令和6年度(後期) 2級建築施工管理技術検定
第一次検定問題 [ No.01 ] 〜[ No.14 ] 解答速報
令和6年11月24日(日)※問題番号[ No.1 ]から[ No.4 ]までの4問題は,全問題を解答してください。
問題は四肢択一式です。正解と思う肢の番号を1つ選んでください。
[ No.1 ]
色に関する記述として,
最も不適当なものはどれか。
1. マンセル表色系は,色彩を色相,明度,彩度の3要素によって表示する。
2. 純色とは,各色相の中で最も明度の高い色をいう。
3.一般に同じ色でもその面積が大きいほど,明度や彩度が高く見える。
4.彩度の高い赤色は,誘目性が高く,禁止や高度の危険を示す場合に用いられる。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
2.×
純色とは、各色相の中で最も彩度の高い色をいう。(平成29年前期)
3.◯
4.◯
[ No.2 ]
鉄筋コンクリート構造に関する一般的な記述として,
最も不適当なものはどれか。
1.梁のせん断補強筋をあばら筋という。
2.梁は,全スパンにわたり主筋を上下に配置した複筋梁とする。
3.柱の出隅部の主筋には,末端部にフックを付ける。
4.柱の帯筋は,柱の上下端部より中央部の間隔を密にする。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
2.◯
3.◯
4.×
柱の帯筋は,柱の中央部より上下端部の間隔を密にする。
[ No.3 ]
図に示す単純梁ABの点Cに集中荷重P1及び点Dに集中荷重P2が作用したとき,支点Bに生じる鉛直反力の値の大きさとして,
正しいものはどれか。
1.4kN 2.5kN 3.7kN 4.8kN
答え
3
[ 解答解説 ]
支点Aでモーメントを考える
MA = 2m× P1 + 3m × P2 − 4m × VB
= 2m× 8kN + 3m × 4kN − 4m × VB = 0
よって
VB =(16 + 12)/4 = 7 kN
[ No.4 ]
木材に関する一般的な記述として,
最も不適当なものはどれか。
1.強度は,含水率が同じ場合,密度の高いものほど高い。
2.辺材は,心材に比べて腐りにくく,虫害に対して強い。
3.針葉樹は,広葉樹に比べて軽量で加工がしやすい。
4.割れには,心割れ,肌割れ,目回り等があり,強度や耐久性に影響がある。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
2.×
広業樹の辺材(白太)部分等は、ヒラタキクイムシの食害を受けやすい。食害を防ぐには、薬剤による防虫処理を行う必要がある。
3.◯
4.◯
※問題番号[ No.5 ]から[ No.14 ]までの10問題のうちから,5問題を選択し,解答してください。
ただし,5問題を超えて解答した場合,減点となりますから注意してください。
問題は
四肢択一式です。正解と思う肢の番号を
1つ選んでください。
[ No.5 ]
換気に関する記述として,
最も不適当なものはどれか。
1. 全般換気は,室内全体の空気を外気によって希釈しながら入れ替える換気方式である。
2. 必要換気量は,室内の汚染物質の発生量が一定であれば,室の大小によって変化しない。
3. ショートサーキットは,給気口と排気口の距離が近い場合に発生しやすい。
4.第3種機械換気方式は,給気側にのみ送風機を設け,外気に比べて常に室内を正圧に保つことができる。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
2.◯
3.◯
4.×
第3種機械換気方式は,排気側にのみ送風機を設け,外気に比べて常に室内を負圧になる。
[ No.6 ]
冬季暖房時の結露に関する記述として,
最も不適当なものはどれか。
1.外壁の室内側の表面結露を防止するためには,室内側の表面温度を露点温度以下に保つようにする。
2. 外壁の室内側の表面結露を防止するためには,室内側表面に近い空気の滞留を防ぐようにする。
3. 室内側が入隅となる外壁の隅角部は,室内側に表面結露が生じやすい。
4. 室内側から入った水蒸気により外壁等の内部で生じる結露を内部結露という。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
表面結露とは、冬季暖房時に、室内の水蒸気により外壁などの室内側表面で生じる結露をいう。また、露点温度とは、大気中に含まれる水蒸気が液体に変わる時の温度のことをいう。露点温度を下げると、水蒸気が飽和し凝結していくため、室内側の表面温度を露点温度以下に下げないようにする。
2.◯
3.◯
4.◯
[ No.7 ]
鉄骨構造に関する一般的な記述として,
最も不適当なものはどれか。
1. H形鋼の大梁に架けられる小梁には,大梁の横座屈を拘束する働きがある。
2. 大空間を必要とする建築物に用いる長大な梁は,トラス梁とすることで軽量化を図ることができる。
3. 柱は,細長比が小さいものほど座屈しやすい。
4. 鉄骨構造の柱は,鉄筋コンクリート構造の柱に比べ,小さな断面で大きな荷重に耐えることができる。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
2.◯
3.×
細長比とは、部材の細長さを示すもので、細長いものほど細長比が大きい。したがって、圧縮材は、細長比が大きいものほど、細長くなり、座屈しやすい。
4.◯
[ No.8 ]
鉄骨構造の接合に関する記述として,
最も不適当なものはどれか。
1. 普通ボルトを接合に用いる建築物は,延べ面積,軒の高さ,張り間について,規模の制限がある。
2. 高力ボルト接合の形式には,摩擦接合,引張接合,支圧接合等があり,このうち摩擦接合が多く用いられる。
3.隅肉溶接は,母材の端部を切り欠いて開先をとり,そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくるものである。
4.完全溶込み溶接の有効のど厚は,接合される母材の板厚が異なる場合,薄い方の板厚とする。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
2.◯
3.×
母材の端部を切り欠いて開先をとり,そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくるものは完全溶込み溶接である。
4.◯
[ No.9 ]
基礎杭に関する記述として,
最も不適当なものはどれか。
1.場所打ちコンクリート杭工法には,アースオーガーを使用するプレボーリング拡大根固め工法がある。
2.節部付きの遠心力高強度プレストレストコンクリート杭(節杭)は,一般に杭本体部に外径が軸径よりも大きい節部を一定間隔で設けたもので,摩擦杭として用いられる。
3. 外殻鋼管付きのコンクリート杭(SC杭)は,大きな水平力が作用する杭に適している。
4. 既製杭工法には,鋼管の先端を加工した鋼管杭本体を回転させて地盤に埋設させる回転貫入工法がある。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
アースオーガーを使用するプレボーリング拡大根固め工法は、現場でコンクリートを打設する現場打ちコンクリート杭工法ではなく、既製コンクリート杭を挿入する既成杭工法である。
2.◯
3.◯
4.◯
[ No.10 ]
建築物の構造設計における荷重及び外力に関する記述として,
最も不適当なものはどれか。
1.風圧力と地震力は,同時に作用しないものとして応力を計算する。
2.風圧力は,その地方における過去の台風の記録に基づいて定められた風速に風力係数のみを乗じて計算する。
3.屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合,その影響を考慮して積雪荷重を計算する。
4.多雪区域では,積雪荷重を短期荷重だけでなく長期荷重としても考慮して応力を計算する。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
2.×
風圧力は,速度圧qに風力係数Cfを乗じて計算する。
速度圧 qは q=0.6EV02
E =Er2Gf
Er:平均風速の高さ方向の分布を表す係数
Gf:ガスト影響係数
(突風などによる揺れを考慮した割増係数)
V0:基準風速
風力係数
Cf=Cpe – Cpi
Cpe:建築物の外圧係数
Cpi:建築物の内圧係数
3.◯
4.◯
[ No.11 ]
図に示す片持ち梁の点Aに集中荷重Pが作用したときの曲げモーメント図として,
正しいものはどれか。ただし,曲げモーメントは,材の引張側に描くものとする。
1.
2.
3.
4.
答え
1
[ 解答解説 ]
支点Aに力Pが作用することにより支点Bにモーメント Pℓが発生する。
部材ABは右側が引張側なので、右側の三角形となる。
また、静定構造物であるので、支点Cには支点Bと大きさは同じで逆向きのモーメントが発生し、
引張側は上部であるので、No.1のようなモーメント図になる。
[ No.12 ]
構造用鋼材に関する記述として,
最も不適当なものはどれか。
1.密度は,約2.3g/cm
3である。
2.強い力を加えることにより,常温でも長く伸ばしたり,薄く展延することができる。
3. ヤング係数は,約2.05×105N/mm
2である。
4. 熱処理により,強度等の機械的性質を変化させることができる。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
構造用鋼材の密度は、一般に7.85 g/cm3(ton/m3)である。
約2.3g/cm3は普通コンクリートの密度である。
2.◯
3.◯
4.◯
[ No.13 ]
日本産業規格(JIS)に規定するセラミックタイルに関する記述として,
不適当なものはどれか。
1.ユニットタイルは,多数個のタイルを並べて連結したもので,タイル先付けプレキャストコンクリート工法に用いるものは含まない。
2.裏連結ユニットタイルの裏連結材には,施工時に剥がすタイプと剥がさないタイプがある。
3.定形タイルは,正方形及び長方形のタイルで,装飾のため側面を非直線状にしたタイルは含まない。
4.タイルの吸水率による種類は,I類,II類,III類に区分される。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
2.×
裏連結ユニットタイルとは、裏面の連結材によりユニット化されているタイルをいい、裏連結ユニットタイルの裏連結材は、タイル張り時に剥がさないでそのまま埋め込んで施工する。
(令和3年前期)
3.◯
4.◯
[ No.14 ]
シーリング材の特徴に関する記述として,
最も不適当なものはどれか。
1.ポリサルファイド系シーリング材は,表面に塗った仕上材を変色させることがある。
2.アクリルウレタン系シーリング材は,ガラス回り目地に適していない。
3.シリコーン系シーリング材は,耐候性,耐久性に劣る。
4.ポリウレタン系シーリング材は,紫外線によって変色することがある。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
2.◯
3.×
シリコーン系シーリング材は,紫外線による変色が少なく、耐候性に優れているので、ガラス回りの目地に適している。
4.◯