実地試験 解答・解説
平成 28年 11月 12日(日)
問題1
あなたが経験した建築工事のうち、あなたの受検種別に係る工事の中から、事前に施工の計画を行った工事を 1 つ選び、工事概要を具体的に記入したうえで、次の 1.から 2.の問いに答えなさい。
なお、建築工事とは、建築基準法に定める建築物に係る工事とし、建築設備工事を除くものとする。
イ.工 事 名
ロ.工 事 場 所
ハ.工事の内容
新築等の場合:建物用途、構造、階数、延べ面積(又は施工数量)、
主な外部仕上げ、主要室の内部仕上げ
改修等の場合:建物用途、主な改修内容、施工数量(又は建物規模)
ニ.工 期 (年号又は西暦で年月まで記入)
ホ.あなたの立場
へ.業 務 内 容
1. 工事概要であげた工事で、あなたが担当した工種において、次の項目の中から異なる項目を 3つ 選び、施工に当たり事前に検討したこととその結果行ったこと、何故そうしたのかその理由を、工種名をあげて具体的に記述しなさい。
ただし、「事前に検討したこととその結果行ったこと」については、同じ内容を記述したもの又はコストについてのみ記述したものは不可とする。
なお、工種名については、同一の工種名でなくてもよい。
[項目]
「施工方法又は作業方法」
「資材の搬入又は荷揚げの方法」
「資材の保管又は仮置きの方法」
「作業床又は足場の設置」
「施工中又は施工後の養生の方法」(安全に関する養生は除く)
「施工方法又は作業方法」 解答試案
工種名:建方工事(組立)
事前に検討したこと:天候の影響が少なく、底騒音、低振動の工法
その結果行ったこと:RC工法を取りやめ、柱、梁、外壁をPC化して施工した。
その理由:計画建物に隣接建物がほぼ接しており、かつ短工期であるため。
「資材の搬入又は荷揚げの方法」 解答試案
工種名:建て方工事(荷取)
事前に検討したこと:敷地いっぱいに計画建物が建築予定であり、資材搬入が厳しい状況下での荷取方法
その結果行ったこと:PC部材の荷取を運搬車両上で行い、荷卸しせずにクレーンで揚重した。
その理由:搬入したPC部材を荷卸しする場所がなかったため。
「資材の保管又は仮置きの方法」 解答試案
工種名:仮設工事
事前に検討したこと:出来上がった躯体部分を保管場所、仮置き場として活用すること。
その結果行ったこと:現場内を整理整頓し作業用の通路等を除き、保管仮置き場を確保した。
その理由:作業に必要な資材、設備機器、器具などの置場の確保が必要であったため。
「作業床又は足場の設置」 解答試案
工種名:仮設工事(足場・作業床)
事前に検討したこと:足場設置が困難な中での、外装工事タイル張りの方法。
その結果行ったこと:無足場工法とし、PC作成時に打込みタイルとし工場製作とした。
その理由:計画建物が敷地いっぱいに計画され、隣接建物との隙間が狭小であったため。
「施工中又は施工後の養生の方法」 解答試案
工種名:コンクリート工事
事前に検討したこと:地中梁コンクリート打設中の寒中コンクリート対応。
その結果行ったこと:コンクリート打設後のシート養生、ジェットヒーターを稼働した。
その理由:コンクリート打設後の外気温が低くなる可能性があったため。
2. 工事概要であげた工事及び受検種別にかかわらず、次の項目の中から 2 つ選び、あなたの今日までの工事経験に照らして、検討すべき事項とその理由及び対応策を、工種名をあげて具体的に記述しなさい。
ただし、解答はそれぞれ異なる内容の記述とし、1.の解答とも重複しないものとする。
[項目]
「品質低下の防止」
「工程遅延の防止」
「公衆災害の防止」
「品質低下の防止」 解答試案
工種名:プレキャストコンクリート工事
検討すべき事項:PC製作時、運搬時に生じる欠損、ひび割れた製品の搬入取付の防止。
その理由:PC部材の欠損部、ひび割れ部分からの漏水、錆発生など品質が低下するため。
対応策:PC製作出荷時、現場搬入時の製品検査を適切に行い、不具合を修正する。
「工程遅延の防止」 解答試案
工種名:現場管理(工程調整)
検討すべき事項:各工種担当者との工程調整の方法、参加者など。
その理由:工程の遅延は、各工種の調整不足による誤った施工手順等により発生するから。
対応策:詳細な工程表による打ち合わせを行い。各工種間の協力関係を構築する。
「公衆災害の防止」 解答試案
工種名:仮設工事(足場)
検討すべき事項:外壁設置時に発生するボルト等の飛来落下物による公衆災害を防止する方法。
その理由:飛来落下物の多くは、通行人等に落下衝突すれば重篤な災害になるため。
対応策:敷地外に落下物が出ないように、外壁周囲をメッシュシートで覆った上にあさがおを設置した。
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