2023年08月03日
2級建築施工管理技士 平成30年度 実地 問題2 解答・解説
実地試験 解答・解説
平成30年11月11日(日)
問題2
次の建築工事に関する用語のうちから5つ選び、その用語の説明と施工上留意すべき内容を具体的に記述しなさい。
ただし、仮設工事以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。また、使用資機材に不良品はないものとする。
親綱
型枠のフォームタイ
金属製折板葺きのタイトフレーム
コンクリートポンプ工法の先送りモルタル
タイル張りのヴィブラート工法
テーパーエッジせっこうボードの継目処理
鉄骨の地組
吹付け塗装のエアレススプレー塗り
べた基礎
ボンドブレーカー
木造在来軸組構法のアンカーボルト
床コンクリートの直均し仕上げ
ローリングタワー
あばら筋
用語の説明:
あばら筋とは、梁のせん断補強のために、梁の周方向に配筋される鉄筋をいう。
施工上留意すべき内容:
あばら筋比は0.2%以上とし、あばら筋の間隔は、梁せいの1/2以下、かつ、250mm以下とする。
親綱
用語の説明:
鉄骨の梁上など高所作業を行う際に、要求性能墜落制止用器具を取り付けるために設置するロープ、又は、仮設的に張り渡した命綱をかけるたまのワイヤロープをいう。
施工上留意すべき内容:
緩みなく張り、墜落の衝撃に耐えられるように固定する。梁を吊り上げるとき梁の上に仮止めしておく。
型枠のフォームタイ
用語の説明:
柱や壁などのコンクリート施工に際し、相対する型枠の間隔を一定に保ち締め付けておくためのボルト金物。
施工上留意すべき内容:
コンパネ、Pコンなどと組み合わせて、型枠のコンクリート打設時の形状を保持するために、十分に、打込みコンクリートの側圧に耐える構造強度をもつものとする。
金属製折板葺きのタイトフレーム
用語の説明:
金属製折板屋根を鉄骨梁に固定するための部材をいう。
施工上留意すべき内容:
タイトフレームは、鉄骨下地に隅肉溶接で取り付け、折板は、各山ごとにタイトフレームに固定する。
金属製折板葺きのタイトフレーム
コンクリートポンプ工法の先送りモルタル
用語の説明:
コンクリートの打設に際して、コンクリートの圧送開始前に、コンクリートの流動性確保や輸送管内壁の潤滑膜を形成及び吸入・吐出弁内部をシールするために、圧送管内に流し込むモルタルのこと。
施工上留意すべき内容:
圧送の初期に輸送管より排出されるモルタルは極めて低強度のものとなるので、先送りモルタルは、圧送後には廃棄処分とする。先送りモルタルは、富調合なものにする必要がある。
タイル張りのヴィブラート工法
用語の説明:
ヴィブラート(タイル張り用振動機)を用いてタイルに特殊衝撃を加え、タイルをモルタル中に埋め込むようにして張る工法をいう。
施工上留意すべき内容:
張付けモルタルの1回の塗り付け面積は2m2以下、かつ、20分以内に張り終える面積とし、適正な衝撃時間を与えて張り進める。
テーパーエッジせっこうボードの継目処理
用語の説明:
継ぎ目のテーパーエッジをジョイントテープジョイントコンパウンドを用いて仕上げる工法。
施工上留意すべき内容:
中塗り、上塗りは各ジョイントコンパウンド乾燥後に行い、平滑に仕上げる。
鉄骨の地組
用語の説明:
そのまま運搬できない鉄骨を分割、搬入し、現場の地上で組み立てることをいう。
施工上留意すべき内容:
鉄骨が直接地面に触れないように架台を設け、寸法精度を確保して組み立てる。
吹付け塗装のエアレススプレー塗り
用語の説明:
吹付け塗装とは、専用のスプレーガンを使い塗料を噴射して塗装をする方法をいい、エアレススプレー塗りとは、ポンプにより塗料自体に圧力をかけて噴射する塗装方法をいう。
施工上留意すべき内容:
スプレーガンの運行は、塗り面に直角に向けて平行に行い、塗膜が均一になるように吹き付ける。
べた基礎
用語の説明:
荷重を直接地盤に伝達する直接基礎の一つで、建築物の底面すべてに基礎スラブを構築した形式の基礎をいう。
施工上留意すべき内容:
特に、土に接する部分の所定のかぶり厚さを確保する。また、かぶり厚さには捨てコンクリートの厚さを含めない。
ボンドブレーカー
用語の説明:
ワーキングジョイントのシーリング材の3面接着を回避する目的で、深くない目地底に張り付けるテープ状の部分をいう。なお、目地底が深い場合は、バックアップ材を使用する。
施工上留意すべき内容:
ボンドブレーカーは、シーリング材と接着しないものを選び、浮き等が生じないように目地底に確実に張り付ける。
バックアップ材とボンドブレーカー
木造在来軸組構法のアンカーボルト
用語の説明:
木造在来軸組構法において、基礎に土台を締め付ける等のために、基礎に埋め込むボルトをいう。
施工上留意すべき内容:
木造在来軸組構法のアンカーボルトは、隅・柱・土台継手などの位置を避け、2.7m以内の間隔で基礎に埋め込む。
床コンクリートの直均し仕上げ
用語の説明:
床コンクリート打設時に、硬化の程度を見計らって直ちに金ゴテなどで仕上げる工法。
施工上留意すべき内容:
コンクリートのスランプは、土間コンクリートでは8〜15cm、鉄筋コンクリートスラブでは12〜18cm程度とする。
ローリングタワー
用語の説明:
高所作業に用いる移動式足場の通称。枠組足場の脚部にキャスターを付けて移動できるようにした足場。
施工上留意すべき内容:
手すりの設置状態・固定の確認、キャスターの動き・ロック状態の確認、大きな変形(へこみ、曲り)がないことの確認等が必要である。
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