第一次検定問題 [ No.01 ] 〜[ No.14 ] 解答解説
令和5年6月11日(日)
※問題番号[ No.1 ]〜[ No.14 ]までの14問題のうちから、9問題を選択し、解答してください。
ただし、9問題を超えて解答した場合、減点となりますから注意してください。
問題は、四肢択一式です。正解と思う肢の番号を1つ選んでください。
[ No.1 ]
湿度及び結露に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.単位乾燥空気中の水蒸気の質量を相対湿度という。
2.飽和水蒸気量は乾球温度によって異なる。
3.冬季暖房時において、外壁の断熱性が低い場合、室内に表面結露が生じやすい。
4.冬季暖房時において、熱橋部は温度が低下しやすいため、室内に表面結露が生じやすい。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
単位乾燥空気中(1kg当たり)に含まれている水蒸気の質量は、絶対湿度という。湿り空気中の水蒸気量とその温度のおける飽和水蒸気量を比で表したものを相対湿度という。
2.◯
飽和水蒸気量は、1m3あたりに含まれる水蒸気の量をグラムで表したものである。また、乾球温度とは、空気中の温度のことをいう。飽和水蒸気量(水蒸気の量)は、空気中の温度のよって異なる。
3.◯
表面結露とは、冬季暖房時に、室内の水蒸気により外壁などの室内側表面で生じる結露をいう。外壁の断熱性が低い場合は、室内側に表面結露が生じやすくなるため、断熱性の高い材料を施す必要がある。
4.◯
断熱材は、躯体外周部をすきまなく覆う必要があるが、部分的に覆うことができていない部分が発生する場合があり、その部分を熱橋部(ヒートブリッジ)という。外気の温度と室内の温度をつなぐという意味で断熱の弱点となる部分である。冬季であると、室内側を暖房してもその部分のみ温度が低下しやすく、室内のその部分に表面結露が生じやすくなる。
[ No.2 ]
照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.光束法による室内の平均照度の算出式において、設計対象面上の平均照度は設計対象面の面積に反比例する。
2.ものの見やすさには、視対象の明るさ、視対象と背景の対比、視対象の大きさ及び見る時間が関係する。
3.点光源による照度は、光源からの距離の2乗に反比例する。
4.光源の色を表す色温度は、光源と同じ色の光を放つ黒体の絶対温度で表し、単位はルーメン(lm)である。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
光束法とは、部屋の床面に降り注ぐ光束の量を計算し、当該部屋の床面の平均照度を算出する方法である。
平均照度(E)
= F × N × U × M / 部屋面積 A
F:器具1台あたりの光束
N:器具台数 [ 台 ]
U:照明率
M:保守率
上記の式により表され、設計対象面上の平均照度(E)は設計対象面の面積(A)に反比例する。
2.◯
ものの見やすさを示すための条件は、該当するものの明るさ、背景との対比、色、大きさ、動き(時間)が関係してくる。
3.◯
点光源による照度は、光源の光度に比例し、光源からの距離の2乗に反比例する。
4.×
照明器具の光源の色は色温度 [ K:ケルビン ]を用いて表現する。色温度とは、光を完全に吸収する黒体の温度放射により生ずる光お色を用いて、色合いを絶対温度で表示したものをいう。 lm(ルーメン)は光源の光束の単位である。
[ No.3 ]
色に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.無彩色とは、色みを表す色相や明るさを表す明度をもたない色をいう。
2.補色どうしを対比すると、互いに強調しあい、鮮やかさが増して見える。
3.色の温度感覚には、暖色や寒色、それらに属さない中性色がある。
4.2つの有彩色を混ぜて灰色になるとき、その2色は互いに補色の関係にある。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
無彩色とは、黒色、灰色、白色などの色味を持たない、明度だけをもつ色をいう。
2.◯
補色の関係にある二色を対比させると、互いに強調しあい、鮮やかさが増して見える。
3.◯
色の温度感覚には、赤色などの暖かみを感じる暖色や、青色などの涼しさを感じる寒色と、それらに属さない中性色がある。
4.◯
補色とは、2つの有彩色を混ぜて無彩色(灰色)になるときの2色の関係をいう。
[ No.4 ]
木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.階数が2以上の建築物における隅柱又はこれに準ずる柱は、原則として、通し柱とする。
2.圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上とする。
3.3階建ての建築物における1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。
4.壁を設け又は筋かいを入れた構造耐力上必要な軸組の長さは、各階の床面積が同じ場合、1階のほうが2階より大きな値となる。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
階数が2以上の建築物におけるすみ柱又はこれに準ずる柱は、通し柱としなければならない。(建築基準法施行令第43条第5項)
2.×
引張り力を負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上の木材又は径9mm以上の鉄筋を使用したものとしなければなだない。圧縮力を負担する筋かいは、厚さ3cm以上で幅9cm以上の木材ろ使用したものとしなければならない。(建築基準法施行令第45条第1項、2項)
3.◯
地階を除く階数が2を超える建築物の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。(建築基準法施行令第43条第2項)
4.◯
壁を設け又は筋かいを入れた構造耐力上必要な軸組の長さは、各階の床面積が同じ場合、1階のほうが2階より大きな値となる。(建築基準法施行令第46条第4項第二号)
[ No.5 ]
鉄筋コンクリート構造の建築物の構造設計に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。
1.構造耐力上主要な部分である柱の主筋の全断面積の割合は、コンクリートの全断面積の0.4%以上とする。
2.構造耐力上主要な部分である柱の帯筋比は、0.2%以上とする。
3.床スラブの配力筋は、一般に主筋と直角に、スラブの長辺方向に配筋する。
4.四辺固定の長方形床スラブの中央部の引張鉄筋は、スラブの下側に配筋する。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
構造耐力上主要な部分である柱の主筋の和は、コンクリートの全断面積の0.8%以上とする。(建築基準法施行令第77条第六号)
2.◯
構造耐力上主要な部分である柱の帯筋比(コンクリートの断面に対する帯筋の断面積の比)は、0.2%以上とする。(建築基準法施行令第77条第四号)
3.◯
配力筋は、スラブの長辺方向に配置される鉄筋をいい、主筋と直角に配置される。
4.◯
四辺固定の長方形床スラブは、下側に引張力を受けるため、当該床スラブの中央部の引張鉄筋は、スラブの下側に配筋する。
[ No.6 ]
鉄骨構造の接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.高力ボルト接合の摩擦面には、ショットブラスト処理等による一定の値以上のすべり係数を確保する必要がある。
2.完全溶込み溶接継目の有効長さは、接合される材の全幅とする。
3.溶接と高力ボルトを併用する継手で、溶接を先に行う場合は両方の許容耐力を加算してよい。
4.隅肉溶接継目の許容応力度は、母材の許容せん断応力度と同じ値とする。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
すべり係数とは、摩擦接合面のすべりにくさを表す値で、値が大きいほどすべりにくいことを表す。高力ボルト接合は、接合面の摩擦力により応力を伝達するので、ショットブラスト処理等による一定の値以上のすべり係数が必要がある。ショットブラスト処理とは、研磨剤の噴射により部材の表面をザラザラに加工する処理工法である。
2.◯
完全溶込み溶接の継目の有効長さは、接合される鋼材の全ての幅の長さが有効長さとなる。鋼材の両端にはエンドタブ(溶接欠陥を逃す補助材)を用いるが、エンドタブは有効長さに含まれない。
3.×
高力ボルトを先に締め付ける場合は、両方の許容耐力を加算できるが、溶接を先を行う場合は、板が溶接熱により、曲がってしまい、接合面が高力ボルト締め付けても密着しない場合があることから、両方の耐力を加算することができない。
4.◯
隅肉溶接継目の許容応力度は、母材に応じた適切な材料を使えば、許容応力度を母材と同じ値にできる。(建築基準法施行令第92条、第94条、第98条、第99条)
[ No.7 ]
基礎杭に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.拡径断面を有する遠心力高強度プレストレストコンクリート杭(ST杭)は、拡径部を杭の先端に使用する場合、大きな支持力を得ることができる。
2.既製コンクリート杭の埋込み工法のひとつで、杭の中空部から掘削土を排出しながら杭を圧入する中掘り工法は、杭径の小さなものの施工に適している。
3.外殻鋼管付きコンクリート杭(SC杭)は、一般に継ぎ杭の上杭として、遠心力高強度プレストレストコンクリート杭(PHC杭)と組み合わせて用いられる。
4.鋼杭は、地中での腐食への対処法として、肉厚を厚くする方法、塗装やライニングを行う方法等が用いられる。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
ST杭は、杭の先端支持力をより大きく確保するために、先端部を太くした既製コンクリート杭で、大きな支持力を得ることが可能である。
2.×
中掘り工法は、先端が開放されている杭の中空部にオーガーを挿入し、地盤の掘削を行い、杭の中空部から掘削土を排出しながら、杭を圧入する工法である。比較的杭径の大きい場合に適している。
3.◯
SC杭(外殻鋼管付きコンクリート杭)は、PHC杭(遠心力高強度プレストレストコンクリート杭)と組み合わせて、一般に継ぎ杭の上杭として用いられる。
4.◯
鋼杭の地中での腐食防止方法には、塗装やライニング(被膜)を行う方法や、腐食による減肉を見込んで鋼杭の肉厚を厚くする方法等がある。
[ No.8 ]
建築物の構造設計における地震層せん断力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.地上部分のある層に作用する地震層せん断力は、算定しようとする層の固定荷重と積載荷重の和に、その層の地震層せん断力係数を乗じて計算する。
2.地震層せん断力は、建築物の設計用一次固有周期及び地盤の種類に応じて算定する。
3.地震層せん断力係数は、上層階になるほど大きくなる。
4.地震地域係数は、その地方における過去の地震の記録に基づく震害の程度及び地震活動の状況、その他地震の性状に応じて国土交通大臣が定める数値である。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
建築物の地上部分の地震力については、当該建築物の各部分の高さに応じ、当該高さの部分が支える部分に作用する全体の地震力として計算するものとし、その数値は、当該部分の固定荷重と積載荷重との和(建築基準法施行令第86条第2項ただし書の規定により特定行政庁が指定する多雪地区においては、更に積雪荷重を加えるものとする。)に当該高さにおける地震層せん断力係数を乗じて計算しなければならない。(建築基準法施行令第88条第1項)
したがって、地上部分にある層に作用する地震層せん断力は、算定しようとする層の支える荷重に、その階の固定荷重と積載荷重との和に、その層の高さの地震層せん断力係数を乗じて計算する
2.◯
地震層せん断力(C=Ci×その階以上の重量)は、建築物の振動特性を表すもの(Rt)がCi(地震層せん断力係数)を求める公式の中に含まれている。建築物の振動特性を表すもの(Rt)は、建築物の弾性域における固有周期及び地震の種類に応じて国土交通大臣が定める方法により算出した数値とする。よって、地震層せん断力は、建築物の設計用一次固有周期及び地震の種類に応じて算定する。(建築基準法施行令第88条第1項)
3.◯
地震層せん断力係数は、次の式で計算するものとする。(建築基準法施行令第88条第1項)
Ci(地震層せん断力係数)
= Z × Rt × Ai × C0
Z:地域地震係数
Rt:建築物の振動特性係数
Ai:建築物の振動特性に応じて地震層せん断力係数の高さ方向の分布を補正する係数行列
C0:標準せん断力係数
Z、Rt 、C0は、一定の係数であるため、階によって変わることはない。Aiは、高さ方向の補正係数であり、その数値は上階になるほど大きくなる。よって、地震層せん断力係数は、上階になるほど大きくなる。
4.◯
地震地域係数(Z)は、その地方における過去の地震の記録に基づく震害の程度及び地震活動の状況その他地震の性状に応じて1.0から0.7までの範囲内において国土交通大臣が定める数値とする。(建築基準法施行令第88条第1項)
[ No.9 ]
図に示す単純梁ABに等変分布荷重が作用したとき、支点Aの鉛直反力VA及び支点Bの鉛直反力VBの値の大きさの比率として、正しいものはどれか。
1.VA:VB=1:2
2.VA:VB=2:3
3.VA:VB=3:4
4.VA:VB=4:5
答え
4
[ 解答解説 ]
まず、
@w [ N/m ]の等分布荷重
A左端 0[ N/m ]、右端 w[ N/m ]等変分布荷重
に分解して考える。
@の等分布荷重を集中荷重に置き換えると、
左端から ℓ/2 の位置に wℓ(=V1) の力が下向きにかかる。
Aの等変分布荷重を集中荷重に置き換えると、
左端から 2ℓ/3の位置に wℓ/2(=V2) の力が下向きにかかる。
鉛直方向の力のつり合いより
VA + VB = wℓ + wℓ/2 = 3wℓ/2 ・・・(1)
A点はピン支点なので、
MA = V1×ℓ/2 + V2 × 2ℓ/3 – VB × ℓ = 0
これと解くと
wℓ×ℓ/2 + wℓ/2× 2ℓ/3 – VB × ℓ = 0
wℓ2/2 + 2wℓ2/6 = VB × ℓ
5wℓ2/6 = VB × ℓ
VB = 5wℓ/6 ・・・(2)
(2) と (1) に代入して、
VA = 3wℓ/2 – 5wℓ/6 = 4wℓ/6
よって、VA : VB = 4:5 となり、正答は 4 となる。
[ No.10 ]
図に示す単純梁ABの点C及び点Dにそれぞれモーメント荷重Mが作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは材の引張側に描くものとする。
答え
1
[ 解答解説 ]
C点とD点は向きが反対で大きさがモーメントなので、CD間でモーメントのつり合いは取れている。
よって、CD間から外れた部分にはモーメントは働かない。
また、CD間は上側が引張り(下側が圧縮に)なるので、正答は 1 となる。
[ No.11 ]
コンクリートに関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。
1.スランプが大きいほど、フレッシュコンクリートの流動性は大きくなる。
2.硬化後のコンクリートの圧縮強度が大きくなると、ヤング係数は大きくなる。
3.暑中コンクリートは、日平均気温の平年値が 25℃を超える期間が適用期間となる。
4.硬化後のコンクリートの引張強度は、圧縮強度の 1/5程度である。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
スランプとは、スランプ試験により得られる値で、フレッシュコンクリートの流動性を示す指標である。スランプが大きいほど、フレッシュコンクリートの流動性は大きくなる。
2.◯
ヤング係数とは、ひずみと応力の関係を示す係数で、ヤング係数が大きいほど、ひずませるのに大きな応力を要し、変形しにくい硬い性質となる。コンクリートの圧縮強度が大きくなると、ヤング係数も大きくなる。
3.◯
暑中コンクリートの適用期間は、特記に記載がない場合、日平均気温の平年値が25℃を超える期間を基準として定め、工事監理者の承認を受ける。(JASS 5)
4.×
コンクリートの設計基準強度をF [ N/mm2 ] とすると、圧縮強度はF、引張強度は F/10である。(建築基準法施行令第97条第1項)
[ No.12 ]
日本産業規格(JIS)に規定するセラミックタイルに関する記述として、不適当なものはどれか。
1.セラミックタイルとは、粘土又はその他の無機質原料を成形し、高温で焼成した、所定の厚さを有した板状の不燃材料である。
2.裏連結ユニットタイルとは、多数個並べたタイルの裏面や側面を、ネットや台紙等の裏連結材で連結したものをいう。
3.屋外壁の有機系接着剤によるタイル後張り工法で施工するタイルには、裏あしがなくてもよい。
4.屋外壁のセメントモルタルによるタイル後張り工法で施工するタイルには、裏あしがなくてもよい。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
セラミックタイルは、陶磁器質タイルのことをいう。粘土又はその他の無機質材料を成形し、高温で焼成した厚さ 40mm未満の板状の不燃材料である。
2.◯
裏連結ユニットタイルとは、タイルの裏面や側面を裏連結材で連結したものをいう。裏連結材には、ネット、台紙、樹脂などがあり、施工時にそのまま埋め込まれる。
3.◯
有機系接着剤によるタイル後張り工法で施工するタイルには、裏あしがなくてもよい。裏あしとは、セメントモルタル等との接着をよくするために裏面につけたあし、リブ又は凹凸をいう。
4.×
セメントモルタルによる外壁タイル後張り工法で施工するタイル等、外装タイル及び外装タイル以外で屋外の壁に使用する場合、裏あしがなくてはならない。タイルの裏あしの形状は、あり状とする。あり状とは、裏あしの形状の一種をいう。
[ No.13 ]
防水材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1.アスファルトプライマーは、下地と防水層の接着性を向上させるために用いる。
2.絶縁用テープは、防水層の末端部に使用し、防水層のずれ落ち、口あき、剥離等の防止に用いる。
3.アスファルトフェルトは、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透させたものである。
4.改質アスファルトは、合成ゴムや合成樹脂等を添加して、アスファルトの温度特性等を改良したものである。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
アスファルトプライマーは、コンクリート下地に塗布する塗料であり、下地と防水層の接着性を向上させるために用いる。
2.×
防水層の末端部に使用し、防水層のずれ落ち、口あき、はく離等の防止に用いられるものは、ストレッチルーフィングである。絶縁用テープは、コンクリートスラブの打継ぎにおいて、ストレッチルーフィングを増張りする前に用いられる。
3.◯
アスファルトフェルトとは、屋根や外壁の防水、防湿に用いられる材料で、有機天然繊維を主原料とした原紙にアスファルトを浸透させたものをいう。
4.◯
改質アスファルトは、通常のアスファルト(石油アスファルト)に合成ゴムや合成樹脂、天然アスファルト等を添加して、当該アスファルトの温度特性等を改良したものである。
[ No.14 ]
内装材料に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。
1.木毛セメント板は、断熱性、吸音性に優れている。
2.けい酸カルシウム板は、軽量で耐火性に優れている。
3.強化せっこうボードは、心材のせっこうに油脂をしみ込ませ、強度を向上させたものである。
4.シージングせっこうボードは、普通せっこうボードに比べ、吸水時の強度低下が生じにくい。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
木毛セメント板とは、リボン状に細長く削り出した木材をセメントペーストで圧縮成形したもので、断熱性、吸音性に優れている。
2.◯
けい酸カルシウム板は、石灰質原料(セメントを含む)、けい酸質原料、石綿以外の繊維・混和材料を原料とし高温高圧蒸気養生を施したもので、軽量で耐火・断熱・音響性能に富み、温度や湿度による伸縮、反り等の変形が小さい。
3.×
強化せっこうボードは、芯材のせっこうに無機質繊維等を混入したもので、防火性を向上させたものである。防火・準防火・耐火、遮音構造に用いる。油脂をしみ込ませると燃えやすくなるため、使用しない。
4.◯
シージングせっこうボードとは、両面の紙と内部のせっこうに防水加工を施してあるせっこうボードをいい、普通せっこうボードに比べ、吸水時の強度低下が少ない。
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