2023年11月23日
2級建築施工管理技士 令和5年度 二次 問題3 解答・解説
第二次検定問題 解答・解説
問題3
鉄骨造3階建て事務所ビルの新築工事について、工事概要を確認の上、右の工程表及び出来高表に関し、次の1.から3.の問いに答えなさい。
工程表は、予定出来高曲線を破線で表示している。
また、出来高表は4月末時点のものを示しており、合計欄の月別実績出来高及び実績出来高累計の金額は記載していない。
なお、各作業は一般的な手順に従って施工されるものとする。
[ 工事概要 ]
用 途:事務所
構造、規模:鉄骨造、地上3階、延べ面積400m2
耐火被覆は、耐火材巻付け工法、外周部は合成工法
外部仕上げ:屋上防水は、塩化ビニル樹脂系断熱シート防水
外壁は、押出成形セメント板、耐候性塗料塗り
内部仕上げ:床は、フリーアクセスフロア、タイルカーペット張り
壁は、軽量鉄骨下地せっこうボード張り、
合成樹脂エマルションペイント塗り
天井は、軽量鉄骨下地化粧せっこうボード張り
外壁押出成形セメント板の裏面に、断熱材吹付
内部建具扉は、すべて工場塗装品
工 程 表
出来高表
1.工程表の土工事及び地業工事の( A )、鉄骨工事の( B )に該当する作業名を記入しなさい。
解答・解説
(A) 埋戻し (B) 耐火被覆
[ 解説 ]
(A) コンクリート工事の基礎躯体完了後に行う土工事なので、埋戻しである。
(B) 工事概要に、耐火被覆(耐火材巻き付け工法、外周部は合成工法)とあるので、鉄骨工事で耐火被覆の施工があるはずである。
2.出来高表から、2月末までの実績出来高累計の金額を求め、工事金額の合計に対する比率をパーセントで記入しなさい。
解答・解説
総工事金額に対する比率:36%
[ 解説 ]
1月の各実績を足して
150+500+380+10+100 =1,140万円
2月の各実績を足して
300+260+30+870+100 =1,560万円
よって、2月末の実績出来高累計は
1,140 + 1,560 = 2,700 万円
この合計金額を、総工事金額(7,500万円)で割って、
2,700 / 7,500 × 100[%] = 36 [%}
となる。
3.工程表は工事計画時に作成していたものであるが、工程上、着手時期が不適当な作業があり、出来高表についても誤った月にその予定出来高の金額と実績出来高の金額が記載されたままとなっている。
これらに関して、次の@からBについて答えなさい。
@ 工程上、着手時期が不適当な作業名を記入しなさい。
A @で解答した作業の適当な着手時期を記入しなさい。
ただし、作業着手時期は月と旬日で記入し、旬日は、上旬、中旬、下旬とする。
B Aで解答した適当な着手時期に合わせて出来高表の誤りを修正した上で、3月末までの実績出来高の累計の金額を記入しなさい。
解答・解説
@不適当は作業名 断熱材吹付
A作業完了時期 4月上旬
B3月末までの実績出来高の累計金額
4,370万円
[ 解説 ]
断熱材吹付け工事は、一般的には、外壁や屋根スラブの内側に施工するものなので、外壁の押出成形セメント板工事の後にする必要がある。また、外部建具の取り付け部に吹付ける必要があり、耐火被覆工事が終わってからする必要があるので、4月上旬が適当である。
内装工事の3月の欄の 50万が 断熱材吹付と考えられるので、50万円の内容を削除して、3月の実績を計算すると、
50+290+120+600+60+450+100 =1,670万円
となる。
よって、3月末の実績出来高累計は
2,700 + 1,670 = 4,370 万円
となる。
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