2023年08月24日
2級建築施工管理技士 平成29年度 実地 問題2 解答・解説
実地試験 解答・解説
平成 29年 11月 12日(日)
問題2
次の建築工事に関する用語のうちから 5つ選び、その用語の説明と施工上留意すべき内容を具体的に記述しなさい。
ただし、仮設工事以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。また、使用資機材に不良品はないものとする。
型枠のセパレーター
ガラス工事のセッティングブロック
高力ボルト摩擦接合
コンクリートのブリーディング
ジェットバーナー仕上げ
鉄骨工事の仮ボルト
天井インサート
土工事における釜場
腹筋
ビニル床シートの熱溶接工法
フロアヒンジ
ベンチマーク
防護棚(養生朝顔)
改質アスファルトシート防水トーチ工法・密着露出仕様 解答例
[ 用語の説明 ]
改質アスファルト等に添加剤を加え、シート状に成形したものをトーチバーナーで十分に熱し、アスファルトを溶融密着させる露出防水工法のこと。
[ 施工上留意すべきこと ]
トーチバーナーを用いてアスファルトを十分に熱し溶融させ、空気が入らないように完全に密着させる。
型枠のセパレーター 解答例
[ 用語の説明 ]
セパレーターとは、型枠工事で相対するせき板相互の間隔を正しく保持するために使用する部品である。主なものは、コーンを使用しないもの(丸セパC型)と使用するもの(丸セパB型)がある。
[ 施工上留意すべきこと ]
コーン穴の処理方法について、防水下地や薄い仕上材等の場合は丸セパB型を用い、コンクリート面と同一にモルタルを充填する。普通のモルタルでは、垂れ下がりや乾燥収縮のおそれがあるので、硬練りモルタルを用いるなどの配慮が必要である。
ガラス工事のセッティングブロック 解答例
[ 用語の説明 ]
ガラスの自重をサッシ内を支えるために、はめ込み溝内に設置する副資材。
[ 施工上留意すべきこと ]
設置の際、サッシ水抜き孔を塞がない。位置は両端部からガラスの横幅寸法 1/4のところに2箇所設置する。
高力ボルト摩擦接合 解答例
[ 用語の説明 ]
高力ボルトの締め付けることによって生じた材片の接触面の摩擦抵抗によって応力を伝達する接合方法。
[ 施工上留意すべきこと ]
摩擦面は十分に赤錆を生じさせる。ボルトの締付けは、一次締め→マーキング→本締めと2回に分けて必要トルクを生じさせ、マーキング等により締付けの確認をする。
コンクリートのブリーディング 解答例
[ 用語の説明 ]
コンクリート打設後、混練水が分離したコンクリート上面に上昇する現象。
[ 施工上留意すべきこと ]
ブリーディングは、コンクリートの水セメント比が大きく、スランプが大きい程、著しくなる。ブリーディングが著しい場合は、コンクリートの沈下量が大きく、鉄筋の付着強度が低下する。改善策としては、AE減水剤の使用がある。
ジェットバーナー仕上げ 解答例
[ 用語の説明 ]
主に仕上げに用いる花崗岩に冷却水を散布しながら、バーナーで加熱し、石材を構成する鉱物の熱膨張率の違いを利用して、ざらついた均一の表面とする仕上げ方法。
[ 施工上留意すべきこと ]
壁に石材を使用する場合は、洋服があたって摺れるような場所には不向き。床には滑りにくい石材が適するがジェットバーナー仕上げは適さない。
鉄骨工事の仮ボルト 解答例
[ 用語の説明 ]
鉄骨の建て方時、本締め、溶接の前に仮に締め付けるボルト。
[ 施工上留意すべきこと ]
高力ボルト継手の場合、一般的にはボルト一群に対して 1/3程度、かつ2本以上で締め付ける。
天井インサート 解答例
[ 用語の説明 ]
天井を吊る下地受けの金物のこと。前施工、あと施工方式がある。
[ 施工上留意すべきこと ]
インサート間隔は900mm程度とし、周辺部は端から150mm以内とする。
土工事における釜場 解答例
[ 用語の説明 ]
土工事を行う際に、発生する湧水を集めるために設置する地面のくぼみ。集めた水をポンプで排水する。
[ 施工上留意すべきこと ]
地下水を多く含んだ砂質地盤が根切り底面付近にある場合、ボイリングが発生する場合がある。
腹筋 解答例
[ 用語の説明 ]
鉄筋工事の梁配筋時、梁の変形を防止するため、上下主筋の中間に平行に設置する鉄筋。
[ 施工上留意すべきこと ]
梁にスリーブがある場合は、かぶり厚さは腹筋から確保する。
ビニル床シートの熱溶接工法 解答例
[ 用語の説明 ]
ビニル床シートを張付けた接着剤硬化後、はぎ目及び継目の溝切りを行い、溶接棒を用いてビニル床シートと同時に溶接する。
[ 施工上留意すべきこと ]
張付け接着剤の硬化には、12時間必要。溝はV字形又はU字形とし、床シート厚の2/3程度まで溝切りする。溶接は加圧しながら行い、余盛りができる程度とする。
フロアヒンジ 解答例
[ 用語の説明 ]
フロアヒンジは、ドアの軸下の床に埋め込んで、ドアの重量を受け、開閉スピードを調整できる建具用金物のこと。
[ 施工上留意すべきこと ]
軸の回転の中心を、下げ振りを用いて正確に求める。回転の中心を基準にし、各部品をそれぞれ水平、垂直に設置する。高さ、開閉スピード、開閉時に必要な力は、調節ネジで調整可能。
ベンチマーク
[ 用語の説明 ]
敷地や建物の高さの基準点。
[ 施工上留意すべきこと ]
工事中でも撤去しないで、動かさないものを基準レベルとして用いる。工事に直接的影響が少ない前面道路のマンホールや道路の縁石などが使用される。
防護棚(養生朝顔) 解答例
[ 用語の説明 ]
仮設足場で落下物に対する保護のために、中間部に突出して取り付ける棚。
[ 施工上留意すべきこと ]
防護棚は骨組みの外側から2m以上突出させ、工事を行う部分の下10m以内ごとに設置する。
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