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2級建築施工管理技士試験
年別 一次(学科)解答解説
─────────────
令和 5年(後期)一次
令和 5年(前期)一次
令和4年(後期)一次
令和4年(前期)一次
令和3年(後期)一次
令和3年(前期)一次
令和2年(後期)学科
令和元年(後期)学科
令和元年(前期)学科
平成30年(後期)学科
平成30年(前期)学科
平成29年(後期)学科
平成29年(前期)学科
2級建築施工管理技士試験
項目別 一次(学科) 解答解説
─────────────
建 築 学環境工学
建築構造
構造力学
建築材料

 共通問題
施  工
躯体工事
 仮設工事
 土工事
 地業工事
 鉄筋工事
 型枠工事
 コンクリートの調合
 鉄骨工事
 木造軸組構法
 解体工事
仕上工事
 コンクリートブロック工事等
 防水工事
 石工事
 タイル工事
 屋根及びとい工事
 金属工事
 左官工事
 建具工事
 塗装工事
 内装工事
 仕上改修工事

施工管理
施工計画
 事前調査
 仮設計画
 材料の保管
 申請及び届出等
工程管理
 工程計画
 バーチャート工程表
 品質管理工程表
品質管理
 用  語
 鉄骨工事
 鉄筋工事
 コンクリート工事
 品質管理に関する記述
 試験及び検査
安全管理
 工事現場の安全管理
 労働安全衛生法

応用能力問題躯体工事
仕上工事

法  規建築基準法
建設業法
労働基準法
労働安全衛生法
廃棄物処理法
建設リサイクル法
消防法
騒音規制法
道路法
2級建築施工管理技士試験
年別 二次(実地) 解答解説
─────────────
令和 5年 二次検定
令和4年 二次検定
令和3年 二次検定
令和2年 実地試験
令和元年 実地試験
平成30年 実地試験
平成29年 実地試験
平成28年 実地試験
平成27年 実地試験
平成26年 実地試験
平成25年 実地試験
2級建築施工管理技士試験
項目別 二次(実地) 解答解説
─────────────
問題1 経験記述
問題2 用語の解説
問題3 工程管理
問題4 法規
問題5-A 建築工事
問題5-B 躯体工事
問題5-C 仕上工事

2級建築施工管理技士試験
過去問題
───────────── 第一次検定(学科)

令和06年 一次検定(前期)
令和05年 一次検定(前期)
令和05年 一次検定(後期)
令和04年 一次検定(前期)
令和04年 一次検定(後期)
令和03年 一次検定(前期)
令和03年 一次検定(後期)
令和02年 学科(前期)(中止)
令和02年 学科(後期)
令和01年 学科(前期)
令和01年 学科(後期)
平成30年 学科(前期)
平成30年 学科(後期)
平成29年 学科(前期)
平成29年 学科(後期)
平成28年 学科
平成27年 学科
─────────────
第二次検定(実地)

令和05年 二次検定
令和04年 二次検定
令和03年 二次検定
令和02年 実地
令和01年 実地
平成30年 実地
平成29年 実地
平成28年 実地
平成27年 実地
(建設業振興基金より)
官庁営繕の技術基準

公共建築工事標準仕様書
(令和4年度版)
建築工事編
電気設備工事編
機械設備工事編

官庁営繕事業における
BIM モデルの作成及び利用に関するガイドライン
建築工事監理指針

1章 各章共通事項序節 監督職員の立場及び業務
01節 共通事項
02節 工事関係図書
03節 工事現場管理
04節 材  料
05節 施  工
06節 工事検査及び技術検査
07節 完成図等

2章 仮設工事01節 共通事項
02節 縄張り,遣方,足場他
03節 仮設物
04節 仮設物撤去等
05節 揚重運搬機械

3章 土工事 01節 一般事項
02節 根切り及び埋戻し
03節 山留め

4章 地業工事 01節 一般事項
02節 試験及び報告書
03節 既製コンクリート杭地業
04節 鋼杭地業
05節 場所打ちコンクリート杭地業
06節 砂利,砂及び
   捨コンクリート地業等

07節 「標仕」以外の工法

5章 鉄筋工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 加工及び組立て
04節 ガス圧接
05節 機械式継手,溶接継手

6章 コンクリート工事 01節 一般事項
02節 種類及び品質
03節 材料及び調合
04節 発注、製造及び運搬
05節 普通コンの品質管理
06節 現場内運搬並びに
   打込み及び締固め

07節 養  生
08節 型  枠
09節 試  験
10節 軽量コンクリート
11節 寒中コンクリート
12節 暑中コンクリート
13節 マスコンクリート
14節 無筋コンクリート
15節 流動化コンクリート
 [ 参考文献 ]

7章 鉄骨工事 01節  一般事項
02節  材  料
03節  工作一般
04節  高力ボルト接合
05節  普通ボルト接合
06節  溶接接合
07節  スタッド,デッキプレート溶接
08節  錆止め塗装
09節  耐火被覆
10節  工事現場施工
11節  軽量形鋼構造
12節  溶融亜鉛めっき工法
13節  鉄骨工事の精度
14節  資  料

8章 コンクリートブロック工事等 01節 一般事項
02節 補強コンクリートブロック造
03節 コンクリートブロック帳壁及び塀
04節 ALCパネル
05節 押出成形セメント板
  一般事項、材料
  外壁パネル工法
  間仕切壁パネル工法
  溝掘り及び開口部の処置
     施工上の留意点

9章 防水工事 01節 一般事項
02節 アスファルト防水
03節 改質As.シート防水
04節 合成高分子系
   ルーフィングシート防水

05節 塗膜防水
06節 ケイ酸質系塗布防水
07節 シーリング

10章 石工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 外壁湿式工法
04節 内壁空積工法
05節 乾式工法
06節 床および階段の石張り
07節 特殊部位の石張り

11章 タイル工事01節 一般事項
02節 セメントモルタルによる
   陶磁器質タイル張り

03節 接着剤による
   陶磁器質タイル張り

04節 陶磁器質タイル
   型枠先付け工法

05節 「標仕」以外の工法

12章 木工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 防腐・防蟻・防虫
04節 RC造等の内部間仕切等
05節 窓、出入り口その他
06節 床板張り
07節 壁及び天井下地
08節 小屋組(標仕以外)
09節 屋根野地,軒回り他
   (標仕以外)

13章 屋根及びとい工事 01節 一般事項
02節 長尺金属板葺
03節 折板葺
04節 粘土瓦葺
05節 と  い

14章 金属工事 01節 一般事項
02節 表面処理
03節 溶接,ろう付けその他
04節 軽量鉄骨天井下地
05節 軽量鉄骨壁下地
06節 金属成形板張り
07節 アルミニウム製笠木
08節 手すり及びタラップ

15章 左官工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り
03節 床コンクリート直均し仕上げ
04節 セルフレベリング材仕上
05節 仕上塗材仕上げ
06節 マスチック塗材仕上げ
07節 せっこうプラスター塗り
08節 ロックウール吹付け

16章 建具工事 01節 一般事項
02節 アルミニウム製建具
03節 樹脂製建具
04節 鋼製建具
05節 鋼製軽量建具
06節 ステンレス製建具
07節 木製建具
08節 建具用金物
09節 自動ドア開閉装置
10節 自閉式上吊り引戸装置
11節 重量シャッター
12節 軽量シャッター
13節 オーバーヘッドドア
14節 ガラス

17章 カーテンウォール工事 01節 共通事項
02節 メタルカーテンウォール
03節 PCカーテンウォール

18章 塗装工事 01節 共通事項
02節 素地ごしらえ
03節 錆止め塗料塗
04節 合成樹脂調合ペイント塗
   (SOP)

05節 クリヤラッカー塗(CL)
06節 アクリル樹脂系
  非水分散形塗料塗(NAD)

07節 耐候性塗料塗(DP)
08節 つや有合成樹脂
  エマルションペイント塗り(EP-G)

09節 合成樹脂エマルションペイント塗
   (EP)

10節 ウレタン樹脂ワニス塗(UC)
11節 オイルステイン塗
12節 木材保護塗料塗(WP)
13節 「標仕」以外の仕様

19章 内装工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り,ビニル床タイル
   及びゴム床タイル張り

03節 カーペット敷き
04節 合成樹脂塗床
05節 フローリング張り
06節 畳敷き
07節 せっこうボード、
   その他ボード、
   及び合板張り

08節 壁紙張り
09節 断熱・防露
10節 内装材料から発生する室内空気汚染物質への対策

20章 ユニットその他工事 01節 共通事項
02節 ユニット工事等
  2 フリーアクセスフロア等
  3 可動間仕切
  4 移動間仕切
  5 トイレブース
  6 手すり
  7 階段滑り止め
  8 床目地棒
  9 黒板,ホワイトボード
 10
 11 表示
 12 タラップ
 13 煙突ライニング
 14 ブラインド
 15 ロールスクリーン
 16 カーテン,カーテンレール
03節 プレキャスト
   コンクリート工事

04節 間知石及び
   コンクリート間知ブロック積み

05節 敷地境界石標

21章 排水工事 01節 共通事項
02節 屋外雨水排水
03節 街きょ,縁石,側溝

22章 舗装工事01節 共通事項
02節 路  床
03節 路  盤
04節 アスファルト舗装
05節 コンクリート舗装
06節 カラー舗装
07節 透水性アスファルト舗装
08節 ブロック系舗装
09節 砂利敷き
10節 補  修
11節 「標仕」以外の舗装
12節 用  語

23章 植栽,屋上緑化工事 01節 共通事項
02節 植栽基盤
03節 植  樹
04節 芝張り,吹付けは種
   及び地被類

05節 屋上緑化

原発・放射能

>放射能について正しく学ぼう
>内部被ばくを考える市民研究会
>国際環境NGO FoE Japan
>代々木市民観測所
>チェルノブイリへのかけはし
>放射線防護の仕方(緊急時編)
>放射線防護の仕方(日常編)
>放射線防護の仕方(食品編)
>セシウム汚染全国マップ
>Sv/Bq換算ツール
>経口時の年齢換算計算ツール
>Fukushima Voice version 2
>Simply Info
>日本原子力産業協会
原子力発電を考える
>グリーンアクション
>サイエンス・メディア・センター
>バンクーバー食品放射能モニタリング
>東京江戸川放射線
>品川区ママ友からの 放射線情報便
>福島30年プロジェクト
>全国の空間線量率
>村田 光平 オフィシャルサイト
>国会事故調査委員会
>福島第一原発カメラ(LIVE)
>全国放射線量測定マップ

2024年04月07日

2級建築施工管理技術検定(平成29年前期)学科の問題分析

平成29年度 2級建築施工管理技術検定(前期)

学科 問題分析 

平成29年6月 11日(日)に実施された、
平成29年度の2級建築施工管理技術検定(前期)学科試験

試験時間:10時15分から12時45分の2時間30分

受験種別は「建築」のみ

問題内容の詳細は以下のようになっている。

1.[ No. 1〜 14 ]
 ( ↑ No.をクリックすると解答解説へ行きます:以下同様)  
【 建築学 】14問題のうちから9問題を選択し解答
 01.環境工学(結露防止)
 02.環境工学(音)
 03.環境工学(色)
 04.各種構造(木造在来軸組構法)
 05.建築構造(鉄筋コンクリート構造)
 06.建築構造(鉄骨構造)
 07.建築構造(基礎杭)
 08.構造力学(構造材料の力学)
 09.構造力学(構造力学)
 10.構造力学(構造力学)
 11.建築材料(コンクリート)
 12.建築材料(木材)
 13.建築材料(タイル)
 14.建築材料(シーリング)

2.[ No.15 〜 17 ]
【 共通問題 】 3問題は、全問題を解答する。
 15.外構工事(舗装工事)
 16.建築設備(電気設備)
 17.建築設備(用  語)

3.[ No.18 〜 25 ]
【 法  規 】8問題のうちから、6問題を選択し解答する。
 18.建築基準法(建築確認手続き)
 19.建築基準法(各種規定)
 20.建設業法 (建設業の許可)
 21.建設業法 (建設工事現場に設置する技術者)
 22.労働基準法(労働条件)
 23.労働安全衛生法(統括安全衛生責任者の選任)
 24.建設リサイクル法律(特定建設資材)
 25.騒音規制法(特定建設作業)

4.[ No.26 〜 35 ]
【 施工計画 】10問題は、全問題を解答する。
 26.施工計画(事前調査)
 27.施工計画(仮設計画)
 28.施工計画(届  出)
 29.工程管理(工程表)
 30.工程管理(バーチャート工程表)
 31.品質管理(用  語)
 32.品質管理(検  査)
 33.品質管理(試  験)
 34.施工管理(用  語)
 35.安全管理(足  場)

5.[ No.36 〜 50 ]
【 建築躯体 】15問題のうちから、6問題を選択し解答する。
 36.躯体工事(仮設工事 / やり方及び墨出し)
 37.躯体工事(土工事 / 地盤調査)
 38.躯体工事(土工事 / 床付け)
 39.躯体工事(土工事 / 親杭横矢板工法)
 40.躯体工事(地業工事 / 既製コンクリート杭工法)
 41.躯体工事(鉄筋工事 / 鉄筋のかぶり厚さ )
 42.躯体工事(鉄筋工事 / 鉄筋ガス圧接 )
 43.躯体工事(コンクリート工事 / 型枠工事 )
 44.躯体工事(コンクリート工事 / 骨材)
 45.躯体工事(コンクリート工事 / 打込み)
 46.躯体工事(コンクリート工事 / せき板の存置)
 47.躯体工事(鉄骨工事 / 高力ボルト摩擦接合)
 48.躯体工事(鉄骨工事 / さび止め塗装)
 49.躯体工事(木工事 / 継手 )
 50.解体工事(解体工事)

6.[ No.51 〜 65 ]
【 建築仕上 】15問題のうちから、6問題を選択し解答する。
 51.仕上工事(防水工事 / アスファルト防水)
 52.仕上工事(防水工事 / ウレタン系塗膜防水)
 53.仕上工事(石工事 / 張り石工事)
 54.仕上工事(屋根工事 / とい工事)
 55.仕上工事(金属工事 / ステンレスの仕上げ)
 56.仕上工事(左官工事 / セメントモルタル塗り)
 57.仕上工事(左官工事 / セルフレベリング塗り)
 58.仕上工事(建具工事 / 鋼製建具)
 59.仕上工事(建具工事 / 建具金物等)
 60.仕上工事(塗装工事 / 各種工法)
 61.仕上工事(内装工事 / 内装木工事)
 62.仕上工事(内装工事 / カーペット)
 63.仕上工事(内装工事 / 断熱工事)
 64.仕上工事(内装工事 / カーテン工事)
 65.仕上工事(ALCパネル工事)



2024年04月06日

2級建築施工管理技士 平成29年度 学科 (前期) [ No.01 ] 〜[ No.14 ] 解答・解説

平成29年度 2級建築施工管理技術検定試験(前期)

学科試験問題  [ No.01 ] 〜[ No.14 ]  解答・解説

平成 29年6月11日(日)



問題番号[ No.1 ]〜[ No.14 ]までの 14 問題のうちから9問題を選択し、解答してください。

[ No. 1 ]
冬季暖房時における外壁の室内側表面の結露を防止するための対策として、最も不適当なものはどれか。

1. 壁体に熱貫流抵抗の小さい材料を用いる。

2. 室内の水蒸気の発生を抑制する。

3. 室内側表面に近い空気を流動させる。

4. 室内より絶対湿度の低い外気との換気を行う。


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
壁体の結露防止対策としては、熱貫流抵抗の大きい(熱貫流率の小さい)材料を用いる。

2.◯
結露の原因となる水蒸気の発生を極力抑制する。

3.◯
室内側の壁際の空気は温度が低くなるので、結露温度を下げないよう冷えた空気を流動対流させる。

4.◯
絶対湿度の低い外気との換気することによって、水蒸気量を減らすことは、結露防止に有効である。




[ No. 2 ]
吸音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 合板や石こうボードと剛壁の間に空気層があるとき、主に低音域の音を吸音する。

2. コンクリート打放し壁などの剛壁は、主に低音域から中音域の音を吸音する。

3. 有孔板と剛壁の間に空気層があるとき、主に中音域の音を吸音する。

4. グラスウールなどの多孔質材料は、主に高音域の音を吸音する。


答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
質量の大きな剛壁と合板やせっこうボードとの間に空気層を設けると、主に低音域の音を吸音する。

2.×
コンクリート打放し壁などの剛壁のみでは、高音域の音を吸音する。

3.◯
剛壁と有孔板との組合せは、主に中音域の音を吸音する。

4.◯
主に高音域の音を吸音するために、グラスウールなどの多孔質材料を用いる。




[ No. 3 ]
色に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 実際の距離よりも遠くに見える色を後退色、近くに見える色を進出色という。

2. 一般に明度、彩度が高いほどはでに感じられる。

3. 純色とは、各色相の中で最も明度の高い色をいう。

4. 無彩色とは、色味をもたない明度だけをもつ色をいう。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
青色などの寒色系の色は、収縮したり後退しているように見え、赤や黄などの暖色系の色は膨張したり、進出しているように見える。

2.◯
明度(明るさ)や彩度(鮮やかさ)が高い色ははでに感じられる。

3.×
純色とは、各色相の中で最も彩度の高い色をいう。

4.◯
白、灰、黒などの色相(色味)をもたない色(無彩色)は、明度だけをもつ。




[ No. 4 ]
木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ3 cm 以上で、幅9 cm 以上とする。

2. 筋かいを入れた軸組は、地震力などの水平荷重に対して、建築物にねじれが生じないようにつり合いよく配置する。

3. 筋かいの端部は、柱と梁その他の横架材との仕口に接近して、ボルト、かすがい、くぎその他の金物で緊結する。

4. 構造耐力上必要な筋かいを入れた軸組の長さは、各階の床面積が同じならば、2階の方が1階より大きな値となる。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
筋かいが木材の場合、圧縮筋かいは厚さ3cm以上× 幅9cm以上、引張り筋かいは、厚さ1.5cm以上 × 幅9cm以上とする。

2.◯
筋かいを入れた軸組(≒ 耐力壁)はつい合いよく配置し、建築物にねじれが生じないようにすると同時に、上下階でのせん断力が支障なく伝達されるよう上下階の耐力壁線をそろえるなど、立体的なつり合いにも配慮する。

3.◯
筋かいは、その端部を柱と梁その他の横架材との仕口に接近して、ボルト、かすがい、釘その他の金物で緊結しなければならない。

4.×
建築物に作用する地震力は、2階より1階の方が大きい。したがって、筋かいを入れた軸組の長さの総計は、床面積が同じならば、1階の方が大きい値となる。




[ No. 5 ]
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. D32の異形鉄筋の継手には、重ね継手を用いてはならない。

2. 柱の出隅部の主筋には、末端部にフックを付ける。

3. 柱の帯筋比は、0.2%以上とする。

4. 梁の幅止め筋は、腹筋間に架け渡し、あばら筋の振れ止め及びはらみ止めの働きをする。


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
継手には、重ね継手、ガス圧接継手、溶接継手などがあるが、それぞれの継手の仕様規定を満足していれば、どの継手を用いてもよい。

2.◯
鉄筋の末端は、かぎ状に折曲げ(フック)て、コンクリートから抜け出ないように定着しなければならない。ただし、柱及び梁の出隅部分と煙突部分以外の部分に使用する異形鉄筋にあっては、その端部を折り曲げないことができる。(建築基準法施行令第73条第1項)

3.◯
柱の帯筋比とは、柱の軸を含むコンクリートの断面積に対する帯筋の断面積の和の割合として、国土交通大臣が定める方法により算出した数値をいう。柱の帯筋比は、0.2%以上とすることが定められている。(建築基準法施行令第77条第四号)

4.◯
梁せいが大きくなると配筋がゆれて不安定になったり、はらんでしまうことがある。これらを防止するため、腹筋(腹鉄筋)や幅止め筋を配置し、配筋全体の安定化を図る。




[ No. 6 ]
鉄骨構造の接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 高力ボルト接合の形式には、摩擦接合、引張接合、支圧接合などがあり、このうち摩擦接合が多く用いられる。

2. 高力ボルト接合の摩擦面には、赤さびの発生などによる一定の値以上のすべり係数が必要である。

3. 完全溶込み溶接は、溶接部の強度が母材と同等になるように全断面を完全に溶け込ませる溶接である。

4. 隅肉溶接の有効長さは、隅肉溶接の始端から終端までの長さである。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
摩擦接合は、高力ボルトを大きな力で締め付けて得られた材間圧縮力による摩擦抵抗を利用した接合方法で、多く用いられている。引張接合は、大きな材間圧縮力で打ち消し合う形で、ボルトの軸方向の応力を伝達する方法である。支圧接合は、ボルト軸に垂直な方向の応力を、ボルト軸とボルト孔壁との間の支圧力及びボルト軸部のせん断力によって伝達させる方法である。

2.◯
設問のとおりである。赤さびの発生などによるすべり係数は0.45、溶融亜鉛めっき面のすべり係数は0.4である。

3.◯
完全溶込み溶接は、部材の全厚にわたって完全な溶け込みを得て、全種類の応力を母材と同時に負担するものである。

4.×
隅肉溶接は、ほぼ直交する2つの面を接合する三角形状に断面をした溶接方法。溶接長さは、溶接始終端の欠陥が生じやすい部分の長さを隅肉サイズの寸法程度と考え、有効長さに隅肉サイズの2倍を加えたものとする。




[ No. 7 ]
基礎等に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 杭基礎は、一般に直接基礎で建物自体の荷重を支えられない場合に用いられる。

2. 杭は、支持形式による分類から大別して、支持杭と摩擦杭がある。

3. 同一建築物に杭基礎と直接基礎など異種の基礎を併用することは、なるべく避ける。

4. 直接基礎の鉛直支持力は、基礎スラブの根入れ深さが深くなるほど小さくなる。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
杭基礎は、一般的に地盤が軟弱で支持層が深い位置にあり、直接基礎では建物を十分支持できない場合に用いられる。

2.◯
杭は、軟弱地盤を貫いて硬い層まで到達し、主としてその先端抵抗で支持させる支持杭と、大部分を杭周面の摩擦力によって支持させる摩擦杭がある。

3.◯
基礎は、それぞれ特性が異なるので、安易に混用して用いることは避ける。併用するには、十分な安全検証を行う必要がある。

4.×
直接基礎の鉛直支持力は、基礎スラブの根入れ深さが深くなるほとど大きくなる。




[ No. 8 ]
構造材料の力学的性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 一定の大きさの持続荷重によって、ひずみが時間とともに増大する現象をクリープという。

2. 弾性体の応力度 σ とひずみ度 ε との比( σ/ε )をポアソン比という。

3. 細長い材の材軸方向に圧縮力が生じているとき、その力がある限界を超えると、その材が急に横へ曲がり出す現象を座屈という。

4. 物体に外力を加えて変形した後に、外力を除いても、変形が残る性質を塑性という。


答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
一定の荷重が断続的に載荷されたとき、変形(ひずみ)が時間の経過とともに増す現象をクリープという。木材やコンクリートで、常温でこの現象がみえられる。鋼では高温状態でないと見られない。

2.×
ポアソン比とは、横のひずみ度ε1を縦のひずみ度εで除した値をいう。 −ε1/ε= 1/m のmをポアソン数といい、材料によって一定である。応力度のσとひずみ度εの比σ/εのことをヤング係数という。

3.◯
設問のとおりである。座屈は材の長さや材の固定状態によって、座屈する荷重は異なる。材の長さが長いほど、固定度が弱いほど、座屈する荷重は小さくなる。(→小さい荷重で、座屈する)

4.◯
応力度 ─ ひずみ曲線において、弾性限度を超えて変形が残る性質を塑性という。




[ No. 9 ]
図に示す単純梁の左側半分に等分布荷重w が作用するとき、梁の中央部C 点に生ずる 曲げモーメントM とせん断力Q の大きさの組合せとして、正しいものはどれか。

h29_2kgz_No.9.単純梁の等分布荷重.jpg

 1. M = 8 kN・m、Q = 2 kN

 2. M = 8 kN・m、Q = 4 kN

 3. M = 16 kN・m、Q = 2 kN

 4. M = 16 kN・m、Q = 4 kN


答え

  1

[ 解答解説 ]

h29_2kgz_No.9.単純梁の等分布荷重解答.jpg

@等分布荷重を集中荷重に置き換える。
W = w1 = 2 kN/m × 4m = 8 kN

A垂直反力 VA、VBを求める。
ΣMA = 0より
+( 8kN × 2m) − (VB × 8m )=0
VB = 2kN(上向き)
VA + VB = 8kN より VA = 6kN(上向き)

BC点に生ずる曲げモーメントMを求める。(C点から右側の外力によるモーメントの和)
M = 2kN × 4m = 8kN

CC点に生ずるせん断力Qを求める。(C点から右側の外力の和)
Q = 2kN
よって、正答は 1 である。




[ No. 10 ]
図に示すラーメンに等分布荷重w が作用するときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは材の引張側に描くものとする。

    h29_2kgz_No.10_ラーメンへの等分布荷重.jpg


h29_2kgz_No.10_ラーメンM図1.jpgh29_2kgz_No.10_ラーメンM図2.jpg
h29_2kgz_No.10_ラーメンM図3.jpgh29_2kgz_No.10_ラーメンM図4.jpg



答え

  2

[ 解答解説 ]
梁は真ん中がたわんで下がるので、梁の下側が伸びる。

ポイントは右の柱の柱脚部が滑り支点(ローラー)となっているところである。
水平方向(X方向)には力が働かない。→ 柱にはモーメントが発生しない。
ということである。
ちなみに、右側の柱の柱脚も固定であれば、モーメント図は1となる。




[ No. 11 ]
コンクリートに関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 普通コンクリートの単位容積質量は、約 2.3 t/m3 である。

2. 単位水量が大きくなると、コンクリートの乾燥収縮が大きくなる。

3. コンクリートの耐久性は、水セメント比が小さくなるほど向上する。

4. コンクリートの引張強度は、圧縮強度の1/5 程度である。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
普通コンクリートの単位容積質量は、約 2.3 t/m3 である。

2.◯
単位水量は、水和熱及び乾燥収縮によるひび割れを防止するため、できるだけ小さくすることが望ましい。単位水量が大きくなると、コンクリートの乾燥収縮が大きくなり、ひび割れが発生しやすい。

3.◯
水セメント比が小さくなる(セメント量が多くなる)と、コンクリートの耐久性は向上する。

4.×
コンクリートの設計基準強度をF(N/mm2)とすると、圧縮強度はF、引張強度はF/10である。(建築基準法施行令第97条)




[ No. 12 ]
木材に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 木材の強度は、繊維飽和点以上では、含水率が変化してもほぼ一定である。

2. 木材の熱伝導率は、密度の小さいものほど小さい。

3. 木材の辺材部分は、心材部分に比べて乾燥にともなう収縮が小さい。

4. 木材の曲り、ねじれ及び反りは、一般に広葉樹の方が針葉樹に比べ大きい。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
木材の強度は、繊維飽和点(気乾状態)以上では、含水率が変化してもほぼ一定である。日本の気乾含水率の平均値は、15%である。

2.◯
木材は、細胞腔内、細胞間に多くの空隙があるのでで熱伝導率は小さい。空隙の多い密度の小さいものの方が熱伝導率は小さい。

3.×
木材の辺材部分は、心材部分に比べて、含水率が高い。そのため、辺材部分は心材部分に比べて乾燥収縮が大きい。

4.◯
広葉樹に比較して針葉樹の方が空隙が多い。そのため、広葉樹の方が乾燥収縮も大きくなり、曲り、ねじれ及び反りが大きくなる。




[ No. 13 ]
日本工業規格(JIS)に規定するセラミックタイルに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 素地は、タイルの主体をなす部分をいい、施ゆうタイルの場合、表面に施したうわぐすりを含む。

2. ユニットタイルは、施工しやすいように多数個のタイルを並べて連結したものをいう。

3. タイルの吸水率による種類は、㈵類、㈼類、㈽類に区分される。

4. セラミックタイルは、粘土又はその他の無機質材料を成形し、高温で焼成した、厚さ40 mm 未満の板状の不燃材料をいう。


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
素地は、タイルの主体をなす部分をいい、施ゆうタイルの場合、表面に施したうわぐすりを省いた部分をいう。

2.◯
設問のとおりである。デザインタイルや小口の外装壁タイル、100角、150角程度の小型の外装床、内装床及び内装壁タイルもユニットタイルとして用いられる場合が多い。

3.◯
タイルの吸水率は、T類が吸水率 3.0%以下、U類が10.0%以下、V類が50.0%以下と規定されている。

4.◯
セラミックタイルは、陶磁器質タイルのことをいう。粘土又はその他の無機質材料を成形し、高温で焼成した厚さ40mm未満の板状の不燃材料である。




[ No. 14 ]
シーリング材の特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. ポリサルファイド系シーリング材は、表面の仕上塗材や塗料を変色させることがある。

2. シリコーン系シーリング材は、表面への塗料の付着性が悪い。

3. エマルションタイプアクリル系シーリング材は、0℃以下での施工は避ける。

4. 変成シリコーン系シーリング材は、耐熱性及び耐寒性が良好で、ガラス越しの耐光接着性に優れている。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
ポリサルファイド系シーリング材は、表面仕上げを軟化・変色させることがある。また、ムーブメントが大きい目地には好ましくない。

2.◯
シリコーン系シーリング材は、表面への塗料の付着性が悪いが、耐候性、耐熱性、耐寒性及び耐久性に優れている。

3.◯
エマルションタイプアクリル系シーリング材は、硬化すると弾性体になり、湿った場所にも使用できる。塗装もできるが、施工は0℃以下では行わない。

4.×
変成シリコーン系シーリング材は、ガラス越しの耐光接着性が劣るため、ガラス面には向かない。






2024年04月05日

2級建築施工管理技士 平成29年度 学科 (前期) [ No.15 ] 〜[ No.17 ] 解答・解説

平成29年度 2級建築施工管理技術検定試験(前期)

学科試験問題 [ No.15 ]〜[ No.17 ] 解答・解説

問題番号[ No.15 ]〜[ No.17 ]までの3問題は、全問題解答してください。

[ No. 15 ]
アスファルト舗装工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 表層から路盤までの厚さは、路床土の設計 CBR の値が高いほど薄くできる。

2. 路床は、地盤が軟弱な場合を除いて、現地盤の土をそのまま十分に締め固める。

3. クラッシャランとは、採取したままの砂利で、砂と土粒の混入したものをいう。

4. タックコートとは、基層と表層の接着性を高めるために使用されるものをいう。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
アスファルト舗装の表層から路盤までの厚さは、路床土の設計CBR値(路床の支持力を表す数値)が高いほど薄くできる。

2.◯
路床は、通常は現地盤の土をそのまま利用し締め固める。地盤が軟弱な場合には、路床の改良が必要となる。

3.×
クラッシャランとは、切り込み砕石ともいい、ほぼ一定範囲の粒度におさまるもので、JIS A5001に規定がある。主に道路の下層路盤の砕石に用いられている。土粒は混入していない。

4.◯
タックコートとは、基層と表層間の接着性を高めるために散布し、使用するアスファルト乳剤のことである。




[ No. 16 ]
日本工業規格(JIS)に規定する構内電気設備の名称とその配線用図記号の組合せとして、不適当なものはどれか。

1. 情報用アウトレット(LAN ケーブル端子)
  h29_2kgz_No.16.構内電気設備_1.壁付きコンセント.jpg

2. 蛍光灯
 h29_2kgz_No.16.構内電気設備_2.蛍光灯.jpg

3. 3路点滅器
  h29_2kgz_No.16.構内電気設備_3.3路点滅器.jpg

4. 配電盤
 h29_2kgz_No.16.構内電気設備_4.配電盤.jpg


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.は、壁付コンセントである。情報アウトレット記号は、
  h29_2kgz_No.16.構内電気設備_情報アウトレット.jpg

である。




[ No. 17 ]
建築設備とそれに関連する用語の組合せとして、適当なものはどれか。

1. 空気調和設備 ── バスダクト

2. 電気設備 ──── バキュームブレーカー

3. 給水設備 ──── ヒートポンプ

4. 排水設備 ──── トラップ


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.×
バスダクトとは、銅又はアルミ導体とし、導体外側を絶縁した電気幹線用の部材である。大容量の電流を流すことが可能な電気設備である。

2.×
バキュームブレーカーとは、逆止弁や逆流防止弁などと呼ばれ、液体配管などの流れが停止したとき、外部のエアを自動的に吸入し、サイフォン作用による真空の発生で配管の破壊を防止する給排水設備である。

3.×
ヒートポンプは、熱媒体や半導体等を用いて低温部から高温部へ熱移動させる技術である。エアコン、冷凍冷蔵庫などに利用されている。空気調和設備である。

4.◯
トラップとは、排水設備配管の途中に設置され、下水臭、硫化水素臭を防止するとともに、害虫やネズミを侵入させない構造をしている。






2024年04月04日

2級建築施工管理技士 平成29年度 学科 (前期) [ No.18 ] 〜[ No.25 ] 解答・解説

平成29年度 2級建築施工管理技術検定試験(前期)

学科試験問題 [ No.18 ]〜[ No.25 ] 解答・解説

問題番号 [ No.18 ]〜[ No.25 ]までの8問題のうちから6問題を選択し、解答してください。

[ No. 18 ]
建築確認手続き等に関する記述として、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。

1. 確認済証の交付を受けた工事の施工者は、工事現場の見易い場所に、国土交通省令で定める様式によって、建築確認があった旨の表示をしなければならない。

2. 確認済証の交付を受けた工事の施工者は、建築物の工事が完了したときには、建築主事又は指定確認検査機関の完了検査を申請しなければならない。

3. 建築確認申請が必要な建築物の工事は、確認済証の交付を受けた後でなければ、することができない。

4. 特定工程後の工程に係る工事は、当該特定工程に係る中間検査合格証の交付を受けた後でなければ、施工することができない。


答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
確認済証の交付を受けた工事施工者は、工事現場の見易い場所に、国土交通省令で定める様式によって、表示をしなければならない。(建築基準法第89条)

2.×
建築主は、建築物の工事が完了したときには、建築主事又は指定確認検査機関の完了検査を申請しなければならない。(建築基準法第7条)

3.◯
建築確認申請が必要な建築物の工事は、確認済証の交付を受けた後でなければ、施工することができない。(建築基準法第6条第8項)

4.◯
特定工程後の工程に係る工事は、当該特定工程に係る中間検査合格証の交付を受けた後でなければ、施工することができない。(建築基準法第7条の3第6項)




[ No. 19 ]
次の記述のうち、「建築基準法」上、誤っているものはどれか。

1. 居室の天井の高さは、室の床面から測り、1室で天井の高さの異なる部分がある場合は、最も低いところの高さによる。

2. 階段に代わる傾斜路の勾配は、 1/8を超えないものとする。

3. 下水道法に規定する処理区域内においては、汚水管が公共下水道に連結された水洗便所としなければならない。

4. 建築物の敷地は、原則として、これに接する道の境より高くしなければならない。


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
居室の天井の高さは、2.1m以上でなければならない。天井の高さは床面から測り、1室で天井の高さの異なる部分があるときは、その平均の高さによるものとする。(建築基準法施行令第21条)

2.◯
階段に代わる傾斜路の勾配は、 1/8を超えないものとする。(建築基準法施行令第26条第1項第一号)

3.◯
下水道法に規定する処理区域内においては、便所は水洗便所(汚水管が水道法に規定する公共下水道に連結されたものに限る)以外の便所としてはならない。(建築基準法第31条第1項)

4.◯
建築物の敷地は、これに接する道の境より高くしなければならず、建築物の地盤面は、これに接する周囲の土地より高くなければならない。ただし、敷地内に排水に支障がない場合又は建築物の用途により防湿の必要がない場合においては、この限りではない。(建築基準法第19条第1項)




[ No. 20 ]
建設業の許可に関する記述として、「建設業法」上、誤っているものはどれか。

1. 建設業の許可を受けようとする者は、営業所ごとに所定の要件を満たした専任の技術者を置かなければならない。

2. 下請負人として建設業を営もうとする者が建設業の許可を受ける場合、一般建設業の許可を受ければよい。

3. 一般建設業と特定建設業の違いは、発注者から直接請け負う場合の請負代金の額の違いによる。

4. 建設業の許可は、国土交通大臣又は都道府県知事によって与えられる。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
建設業の許可を受けようとする者は、その営業所ごとに所定の要件を満たした専任の技術者を置かなければならない。(建設業法第7条第二号)

2.◯
下請負人として建設業を営もうとする者が建設業の許可を受ける場合、一般建設業の許可を受ければよい。(元請工事を行わない場合)

3.×
特定建設業の許可が必要なのは、元請契約により受注した場合に限る。特定建設業と一般建設業の違いは、元請として受注した1件の工事を、下請業者に合計4,000万円(建築一式工事の場合は6,000万円)以上で発注できるかどうかの違いで、請負代金の違いではない。

4.◯
建設業を営もうとする者は、国土交通大臣又は都道府県知事の許可を受けなければならない。しかし、軽微な工事(工事1件の請負代金の額が建築一式工事にあっては、1,500万円に満たない工事又は延べ面積が150平方メートルに満たない木造住宅工事、建築一式工事以外の建設工事にあっては、500万円に満たない工事)のみ請負うことを営業するものは、この限りではない。(建設業法第3条第1項、同施行令第1条の2第1項)




[ No. 21 ]
建設工事現場に設置する技術者に関する記述として、「建設業法」上、誤っているものはどれか。

1. 下請負人として建設工事を請け負った建設業者は、下請代金の額にかかわらず主任技術者を置かなければならない。

2. 建築一式工事に関し 10 年以上実務の経験を有する者は、建築一式工事における主任技術者になることができる。

3. 発注者から直接建築一式工事を請け負った建設業者は、下請代金の総額が 6,000 万円未満 の下請契約を締結して工事を施工する場合、工事現場に主任技術者を置かなければならない。

4. 主任技術者を設置する工事で専任が必要とされるものは、同一の建設業者が同じ場所で行う密接な関係のある2以上の工事であっても、これらの工事を同じ主任技術者が管理してはならない。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
建設業者は、元請下請、金額の大小に関係なく、必ず主任技術者を置かなければならない。(建設業法第26条第1項)

2.◯
主任技術者となるための要件は、
@高等学校の指定学科卒業後5年以上
A高等専門学校の指定学科卒業後3年以上
B大学の指定学科卒業後3年以上
C @〜B以外の学歴の場合、10 年以上実際の経験を有する者ある。(建設業法第26条第1項、第7条第二号イ、ロ)

3.◯
発注者から直接建築一式工事を請け負った建設業者は、下請代金の総額が 6,000 万円未満の下請契約を締結して工事を施工する場合、工事現場に主任技術者を置かなければならない。(建設業法第26条第1項)

4.×
主任技術者を設置する工事で専任が必要とされるものでも、同一の建設業者が同じ場所で行う密接な関係のある2以上の工事の場合は、これらの工事を同じ主任技術者が管理することができる。(建設業法施行令第27条第2項)




[ No. 22 ]
次の記述のうち、「労働基準法」上、誤っているものはどれか。

1. 未成年者の親権者又は後見人は、未成年者の賃金を代って受け取ってはならない。

2. 使用者は、満18才に満たない者について、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。

3. 使用者は、原則として、満 18 才に満たない者が解雇の日から 14 日以内に帰郷する場合においては、必要な旅費を負担しなければならない。

4. 使用者は、満17才の者を、屋外の建設現場で労働者として使用することはできない。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
賃金は、通貨で直接労働者に、その全額を支払わなければならない。(労働基準法第24条第1項)

2.◯
使用者は、満18才に満たない者について、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。(労働基準法第57条第1項)

3.◯
満18 才に満たない者が解雇の日から 14 日以内に帰郷する場合においては、必要な旅費を負担しなければならない。(労働基準法第64条)

4.×
満15才以上の者(正確には、満15才に達した日以降最初の4月1日が経過した者)は、原則として、どのような事業にでも就労させることができる。ただし、例外的に満18未満の者は、重量物の取扱業務などの危険な業務や、毒物の取扱いなど有害な業務に就かせることはできない。(労働基準法第62条)また、坑内で作業させることもできない。(同法63条)




[ No. 23 ]
建築工事の現場において、統括安全衛生責任者を選任しなければならない常時就労する労働者の最少人員として、「労働安全衛生法」上、正しいものはどれか。ただし、ずい道等の建設の仕事、橋梁の建設の仕事又は圧気工法による作業を行う仕事を除くものとする。

 1. 30 人

 2. 50 人

 3. 100 人

 4. 200 人


答え

  2

[ 解答解説 ]
労働者数が元請負人と下請負人と合わせて、常時50人以上従事させる事業場の特定元方事業者は、総括安全衛生責任者を選任しなければならない。(労働安全衛生法第15条、第30条、同施行令第7条第2項第二号)なお、ずい道等の建設工事、橋梁の建設の仕事又は気圧工法による作業を行う仕事などは常時30人以上の労働者となる。(労働安全衛生法施行令第7条第2項第一号)




[ No. 24 ]
建設工事に係る次の資材のうち、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)」上、特定建設資材に該当しないものはどれか。

1. 木造住宅の新築工事に伴って生じた木材の端材

2. 住宅の屋根の葺替え工事に伴って生じた粘土瓦

3. 事務所ビルの解体工事に伴って生じたコンクリート塊及び鉄くず

4. 駐車場の解体撤去工事に伴って生じたアスファルト・コンクリート塊


答え

  2

[ 解答解説 ]
特定建設資材は、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律施行令(建設リサイクル法施行令)第1条で次の@〜Cが規定されている。

@コンクリート
Aコンクリート及び鉄から成る建設資材
B木材
Cアスファルト・コンクリート

したがって、特定建設資材として定められていないものは、2.の粘土瓦である。




[ No. 25 ]
次の建設作業のうち、「騒音規制法」上、特定建設作業に該当しないものはどれか。ただし、作業は開始したその日に終わらないものとする。

1. くい打機とアースオーガーを併用するくい打ち作業

2. 圧入式を除く、くい打くい抜機を使用する作業

3. さく岩機を使用し作業地点が連続して移動する作業で、1日における作業に係る2地点間の最大距離が 50 m の作業

4. 環境大臣が指定するものを除く、原動機の定格出力が40 kW のブルドーザーを使用する作業


答え

  1

[ 解答解説 ]
特定建設作業は、騒音規制法施行令第2条、別表第二に規定されている。
1.該当しない
くい打機(もんけんを除く)は、特定建設作業に該当するが、アースオーガーと併用する作業は除かれている。

2.該当する
圧入式を除く、くい打くい抜機を使用する作業は、特定建設作業である。

3.該当する
さく岩機を使用し、1日の最大移動距離が50mを超えない作業は、特定建設作業である。

4.該当する
環境大臣が指定するものを除く、原動機の定格出力が 40kW以上のブルドーザーを使用する作業は、特定建設作業である。






2024年04月03日

2級建築施工管理技士 平成29年度 学科 (前期) [ No.26 ] 〜[ No.35 ] 解答・解説

平成29年度 2級建築施工管理技術検定試験(前期)

学科試験問題 [ No.26 ]〜[ No.35 ] 解答・解説

問題番号 [ No.26 ]〜[ No.35 ]までの10問題は、全問題解答してください。

[ No. 26 ]
工事に先立ち行う事前調査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 解体工事で発生する木くずを廃棄処分するため、一般廃棄物としての処分場所の調査を行うこととした。

2. 敷地境界石標等があったが、関係者立会いの上、敷地境界の確認のための測量を行うこととした。

3. 既存の地下埋設物を記載した図面があったが、事前に掘削調査を行うこととした。

4. 山留め及び掘削工事に先立ち、近接家屋の現状調査を行うこととした。


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
解体工事で発生する木くずは、産業廃棄物に該当する。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第2条第二号)同法第2条では、産業廃棄物に該当しないものを一般廃棄物と規定しているので、設問の一般廃棄物としての処分場所の調査をすることは、誤りである。

2.◯
敷地境界を示す境界石標等は、工事施工中に移動する可能性もあるので、関係者立会いの上、再測量を実施し位置を確認することは大切である。

3.◯
既存の地下埋設物について、工事の障害となるおそれがある場合には、桝やマンホール等から位置を調べ、必要があれば試掘して必要な対策を講ずる。

4.◯
杭打ち工事、根切り工事等近隣に影響を与えるおそれのある工事を行う場合は、近接家屋や工作物等の振動によるひび割れ、はく落、沈下等の事故が生じた場合の現状確認の資料とするため、関係者立会いのもと現状調査等を行う。




[ No. 27 ]
仮設計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 工事現場の敷地周辺の仮囲いに設ける通用口の扉は、内開きとすることとした。

2. 作業員詰所は、職種数や作業員の増減に対応するため、大部屋方式とすることとした。

3. 所定の高さを有し、かつ、危害を十分防止し得る既存の塀を、仮囲いとして使用することとした。

4. 工事ゲートの有効高さは、鉄筋コンクリート造の工事のため、最大積載時の生コン車の高さとすることとした。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
工事現場の敷地周辺の仮囲いに設ける通用口の扉は、原則として、通行人等第三者の保護のためにも内開きとする。

2.◯
作業員詰所は、職種数や作業員の増減に対応するため、大部屋方式とする。

3.◯
既存壁で、所定の高さがあり、十分に危害防止に対応できるものは、仮囲いとして使用できる。

4.×
工事ゲートの有効高さは、工事車両の載荷状態又は空荷状態そ考慮し決定する。RC造の工事では生コン車を想定し、生コン車の満載時と空荷時では高さが10cm以上違うため、空荷時の高さを有効高さとする。




[ No. 28 ]
建築工事に係る提出書類とその提出先又は届出先に関する記述として、不適当なものはどれか。

1. 現場で常時 15 人の労働者が従事するため、特定元方事業者の事業開始報告を知事に提出した。

2. 道路上にコンクリートポンプ車を駐車して作業するため、道路使用許可申請書を警察署長に提出した。

3. 延べ面積が 20m2 の建築物を除却するため、建築物除却届を知事に届け出た。

4. 吊り上げ荷重が3 t のクレーンを設置するため、クレーン設置届を労働基準監督署長に提出した。


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
常時 10人以上の労働者が従事する場合、特定元方事業者は、事業開始報告を所轄労働基準監督署長に提出する。(労働安全衛生法第100条、同規則第664条)

2.◯
道路使用許可申請書は、道路交通法第77条により、警察署長に申請する。

3.◯
建築物除却届は、建築基準法第15条により、都道府県知事に提出する。

4.◯
吊り上げ荷重が 3 t 以上のクレーンを設置しようとする者は、労働安全衛生法第88条、クレーン等安全規則第5条により、クレーン設置届を労働基準監督署長に提出する。




[ No. 29 ]
新築工事における全体工程管理上のマイルストーン(管理日)を設定する場合において、マイルストーン(管理日)として最も重要度の低いものはどれか。ただし、鉄筋コンクリート造の一般的な事務所ビルとする。

1. 掘削床付け完了日

2. 最上階躯体コンクリート打設完了日

3. 内装断熱材吹付け工事開始日

4. 受電日


答え

  3

[ 解答解説 ]
工程管理上のマイルストーンとは、工事工程上の要となる開始点又は終了点のことをいう。
設問中のの3.内装断熱吹付け工事開始日は、他の設問項目に比べて、工事上重要なポイントとは言いにくい。




[ No. 30 ]
バーチャート工程表に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 工事を構成する各作業を縦軸に記載し、工事の達成度を横軸にして表す。

2. 各作業の開始時期、終了時期及び所要期間を把握することができる。

3. 縦軸に記載する作業は、職種や工種ごとにまとまるように配置し、関連する作業を把握しやすいようにする。

4. 先行作業の遅れが後続作業の工程にいかに影響を与えるかが、不明確になりがちである。


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
バーチャート工程表は、縦軸に工事を構成する各作業を列記し、横軸で棒グラフ状に、それぞれの作業を実施する時期と要する時間を表す。

2.◯
バーチャート工程表は、必要な作業の開始時期、終了時期及び所要期間を容易に把握できる。

3.◯
バーチャート工程表は、必要日数、施工日程がよくわかる。職種や工種ごとにまとまるように配置し、関連する作業を把握しやすいようにする。

4.◯
バーチャート工程表からは、各作業の順序関係や工程に対する影響度合い等は把握しにくいという短所がある。




[ No. 31 ]
次の用語のうち、品質管理に最も関係の少ないものはどれか。

 1. ISO 9000 ファミリー

 2. PDCA

 3. QA表

 4. SMW


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
ISO 9000 ファミリーとは、品質マネジメントシステムの国際標準規格の総称をいう。

2.◯
PDCAサイクルは、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つである。

3.◯
QA表とは、データの文書化や保存、製品やシステムの性能や機能を保証するための検証作業を行い表にしたものである。顧客に信頼性を与えることを目的とし、そのために求められる品質を満たしているかどうかを検査、保証する。品質管理(QC)と密接な関係がある。

4.×
SMWとは、ソイルセメント連続壁(地中連続壁)のことで、山留め工法の一種である。品質管理とは関係がない。




[ No. 32 ]
抜取検査を行う場合の条件として、最も不適当なものはどれか。

1. 検査対象がロットとして処理できること

2. 合格したロットの中に、少しの不良品の混入も許されないこと

3. 試料がロットの代表として公平なチャンスで抜き取れること

4. 品質判定基準、抜取検査方式が明確に決まっていること


答え

  2

[ 解答解説 ]
抜取検査とは、検品の方法で、生産、製造されたものの中から一部をサンプルとして抜き取って調べる方法のこと。一部検査ともいう。

これに対して、対称全部をくまなく調べる方法は全数検査という。抜取検査の方法は、検査ロットから、あらかじめ定められた方法に従ってサンプルを抜き取って試験を行い、結果をロット判定基準と比較して、そのロットの合格、不合格を判定する検査である。

設問のうち、2.は全数検査の目的である。




[ No. 33 ]
レディーミクストコンクリートの工事現場での受入時の検査として、一般に行わないものはどれか。

1. スランプ試験

2. 骨材の粒度試験

3. 塩化物量試験

4. 温度測定


答え

  2

[ 解答解説 ]
レディーミクストコンクリートの工事現場での受入時の検査として、従来から行われているのは、スランプ、空気量、塩化物量、温度測定である。骨材の粒度試験は現場受入時検査では行わない。




[ No. 34 ]
施工管理に関する活動用語とその説明の組合せとして、最も不適当なものはどれか。

1. OJT(オン ザ ジョブ トレーニング) ─ 日常の業務に就きながら行われる職場内訓練

2. QC(クォリティ コントロール)サークル ─ 品質管理活動を自主的に行う小グループ

3. TBM(ツール ボックス ミーティング) ─ 作業着手前に安全作業を確認する会議

4. ZD(ゼロ ディフェクト)運動 ─ 従業員の努力と工夫により、現場の廃棄物をゼロに近づける運動


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
OJT(オン ザ ジョブ トレーニング)とは、職場で実務をさせることで行う従業員の職業教育のこと。企業内で行われるトレーング手法、企業内教育の一種である。

2.◯
QC(クォリティ コントロール)とは、同じ職場内で品質管理活動を自発的に小グループで行う活動である。

3.◯
TBM(ツール ボックス ミーティング)とは、職長を中心にして、その日の作業の内容や方法、段取り、問題点について、短時間で話しあったり、指示伝達を行う。その際、工具箱(ツールボックス)に座って行うことがあるから、このような名称がついた。

4.×
ZD(ゼロ ディフェクト)とは、無欠点運動のことをいう。従業員一人ひとりの注意と工夫によって、仕事上の誤りを除去し、始めから正しい仕事をし、品質と原価と納期に対して効果的に仕事を進める運動。




[ No. 35 ]
高さが 5 m 以上の構造の足場の組立て等に関し、事業者の講ずべき措置として、「労働安全衛生法」上、定められていないものはどれか。

1. 足場の組立て等作業主任者を選任すること。

2. 組立て、解体又は変更の作業を行う区域内には、関係労働者以外の労働者の立入りを禁止すること。

3. 作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業の進行状況を監視すること。

4. 材料、器具、工具等を上げ、又は下ろすときは、つり綱、つり袋等を労働者に使用させること。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
高さ5m以上の足場の組立て作業では、作業主任者を選任する。(労働安全衛生規則第565条)

2.◯
組立て、解体又は変更の作業を行う区域内には、関係労働者以外の労働者の立入りを禁止する。(労働安全衛生規則第564条第1項第二号)

3.×
労働安全衛生上に定めはない。

4.◯
材料、器具、工具等を上げ、又は下ろすときは、つり綱、つり袋等を労働者に使用させること。(労働安全衛生規則第564条第1項第五号)






2024年04月02日

2級建築施工管理技士 平成29年度 学科 (前期) [ No.36 ] 〜[ No.50 ] 解答・解説

平成29年度 2級建築施工管理技術検定試験(前期)

学科試験問題 [ No.36 ]〜[ No.50 ] 解答・解説

問題番号 [ No.36 ]〜[ No.50 ]までの 15問題のうちから6問題を選択し、解答してください。

[ No. 36 ]
仮設工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 建物の位置を確認するための縄張りは、配置図に従ってロープを張り巡らせた。

2. 鋼製巻尺は温度により伸縮するので、測定時の気温に合わせて温度補正を行った。

3. 床スラブコンクリート打設時のコンクリート上端のレベルチェックは、レーザーレベルとばか棒を用いて行った。

4. 建物四隅の基準墨の交点を上階に移す際、2点を下げ振りで移し、他の2点はセオドライト(トランシット)で求めた。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
縄張り(地縄張り)とは、工事着手の最初の作業で、建築予定地に縄を張って設計図どおりに建築の配置を決めていく作業のことをいう。

2.◯
鋼製の巻尺は、温度、張力、たるみが測定値に影響する。20℃を標準温度とし、20℃より高ければ伸び、低ければ縮む。このため、測定時の気温に合わせて補正を行う必要がある。

3.◯
床スラブコンクリート打設時のコンクリート上端のレベルチェックは、通常レーザーレベル、ばか棒を使用して測定する。

4.×
2階より上の基準墨は、通常建築物の四隅の床に穴を開けておき、下げ振り等により、1階から上に基準墨を上げる。セオドライト(トランシット)は用いない。




[ No. 37 ]
地盤調査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. ロータリー式ボーリングは、軟らかい地層から硬い岩盤までの地盤構成を調べることができる。

2. シンウォールサンプラーは、軟弱な粘性土の土質サンプリングに用いる。

3. スウェーデン式サウンディング試験は、密な砂層、礫層にも適用できる試験方法である。

4. ハンドオーガーボーリングは、人力でオーガーを回転圧入させ試料を採取する方法である。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
ロータリー式ボーリングは、軟弱地盤から岩盤まで、様々な地盤を掘削できる。ハンドフィード式(給圧、人力)とハイドロリックフィード式(給圧、油圧)がある。

2.◯
シンウォールサンプラーは、軟弱な土の乱れの少ない試料を採取する機械のこと。軟らかい粘性土や緩い砂質土にサンプリングチューブを静的に押し込み、できるだけ原位置に近い形で試料を採取する。

3.×
スウェーデン式サウンディング試験は、土の静的貫入抵抗を測定し、原位置における土の硬軟、締まり具合の判定を目的としている。深度10m以内、密な砂礫は玉石、岩盤などには適していない

4.◯
ハンドオーガーボーリングは、地中にオーガー(掘削器具)を人力で回転させて、土を切削しながら地中に孔を開け、試料の採取、観察を行う




[ No. 38 ]
土工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 掘削機械による床付けにおいて、床付け面の近くでショベルの刃を平状のものに替えて行った。

2. 根切り時に、粘性土の床付け地盤を乱してしまったので、砂質土と置換して締め固めた。

3. 掘削が終了したので、床付け地盤が設計図書に示してある地層、地盤と一致していることの確認を行った。

4. 床付け面付近の掘削は、地盤を乱さないよう機械を前進させながら施工した。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
床付け面は、建物の荷重を直接地盤に伝える面であるので、水平かつ正確に仕上げなければならない。掘削機械のショベルの刃を平状のものに替えて施工する。

2.◯
粘性土の床付け面を乱してはならない。乱した場合は、乱された部分を取り除き、砂質土と置換して、締固めるか、地盤改良剤を添加して締固めを行う。

3.◯
設問の通りである。床付け地盤は、耐力上重要であるので、設計図書に示された地層、地盤と一致しているか確認する。

4.×
床付け面付近の掘削は、地盤を乱さないよう配慮し、機械を後退させながら施工する。




[ No. 39 ]
親杭横矢板工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 矢板背面の地山を削り取る深さは、矢板の厚みに埋戻しができる余掘り厚を加えた程度までとする。

2. 矢板は、取付けが可能な深さまでの掘削を完了した箇所から速やかに設置する。

3. 著しく軟弱な粘土層やシルト層などの地盤、あるいは地下水位の高い地盤には適さない。

4. 親杭を床付け面より下の地盤に打設することにより、根入れ部分の連続性が確保され、受働抵抗面積を大きくできる。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
矢板背面の地山を削り取る深さは、矢板厚みに埋戻しができる余掘り厚を加えた程度の最小限とする。

2.◯
矢板は、取付け可能な深さまでの掘削を完了後、速やかに設置する。矢板を差し込んだら板ごとに埋戻し土を入れて十分に締め固める。

3.◯
親杭横矢板工法には遮水性がないので、著しく軟弱な粘土層やシルト層などの地盤、あるいは地下水位の高い地盤には適さない。採用する場合は、水圧を減じる地下水処理を併用する必要がある。

4.×
親杭を床付け面より下の地盤に打設しても、受働抵抗面積は変わらない




[ No. 40 ]
既製コンクリート杭工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 中掘り根固め工法は、杭の中空部に挿入したアースオーガーで掘削しながら杭を設置した後、根固め液を注入する工法である。

2. セメントミルク工法は、あらかじめ掘削した孔に杭を挿入後、根固め液を注入する工法である。

3. プレボーリング工法で掘削中の孔壁の崩壊を防ぐための安定液として、一般的にベントナイト泥水が用いられる。

4. 基礎コンクリートの打設時に、コンクリートが杭の中空部に落下しないように杭頭をふさいでおく。


答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
中掘り根固め工法とは、杭中空部にロッドを差し込んで、先端にオーガーヘッドをつけ、杭体と一緒に回転させながら掘り進み、所定の深さになったら、根固め液を注入する工法である。

2.×
セメントミルク工法は、埋め込み杭工法に分類されるプレボーリング工法の一種。掘削液を注入しながらアースオーガーで掘削し、支持層到達後、根固め液を注入し、その後、杭周囲固定液を満たしてから、杭を建て込む。

3.◯
プレボーリング工法とは、あらかじめアースオーガーなどによって掘削液(孔壁の崩壊を防止するもの)を注入しながら掘削し杭を建て込む。一般的にベントナイト泥水を用いる。

4.◯
既製コンクリート杭は、内部が中空であることが要求されている。中空部にコンクリートが落下し、中空でなくなると、杭の性能が変化してしまう。したがって、杭中空部にコンクリートを落下させないよう基礎コンクリート打設時にはふたをする




[ No. 41 ]
鉄筋のかぶり厚さに関する記述として、最も不適当なものはどれか。ただし、計画供用期間を指定する場合の級は標準とする。

1. 鉄筋の加工及び組立に用いるかぶり厚さは、最小かぶり厚さの値に 10mmを加えた値とする。

2. 屋外において、耐久性上有効な仕上げを施す場合、柱の最小かぶり厚さは、仕上げを施さない場合の値から 10 mm を減じる値としてもよい。

3. 屋外において、耐久性上有効な仕上げを施す場合、耐力壁と非耐力壁の最小かぶり厚さの値は同じである。

4. 土に接するスラブにおける最小かぶり厚さには、捨コンクリートの厚さを含めない。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
鉄筋の加工及び組立に用いるかぶり厚さは、最小かぶり厚さの値に施工誤差分 10mmを加えた値とする。

2.◯
屋外において、耐久性上有効な仕上げをする場合には、柱の最小かぶり厚さは30mm、有効な仕上げを施さない場合は40mmとする。なお、設計値はこの数値に 10mm を加える値となる。

3.×
建築基準法施行令第79条によれば、耐力壁と非耐力壁の最小かぶり厚さの値は、それぞれ 3cmと 2cmと規定されている。

4.◯
土に接するスラブの最小かぶり厚さは、捨コンクリートの厚さを含めない。最小かぶり厚さは 40mm、設計かぶり厚さは 50mmである。ただし、基礎スラブになると、最小かぶり厚さは 60mm、設計かぶり厚さは 70mmとなる。なお、一般的には、土に接する場合は、ポリエチレンシートを敷く場合が多い。




[ No. 42 ]
鉄筋のガス圧接に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 隣接する鉄筋の圧接位置を、400mm ずらした。

2. 鉄筋の圧接端面から 100mm 程度の範囲にセメントペーストが付着していたため、圧接端面を加工する前に除去した。

3. 同じ種類の鉄筋であったが、呼び名の差が 7 mm を超えていたため、圧接継手としなかった。

4. 鉄筋に圧接器を取り付けて突き合わせたときの圧接端面間のすき間は、4mmとした。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
隣接する鉄筋の圧接位置を、400 mm以上ずらす

2.◯
鉄筋圧接端面から 100mm程度の範囲内に付着したセメントペーストは、圧接作業の支障になるので、圧接端面の加工前に除去する。

3.◯
鉄筋径又は呼び名の径の差が 5mm(JASS5では 7mm)を超えると圧接してはならない。ただし、D41とD51の場合はこの限りではない。(建築工事標準仕様書)

4.×
鉄筋圧接端面のすき間は、2mm以下とする。




[ No. 43 ]
せき板に合板を用いた型枠工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 合板せき板は、支障がなかったので、再使用した。

2. 内柱の型枠の加工長さは、階高からスラブ厚さとスラブ用合板せき板の厚さを減じた寸法とした。

3. 壁の窓開口部下部の型枠に、コンクリート充填状況確認用の開口を設けた。

4. 床型枠は、支柱、大引及び根太を配置した後にスラブ用合板せき板を敷き込んだ。


答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
合板せき板は、支障がない場合は、再使用可能である。

2.×
内柱の型枠の加工長さは、階高からスラブ厚さを減じた寸法とする。

3.◯
壁の窓開口部分は、コンクリートの充填が難しいので、確認用の開口を窓下部型枠に設ける

4.◯
床型枠の組立て手順は以下の通りである。
@パイプサポート、大引きを取り付ける。
A根太を取り付ける。
B床版型枠を張る。




[ No. 44 ]
日本工業規格(JIS)のレディーミクストコンクリート用骨材として、規定されていないものはどれか。

 1. 溶融スラグ骨材

 2. 砕石

 3. 再生骨材H

 4. 高炉スラグ骨材


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
溶融スラグ骨材の規定はない。

2.◯
砕石は、JIS A 5005に規定されている。

3.◯
再生骨材Hは、JIS A 5021に規定されている。

4.◯
高炉スラグ骨材は、JIS A 5011-1に規定されている。




[ No. 45 ]
コンクリートの打込み及び締固めに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. スラブのコンクリートの沈みひび割れ防止のため、タンパーを用いてコンクリートの表面をたたき締めた。

2. コンクリート内部振動機(棒形振動機)による締固めは、加振時間を1箇所当たり 15秒程度とした。

3. 外気温が 20 ℃ だったので、コンクリートの練混ぜ開始から打込み終了までの時間の限度を 150 分とした。

4. コンクリートの打継ぎ面は、ぜい弱なコンクリートを取り除き、健全なコンクリートを露出させた。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
スラブのコンクリートの沈みひび割れ防止のため、タンパーを用いてタンピングを行う。

2.◯
バイブレーターは、1箇所あたり 5〜15秒程度とし、こまめに移動させる。

3.×
コンクリート練混ぜ開始から打込み終了までの時間は、25℃未満の時は120分、25℃以上の時は90分である。

4.◯
コンクリートの打継ぎ面は、確実な付着力を得るために、ぜい弱なコンクリートを除去し、健全なコンクリートを露出させる。




[ No. 46 ]
型枠の存置に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. コンクリートの材齢によるせき板の最小存置期間は、存置期間中の平均気温が高い方が短い。

2. コンクリートの材齢によるせき板の最小存置期間は、基礎と柱では同じである。

3. コンクリートの材齢によるせき板の最小存置期間は、高炉セメントB種と普通ポルトランドセメントでは同じである。

4. 床スラブ下、梁下のせき板の取外しは、原則として支保工を取り外した後に行う。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
コンクリートの材齢によるせき板の最小存置期間は、基礎、梁側、柱、壁で、平均気温が15℃以上で3日、15℃未満5℃以上で5日、0℃以上5℃未満で8日間となり、気温の高い方が存置期間は短い。

2.◯
コンクリートの材齢による、型枠の最小存置期間は、基礎と柱では同じである。

3.×
高炉セメントB種は、普通ポルトランドセメントに比べて、水和速度が遅く、強度発現が遅い。したがって、せき板の存置期間は高炉セメントB種の方が長くなる。

4.◯
床スラブ下、梁下のせき板の取外しは、原則としてセメントの種類及び気温に関係なく28日である、支保工を取り外した後に行う。




[ No. 47 ]
鉄骨工事の高力ボルト摩擦接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. ミルスケールの除去は、スプライスプレート全面の範囲とした。

2. ボルトの締付けは、ボルト群ごとに継手の周辺より中央に向かう順序で行った。

3. 部材接合部の材厚の差による肌すきが 1 mm 以下であったので、フィラープレートは用いなかった。

4. フィラープレートの材質は、母材の材質に関わらず、400 N/mm2 級鋼材とした。


答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
ミルスケールとは、黒皮とも呼ばれ、鋼材の製作過程で生じる黒錆である。ミルスケールがあると表面精度がよくないので、精度が要求されるスプライスプレート全面から除去する。

2.×
一群の高力ボルトの締付けは、群の中央部より周辺に向かう順序で行う。これは、締付けによる板のひずみを周辺に逃がすためである。

3.◯
鋼材接合部の材厚の差による肌すきが 1mm 以下の場合は、フィラープレートは必要ない。

4.◯
JASS6によれば、フィラープレートの材質は、母材の材質に関わらず、400 N/mm2 材でよいとされている。




[ No. 48 ]
鉄骨製作工場におけるさび止め塗装に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 工事現場溶接を行う箇所は、開先面のみ塗装を行わなかった。

2. 高力ボルト摩擦接合部の摩擦面は、塗装を行わなかった。

3. ピン支承の回転面で削り仕上げした部分は、塗装を行わなかった。

4. 柱ベースプレート下面のコンクリートに接する部分は、塗装を行わなかった。


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
工事現場溶接を行う箇所は、溶接熱影響を考慮し、塗装範囲を決める。開先面及びその両側100mm程度の範囲は未塗装とする。

2.◯
高力ボルト摩擦接合部の摩擦面に塗装すると、摩擦接合に支障があるので、塗装は行わない。

3.◯
ピン支承の回転面に塗装を行うと、回転に支障が生じるので塗装は行わない。

4.◯
コンクリートに接触又は埋め込まれる箇所には、付着に影響があるので、塗装は行わない。




[ No. 49 ]
在来軸組構法の木工事における継手の図の名称として、不適当なものはどれか。

1.相欠き継ぎ
h29_2kgz_No.49_1.相欠き継ぎ.jpg

2.腰掛け鎌継ぎ
h29_2kgz_No.49_2.腰掛け蟻継ぎ.jpg

3.追掛け大栓継ぎ
h29_2kgz_No.49_3.追掛け大栓継ぎ.jpg

4.台持ち継ぎ
h29_2kgz_No.49_4.台持ち継ぎ.jpg


答え

  2

[ 解答解説 ]
1.3.4.は設問の通り

2.は腰掛けあり継ぎである。
腰掛け鎌継ぎは下図
h29_2kgz_No.49_腰かけ鎌継ぎ.jpg




[ No. 50 ]
木造2階建住宅の解体工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 解体作業に先立ち、各種設備機器の停止及び給水、ガス、電力、通信の供給が停止していることを確認した。

2. 作業の効率を高めるため、障子、ふすま、ドア等の建具は、1階部分から撤去した。

3. 蛍光ランプは、窓ガラスと共に専用のコンテナ容器内で破砕して、ガラス類として処分した。

4. 下地が木質であるモルタル系の外壁の解体には、バール、ハンマーを用いた。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
解体に先立ち、各種設備機器の停止、給水、ガス、電力、通信の契約を解除する。

2.◯
2階部分の解体撤去作業を効率的に行うため、支障となる1階の建具を先に撤去する。

3.×
蛍光灯は、水銀を含有している。破損すると周囲に飛散し、人体に影響を及ぼすおそれがあるので、解体時には破損させないように慎重に取り扱う。

4.◯
下地が木質であるモルタル系の外壁の解体には、手作業の場合、バール、ハンマーを用いる。






2024年04月01日

2級建築施工管理技士 平成29年度 学科 (前期) [ No.51 ] 〜[ No.65 ] 解答・解説

平成29年度 2級建築施工管理技術検定試験(前期)

学科試験問題 [ No.51 ]〜[ No.65 ] 解答・解説

問題番号 [ No.51 ]〜[ No.65 ]までの 15問題のうちから6問題を選択し、解答してください。

[ No. 51 ]
屋上アスファルト防水工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 立上り部は、型枠の締付け材にコーンを使用し、コンクリート打放し仕上げとした。

2. 保護コンクリートの伸縮調整目地の深さは、保護コンクリートの厚さの半分とした。

3. 平場部のルーフィング類の流張りでは、ルーフィングの両端から溶融アスファルトがあふれ出るように押し付けた。

4. 露出防水絶縁工法における防水層のふくれを低減するため、脱気装置を設けた。


答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
アスファルト下地のコンクリートは、平滑でなければならない。型枠締め付け材にコーンを使用し、打放し仕上げとすることは有効である。

2.×
保護コンクリートの伸縮調整目地の深さは、保護コンクリートの厚さの全部とする。

3.◯
ルーフィングの張付けは、原則として流張りで行う。両端からはみ出す程度のアスファルトを均等に流しながら、ルーフィングを平坦かつ均一に押し広げて密着させる。

4.◯
屋根露出防水絶縁工法において、下地水分の気化・膨張による防水層の膨れを低減するのに、砂付アスファルトルーフィングの非接着部分での拡散によるだけでは対処できない場合が多いため、水分を積極的に外気に拡散させる脱気装置を併用する手段が有効である。(建築工事監理指針 9章)




[ No. 52 ]
ウレタンゴム系塗膜防水に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 防水層の施工は、立上り部、平場部の順に施工する。

2. 補強布の張付けは、突付け張りとする。

3. 立上り部等は、補強布を用いて防水材を塗布する。

4. 穴あきタイプの通気緩衝シートは、下地に張り付けた後、防水材でシートの穴を充填する。


答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
防水層の施工順序は、立上り部→平場部である。

2.×
補強布の重ね幅は、50mm以上とする。

3.◯
立上り部等は、補強布を用いて防水材を塗布する。一部工法では補強布を省略できるが、その場合は補強塗りを行う。

4.◯
穴あきタイプの通気緩衝シートは、下地に張り付けた後、ウレタンゴム系防水材でシートの穴を充填する。




[ No. 53 ]
花崗岩の表面仕上げとして、最も不適当なものはどれか。

1. ブラスト仕上げ

2. 割肌仕上げ

3. 白華仕上げ

4. びしゃん仕上げ


答え

  3

[ 解答解説 ]
花崗岩の表面仕上げの種類には、プラスト仕上げ、割肌仕上げ、及びびしゃん仕上げの他、コブ出し仕上げ、小叩き仕上げ、のみ切り仕上げ、ジェットバーナー仕上げ、水磨き仕上げ、サンドブラスト、水磨き仕上げなどがある。

白華現象とは、エフロレッセンスといって、モルタル中の水酸化カルシウムガ雨水などで溶出して、空気中の二酸化炭素に反応して炭酸カルシウムという白い粉になって固まる現象で、「鼻垂れ」ともいわる不具合である。




[ No. 54 ]
硬質塩化ビニル雨どいの工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. たてどいの継手は、専用の部品を用い、接着剤を用いて取り付けた。

2. たてどいの受け金物は、間隔 900 mm 以下で通りよく取り付けた。

3. 軒どいは、両端を集水器に接着剤を用いて堅固に取り付けた。

4. 軒どいは、とい受け金物に径 1.2 mm 程度の金属線で取り付けた。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
たてどいの継手は、専用の部品を用いて、接着剤を使用して継ぐ。継いだといの長さが10mを超える場合は、エキスパンション継手を設けて伸縮を吸収する。

2.◯
たてどいの受け金物は、間隔 1200 mm 以下で通りよく取り付ける。

3.×
とい1本の長さは10m以内とし、伸縮はあんこう又は集水器部分で吸収するようにするか、製造所の指定する長さ、方法で吸収する。塩化ビニル製品は熱によって、伸縮するため、両端を接着剤で固定すると熱膨張・収縮を吸収できずに、といが曲がるなどしてしまう

4.◯
軒どいは、とい受け金物に径 1.2 mm 程度の金属線で取り付ける。




[ No. 55 ]
ステンレス板の表面仕上げの説明として、最も不適当なものはどれか。

1. BA は、800 番程度の研磨材で、研磨線が目立たないように磨き上げた仕上げである。

2. ヘアラインは、適当な粒度の研磨材で連続した磨き目がつくように研磨した仕上げである。

3. 鏡面は、研磨線がなくなるまでバフ仕上げを行った最高の反映度を持つ仕上げである。

4. エッチングは、化学処理により研磨板に図柄や模様を施した仕上げである。


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
BA は、ステンレスを冷間圧延後、光輝熱処理を行い、さらに、軽い冷間圧延そしたもので、磨き上げることはしない。800番程度の研磨材で磨いたものは、鏡面仕上げである。

2.◯
ヘアラインは、粒度が150〜240番の研磨ベルトで、髪の毛のように長く連続した研磨目をつけたものである。

3.◯
鏡面は、順々に細かい粒度の研磨剤で研磨した後、研磨線がなくなるまでバフで研磨した最も反射率の高い仕上げである。

4.◯
エッチングは、鏡面やヘアラインなどに精密な被覆模様付けをし、被覆されていないところを薬液で溶解浸食させて模様を描く仕上げである。




[ No. 56 ]
コンクリート壁下地のセメントモルタル塗りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. モルタル塗りの作業性の向上、乾燥収縮によるひび割れの防止のため、メチルセルロース等の保水剤を混和剤として用いた。

2. 下塗りは、14 日以上放置し、十分にひび割れを発生させてから次の塗付けにかかった。

3. 吸水調整材は、下地とモルタルの接着力を増強するため、厚膜となるように十分塗布した。

4. 下塗り面には、金ぐしを用いて、くし目を全面に付けた。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
混和剤の使用目的は、作業性の改善、ひび割れ、はく離防止、保水性の向上などがあり、保水剤は混和剤の一種である。メチルセルロースを使用するのが一般的である。

2.◯
下塗りは、モルタルで不陸調整し、くし目を引いた後、2週間以上放置する。

3.×
吸水調整材とは、モルタル塗りの下地となるコンクリート面などに直接塗布し、下地とモルタル界面に非常に薄い膜を形成して、モルタル中の水分の下地への吸水(ドライアウト)による付着力の低下を防ぐものである。厚膜にすることはない。

4.◯
下塗り面には、上塗り面との付着力を向上させるため、金ぐしを用いて、くし目を全面に付けることは有効である。




[ No. 57 ]
セルフレベリング材塗りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. せっこう系の材料は、耐水性がないので、屋外や浴室などには使用しなかった。

2. 吸水調整材は、コンクリート下地にデッキブラシで十分すり込むように塗り付けた。

3. 流込み作業中や作業後は、できる限り通風を避けるよう窓や開口部をふさいだ。

4. 流込み作業後の表面は、金ごてを用いて平滑に仕上げた。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
せっこう系セルフレベリング材は、耐水性に欠けるため、水の影響を受けやすい部分の施工は避ける。

2.◯
吸水調整材は、製造所の仕様により所定量の水で均一に希釈し、デッキブラシ等で十分すり込むように塗り付ける。

3.◯
セルフレベリング材が硬化する前に風が当たると、表層部分だけが動いて、硬化後にしわが発生する場合がある。したがって、流込み作業中はできる限り通風をなくし、施工後もセルフレベリング材が硬化するまでは、甚だしい通風は避ける

4.×
流込み作業後の表面は、放置しても平滑し仕上がるので、金ごてを用いる必要はない




[ No. 58 ]
鋼製建具に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. さび止め塗装を2回塗りとするので、1回目を工場で行い、2回目を工事現場で行った。

2. 外部のくつずりの材料は、厚さ 1.5 mm のステンレス鋼板とした。

3. 4方枠の気密材は、建具の気密性を確保するため、クロロプレンゴム製とした。

4. 枠のつなぎ補強板は、両端から逃げた位置から間隔 900 mm に取り付けた。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
鋼製建具は、防錆塗装を2回塗りとするが、1回目は製作工場、2回目を工事現場で行う。

2.◯
外部のくつずりにステンレス製のものを用いる場合は、厚さ 1.5 mmとする。

3.◯
気密材には種々あるが、クロロプレンゴム発泡体(表皮付き)もよく使用される。皮膜が弱く破れやすいものもあるので注意が必要である。

4.×
枠のつなぎ補強板は、両端から逃げた位置から間隔 600 mm以下に取り付ける。




[ No. 59 ]
建具工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 防水層と取り合う建具枠には、枠取付け形のピボットヒンジを用いることとした。

2. 片開き防火戸には、ストッパー付きのドアクローザーを用いることとした。

3. トイレブースの扉には、自重で自閉するグラビティーヒンジを用いることとした。

4. 外部に面する出入口の扉には、シリンダー箱錠を用いることとした。


答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
ピポットヒンジとは、扉の上下端に取付け、上下軸を支点に開閉する金具であり、重量ドアに使用しても吊り下がりが少ない。枠取付け形を用いると躯体の防水層を傷つけることが少ない

2.×
防火戸のドアクローザーは、ストッパー付きを用いてはならない。防火戸は常時、開又は閉の状態で用いるため、ドアを途中で止めるストッパーは用いない。

3.◯
グラビティーヒンジとは、建具の中心に軸吊りで取付ける金具で、開く時は、らせん状の軸をせり上がっていき、建具の重さで閉まる構造になっている蝶番。公共のトイレなどに使用されることが多く、左右どちらの開き勝手にも対応できる。

4.◯
シリンダー箱錠とは、ノブとシリンダーが別になっており、扉の内部に錠ケースを納める彫込型を一般的には指す。デッドボルトがあり強度、防犯性に優れているので、外部に面する扉に用いられる。




[ No. 60 ]
塗装工事の素地ごしらえに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 透明塗料塗りの木部面に著しい色むらがあったので、着色剤を用いて色むら直しを行った。

2. 透明塗料塗りの木部面に付着したアスファルトや油類は、皮すきで取り除き、溶剤でふいて乾燥させた。

3. 鉄鋼面は、さび落しを行った後に油類除去を行った。

4. ALCパネル面は、合成樹脂エマルションシーラー等を用いて吸込止め処理を行った。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
透明塗料塗りの木部面に著しい色むらは、漂白剤や着色剤を用いて色むら直しを行い、十分乾燥させる。

2.◯
透明塗料塗りの木部面に付着したアスファルトや油類は、皮すきで取り除き、石油系溶剤を用いてふいた後、十分に乾燥させる。

3.×
鉄鋼面は、さび落しをする前に、油類除去を行う。

4.◯
ALCパネル面は、吸水性が高いので吸い込み防止のため、合成樹脂エマルションシーラー等を用いて下地処理を行う。




[ No. 61 ]
内装木工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 柱などの角材で両面仕上げとする際の削り代は、 5 mm とした。

2. 造作材の釘打ちに用いる釘の長さは、打ち付ける板材の厚さの 2.5 倍とした。

3. かもいの溝じゃくりは木裏側に行い、溝幅は 21 mm、深さを 15 mm とした。

4. 畳付きの敷居のせいは畳の厚さと同寸とし、幅は柱幅として柱面に収まるようにした。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
削り代とは、 粗木から仕上げる時、かんなで削るため、なくなっていく部分。片面仕上げで 2〜3mm、両面仕上げで4〜5 mm程度が削り取られる。

2.◯
造作材の釘打ちに用いる釘の長さは、板厚さの 2.5 倍とする。木の繊維に平行に打つ場合は3倍とする。

3.×
木は木表側に反る傾向ばあるので、溝じゃくりは木表側に行う。かもいの溝幅21mm、深さ15mmは適切である。

4.◯
畳付きの敷居のせいは、畳の厚さと同寸として、畳と敷居の面をフラットにし、柱幅と同寸として柱面に収める。




[ No. 62 ]
カーペット敷きに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. タフテッドカーペットの敷込みは、全面接着工法とした。

2. タイルカーペットの目地は、フリーアクセスフロアの床パネルの目地とずらして割り付けた。

3. ヒートボンド工法によるカーペットの接合は、接着テープを用いてアイロンで加熱しながら圧着した。

4. グリッパー工法における下敷き材のフェルトの端部は、グリッパーに重ねて固定した。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
タフテッドカーペットは、グリッパー工法又は全面接着工法によりの敷込む。グリッパー工法においては下敷き材を敷く。

2.◯
タイルカーペットの目地は、フリーアクセスフロア目地と100mm程度ずらす

3.◯
ヒートボンド工法によるカーペットの接合は、接着テープを用いてアイロンで加熱しながら圧着する。

4.×
グリッパー工法における下敷き材のフェルトの端部は、グリッパーと突き付け固定する。




[ No. 63 ]
建物内部の断熱工事における硬質ウレタンフォームの吹付けに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. コンクリート面は、吹付け前に十分水湿しを行ってから、速やかに吹付けを行う。

2. 吹付け面に付着している油脂分は、はく離の原因になるので、吹付け前に清掃しておく。

3. ウレタンフォームが厚く付き過ぎて支障となるところは、カッターナイフなどで表層を除去する。

4. ウレタンフォームが所定の厚さに達していないところは、補修吹きを行う。


答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
硬質ウレタンフォームの吹付け工法では、下地コンクリート面を十分に乾燥させた状態で吹付けを行う。吹付け面の温度及び乾燥度は発泡性及び付着性に大きな影響を及ぼすので、適切な条件で施工する。

2.◯
吹付け面に付着している油脂分は、付着性に支障をきたすので、石油系溶剤等を用いてふき取る

3.◯
硬質ウレタンフォームが厚く付き過ぎて、表面仕上げの支障となる場合は、カッターナイフ等により表層を除去する。

4.◯
所定の厚さに達していないところは、補修吹きを行う




[ No. 64 ]
カーテンに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. カーテン上端の折返し長さは、使用するフック(ひるかん)の長さにより定めた。

2. カーテンの取付け幅及び高さの製作寸法は、現場実測により定めた。

3. 1枚のカーテンに対し、きれ地の 2/3 幅のはぎれを使用した。

4. フランスひだを作るため、取付け幅に対して 1.5 倍のきれ地を使用した。


答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
カーテン上端の折返し長さは、使用するフック(ひるかん)の長さにより定める。

2.◯
カーテンの取付け幅及び高さの製作寸法は、現場実測により定める。

3.◯
カーテンの位置、形状により使用できるきれ地の半幅未満の例外規定もあるが、きれ地幅が1/2未満のはぎれは使用しないほうが望ましい。なお、カーテン用のきれ地の幅は、1m及び1.2mが標準である。(建築工事監理指針 第20章)

4.×
フランスひだを作るためのきれ地の倍数は、2.5 倍以上である。




[ No. 65 ]
ALC パネル工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 横壁アンカー構法において、パネル積上げ段数5段以下ごとに受け金物を設ける。

2. 外壁パネルに設ける設備配管用貫通孔の径は、パネル幅の 1/6を超えないものとする。

3. 外壁パネルと間仕切りパネルの取合い部は、パネルどうしにすき間が生じないように突付けとする。

4. パネル取付け用に施した座掘りによるパネルの凹部は、補修用モルタルにより埋め戻す。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
横壁アンカー構法とは、ALCパネル内部に設置されたアンカーにより、ボルトを用いて、イナズマプレートなどの取付金物により、下地鋼材に取り付ける。パネル積上げ段数 3〜5段ごとにALCパネル重量を支持する金物を設ける

2.◯
外壁パネルに設ける設備配管用貫通孔の限界寸法は、パネル1枚当たり1箇所かつ直径50mm以下又はパネル幅の 1/6以下である。

3.×
ALCパネルは、地震時の層間変位に対応できるようにするため、パネル相互の接合は20mm程度の伸縮目地を設け、地震時の水平力を対処する。

4.◯
座掘りとは、ALCパネルを取り付けるために、パネル面を掘り込む作業又はその作業によって加工された孔のことであり、補修用モルタルによって埋め戻す








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