私はこの年齢になって、仕事と生活で忙しく、もはやあまり何かに強い興味を示すことは少ない。
しかし、昭和のころの時代劇は好きなので、DVDレンタルで借りて見る。
番組構成のバリエーションはほぼパターンが決まっており、約1時間の番組内で、
悪人が私利私欲のために平気で悪いことをし、最後は正義の主役に成敗されるという、
最初から結果が分かっている内容である。
ただ、番組のストーリーと悪役は毎回変化がある。
少年期の頃は、悪人を成敗する主役を格好良いと思ったものだが、最近は悪役や脇役の役の演技のうまさに楽しみを見出している。
この悪役の人、今度はこの番組ででている。今回はどんなふうに悪役を演じるのかという楽しみがある。
要職などの悪役は決まって服装が金糸、銀糸の入った派手な衣装を着ており、好色である場合が多い。
昭和のころの時代劇の悪役の演技をいまさらながら見ると、番組の冒頭付近で善人を装って登場するのだが、
どことなく顔つきや目つきに癖があり、この人は悪いことをするに違いない、
必ず悪いことをする顔だと一目でわかる悪役が多く、その期待のとおり悪逆非道、金のためなら殺人も平気でする。
弱くまじめに生きている貧しい人間を食い物にして私利私欲をつくす演技をこなす。
それを秘密裏に察した正義の主役が、弱者を救おうと奔走し悪人を成敗する思案をする。
クライマックスシーンが丁度45分程度から始まり、
悪代官と悪徳商人が高笑いをしている場面や、罪もない弱者が殺されそうなその瞬間にタイミングよく、
主役がさっそうと登場し、決まり文句を言い、悪人をバッタバッタと切り倒すチャンバラを演じる。
最後に、悪人が最後の悪あがきをするが成敗される。
このように毎回、同じような流れなのだが、毎回、悪役を演じる人たちは変わる。
毎回、ワンパターンな展開なのだが、それが楽しく快感であるのだ。
どうも日本人はこのような展開が好きではないかと思う。
他の例では、相撲がそうだった。
ある力士は勝負の前になると、自分に気合を入れる目的で、決まって自分の体を自らたたいたり、
特徴的な体操のようなことをする。
または他の力士よりも多量の塩をまく力士もいるが本人は無意識でやってきた習慣である。
しかし、このような毎回決まりきったしぐさが大いに受けるのである。
高齢者はサスペンスドラマのように犯人の意外性を期待していないし、ドキドキすることを好まない。
最後は悪人が正義の主役に必ずやられることが分かっているから、どんなに悪人が悪いことをしても
安心して番組を見て、悪人が最後に成敗されることに満足するのだと思う。
この年齢になってやってみたいことがあるのだが、それは侍の恰好で紋付、袴をはいて、
脇差をさし、頭は侍のかつらをつけて、京都の太秦のロケ地など
江戸の街並み風な場所を颯爽と歩いてみたいということをしてみたい。
そこで、着物姿の女性とのツーショットなどとれたら最高だ。
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