2か月前、総務省の人口統計が発表され、国民全体のうち65歳を超える人の割合が全国平均で25%であり、秋田県は33%と3人に1人が65歳以上であり、高齢者社会が過去の予測に近い形で進んでいることがあきらかになった。
このように人口構造が変化し、高度情報化社会が急速に進展しインターネットやスマートフォンが普及しているが、
特に70歳を超えた高齢者はそのような社会の進展についてゆけてないのが現実である。
高齢者のほとんどがインターネットやスマホを利用して動画を見た入り、何か楽しみに結びつけたりしている人の割合はごくわずかであり、特に地方の田舎にくれば、そのようなハイテクを利用して余生を送っている高齢者は皆無に等しい。
私の両親も80歳前後で未だ健在だが、最近のテレビはつまらない番組が多いと苦情ばかり独り言で言う。
それもそのはず、私だって若くて名前も知らない芸能人が出演する番組に興味がないし面白くない。
それを私の両親の世代が見て楽しいと思うはずはない。
そんなこんなで、両親に「どのような番組を見たい」と聞くと帰ってくる言葉は、「昭和の歌謡曲や時代劇番組」だと言う。
今の時代、日本の時代劇を制作するのには費用がかかるため、企業がスポンサーとして多くお金を費やしてまで番組を造らないのは知っている。
辛うじてNHKは週に一度のペースで夜に演歌や昭和の歌謡曲の番組などを放送して高齢者の楽しみの一つになっている。
両親をはじめとする高齢者が結構楽しんでいる番組として、笑点やなんでも鑑定団この2つの番組は王道だし、
テレビ局はNHKがほとんどだ。
なぜなら、NHKは先出の演歌番組、昭和歌謡を唯一放送するテレビ局だし、ニュースは高齢者にとっても関心ごとだし、NHKでは健康に関する番組、地方を紹介する番組が多いからだ。
しかし、NHKの時代劇は高齢者からすれば不評である。
高齢者でも年齢を重ねれば車を運転することも少なくなり、遠出の旅行もほとんどしなくなる、
自宅から出ることが少なくなり、娯楽といえばテレビか近所の友人との茶飲みぐらいだ。
そのような高齢者が健康で暮らすためには娯楽が必要だと思う。
高齢者が見たい時代劇は「勧善懲悪のはっきりしたもの」「貧しく弱い者の見方」のようなジャンルで、
1時間の番組で起承転結で終わる番組。最後はハッピーエンドとなる番組だ。
番組名で言えば水戸黄門、暴れん坊将軍、必殺仕事人、銭形平次、遠山の金さんなどが代表的な番組だ。
日本の時代劇は昭和40年代から60年代まで数多くの作品が制作されており、その当時の番組を再放送するだけで十分楽しめるし、スポンサーからすれば製作費いらずで低予算なはずだが、近年は特にテレビで見ることはほとんどなくなった。
平成5年以降のバブル崩壊の頃から、日本の時代劇の制作数、放映数は激減した。
これは視聴者のニーズが変わっただけでなく、時代劇制作が高コストであり、不景気のなかスポンサーが宣伝広告を出す費用にも苦慮する経営上の理由と推測される。
それにとってかわって最近放送されているのが韓国の時代劇であり、こんなの見ても高齢者は喜ばない。
なぜなら、年齢を経た人間であるほど、自分が若かった頃に流行した音楽やテレビを見たがる傾向があるからだ。
人は年齢を経るほど、新しいことに興味を持つ欲求が減退し、安心、安全なことが好きになる。
昭和40年から60年代は現代の60歳代後半以降の人間にとって、テレビを多く見た時代であり、
その時代には毎日のように、夕方7時から8時までのゴールデンタイムは子供向けのアニメーションが放送され、
夜の8時となれば時代劇と相場が決まっており、そのような時代が20年近くも続いたのだ。
高齢化社会で高齢者比率が高いのは事実であるし、高齢者は年金などの原資をもちそこそこ購買力もあるわけだから、高齢者向けには昔に膨大な数制作された日本の時代劇の再放送が望まれる。
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