理基準をもとに工程ごとに具体的目標を明示して施工することで、良好な品質が確保できると考えたため。
例3)
品質管理の方法:
作業員用に工程ごとの品質基準を作成し、毎日の打ち合わせ時に確認することを徹底する。
理 由:
当日の作業での品質基準を目標に、作業が進み、品質を確保することができる。
例4)
品質管理の方法:
重要工程については、QC工程表を作成し、実施する。
理 由:
管理項目、管理値、注意事項、検査方法等を明示することにより、明確な作業を実施することができ、良好な品質を確保することができる。
例5)
品質管理の方法:
重要な工事については、重点管理項目を設定して、重点管理を実施する。
理 由:
管理項目、管理値、注意事項、検査方法等を明示することにより、明確な作業を実施することができ、良好な品質を確保することができる。
問題1
あなたが経験した建築工事のうち、あなたの受検種別に係る工事の中から、工程管理を行った工事を1つ選び、下記の工事概要を具体的に記入した上で、次の1.から2.の問いに答えなさい。
なお、建築工事とは、建築基準法に定める建築物に係る工事とする。ただし、建築設備工事を除く。
イ.工事名
ロ.工事場所
ハ.工事の内容
新築等の場合:建物用途、構造、階数、延べ面積又は施工数量、
主な外部仕上げ、主要室の内部仕上げ
改修等の場合:建物用途、主な改修内容、施工数量又は建物規模
ニ.工期(年号又は西暦で年月まで記入)
ホ.あなたの立場
ヘ.業務内容
解答試案
[ 工事概要 ]
イ.工事名 ◯◯伏見丹波橋計画
(プロジェクト名称を記載する)
ロ.工事場所 京都府京都市伏見区丹波橋○丁目△番地
(正確な住所を都道府県名から記載する)
ハ.工事の内容
建物用途:共同住宅
(建築基準法でいう用途を記載する。× マンション)
構造:鉄筋コンクリート造
(RC造などと略さずに鉄筋コンクリート造と記載する)
階数:地上7階建、地下1階
延べ面積:16,605.59 m2
主な外部仕上げ:タイル張り
主要室の内部仕上げ:床 フローリング張り
壁・天井 ビニルクロス張り
ニ.工期:平成18年6月〜平成19年11月
(できるだけ最近の物件がよい)
ホ.あなたの立場:設計監理
(主には、現場主任などであるが、
設計監理、工事監理などでも正確に記載する)
ヘ.業務内容:品質監理
(主には、施工管理、品質管理、工事総合管理であるが、
設計者、工事監理者は、品質監理等、工事に際して実際に行った内容を記載する)
1.工事概要であげた工事のうち、あなたが担当した工種において、与えられた工期内にその工事を完成させるため、工事の着手前に着目した工期を遅延させる要因とその理由、及び遅延させないために実施した内容を工種名(鉄骨工事、タイル工事など)とともに3つ、それぞれ具体的に記述しなさい。
ただし、実施した内容の記述が同一のもの及び工程管理以外の品質管理、安全管理、コストのみについての記述は不可とする。なお、工種名については同一の工種名でなくてもよい。
解答試案
@
工種名:コンクリート工事
工事の着手前に着目した工期を遅延させる要因とその理由:
前面道路幅員が狭い上に通学路であるので、工事用車両の通行制限時間があり、かつ大型車両のすれ違い通行が困難であるため、建設資材の搬入や搬出に通常よりも時間がかかる。
遅延させないために実施した内容:
生コンクリート打設時に地元の住民、警察と綿密に打ち合わせを行い、交通誘導員を現場出入口以外にも道路の要所に配置し、通行車両、通行人の誘導をスムーズに行い、予定打設数量を確実にした。
A
工種名:鉄筋工事
工事の着手前に着目した工期を遅延させる要因とその理由:
敷地が狭く、余裕がない。ストックヤードや材料加工用スペースが少なく、あらかじめ現場内に次工程の資材の準備ができない。
遅延させないために実施した内容:
現場加工を行わず、柱、梁の鉄筋加工は全て工場加工とし、搬入時には荷卸しをせず、トラック荷台で製品点検後そのままクレーンにて取り付けを行なった。
B
工種名:鉄筋工事
工事の着手前に着目した工期を遅延させる要因とその理由:
鉄筋工事の溶接継手は雨天等の影響が大きく、雨天時には中止せざるを得ない場合がある。
遅延させないために実施した内容:
鉄筋の継手に機械式継手を採用し、雨天による施工中止の影響のないものとした。
2.工事概要であげた工事及び受検種別にかかわらず、あなたの今日までの建築工事の経験を踏まえて工期を短縮するための合理化の方法とそれが工期短縮となる理由について工種名とともに2つ具体的に記述しなさい。また、その合理化の方法を行うことにより派生する効果についてそれぞれ具体的に記述しなさい。
ただし、工期を短縮するための合理化の方法については上記1の実施した内容と同一の記述は不可とする。なお、派生する効果については、工期短縮以外の品質面、安全面、コスト面、環境面などの観点からの記述とする。また、工種名については同一の工種名でなくてもよい。
解答試案
@
工種名:鉄筋コンクリート工事
合理化の方法:
現場打設のコンクリート部材をPC化を行う。
工期短縮となる理由:
雨天の影響に関わりなく製作できるので、工期を短縮することができる。
派生する効果:
工場製作とすることにより、安定した品質も確保できる。
A
工種名:型枠工事
合理化の方法:
スラブの合板型枠をフラットデッキスラブに変更する。
工期短縮となる理由:
型枠脱型の手間が省略でき、配筋工事の現場での作業量も少なくできるので、工期短縮することができる。
派生する効果:
合板型枠の切断加工に伴う端材や木くずの発生がなくなるので、建設副産物の発生抑制にもつながる。
問題1
あなたが経験した建築工事のうち、あなたの受検種別に係る工事の中から、事前に施工の計画を行った工事を1つ選び、下記の工事概要を具体的に記入した上で、次の問いに答えなさい。
なお、建築工事とは、建築基準法に定める建築物に係る工事とする。ただし、建築設備工事を除く。
イ.工事名
ロ.工 事 場 所
ハ.工事の内容
新築等の場合:建物用途、構造、階数、延べ面積又は施工数量、
主な外部仕上げ、主要室の内部仕上げ
改修等の場合:建物用途、主な改修内容、施工数量又は建物規模
ニ.工 期 (年号又は西暦で年月まで記入)
ホ.あなたの立場
ヘ.業 務 内 容
1. 工事概要であげた工事で、あなたが担当した工種において、施工にあたり事前に検討したことを次の項目の中から 3つ選び、事前に検討し実際に行ったことと何故そうしたのかその理由を、工種名をあげて、それぞれについて具体的に記述しなさい。
なお、工種名については、同一の工種名でなくてもよい。
ただし、「事前に検討し実際に行ったこと」の記述内容が、同一のもの及びコストについてのみ記述したものは不可とする。
[ 項目 ]
「施工方法」
「資材の搬入又は仮置きの方法」
「資材の揚重の方法」
「作業床又は足場の設置」
「施工中又は施工後の養生の方法」 (労働者の安全に関する養生を除く。)
「試験又は検査の方法と実施の時期」
「他の関連工事との調整」
「施工方法」解答試案
工種名:鉄筋工事
検討し行ったこと:
悪天候が予想されたため、ガス圧接継手を機械式継手に変更した。
理 由:
機械式継手は、雨、風など悪天候による影響は受けにくく、予定されている工期を順守できるため。
「資材の搬入又は仮置きの方法」解答試案
工種名:型枠工事
検討し行ったこと:
敷地が狭小なため、柱、梁の型枠は、工場で組み立てて現場に搬入した。
理 由:
敷地の有効利用と現場での省力化による工期短縮のため。
「資材の揚重の方法」解答試案
工種名:鉄骨工事
検討し行ったこと:
本締めが終了した1節目の床最上部デッキプレート敷き込み作業を急ぎ、2節目の鉄骨建方の上下作業の安全行動の防止をした。
理 由:
上下作業になってしまうため、どちらかの作業を中止せざるを得なくなり、効率が悪くなる。安全確保、工期短縮のため。
「作業床又は足場の設置」解答試案
工種名:コンクリート工事
検討し行ったこと:
高い壁の中間に作業足場を設置した。
理 由:
壁のコンクリート打設において、壁のたたき、壁のバイブレータを確実に行い、じゃんかを防ぐため。
「施工中又は施工後の養生の方法」解答試案
工種名:コンクリート工事
検討し行ったこと:
夏場の施工のため、コンクリート打設後、自動散水装置を設置して5日間は、コンクリート表面に湿潤に保った。
理 由:
コンクリート強度は硬化初期の養生が特に重要であり、特に夏期や風の強い日に施工した床スラブ・ひさし等薄い部材ではコンクリートが急速に乾燥するため。
「試験又は検査の方法と実施の時期」解答試案
工種名:アスファルト防水工事
検討し行ったこと:
防水下地コンクリートの表面が平坦で突起物が完全に撤去されていることを管理者と同時に確認する体制とした。
理 由:
不十分な下地状態では、防水性能が確保できないため。
「他の関連工事との調整」解答試案
工種名:タイル工事
検討し行ったこと:
外壁タイル張りは、前面道路を先行して早期に外部足場を解体し、接着試験などはゴンドラで行うこととした。
理 由:
前面道路側の埋設物、外構工事の期間を十分の確保するため。
2. 工事概要であげた工事及び受検種別にかかわらず、あなたの今日までの工事経験に照らして、事前に検討し計画した施工方法や作業手順を作業員に周知徹底するためには、どのようにしたら よいと考えるか、周知徹底するための方法と実行されているか確認する方法について、工種名又は 作業名をあげて 2つ具体的に記述しなさい。
ただし、それぞれの解答は異なる内容の記述とする。
周知徹底するための方法と確認する方法 解答試案
@鉄筋工事
周知徹底方法:
職長が、毎日作業前に行われる朝礼において、その日に作業を行うガス圧接の施工方法や管理の方法など重点項目について説明し周知徹底を図る。
確認方法:
ガス圧接完了後の検査に立会い、判定基準を満たしているかを確認する。
A塗装工事
周知徹底方法:
試験施工の見本を製作して、工事打ち合わせの際に要求される品質を確認させ、具体的な施工方法や管理方法を指示する。
確認方法:
各工程完了時に現場確認を行い、管理項目を満足しているか確認する。
2023年09月23日
平成25年度 2級建築施工管理技士 実地試験 解答 解説
試験時間:14時15分〜16時15分( 2時間)
2023年09月22日
2級建築施工管理技士 平成25年度 実地 問題1 解答・解説
実地試験 解答・解説
問題1
あなたが経験した建築工事のうち、あなたの受検種別に係る工事の中から、事前に施工の計画を行った工事を1つ選び、下記の工事概要を具体的に記入した上で、次の問いに答えなさい。
なお、建築工事とは、建築基準法に定める建築物に係る工事とする。ただし、建築設備工事を除く。
イ.工事名
ロ.工 事 場 所
ハ.工事の内容
新築等の場合:建物用途、構造、階数、延べ面積又は施工数量、
主な外部仕上げ、主要室の内部仕上げ
改修等の場合:建物用途、主な改修内容、施工数量又は建物規模
ニ.工 期 (年号又は西暦で年月まで記入)
ホ.あなたの立場
ヘ.業 務 内 容
1. 工事概要であげた工事で、あなたが担当した工種において、施工にあたり事前に検討したことを次の項目の中から 3つ選び、事前に検討し実際に行ったことと何故そうしたのかその理由を、工種名をあげて、それぞれについて具体的に記述しなさい。
なお、工種名については、同一の工種名でなくてもよい。
ただし、「事前に検討し実際に行ったこと」の記述内容が、同一のもの及びコストについてのみ記述したものは不可とする。
[ 項目 ]
「施工方法」
「資材の搬入又は仮置きの方法」
「資材の揚重の方法」
「作業床又は足場の設置」
「施工中又は施工後の養生の方法」 (労働者の安全に関する養生を除く。)
「試験又は検査の方法と実施の時期」
「他の関連工事との調整」
「施工方法」解答試案
工種名:鉄筋工事
検討し行ったこと:
悪天候が予想されたため、ガス圧接継手を機械式継手に変更した。
理 由:
機械式継手は、雨、風など悪天候による影響は受けにくく、予定されている工期を順守できるため。
「資材の搬入又は仮置きの方法」解答試案
工種名:型枠工事
検討し行ったこと:
敷地が狭小なため、柱、梁の型枠は、工場で組み立てて現場に搬入した。
理 由:
敷地の有効利用と現場での省力化による工期短縮のため。
「資材の揚重の方法」解答試案
工種名:鉄骨工事
検討し行ったこと:
本締めが終了した1節目の床最上部デッキプレート敷き込み作業を急ぎ、2節目の鉄骨建方の上下作業の安全行動の防止をした。
理 由:
上下作業になってしまうため、どちらかの作業を中止せざるを得なくなり、効率が悪くなる。安全確保、工期短縮のため。
「作業床又は足場の設置」解答試案
工種名:コンクリート工事
検討し行ったこと:
高い壁の中間に作業足場を設置した。
理 由:
壁のコンクリート打設において、壁のたたき、壁のバイブレータを確実に行い、じゃんかを防ぐため。
「施工中又は施工後の養生の方法」解答試案
工種名:コンクリート工事
検討し行ったこと:
夏場の施工のため、コンクリート打設後、自動散水装置を設置して5日間は、コンクリート表面に湿潤に保った。
理 由:
コンクリート強度は硬化初期の養生が特に重要であり、特に夏期や風の強い日に施工した床スラブ・ひさし等薄い部材ではコンクリートが急速に乾燥するため。
「試験又は検査の方法と実施の時期」解答試案
工種名:アスファルト防水工事
検討し行ったこと:
防水下地コンクリートの表面が平坦で突起物が完全に撤去されていることを管理者と同時に確認する体制とした。
理 由:
不十分な下地状態では、防水性能が確保できないため。
「他の関連工事との調整」解答試案
工種名:タイル工事
検討し行ったこと:
外壁タイル張りは、前面道路を先行して早期に外部足場を解体し、接着試験などはゴンドラで行うこととした。
理 由:
前面道路側の埋設物、外構工事の期間を十分の確保するため。
2. 工事概要であげた工事及び受検種別にかかわらず、あなたの今日までの工事経験に照らして、事前に検討し計画した施工方法や作業手順を作業員に周知徹底するためには、どのようにしたら よいと考えるか、周知徹底するための方法と実行されているか確認する方法について、工種名又は 作業名をあげて 2つ具体的に記述しなさい。
ただし、それぞれの解答は異なる内容の記述とする。
周知徹底するための方法と確認する方法 解答試案
@鉄筋工事
周知徹底方法:
職長が、毎日作業前に行われる朝礼において、その日に作業を行うガス圧接の施工方法や管理の方法など重点項目について説明し周知徹底を図る。
確認方法:
ガス圧接完了後の検査に立会い、判定基準を満たしているかを確認する。
A塗装工事
周知徹底方法:
試験施工の見本を製作して、工事打ち合わせの際に要求される品質を確認させ、具体的な施工方法や管理方法を指示する。
確認方法:
各工程完了時に現場確認を行い、管理項目を満足しているか確認する。
2023年09月21日
2級建築施工管理技士 平成25年度 実地 問題2 解答・解説
実地試験 解答・解説
問題2
次の建築工事に関する用語のうちから 5つ選び、その用語の説明と施工上留意すべき内容を具体的に記述しなさい。
ただし、仮設以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。
また、使用資機材に不良品はないものとする。
アルミサッシのかぶせ工法
型枠のセパレーター
コンクリートの打継ぎ
シーリング工事のマスキングテープ
せっこうボード張りにおけるコーナービード
セメントモルタルによるモザイクタイル張り
鉄筋工事のスペーサー
鉄筋の先組み工法
鉄骨工事のリーマー掛け
土工事の布掘り
塗装工事の研磨紙ずり
木造住宅における気密シート
床開口部の養生
ローリングタワー
[ 解答例 ]
アルミサッシのかぶせ工法
[ 用語の説明 ]
アルミサッシのかぶせ工法とは、建具の改修工事において既存枠を撤去せずに新規の建具枠をかぶせて施工する方法であり、撤去工法に比べ、経済性、施工性に優れているが、窓開口部が既存の物に比べ小さくなる。
[ 施工上留意すべきこと ]
建具の耐食性を維持するため、新規建具の下枠と躯体間にシーリングを施さない等により、既存枠と新規建具との間に水分を溜めないよう配慮することが必要である。
型枠のセパレーター
[ 用語の説明 ]
セパレーターとは、型枠工事で相対するせき板相互の間隔を正しく保持するために使用するものである。主なものは、コーンを使用しないもの(丸セパC型)と使用するもの(丸セパB型)がある。
[ 施工上留意すべきこと ]
コーン穴の処理方法について、防水下地や薄い下地等の場合は、丸セパB型を用いコンクリート面と同一にモルタルを充填する。普通のモルタルでは垂れ下がりや乾燥収縮のおそれがあるので、硬練りモルタルを用いるなどの配慮が必要である。
コンクリートの打継ぎ
[ 用語の説明 ]
コンクリートの打継ぎ部は、構造上の欠陥となりやすいので問題の少ない位置を選んで打継ぎ部を決定する。梁や床の打継ぎは、せん断応力が最小となるスパン中央付近とする。
[ 施工上留意すべきこと ]
水密性能、気密性能などが要求される部位には、原則として、打継ぎ部を設けない。やむを得ず、打継ぎ部を設ける場合は、性能が満たされる処置が必要である。
シーリング工事のマスキングテープ
[ 用語の説明 ]
シーリング工事でプライマー塗布及びシーリング材充填の際の汚染防止と目地縁の線を通りよく仕上るために用いる粘着テープである。
[ 施工上留意すべきこと ]
除去後、粘着剤が残存せず、シーリング材の接着を妨げない材質のものを用いる。へら仕上げ終了後は、速やかにマスキングテープを剥がすこと。
せっこうボード張りにおけるコーナービード
[ 用語の説明 ]
コーナービードとは、柱や壁の出隅を保護するために取り付ける金属製などの部材である。
[ 施工上留意すべきこと ]
コーナービードは、釘、ドリリングタッピンねじ、接着材などを用いて留めつける。
セメントモルタルによるモザイクタイル張り
[ 用語の説明 ]
モザイクタイル張りとは、外壁及び内壁において、下地コンクリートの上に下地モルタル、張り付けモルタルを施工し、小口未満のタイルをユニット化したものを張り付ける工法である。
[ 施工上留意すべきこと ]
たたき押えは、全面にわたって十分に行う必要があるが、その目安は、タイル目地に盛りあがった張付けモルタルの水分で、紙張りの目地部分がぬれてくることによって判断する。
鉄筋工事のスペーサー
[ 用語の説明 ]
鉄筋部材などを一定の間隔に保持するかいもの。鉄筋コンクリート工事では、せき板面と鉄筋あるいは鉄筋相互を所定の間隔に保持するために挿入するもので、鋼製、コンクリート製、梁・柱・基礎ばり、壁及び地下外壁のスペーサーは側面に限りプラスチック製でもよい。
[ 施工上留意すべきこと ]
設置方法は、スラブについては、上端筋、下端筋は 1.3個/m2程度、端部上端筋及び中央部下端筋には必ず設置、梁については間隔は1.5m程度、端部は1.5m以内、側梁以外の梁は上又は下に設置、側梁は側面の両側へ対称に設置、柱においては上段は梁下より 0.5m程度、中段は柱脚と上段の中間、柱幅 1.0mまで2個、1.0m以上 3個などが必要である。
鉄筋の先組み工法
[ 用語の説明 ]
工場又は敷地内で、ベース筋、柱筋、梁筋などの部分を先に組み立てる工法で、組立てや運搬の省力化を狙いとする。工法としては、地組みした柱筋や梁筋を、鉄骨のように先行自立させる方法と、柱筋の縦方後に梁や床の型枠を組み、その後に梁筋を建て込む方法がある。
[ 施工上留意すべきこと ]
鉄筋加工の先組ヤード、組み立てられた鉄筋のストックヤードの確保が必要である。また、鉄筋組立材の揚重計画の検討、その他としては鉄筋接合方法などの留意が必要である。
鉄骨工事のリーマー掛け
[ 用語の説明 ]
リーマー掛けとは、リーマーという穴ざらい用切削刃を用い、ボルト孔の修正または食違いを修正する作業である。部材の孔合わせを行う際、通常、2mm以下のボルト孔の食違いは、リーマー掛けして修正してよい。
[ 施工上留意すべきこと ]
ボルト孔心の不一致の著しい場合は、添え板を取り換え、現場に合うようなボルト孔をあけ直す。
土工事の布掘り
[ 用語の説明 ]
布基礎や基礎梁の位置に沿って、連続的に帯状に掘削する根切り方法である。
[ 施工上留意すべきこと ]
根切り範囲を定めるには、山留め、コンクリート型枠の組立、取外し作業が十分にできるように間隔を見込んでおく。布掘りでは基礎幅から300〜600mmが必要である。
塗装工事の研磨紙ずり
[ 用語の説明 ]
塗装する素地や塗り面の汚れ、ごみ、粒などを研磨紙を用いて取り除いて平滑にし、塗装材料の付着性を高め、仕上げをよくするために行う下地調整のことである。
[ 施工上留意すべきこと ]
木材面の研磨紙ずりは、木目に平行にかける。塗り面を研磨紙ずりする場合は、塗膜が十分に乾燥してから行う。
木造住宅における気密シート
[ 用語の説明 ]
気密工事に用いる防湿気密シートの材料は防湿気密層の剛性が高いとともに、防湿気密層の平面保持がよく、仕上げ材で防湿気密層を押えたとき、重ね部分の気密精度が向上する。
[ 施工上留意すべきこと ]
気密シートを取り付けるとき、シートがゆるまないよう押さえをすることが必要である。また、シート同士の重ね幅は約10cm以上が必要である。
床開口部の養生
[ 用語の説明 ]
床開口部は、型枠解体材、使用材料の搬出入のために必要なものである。開口部からの落下を防ぐため、開口部周りに手すり、中さん、安全ネットを設置して墜落、転落及び物の落下防止対策を行う。また、開口部は特に照明を明るくし、かつ、赤い布を下げたり、又は、黄と黒のまだらな塗装をするなどの方法により表示することも必要である。
[ 施工上留意すべきこと ]
高さ 2m以上の床の開口部は、「囲い等」で落下防止措置をすることが定められているので、フタをする等の安全確保に留意する。(労働安全衛生規則第519条)
ローリングタワー
[ 用語の説明 ]
移動式足場ともいい、枠組足場を積み重ね、その脚部に車輪を付けて水平方法への移動を容易にした足場である。
[ 施工上留意すべきこと ]
作業時は、足元のストッパー4箇所すべて固定して安全帯を使用して作業する。また、移動の場合には上部に人間は乗せない。
2023年09月20日
2級建築施工管理技士 平成25年度 実地 問題3 解答・解説
実地試験 解答・解説
問題3
図に示すネットワーク工程表について、次の 1.から 3.の問いに答えなさい。
なお、 ◯内の数字はイベント番号、矢線の上段のアルファベットは作業名、下段の数値は所要日数を示す。
1. 工程表において、クリティカルパスを、作業名で工程順に並べて答えなさい。
解答
A → B → E → J → L
[ 解説 ]
@全イベントの右上に□を表示する。(形は□でなくても、何でも良い)
A最初のイベントの右上の□に 0 を記入し、最初の作業Aの最早開始時刻(EST)とする。
Bイベント番号の若い順に、□(最早開始時刻)と所要日数との和を記入する。
これが各作業の最早開始時刻となる。
C2本以上の矢線(アロー)がイベントに流入するときは、そのうち最大値(max)を最早開始時刻とする。こうして計算した、最終イベントの最早開始時刻が工期となり、その経路がクリティカルパスとなる。
A → B → E → J → L
= 3 + 4 + 11 + 8 + 7
= 33日
2. 工程表において、作業Hの EFT(最早終了時刻)とフリーフロートをそれぞれ日数で答えなさい。
解答
EFT(最早終了時刻):22日
フリーフロート :4日
[ 解説 ]
EFT(最早終了時刻)とは、その作業が最も早く終了できる時刻である。
その作業の最早開始時刻(EST) + 所要日数(D)
により求める。
つまり、その作業が開始できる時刻になって、直ちに開始し、予定の所要日数で終了する時刻をいう。
作業 H のEFTは、
最早開始時刻(10日) + 所要時間(12日)
= 22 日
フリーフロートとは、作業の中で自由に使っても、継続する作業に影響を及ぼさない余裕時間のことである。
作業 H のフリーフロートは、
イベントIの最早開始時刻(26日)− イベントDの最早開始時刻(10日)– 作業日数(12日)
= 4日
3. 工程表において、作業Dと作業Kがそれぞれ3日間遅延したときの@からJまでの総所要日数を答えなさい。
解答
36日
[ 解説 ]
工程表において、作業Dと作業Kがそれぞれ3日間遅延したときのクリティカルパスは図による。
D + G + K + M
= 13日 + 8日 + 10日 + 5日
= 36日
2023年09月19日
2級建築施工管理技士 平成25年度 実地 問題4 解答・解説
実地試験 解答・解説
問題4
次の文章中、下線部の語句が適当なものは○印を、不適当なものは適当な語句を記入しなさい。
1. 透水性の悪い山砂を埋戻し土に用いる場合の締固めは、建物躯体等のコンクリート強度が発現していることを確認のうえ、厚さ 600 mm 程度ごとにローラーやタンパーなどで締固める。入隅などの狭い箇所の締固めには、タンパーなどを使用する。
解答
300
[ 解説 ]
締め固めは、川砂及び透水性のよい山砂の場合は水締めとし、透水性の悪い山砂の類及び粘性土の場合はまきだし厚さ約300mm程度ごとにローラー、ランマー等で締め固めながら埋め戻すのが原則である。(建築工事監理指針3)
2. 寒中コンクリート工事における保温養生の一つとして行う被覆養生は、打ち込まれたコンクリートをシートなどで覆い、コンクリートからの水分の蒸発と風の影響を防ぎ、コンクリートの冷却を遅らせるための簡易な養生方法であり、外気温が −2℃ 程度以上の時期の養生方法として有効である。
解答
◯
[ 解説 ]
寒中コンクリート工事における被覆養生は、水分の蒸発と風による影響を防ぎ、打ち込まれたコンクリートの冷却を遅らせることを目的とするため、外気温が−2℃程度以上の時期の保温養生方法としては有効であるが、初期凍害の防止を目的とするためには、打込み時のコンクリート温度を10℃以上とすることが必要である。
3. 鉄筋のあきは、鉄筋とコンクリートの付着による応力の伝達が十分に行われ、コンクリートが 分離することなく密実に打込まれるために必要なものである。異形鉄筋を用いる場合の鉄筋相互の あきの最小寸法は、隣り合う鉄筋の呼び名の数値を平均した値の1.5 倍、粗骨材最大寸法の1.25 倍、 25 mmのうち、最も小さい数値とする。
解答
大きい
[ 解説 ]
鉄筋のあきは、呼び名の数値の1.5倍、粗骨材最大寸法の1.25倍、25mmのうち、最も大きい数値とする。鉄筋のあきは、鉄筋とコンクリートの付着による応力の伝達が十分に行われ、かつ、コンクリートが分離することなく密実に打ち込まれるよう過小であってはならない。
4. 鉄骨工事におけるトルシア形高力ボルト締付け後の検査は、一次締め後に付けたマーキングの ずれとピンテールの破断などを確認する。検査の結果、ナットの回転とともにボルトも回転して、ピンテールが破断する軸回りを生じているボルトなどは、新しいボルトセットと交換する。
解答
共回り
[ 解説 ]
軸回りとは、トルシア形高力ボルトで回転の反力がとれずナットが回転せずにボルトガ回転して、ピンテールが破断することである。ナットの回転とともにボルトも回転する場合とナットの回転とともに座金が回転する場合を共回りという。(建築工事監理指針7)
5. 改質アスファルトシート防水トーチ工法による平場のシート張付けは、プライマーの塗布・乾燥後、シートの表面及び下地をトーチバーナーで十分あぶり、改質アスファルトを溶融させながら、平均に押し広げて密着させる。
解答
裏面
[ 解説 ]
改質アスファルトシートの張付けは、シートの裏面及び下地をトーチバーナーであぶり改質アスファルトを十分溶融させ、丁寧に張り付ける。張付け及びシート相互の接合に当たっては、シート端部から溶融した改質アスファルトが、はみ出すように十分溶融させて施工する。(建築工事監理指針9)
6. 軽量鉄骨壁下地において、コンクリート床、梁下及びスラブ下に固定するランナーは、両端部から 50mm 内側をそれぞれ固定し、中間部は 900mm 程度の間隔で固定する。また、ランナーの継手は、突付け継ぎとし、ともに端部より 50 mm 内側を固定する。
解答
◯
[ 解説 ]
ランナー両端部の固定位置は、端部から50mm内側とする。継手は突付け継ぎとし、端部より約50mm内側に固定する。ランナーの固定間隔は、ランナーの形状や断面性能及び軽量鉄骨壁の構成等から900mm程度を限度としている。(建築工事監理指針14)
7. 建物内部壁面の塗装工事におけるローラーブラシ塗りでは、一般に、入隅など塗りにくい部分は、小ばけか専用ローラーを用い、他の部分より後に塗り付け、壁面全体にローラーマークをそろえて塗り付けていることを確認する。
解答
前
[ 解説 ]
ローラーブラシ塗りは、建築工事における主流の塗装工法であり、はけより1回で広い面積に対して効率よく塗装できる。隅、ちり回りは等は、小ばけや専用ローラーを用い、他の部分に対して先行して(前に)塗る。(建築工事監理指針18)
8. 木製壁下地にせっこうボードを釘打ちにより張り付ける場合、使用する釘の長さは、ボード厚さ の2倍程度とする。釘打ち間隔は、ボード周辺部を100〜150 mm、中間部を150〜200 mm の間隔とし、釘頭がボード表面と平らになるよう打ち付ける。
解答
3
[ 解説 ]
木製下地に釘打ちする場合は、ボード厚さの3倍程度の長さをもつ釘を用い、頭が平らになるまで十分に打ち付ける。
2023年09月18日
2級建築施工管理技士 平成25年度 実地 問題5 解答・解説
実地試験 解答・解説
問題5
「建設業法」、「建築基準法施行令」及び「建設工事に係る資材の再資源化等に関する 法律(建設リサイクル法)」に定める次の各法文において、それぞれ誤っている語句の番号を 1つあげ、それに対する正しい語句を記入しなさい。
1. 建設業法(第 24 条の7 第1項)
特定建設業者は、発注者から直接建設工事を請け負った場合において、当該建設工事を施工するために締結した@下請契約の請負代金の額(当該@下請契約が 2 以上あるときは、それらの請負代金の額の総額)が政令で定める金額以上になるときは、建設工事のA適正な施工を確保するため、国土交通省令で定めるところにより、当該建設工事について、下請負人の商号又は名称、当該下請負人に係る建設工事の内容及び工期その他の国土交通省令で定める事項を記載したB施工分担図を作成し、工事現場ごとに備え置かなければならない。
解答
誤ってる番号:B
正しい語句 :施工体制台帳
[ 解説 ]
建設業法
第 24 条の7 (施工体制台帳及び施工体系図の作成等)
第1項
特定建設業者は、発注者から直接建設工事を請け負った場合において、当該建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額(当該下請契約が2以上あるときは、それらの請負代金の額の総額)が政令で定める金額以上になるときは、建設工事の適正な施工を確保するため、国土交通省令で定めるところにより、当該建設工事について、下請負人の商号又は名称、当該下請負人に係る建設工事の内容及び工期その他の国土交通省令で定める事項を記載した施工体制台帳を作成し、工事現場ごとに備え置かなければならない。
2. 建築基準法施行令(第 136 条の2の 20)
木造の建築物で高さが 13m 若しくは@軒の高さが 9 m を超えるもの又は木造以外の建築物で A 3以上の階数を有するものについて、建築、修繕、模様替又は除却のための工事(以下この章において「建築工事等」という。)を行う場合においては、工事期間中工事現場の周囲にその地盤面(その地盤面が工事現場の周辺の地盤面より低い場合においては、工事現場の周辺の地盤面)から高さが 1.8 m以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならない。
ただし、これらと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合又は工事現場の周辺若しくは工事の状況によりB危害防止上支障がない場合においては、この限りでない。
解答
誤ってる番号:A
正しい語句 :2
[ 解説 ]
建築基準法施行令
第 136 条の2の 20(仮囲い)
木造の建築物で高さが13m 若しくは軒の高さが 9m を超えるもの又は木造以外の建築物で 2以上の階数を有するものについて、建築、修繕、模様替又は除却のための工事(以下この章において「建築工事等」という。)を行う場合においては、工事期間中工事現場の周囲にその地盤面(その地盤面が工事現場の周辺の地盤面より低い場合においては、工事現場の周辺の地盤面)から高さが1.8 m以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならない。
ただし、これらと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合又は工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障がない場合においては、この限りでない。
3. 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)(第5条 第1項)
建設業を営む者は、建築物等の設計及びこれに用いる建設資材の選択、建設工事の施工方法等を工夫することにより、建設資材廃棄物の@発生を抑制するとともに、A分別解体等及び建設資材廃棄物の再資源化に要する費用をB負担するよう努めなければならない。
解答
誤ってる番号:B
正しい語句 :低減
[ 解説 ]
建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)
第5条 第1項(建設業を営む者の責務)
建設業を営む者は、建築物等の設計及びこれに用いる建設資材の選択、建設工事の施工方法等を工夫することにより、建設資材廃棄物の発生を抑制するとともに、分別解体等及び建設資材廃棄物の再資源化に要する費用を低減するよう努めなければならない。