学科試験問題 [ No.18 ]〜[ No.25 ] 解答・解説
※問題番号[ No.18 ]〜[ No.25 ]までの8問題のうちから6問題を選択し、解答してください。
[ No. 18 ]
用語の定義に関する記述として、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。
1. 地下の工作物内に設ける倉庫は、建築物である。
2. 自動車車庫の用途に供する建築物は、特殊建築物である。
3. 主要構造部を準耐火構造とした建築物は、すべて準耐火建築物である。
4. 作業の目的のために継続的に使用する室は、居室である。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
建築物とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの、これに附属する門もしくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設をいい、建築設備を含むものとする。(建築基準法第2条第一号)
2.◯
特殊建築物とは、学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、市場、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、旅館、共同住宅、寄宿舎、下宿、工場、倉庫、自動車車庫、危険物の貯蔵庫、と畜場、火葬場、汚物処理場その他これらに類する用途に供する建築物をいう。(建築基準法第2条第二号)
3.×
準耐火建築物とは、耐火建築物以外の建築物で、@主要構造部を準耐火構造としたもの、又はA@以外の建築物であって、@と同等の準耐火性能を有するものとして主要構造部の防火の措置その他の事項について政令で定める技術的基準に適合すもの、のいづれかに該当し、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火設備を有するものをいう。(建築基準法第2条第九の三号)
4.◯
居室とは、居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室をいう。(建築基準法第2条第四号)
[ No. 19 ]
地上階にある次の居室のうち、「建築基準法」上、原則として、採光のための窓その他の開口部を設けなければならないものはどれか。
1. 有料老人ホームの入所者用談話室
2. 幼保連携型認定こども園の職員室
3. 図書館の閲覧室
4. 診療所の診察室
答え
1
[ 解答解説 ]
採光のための窓その他の開口部を設けなければならない居室は、建築基準法第28条第1項及び同施行令第19条に規定されており、病院、診療所及び児童福祉施設等の居室のうち入院患者又は入所する者の談話、娯楽その他これらに類する目的のために使用されるものが該当する。(有料老人ホームは児童福祉施設等)
その他、採光に必要な開口部が必要な居室には、居住のための居室、学校の教室、病院の病室、保育所及び幼保連携型こども園の保育室、診療所の病室、児童福祉施設等の入所者用寝室、児童福祉施設等の入所者用寝室、児童福祉施設の居室のうちこれらに入所し、又は通う者に対する保育、訓練、日常生活に必要な便宜の供与その他これらに類する目的のために使用されるものがある。
[ No. 20 ]
建設業の許可に関する記述として、「建設業法」上、誤っているものはどれか。
1. 2以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業しようとする者が、建設業の許可を受ける場合、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
2. 建築工事業で特定建設業の許可を受けている者は、土木工事業で一般建設業の許可を受けることができる。
3. 建築工事業で一般建設業の許可を受けている者が、建築工事業で特定建設業の許可を受けた場合、一般建設業の許可は効力を失う。
4. 国又は地方公共団体が発注者である建設工事を請け負う者は、特定建設業の許可を受けていなければならない。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
建設業を営もうとする者は、2以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業しようとする場合は国土交通大臣の、1の都道府県の区域内のみ営業所を設けて営業しようとする場合は、当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。(建設業法第3条第1項)
2.◯
建設業の許可は、建設工事の種類ごとに、それぞれ対応する建設業に分けて与えるものとする。(建設業法第3条第2項、別表第1)
3.◯
一般建設業の許可を受けた者が特定建設業の許可を受けたときは、その者に対する当該建設業に係る一般建設業の許可はその効力を失う。(建設業法第3条第6項)
4.×
国又は地方公共団体が発注者である建設工事について、請け負う建設業者の制限を特別に定める規定はない。民間工事と同様である。
[ No. 21 ]
建設工事の請負契約書に記載しなければならない事項として、「建設業法」上、定められていないものはどれか。
1. 価格等の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更
2. 工事の履行に必要となる建設業の許可の種類及び許可番号
3. 契約に関する紛争の解決方法
4. 天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する定め
答え
2
[ 解答解説 ]
建設業法第19条第1項第一号から第十四号に建設工事の請負契約書に記載しなければならない事項が定められている。
1.◯
価格等の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更は第七号に定められている。
2.×
工事の履行に必要となる建設業の許可の種類及び許可番号については定められていない。
3.◯
契約に関する紛争の解決方法は第十四号に定められている。
4.◯
天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する定めは第六号に定められている。
その他、注文者が工事のの全部又は一部の完成を確認するための検査の時期及び方法並びに引渡しの時期(第十号)、工事完成後における請負代金の支払いの時期及び方法(第十一号)などが定められている。
[ No. 22 ]
労働契約に関する記述として、「労働基準法」上、誤っているものはどれか。
1. 使用者は、労働者が業務上の傷病の療養のために休業する期間及びその後 30日間は、原則として解雇してはならない。
2. 使用者は、労働契約の不履行について損害賠償額を予定する契約をすることができる。
3. 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。
4. 労働者は、使用者より明示された労働条件が事実と相違する場合においては、即時に労働契約を解除することができる。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間並びに産前産後の女性が休業する期間及びその後30日間は、解雇してはならない。(労働基準法第19条第1項)
2.×
使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。(労働基準法第16条)
3.◯
使用者は、労働契約の締結に際し、労働契約に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。(労働基準法第15条第1項)
4.◯
使用者によって明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。(労働基準法第15条第2項)
[ No. 23 ]
建設業において、「労働安全衛生法」上、事業者が安全衛生教育を行わなくてもよいものはどれか。
1. 新たに建設現場の事務職として雇い入れた労働者
2. 作業内容を変更した労働者
3. 新たに職務につくこととなった職長
4. 新たに選任した作業主任者
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
事業者は、労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行わなければならない。(労働安全衛生法第59条第1項)
2.◯
前項の規定(肢1解説)は、労働者の作業内容を変更したときについて準用する。(労働安全衛生法第59条第2項)
3.◯
事業者は、その事業者の業種が政令で定めるものに該当するときは、新たに職務につくこととなった職長その他の作業中の労働者を直接指導又は監督する者(作業主任者を除く)に対し、厚生労働省令で定めるところにより、安全又は衛生のための教育を行わなければならない。(労働安全衛生法第60条)
4.×
上記、選択肢3の解説のとおり。
[ No. 24 ]
次の記述のうち、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」上、誤っているものはどれか。ただし、特別管理産業廃棄物を除くものとする。
1. 事業者は、工事に伴って生じた産業廃棄物を自ら処理することはできない。
2. 事業者は、工事に伴って生じた産業廃棄物が運搬されるまでの間、産業廃棄物保管基準に従い、生活環境の保全上支障のないようにこれを保管しなければならない。
3. 事業者は、工事に伴って生じた産業廃棄物の運搬を他人に委託する場合には、委託する産業廃棄物の種類及び数量に関する条項が含まれた委託契約書としなければならない。
4. 事業者は、工事に伴って生じた産業廃棄物の処分を他人に委託する場合には、その産業廃棄物の処分が事業の範囲に含まれている産業廃棄物処分業者に委託しなければならない。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律第3条第1項)事業者は、その産業廃棄物を自ら処理しなければならない。(同法第11条第1項)
2.◯
事業者は、その産業廃棄物が運搬されるまの間、産業廃棄物保管基準に従い、生活環境の保全上支障のないようにこれを保管しなければならない。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条第2項)
3.◯
産業廃棄物の運搬の委託契約は、書面により行い、当該委託契約書には、委託する産業廃棄物の種類及び数量、運搬の最終目的地の所在地、その他省令で定める事項が含まれ、かつ、省令で定める書面が添付されていること。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第6条の2第4号)
4.◯
産業廃棄物の処分又は再生にあっては、他人の産業廃棄物の処分又は再生を業として行うことができる者であって委託しようとする産業廃棄物の処分又は再生がその事業の範囲に含まれるものに委託すること。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第6条の2第2号)
[ No. 25 ]
消防用設備等の種類と機械器具又は設備の組合せとして、「消防法」上、誤っているものはどれか。
1. 警報設備 ── 漏電火災警報器
2. 避難設備 ── 救助袋
3. 消火設備 ── 連結散水設備
4. 消火活動上必要な施設 ── 排煙設備
答え
3
[ 解答解説 ]
消防法施行令第7条に消防用設備等の種類が掲げられている。
1.◯
漏電火災警報器は、警報設備である。その他、警報設備には、自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備等がある。(第3項)
2.◯
救助袋は、避難設備である。その他、避難設備には、すべり台等の機械器具のほか、誘導灯及び誘導標識がある。(第4項)
3.×
連結散水設備は、消火活動上必要な施設である。消火設備は、水その他消火剤を使用して消火を行う機械器具又は設備であって、消火器及び簡易消火用具、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、動力消防ポンプ設備等である。(第2項)
4.◯
排煙設備は、消火活動上必要な施設である。その他、消火活動上必要な施設には、連結送水管、非常コンセント設備、無線通信補助設備がある。(第6項)
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