昨年12月、世界保健機関(WHO)では砂糖などの糖分の採りすぎに対する健康への影響から、過剰な糖分の摂取を控えることを推奨することを発表した。
それを受け、イギリスでは砂糖の入っている食品に税を課す砂糖税の導入が決まった。
これらの動きはフランス、アメリカ、デンマーク、ハンガリー、メキシコの国でも導入されているという。
アメリカでは州単位で課税制度があり、清涼飲料水にソーダ税が課税されている。
ハンガリーでは食習慣として豚の背油であるラードをマーガリンやバターがわりにパンに塗って食べるなど脂肪の採りすぎと肥満による成人病が社会問題であり、ポテトチップス税なる税が課税されているという。
このような摂取しすぎることで健康を害する食品に対する課税の動きは広まりを見せている。
日本でも食品ではないが、タバコを1箱1000円とするたばこ税の導入が検討されている。
課税だけでなく社会的な流れとして、国内でも電車のホームで灰皿は消え、企業でも仕事中は禁煙とする企業、庁舎内禁煙の役所もここ数年で増えてきた。
WHOの提言の背景には砂糖の採りすぎと肥満や糖尿病疾患の因果関係がほぼ明らかであることが証明された結果だといえる。
私の知り合いの旦那さんはすでに糖尿病が原因で亡くなっているが、
旦那さんの仕事は個人で経営する自動車整備工場の整備士だった。
その旦那さんは冬以外のほとんどの休憩時間に決まって炭酸飲料を飲んでいたという。
特に夏場になれば暑いので、1日に何本も飲む習慣となっていたという。
日本の炭酸飲料には実は砂糖はほとんど入っていない。
あの甘さは糖果ブドウ糖液糖という化学的に合成された、合成甘味料である。
炭酸飲料がどれほど甘いかは、みなさんも500mlのものが飲みきれず、
冷蔵庫などに保管後に炭酸が抜けかけた状態で飲んでみると、甘すぎて飲みたくない経験をされたことでも知っていよう。
このような糖分は体内に余分に入れば肝臓で脂肪に変換されるし、それでも多い時は、血糖値が高くなってしまう。
また、血糖値が高くなる原因は膵臓より分泌されるホルモンのインシュリンの分泌が悪くなったり、
足りなかったり血糖を調節する機能が追い付かないことでも原因といわれている。
その結果、肥満や糖尿病の原因となる。
私の過去のブログ記事でもさんざん取り上げているが、血糖値の急激な上下は神経の興奮の異常性にも影響し、
パニック発作、不安障害、恐怖症、うつ病、自律神経失調症、統合失調症、多動障害、原因不明の不調や倦怠感の
ような精神状態を作り出すという結果も報告されており、脳科学の観点からも、摂取のし過ぎは脳にも良くないといえる。
私の場合、それらの炭酸飲料にはカフェインが含まれていることが多いためあまり飲まない。
喉が渇いた夏などに炭酸飲料ののど越しのびりびり感がたまらないことは過去に飲んだ経験から知っている。
糖分の多い炭酸飲料を飲むのはいいのだが、食事も満腹まで摂取し、それ以外に炭酸飲料をがぶ飲みするのは体に良くないということだろう。
私は脳科学の立場で糖果ブドウ糖液糖などの血糖値が急激に上昇するものは脳やホルモン分泌に良くないと認識しているので、人との付き合い程度でしか飲まない。
なぜなら、ご飯やパンは唾液で麦芽糖やブドウ糖になるのに消化管で時間がかかるが、
合成甘味料であるブドウ糖果糖液糖はもろに高い糖分が急激に体に入るため、インスリンの分泌も急激になるのを知っているからだ。
そんなの体に良いわけがない。
日本でも砂糖税の導入が検討されるといわれているが、そのような炭酸飲料は飲んではいけないということではなく、
飲み過ぎに注意が必要であるということだ。
肥満や糖尿病は単独の病気でなく、心臓病、高脂血症での脳梗塞、失明、足や手などの末端部の壊疽などを引き起こし、その他の慢性病に発展し生活困難に至ることがある。
そうなれば、当の本人も苦しむばかりか、家族へも迷惑をかけるし、
国民の負担する社会保険料や健康保険料ということで納税という形で国民への負担が大きくなる。
日本国民の多くが不健康になれば、日本の財政にマイナスになるのである。
よって、私はWHOの推奨する砂糖税には賛成であり、日本でも糖分の多い食品には課税し、
課税で得た税収で税収アップにつなげると同時に、国民が健康であることがよいと考える。
自分と同年代かそれより上の年齢層を見ると、肥満や糖尿病、高脂血症などの慢性疾患が原因で病院に通院している人やそれがもとで、他の病気にまで罹患している人が多いと感じる。
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