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2級建築施工管理技士試験
年別 一次(学科)解答解説
─────────────
令和 5年(後期)一次
令和 5年(前期)一次
令和4年(後期)一次
令和4年(前期)一次
令和3年(後期)一次
令和3年(前期)一次
令和2年(後期)学科
令和元年(後期)学科
令和元年(前期)学科
平成30年(後期)学科
平成30年(前期)学科
平成29年(後期)学科
平成29年(前期)学科
2級建築施工管理技士試験
項目別 一次(学科) 解答解説
─────────────
建 築 学環境工学
建築構造
構造力学
建築材料

 共通問題
施  工
躯体工事
 仮設工事
 土工事
 地業工事
 鉄筋工事
 型枠工事
 コンクリートの調合
 鉄骨工事
 木造軸組構法
 解体工事
仕上工事
 コンクリートブロック工事等
 防水工事
 石工事
 タイル工事
 屋根及びとい工事
 金属工事
 左官工事
 建具工事
 塗装工事
 内装工事
 仕上改修工事

施工管理
施工計画
 事前調査
 仮設計画
 材料の保管
 申請及び届出等
工程管理
 工程計画
 バーチャート工程表
 品質管理工程表
品質管理
 用  語
 鉄骨工事
 鉄筋工事
 コンクリート工事
 品質管理に関する記述
 試験及び検査
安全管理
 工事現場の安全管理
 労働安全衛生法

応用能力問題躯体工事
仕上工事

法  規建築基準法
建設業法
労働基準法
労働安全衛生法
廃棄物処理法
建設リサイクル法
消防法
騒音規制法
道路法
2級建築施工管理技士試験
年別 二次(実地) 解答解説
─────────────
令和 5年 二次検定
令和4年 二次検定
令和3年 二次検定
令和2年 実地試験
令和元年 実地試験
平成30年 実地試験
平成29年 実地試験
平成28年 実地試験
平成27年 実地試験
平成26年 実地試験
平成25年 実地試験
2級建築施工管理技士試験
項目別 二次(実地) 解答解説
─────────────
問題1 経験記述
問題2 用語の解説
問題3 工程管理
問題4 法規
問題5-A 建築工事
問題5-B 躯体工事
問題5-C 仕上工事

2級建築施工管理技士試験
過去問題
───────────── 第一次検定(学科)

令和06年 一次検定(前期)
令和05年 一次検定(前期)
令和05年 一次検定(後期)
令和04年 一次検定(前期)
令和04年 一次検定(後期)
令和03年 一次検定(前期)
令和03年 一次検定(後期)
令和02年 学科(前期)(中止)
令和02年 学科(後期)
令和01年 学科(前期)
令和01年 学科(後期)
平成30年 学科(前期)
平成30年 学科(後期)
平成29年 学科(前期)
平成29年 学科(後期)
平成28年 学科
平成27年 学科
─────────────
第二次検定(実地)

令和05年 二次検定
令和04年 二次検定
令和03年 二次検定
令和02年 実地
令和01年 実地
平成30年 実地
平成29年 実地
平成28年 実地
平成27年 実地
(建設業振興基金より)
官庁営繕の技術基準

公共建築工事標準仕様書
(令和4年度版)
建築工事編
電気設備工事編
機械設備工事編

官庁営繕事業における
BIM モデルの作成及び利用に関するガイドライン
建築工事監理指針

1章 各章共通事項序節 監督職員の立場及び業務
01節 共通事項
02節 工事関係図書
03節 工事現場管理
04節 材  料
05節 施  工
06節 工事検査及び技術検査
07節 完成図等

2章 仮設工事01節 共通事項
02節 縄張り,遣方,足場他
03節 仮設物
04節 仮設物撤去等
05節 揚重運搬機械

3章 土工事 01節 一般事項
02節 根切り及び埋戻し
03節 山留め

4章 地業工事 01節 一般事項
02節 試験及び報告書
03節 既製コンクリート杭地業
04節 鋼杭地業
05節 場所打ちコンクリート杭地業
06節 砂利,砂及び
   捨コンクリート地業等

07節 「標仕」以外の工法

5章 鉄筋工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 加工及び組立て
04節 ガス圧接
05節 機械式継手,溶接継手

6章 コンクリート工事 01節 一般事項
02節 種類及び品質
03節 材料及び調合
04節 発注、製造及び運搬
05節 普通コンの品質管理
06節 現場内運搬並びに
   打込み及び締固め

07節 養  生
08節 型  枠
09節 試  験
10節 軽量コンクリート
11節 寒中コンクリート
12節 暑中コンクリート
13節 マスコンクリート
14節 無筋コンクリート
15節 流動化コンクリート
 [ 参考文献 ]

7章 鉄骨工事 01節  一般事項
02節  材  料
03節  工作一般
04節  高力ボルト接合
05節  普通ボルト接合
06節  溶接接合
07節  スタッド,デッキプレート溶接
08節  錆止め塗装
09節  耐火被覆
10節  工事現場施工
11節  軽量形鋼構造
12節  溶融亜鉛めっき工法
13節  鉄骨工事の精度
14節  資  料

8章 コンクリートブロック工事等 01節 一般事項
02節 補強コンクリートブロック造
03節 コンクリートブロック帳壁及び塀
04節 ALCパネル
05節 押出成形セメント板
  一般事項、材料
  外壁パネル工法
  間仕切壁パネル工法
  溝掘り及び開口部の処置
     施工上の留意点

9章 防水工事 01節 一般事項
02節 アスファルト防水
03節 改質As.シート防水
04節 合成高分子系
   ルーフィングシート防水

05節 塗膜防水
06節 ケイ酸質系塗布防水
07節 シーリング

10章 石工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 外壁湿式工法
04節 内壁空積工法
05節 乾式工法
06節 床および階段の石張り
07節 特殊部位の石張り

11章 タイル工事01節 一般事項
02節 セメントモルタルによる
   陶磁器質タイル張り

03節 接着剤による
   陶磁器質タイル張り

04節 陶磁器質タイル
   型枠先付け工法

05節 「標仕」以外の工法

12章 木工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 防腐・防蟻・防虫
04節 RC造等の内部間仕切等
05節 窓、出入り口その他
06節 床板張り
07節 壁及び天井下地
08節 小屋組(標仕以外)
09節 屋根野地,軒回り他
   (標仕以外)

13章 屋根及びとい工事 01節 一般事項
02節 長尺金属板葺
03節 折板葺
04節 粘土瓦葺
05節 と  い

14章 金属工事 01節 一般事項
02節 表面処理
03節 溶接,ろう付けその他
04節 軽量鉄骨天井下地
05節 軽量鉄骨壁下地
06節 金属成形板張り
07節 アルミニウム製笠木
08節 手すり及びタラップ

15章 左官工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り
03節 床コンクリート直均し仕上げ
04節 セルフレベリング材仕上
05節 仕上塗材仕上げ
06節 マスチック塗材仕上げ
07節 せっこうプラスター塗り
08節 ロックウール吹付け

16章 建具工事 01節 一般事項
02節 アルミニウム製建具
03節 樹脂製建具
04節 鋼製建具
05節 鋼製軽量建具
06節 ステンレス製建具
07節 木製建具
08節 建具用金物
09節 自動ドア開閉装置
10節 自閉式上吊り引戸装置
11節 重量シャッター
12節 軽量シャッター
13節 オーバーヘッドドア
14節 ガラス

17章 カーテンウォール工事 01節 共通事項
02節 メタルカーテンウォール
03節 PCカーテンウォール

18章 塗装工事 01節 共通事項
02節 素地ごしらえ
03節 錆止め塗料塗
04節 合成樹脂調合ペイント塗
   (SOP)

05節 クリヤラッカー塗(CL)
06節 アクリル樹脂系
  非水分散形塗料塗(NAD)

07節 耐候性塗料塗(DP)
08節 つや有合成樹脂
  エマルションペイント塗り(EP-G)

09節 合成樹脂エマルションペイント塗
   (EP)

10節 ウレタン樹脂ワニス塗(UC)
11節 オイルステイン塗
12節 木材保護塗料塗(WP)
13節 「標仕」以外の仕様

19章 内装工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り,ビニル床タイル
   及びゴム床タイル張り

03節 カーペット敷き
04節 合成樹脂塗床
05節 フローリング張り
06節 畳敷き
07節 せっこうボード、
   その他ボード、
   及び合板張り

08節 壁紙張り
09節 断熱・防露
10節 内装材料から発生する室内空気汚染物質への対策

20章 ユニットその他工事 01節 共通事項
02節 ユニット工事等
  2 フリーアクセスフロア等
  3 可動間仕切
  4 移動間仕切
  5 トイレブース
  6 手すり
  7 階段滑り止め
  8 床目地棒
  9 黒板,ホワイトボード
 10
 11 表示
 12 タラップ
 13 煙突ライニング
 14 ブラインド
 15 ロールスクリーン
 16 カーテン,カーテンレール
03節 プレキャスト
   コンクリート工事

04節 間知石及び
   コンクリート間知ブロック積み

05節 敷地境界石標

21章 排水工事 01節 共通事項
02節 屋外雨水排水
03節 街きょ,縁石,側溝

22章 舗装工事01節 共通事項
02節 路  床
03節 路  盤
04節 アスファルト舗装
05節 コンクリート舗装
06節 カラー舗装
07節 透水性アスファルト舗装
08節 ブロック系舗装
09節 砂利敷き
10節 補  修
11節 「標仕」以外の舗装
12節 用  語

23章 植栽,屋上緑化工事 01節 共通事項
02節 植栽基盤
03節 植  樹
04節 芝張り,吹付けは種
   及び地被類

05節 屋上緑化

原発・放射能

>放射能について正しく学ぼう
>内部被ばくを考える市民研究会
>国際環境NGO FoE Japan
>代々木市民観測所
>チェルノブイリへのかけはし
>放射線防護の仕方(緊急時編)
>放射線防護の仕方(日常編)
>放射線防護の仕方(食品編)
>セシウム汚染全国マップ
>Sv/Bq換算ツール
>経口時の年齢換算計算ツール
>Fukushima Voice version 2
>Simply Info
>日本原子力産業協会
原子力発電を考える
>グリーンアクション
>サイエンス・メディア・センター
>バンクーバー食品放射能モニタリング
>東京江戸川放射線
>品川区ママ友からの 放射線情報便
>福島30年プロジェクト
>全国の空間線量率
>村田 光平 オフィシャルサイト
>国会事故調査委員会
>福島第一原発カメラ(LIVE)
>全国放射線量測定マップ

2024年08月12日

2級建築施工管理技士 第二次検定(実地)の攻略 問題2 用語の定義 H30〜R05年

2級建築施工管理技術検定 第二次検定(実地試験)

問題2 の攻略

問題2は、14肢の選択肢の中から、5つの用語を選んで、その用語の説明と施工上留意すべきことを具体的に記述する問題である。

過去の問題に取り上げられている、選択肢を中心に、自分の得意とする分野に絞って、用語の説明と施工上の留意点を記述できるようにまとめておく。

ただし書きにより、条件によっては不可とする用語があるので注意する。

参考図書は、建築工事監理指針などである。

令和5年度


次の建築工事に関する用語の一覧表の中から5つ用語を選び、解答用紙の用語の記号欄の記号にマークした上で、選んだ用語欄に用語太字で示す部分のみでも可)を記入し、その用語の説明施工上留意すべきことを具体的に記述しなさい。

ただし、a及びb以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。

また、使用資機材に不良品はないものとする。


用語の一覧表

用語の記号  用 語
  a   足場の手すり先行工法
  b   親綱
  c   型枠の剥離剤
  d   グリッパー工法
  e   コンクリートのレイタンス
  f   シーリング工事のバックアップ材
  g   ジェットバーナー仕上げ
  h   隅肉溶接
  i   せっこうボード張りにおけるコーナービード
  j   鉄筋の先組み工法
  k   壁面のガラスブロック積み
   ℓ    べた基礎
  m   木工事の仕口
  n   木造住宅の気密シート

[ 解答例 ]

a.足場の手すり先行工法


用語の説明
建設工事において、足場の組立て等の作業を行うにあたり、労働者が足場の作業床に乗る前に、当該作業床の端となる箇所に適切な手すりを先行して設置し、かつ最上階の作業床を取り外すときは、当該作業床の端の手すりを残置して行う工法。

施工上留意すべきこと
労働安全衛生法を遵守する。
@脚部
足場の組立てにあたっては、脚部沈下を防止するため、地盤を十分に突き固め敷板等を並べる。枠組足場においては、建枠の高さをそろえる。

A布
足場のはり間方向の建地又は脚柱の間隔と床材の幅の寸法は原則そろえる。隙間をつくらないように設置し、床付き布枠のつかみ金具は、外れ止めを確実にロックする。

B筋かい
枠組み足場の筋かいは、交差筋かいを原則として、外側及び躯体側の両構面に取り付ける。交差筋かいピンは確実にロックする。

C壁つなぎ
枠組み足場:間隔を水平方向8m以下、垂直方向9m以下
単管足場:間隔を水平方向を5.5以下、垂直方向5m以下とする。

その他、
手すり先行工法に関するガイドライン」(平成15年4月 厚生労働省)における「手すり先行工法による足場の組立て等に関する基準」、「働きやすい安心感のある足場に関する基準」を参照するとよい。




b.親綱


用語の説明
鉄骨の梁上など高所作業を行う際に、要求性能墜落制止用器具を取り付けるために設置するロープ、又は、仮設的に張り渡した命綱をかけるたまのワイヤロープをいう。

施工上留意すべき内容
緩みなく張り、墜落の衝撃に耐えられるように固定する。梁を吊り上げるとき梁の上に仮止めしておく。




c.型枠はく離剤


用語の説明
コンクリート型枠表面に塗布し、打設させたコンクリートの固着を防止し、型枠の取り外しを容易にする化学製品。

施工上留意すべきこと
はく離剤の塗布のむら・量不足、気温や湿度等の養生条件に配慮する。




d.グリッパー工法


用語の説明
床の周囲に釘又は接着剤で固定したグリッパー(スムースエッジ)と呼ばれる取り付け金具にカーペットの端部を引っかけ、緩みのないように一定の張力を加えて張り詰める工法。

施工上留意すべきこと
張り仕舞はニーキッカーで伸展しながらグリッパーに引っかけ、カーペットの端をステアツールを用いて溝に巻き込むように入れて固定する。

30m2( 6m×5m)程度を超える施工にはパワーストレッチャーを使用して施工する。

図19.3.13_カーペト張りじまい.jpg
図19.3.13_カーペト張りじまい

図19.3.14_ カーペット敷込み用工具(イ).jpg図19.3.14_ カーペット敷込み用工具(ロ).jpg図19.3.14_ カーペット敷込み用工具(ハ).jpg
図19.3.14_ カーペット敷込み用工具




e.コンクリートのレイタンス


用語の説明
コンクリート打込み後、内部の水分が上方に移動すること(これをブリーディングという)に伴い、内部の微細な粒子が浮上し、コンクリート表面に形成するぜい弱な物質の層をいう。

施工上留意すべきこと
打継ぎ面にレイタンスがたまったり、ぜい弱なコンクリートにった場合は、その上に新しいコンクリートを打ち込んでも付着が十分得られないので、高圧水洗等によりこのような部分を取り除き、健全なコンクリートを露出させてから打ち継ぐことが必要である。




f.シーリング工事のバックアップ材


用語の説明
シーリング工事の補助材料て、シーリング材の三面接着の回避、充填深さの調整あるいは目地底の形成を目的として用いる。

施工上留意すべきこと
シーリング材とは接着せず、弾力性をもつ材料で適用箇所に適した形状のものを使用する。材質はポリエチレンフォーム、合成ゴム成形材で、シーリング材に移行して変質させるような物質を含まない材料を選定する。




g.ジェットバーナー仕上げ


用語の説明
石表面をバーナーで加熱し、それを水で急冷することにより、石材を構成する鉱物の熱膨張率の違いを利用して、表面の一部をはく離させて均一な仕上げにしたもの。(建築工事監理指針)

施工上留意すべきこと
ジェットバーナー仕上等の粗面仕上げでは出来上りの厚さで2mm以上厚くなるように設定しておく。




h.隅肉溶接


用語の説明
鉄骨の溶接継手において、T継手又は重ね継手に用いられる溶接。

施工上留意すべきこと
溶接長さは、有効長さに隅肉サイズの2倍を加えたものであり、その長さを確保するように施工する。

図7.6.9_隅肉溶接による回し溶接.jpeg
図7.6.17_隅肉溶接のサイズ及び余盛りの高さの許容値(JASS6).jpeg




i.せっこうボード張りにおけるコーナービード


用語の説明
コーナービードとは、柱や壁の出隅を保護するために取り付ける部材である。

施工上留意すべきこと
コーナービードは、釘、ドリリングタッピンねじ、接着材などを用いて取り付ける。




j.鉄筋の先組み工法


用語の説明
鉄筋をあらかじめ、下ごしらえ → 加工 → 組立てとする工法。第一次は定尺等の寸法と単位長とし、フープや帯筋を補強したもの。第二次は第一次で製作した単位体をつなげて構造体を作製したもの。

施工上留意すべきこと
組立に際しては、正しい材料、正確な寸法、適切な縮み代を考慮する必要がある。




k.壁面のガラスブロック積み


用語の説明
ガラスブロックとは中が空洞になった箱型のガラスをいい、壁面のガラスブロック積みとは、壁部分に、壁用金属枠を用いて現場にて1個ずつ積む工法をいう。

施工上留意すべきこと
目地幅の標準寸法は、10mmである。8mm以下にすると、内蔵される力骨(φ5.5mm)との接触や、モルタルの充填性が悪くなり望ましくない。逆に、15mmを超える幅では、目地モルタルの仕上げが悪くなり、また、目地モルタルのひび割れも発生しやすくなるので、標準寸法に設定する。




ℓ.べた基礎


用語の説明
荷重を直接地盤に伝達する直接基礎の一つで、建築物の底面すべてに基礎スラブを構築した形式の基礎をいう。

施工上留意すべき内容
特に、土に接する部分の所定のかぶり厚さを確保する。また、かぶり厚さには捨てコンクリートの厚さを含めない。




m.木工事の仕口


用語の説明
2つの木材を接合するために刻んだ、ほぞや継手の総称。

施工上留意すべきこと
種類には渡りあご、蟻かけ、当り欠け、大入れなどがあるが、いずれも構造上十分に性能を発揮するよう正確な加工と、丁寧な施工が求めらている。




n.木造住宅の気密シート


用語の説明
気密工事に用いる気密シートの材料は、防湿気密層の剛性が高いとともに平面保持がよい仕上げ材である。防湿気密層を押さえた時に、重ね部分の気密精度が向上する。

施工上留意すべきこと
気密シートを張り付けるとき、シートが緩まないよう押さえをすることが重要である。また、シートどうしの重ね幅は約10cm以上とする。



令和4年度


次の建築工事に関する用語の一覧表の中から5つ用語を選び、解答用紙の用語の記号欄の記号にマークしたうえで、選んだ用語欄に用語を記入し、その用語の説明施工上留意すべきことを具体的に記述しなさい。

ただし、a及びj以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。

また、使用資機材に不良品はないものとする。

用語の一覧表

用語の記号  用  語
  a     足場の壁つなぎ
  b     帯筋
  c     親杭横矢板壁
  d     型枠のセパレーター
  e     壁のモザイクタイル張り
  f     先送りモルタル
  g    セッティングブロック
  h    タイトフレーム
  i     天井インサート
  j     ベンチマーク
  k    防水工事の脱気装置
  l     マスキングテープ
  m    木構造のアンカーボルト
  n    溶接のアンダーカット


a 足場の壁つなぎ 解答例

 
[ 用語の説明 ]
足場を建物に連結固定し、足場の変形、倒壊を防止する部材。足場の座屈を防止し、風荷重の水平力を負担するもので、労働安全衛生規則で設置が義務付けられている。


[ 施工上留意すべきこと ]
単管足場においては、垂直方向 5m以下、水平方向 5.5m以下。枠組足場では、垂直方向 9m以下、水平方向 8m以下と規定されている。取付け金物は、基準に合格した部材を使用する。




b 帯筋 解答例

 
[ 用語の説明 ]
鉄筋コンクリート柱の主筋の周囲の所定の位置に配置する。柱のせん断補強筋で柱の圧縮強度やじん性を高めるもの。

[ 施工上留意すべきこと ]
鉄筋の種類、ピッチ、適正なかぶり厚をとり、末端は135°フックとし、その位置は同じ交互にする。




c 親杭横矢板壁 解答例

 
[ 用語の説明 ]
鉛直に設置した親杭に、掘削の進行に伴って横矢板をかませた山留め壁。

[ 施工上留意すべきこと ]
杭の根入れ部分は崩壊しないように、根固め液を注入する。




d 型枠のセパレーター 解答例

 
[ 用語の説明 ]
型枠工事で、相対するせき板相互の間隔を正しく保持するために使用する部材。主なものには、コーンを使用しないもの(丸セパC型)と使用するもの(丸セパB型)がある。

[ 施工上留意すべきこと ]
コーン穴の処理方法について、防水下地や薄い下地の場合は丸セパB型を用い、コンクリート面と同一にモルタルを充填する。普通のモルタルでは、垂れ下がりや乾燥収縮のおそれがあるので、硬練りモルタルを用いるなどの配慮が必要である。




e 壁のモザイクタイル張り 解答例

 
[ 用語の説明 ]
下地面に張付けモルタルを塗り付け、25mm角未満のモザイクタイルユニットをたたき締めて張り付ける工法。

[ 施工上留意すべきこと ]
張付けモルタルは2度塗りとし、塗り厚を3〜5mmとなるように留意する。




f 先送りモルタル 解答例

 
[ 用語の説明 ]
コンクリートの打設に際して、コンクリートの圧送開始前に、コンクリートの流動性を確保するため、輸送管内壁に潤滑膜を形成させ、また、吸入・吐出弁内部をシールするために、圧送管内に流し込むモルタルのこと。

[ 施工上留意すべきこと ]
圧送の初期に輸送管より排出されるモルタルは極めて低強度のものとなるので、先送りモルタルは、圧送後には廃棄処分とする。また、先送りモルタルは、富調合のものとする必要がある。




g セッティングブロック 解答例

 
[ 用語の説明 ]
エチレンプロピレンゴム等を原料とし、ガラスをサッシ内で支え、サッシの溝底とガラスとの接触を避けるとともに、適当なエッジクリアランスをガラスの掛り代を確保することを目的に使用される。

[ 施工上留意すべきこと ]
セッティングブロックの位置は、両端部からガラスの横幅寸法の1/4のところに2箇所設置し、サッシ水抜き孔を塞がないようにする。




h タイトフレーム 解答例

 
[ 用語の説明 ]
金属製折板葺き屋根の重要な構成部材のひとつで、梁と金属製折板との固定に使用する山形の接合部材。

[ 施工上留意すべきこと ]
タイトフレームと下地の溶接接合は、隅肉溶接とし、隅肉溶接のサイズは、タイトフレームの板厚と同じになるように留意する。




i 天井インサート 解答例

 
[ 用語の説明 ]
天井を吊る下地受けの金物のことで、コンクリートの打ち込みの際にあらかじめ埋め込む金物。

[ 施工上留意すべきこと ]
天井インサート間隔は 900mm程度とし、周辺部は端から 150mm以内に吊りボルトが配置できるように取り付ける。




j ベンチマーク 解答例

 
[ 用語の説明 ]
敷地や建築物の高さ及び位置の基準を示すもの。

[ 施工上留意すべきこと ]
ベンチマークは2箇所以上設けて、相互にチェックできるようにする。また、ベンチマークは正確に設置し、工事中に移動しないようその周囲を囲うなど、養生を行う。




k 防水工事の脱気装置 解答例

 
[ 用語の説明 ]
屋根露出防水絶縁工法で、下地面より発生する水蒸気を気中に放出する装置。

[ 施工上留意すべきこと ]
取付け間隔は、平場で 25〜100m2に1個程度、立上り部で長さ 10m間隔に1個程度を目安に、装置の排出能力に応じた分担面積とする。




l マスキングテープ 解答例

 
[ 用語の説明 ]
シーリング工事等で、目地縁の線を通りよく仕上げるための保護テープ。


[ 施工上留意すべきこと ]
粘着力は弱いが、長時間貼り付けたままだと、テープを剥がすときに、下地の塗装等を剥がしてしまうことがあるので、マスキングテープは、作業が終了したら、直ちに剥がず。




m 木構造のアンカーボルト 解答例

 
[ 用語の説明 ]
木造在来軸組構法において、基礎に土台を締め付ける等のために、基礎に埋め込むボルトをいう。

[ 施工上留意すべきこと ]
木造在来軸組構法のアンカーボルトは、柱・間柱・土台継手の位置を避け、2.7m以内の間隔で基礎に埋め込む。




n 溶接のアンダーカット 解答例

 
[ 用語の説明 ]
溶接欠陥のひとつ。溶接のビードや止端等に沿って母材に溝ができた状態のこと。

[ 施工上留意すべきこと ]
電流をあまり大きくせず、正しい溶接棒の角度・位置、正確な溶接速度、正しい溶接姿勢等が必要である。




令和3年度


次の建築工事に関する用語の一覧表の中から5つ用語を選び、解答用紙の用語の記号欄の記号にマークしたうえで、選んだ用語欄に用語を記入し、その用語の説明施工上留意すべきことを具体的に記述しなさい。

ただし、g及びn以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。また、使用資機材に不良品はないものとする。


用語の一覧表
用語の記号  用 語
  a クレセント
  b コンクリート壁の誘発目地
  c ジェットバーナー仕上げ
  d セルフレベリング工法
  e 鉄骨の耐火被覆
  f 土工事における釜場
  g 乗入れ構台
  h 腹筋
  i ビニル床シート熱溶接工法
  j フラットデッキ
  k 壁面のガラスブロック積み
   l  ボンドブレーカー
  m 木工事の大引
  n ローリングタワー


a クレセント 解答例


用語の説明:
建具用金具で、上げ下げ窓、引き違いサッシの召し合わせ部などに取り付ける錠金具のこと。

施工上留意すべきこと:
建具には、錠機能の他にも、機密性、遮音性などの性能も求められるので、正確な錠と受け金具の取合い寸法、堅固な部品の取り付けが必要である。




b コンクリート壁の誘発目地 解答例


用語の説明:
コンクリート壁面にあらかじめひび割れ発生場所を決めて、その位置にひび割れを誘発させるための目地。

施工上留意すべきこと:
断面欠損率は20%以上必要であるので、厚さ200mmの壁には目地深さ20mmの目地棒を壁の両側に入れれば良いが、壁の厚さ200mmを超える場合は、所定のサイズの断面欠損材を目地部に設置する必要がある。




c ジェットバーナー仕上げ 解答例


用語の説明:
石表面をバーナーで加熱し、それを水で急冷することにより、石材を構成する鉱物の熱膨張率の違いを利用して、表面の一部をはく離させて均一な仕上げにしたもの。(建築工事監理指針)

施工上留意すべきこと:
ジェットバーナー仕上等の粗面仕上げでは出来上りの厚さで2mm以上厚くなるように設定しておく。




d セルフレベリング工法 解答例


用語の説明:
液状の塗り材の流動性を利用して、水平・平滑な床仕上げ面を形成させる工法をいう。

施工上留意すべきこと:
硬化中のセルフレベリング材が風を受けるとしわやひび割れの原因になるので、硬化するまでは窓や開口部を塞いだままとし、通風を受けないようにする。




e 鉄骨の耐火被覆 解答例


用語の説明:
鉄骨造の主要構造部の骨組みを火災の熱から守るために耐火性・断熱性の高い材料で被覆することをいい、工法としては、耐火材吹付け、耐火板張り、耐火材巻付け、耐火塗料などがある。

施工上留意すべきこと:
鉄骨表面に浮き錆が発生している場合は、耐火被覆材の付着性を阻害する恐れがあるので、耐火被覆施工に先立ちワイヤブラシ等の適切な手工具を使用して、除去しておかなければならない。




f 土工事における釜場 解答例


用語の説明:
土工事を行う際に、発生する湧水を集めるために設置する地面のくぼみ。集めた水をポンプで排水する。

施工上留意すべきこと:
地下水を多く含んだ砂質地盤が根切り底面付近にある場合、ボイリングを生じる場合があるので、観察しながら排水する。




g 乗入れ構台 解答例


用語の説明:


作業構台には、地下工事等の材料の集積、建設機械の設置等のための乗入れ構台と、建築資材等の一部を仮置きして、建築物の内部に取り込むなどのための荷受け構台(荷上げ構台)がある。(建築工事監理指針)

施工上留意すべきこと:
作業構台上は、常に整理整頓を行うとともに、作業構台自体の状態の保守管理を行い、点検結果を記録及び保管することが必要である。(建築工事監理指針)




h 腹筋 解答例


用語の説明:
鉄筋工事の梁の配筋で、梁の変形を防止するため、上下主筋の間に平行に設置する鉄筋。

施工上留意すべきこと:
コンクリートのかぶり厚さは、腹筋に設置する幅止め筋の外側から確保する。あばら筋の外側に設置する場合は、特に注意する。




i ビニル床シート熱溶接工法 解答例


用語の説明:
ビニル床シートを張り付けた接着剤硬化後、はぎ目及び継目の溝切りを行い、溶接棒を用いてビニル床シートを同時に溶接する工法。

施工上留意すべきこと:
張り付け接着剤の硬化には、12時間必要。溝はV字形又はU字形とし、床シート厚の2/3程度まで溝切りする。溶接は加圧しながら行い、余盛りができる程度とする。




j フラットデッキ 解答例


用語の説明:コンクリート床型枠用の上面が平らな鋼製デッキのことで、下部表面にリブを付けて所定の強度を確保したもの。
平成18年版 床型枠用鋼製デッキプレート設計施工指針・同解説によると、機械的性質として引張強さ 295N/mm2としている。

施工上留意すべきこと:
・施工荷重によるたわみを考慮して、フラットデッキには10mm程度のキャンバー(むくり)が付いている。そのため、梁との隙間からのろ漏れ等が生じないように施工する。

・RC造、SRC造の場合のフラットデッキと型枠の接合は、型枠の横桟木で受けるため、横桟木で受けた荷重が
縦桟木で支持できる型枠設計とする必要がある。




k 壁面のガラスブロック積み 解答例


用語の説明:ガラスブロックとは中が空洞になった箱型のガラスをいい、壁面のガラスブロック積みとは、壁部分に、壁用金属枠を用いて現場にて1個ずつ積む工法をいう。

施工上留意すべきこと:
目地幅の標準寸法は、10mmである。8mm以下にすると、内蔵される力骨(φ5.5mm)との接触や、モルタルの充填性が悪くなり望ましくない。逆に、15mmを超える幅では、目地モルタルの仕上げが悪くなり、また、目地モルタルのひび割れも発生しやすくなるので、標準寸法に設定する。




l ボンドブレーカー 解答例


用語の説明:
目地が深くない場合に三面接着を回避する目的で目地底に張り付けるテープ状の材料。
ワーキングジョイントのシーリングに用いる。

施工上留意すべきこと:
ボンドブレーカーは、シーリング材と接着しないものを選び、浮き等が生じないように目地底に確実に張り付ける。目地底が深い場合は、バックアップ材を使用する。




m 木工事の大引 解答例


用語の説明:
大引は木造の1階の床組みで、根太を受ける部材、大引の下には基礎は無く、床束で支える。

施工上留意すべきこと:
通常 910mm程度の間隔で根太に直角に渡し、端部は土台や大引受けに連結する。




n ローリングタワー 解答例


用語の説明:
高所作業に用いる移動式足場の通称。枠組足場の脚部にキャスターを付けて移動できるようにした足場。

施工上留意すべきこと:
手すりの設置状態・固定の確認、キャスターの動き・ロックの状態の確認、大きな変形(へこみ、曲がり)がないことの確認等が必要である。




令和2年度


次の建築工事に関する用語の一覧表の中から5つ用語を選び、解答用紙の用語の記号欄の記号にマークしたうえで、選んだ用語欄に用語(b及びgについては( )内の略語)を記入し、その用語の説明施工上留意すべきことを具体的に記述しなさい。

ただし、d及びl以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。また、使用資機材に不良品はないものとする。

用語の一覧表

用語の記号 用 語

  a  帯筋
  b  改質アスファルトシート防水
     トーチ工法・密着露出仕様
     (防水トーチ工法)
  c  機械ごて
  d  クローラークレーン
  e  コンクリートのブリーディング
  f  スタッド溶接
  g  せっこうボード張りにおける
     コーナービード(コーナービード)
  h  タイル張りのヴィブラート工法
  i  天井インサート
   j   床付け
  k  布基礎
  l  パイプサポート
  m  ベンチマーク
  n  木工事の仕口


【 解答例 】

a 帯 筋


用語の説明:
鉄筋コンクリート柱の主筋周囲の所定の位置に配置する柱のせん断補強筋で柱の圧縮強度やじん性を高めるもの

施工上留意すべきこと:
適正なかぶり厚さをとり、所定の間隔で配置する。なお、末端は135°フックを設ける。




b 改質アスファルトシート防水トーチ工法・密着露出仕様(防水トーチ工法)


用語の説明:
改質アスファルト等の添加剤を加え、シート状に成形したものをトーチバーナーで十分に熱し、アスファルトを溶融密着させる露出防水工法のこと。

施工上留意すべきこと:
トーチバーナーを用いてアスファルトを十分に熱して溶融させ、空気が入らないように完全に密着させる。




c 機械ごて


用語の説明:
エンジンや電動機などの機械でこてを回転させながら、床面に打設されたコンクリート等を平滑にならすためにもちいられる動力機械をいう。

施工上留意すべきこと:
床面が固まり過ぎると円滑に作業ができないので、施工に適した床面の状態を確保し、仕上げの状態に応じてブレードの角度を調整する。




d クローラークレーン


用語の説明:
履帯(クローラー)により走行する移動式クレーンをいう。ホイールクレーンに比べて設置面積が広く、接地圧が小さいため、軟弱地盤上での作業に適しいる。

施工上留意すべきこと:
公道を自走できないので、トラックなどによる運搬計画、道路から作業場所への搬入計画を立案する。使用に際しては、ジブの傾斜角の範囲、定格荷重を超えて使用しない。




e コンクリートのブリーディング


用語の説明:
コンクリート打設後、混練水が分離してコンクリート上面に上昇する現象。

施工上留意すべきこと:
ブリーディングは、コンクリートの水セメント比が大きく、スランプが大きい程、著しくなる。ブリーディングが著しい場合は、コンクリートの沈下量が大きく、鉄筋の付着強度が低下する。改善策として、AE減水剤の使用がある。




f スタッド溶接


用語の説明:
スタッドどは、鉄骨と鉄筋コンクリートで鋼製される合成梁において、鉄骨に対するコンクリートの付着性をよくするために設けられる部材をいう。スタッド溶接とはスタッドを鉄骨に溶接することをいう。

施工上留意すべきこと:
スタッド溶接は下向き姿勢で所定の資格者が行う。溶接後の試験は、外観試験及び打撃曲げ試験により行う。外観試験はアンダーカットの有無、仕上あり高さ、スタッドの傾きについて試験を行う。打撃曲げ試験は、打撃により所定の角度まで曲げたのち欠陥が生じていないか確認を行う。




g せっこうボード張りにおけるコーナービード(コーナービード)


用語の説明:
コーナービードとは、柱や壁の出隅を保護するために取り付ける部材である。

施工上留意すべきこと:
コーナービードは、釘、ドリリングタッピンねじ、接着材などを用いて取り付ける。




h タイル張りのヴィブラート工法


用語の説明:
ヴィブラート(タイル張り用振動機)を用いてタイルに特殊衝撃を加え、タイルをモルタル中に埋め込むようにして張る工法をいう。

施工上留意すべきこと:
張付けモルタルの1回の塗り付け面積は2m2以下、かつ、20分以内に張り終える面積とし、適正な衝撃時間を与えて張り進める。




i 天井インサート


用語の説明:
天井を吊る下地受けの金物のこと。前施工方式、あと施工方式とがある。

施工上留意すべきこと:
インサート間隔は900mm程度とし、周辺部は端から150mm以内とする。




j 床付け


用語の説明:
砂利地業や捨てコンクリートが打設できるよう、根切底を所定の深さに掘り揃え、平たんにする作業のこと。

施工上留意すべきこと:
床付け面が砂質地盤の場合は転圧でよいが、粘土質地盤の場合は床付け面を乱さないよう十分に注意する。乱した場合は適切な地盤改良材を混入し転圧する。




k 布基礎


用語の説明:
荷重を直接地盤に伝達する直接基礎の一つで、建物の底面に直線状に基礎スラブを構築した形状の基礎をいう。

施工上留意すべきこと:
特に、土に接する部分の所定のかぶり厚さを確保する。また、かぶり厚さには捨てコンクリートの厚さを含めない。




l パイプサポート


用語の説明:
型枠支保工において、梁や床の底部のせき板を下から支持するための鋼管製の支柱をいう。

施工上留意すべきこと:
パイプサポートは、規格に適合したものを使用する。パイプサポートを継ぐ場合は専用の金具を用いる。パイプサポートを3以上継いで用いない。規定の存置日数以上経過するまでパイプサポートを取り外してはいけない。




m ベンチマーク


用語の説明:
敷地や建築物の高さ及び位置の基準を示すもの。

施工上留意すべきこと:
ベンチマークは2箇所以上設けて、相互にチェックできるようにする。また、ベンチマークは正確に設置し、工事中に移動しないようその周囲を囲うなど、養生を行う。




n 木工事の仕口


用語の説明:
2つの木材を接合するために刻んだ、ほぞや継手の総称。

施工上留意すべきこと:
種類には渡りあご、蟻かけ、当り欠け、大入れなどがあるが、いずれも構造上十分に性能を発揮するよう正確な加工と、丁寧な施工が求めらている。




令和元年度


次の建築工事に関する用語a.からn.のうちから5つ選び、その用語の説明施工上留意すべきことを具体的に記述しなさい。

ただし、a.及びn.以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。また、使用資機材に不良品はないものとする。

用 語
 a.足場の手すり先行工法
 b.型枠のセパレータ
 c.軽量鉄骨壁下地のスペーサー
 d.鋼矢板
 e.コンクリートのスランプ
 f.セルフレベリング材工法
 g.鉄筋工事のスペーサー
 h.内壁タイルの接着剤張り工法
 i.被覆アーク溶接
 j.防水工事の脱気装置
 k.木工事の大引き
 l.木造住宅の気密シート
 m.ルーフドレン
 n.陸墨


a.足場の手すり先行工法 解答例


用語の説明
建設工事において、足場の組立て等の作業を行うにあたり、労働者が足場の作業床に乗る前に、当該作業床の端となる箇所に適切な手すりを先行して設置し、かつ最上階の作業床を取り外すときは、当該作業床の端の手すりを残置して行う工法。

施工上留意すべきこと
労働安全衛生法を遵守する。
@脚部
足場の組立てにあたっては、脚部沈下を防止するため、地盤を十分に突き固め敷板等を並べる。枠組足場においては、建枠の高さをそろえる。

A布
足場のはり間方向の建地又は脚柱の間隔と床材の幅の寸法は原則そろえる。隙間をつくらないように設置し、床付き布枠のつかみ金具は、外れ止めを確実にロックする。

B筋かい
枠組み足場の筋かいは、交差筋かいを原則として、外側及び躯体側の両構面に取り付ける。交差筋かいピンは確実にロックする。

C壁つなぎ
枠組み足場:間隔を水平方向8m以下、垂直方向9m以下
単管足場:間隔を水平方向を5.5以下、垂直方向5m以下とする。




b.型枠のセパレータ 解答例


用語の説明
セパレータとは、型枠工事で相対するせき板相互の間隔を正しく保持するために使用する部品である。主なものは、コーンを使用しないもの(丸セパC型)と使用するもの(丸セパB型)がある。

施工上留意すべきこと
コーン穴の処理方法について、防水下地や薄い下地等の場合は丸セパB型を用い、コンクリート面と同一にモルタルを充填する。普通のモルタルでは、垂れ下がりや乾燥収縮のおそれがあるので、硬練りモルタルを用いるなどの配慮が必要である。




c.軽量鉄骨壁下地のスペーサー 解答例


用語の説明
軽量鉄骨壁下地のスタッドに一定間隔に取り付け、その形状を保持するもの。

施工上留意すべきこと
各スタッドの端部を必ず押さえるとともに、600mm以内毎に留め付ける。




d.鋼矢板 解答例


用語の説明
鋼製の矢板でシートバイルともいう。土留工事等に使用され、土砂の崩壊や浸水を防止する。

施工上留意すべきこと
正確な位置と土圧、水圧を考慮した根入れ深さが必要である。




e.コンクリートのスランプ 解答例


用語の説明
フレッシュコンクリートの流動性を示す数値で、スランプ試験により求める。

施工上留意すべきこと
試料を3回に分けてコーンに詰め、上面をならした後、詰め始めから3分以内にコーンを2〜3秒かけて鉛直に引き上げ、試料中央の下がりを0.5cm単位で測定する。




f.セルフレベリング材工法 解答例


用語の説明
液状の塗り材の流動性を利用して、水平・平滑な床仕上げ面を形成させる工法をいう。

施工上留意すべきこと
硬化中のセルフレベリング材が風を受けるとしわやひび割れの原因になるので、硬化するまでは、窓や開口部を塞いだままとし、通風を受けないようにする。




g.鉄筋工事のスペーサー 解答例


用語の説明
鉄筋部材などを一定の間隔に保持するかいもの。鉄筋コンクリート工事では、せき板面と鉄筋あるいは鉄筋相互を所定の間隔に保持するために挿入するもので、鋼製、コンクリート製がある。梁・柱・基礎ばり・壁及び地下外壁のスペーサーは側面に限りプラスチック製でもよい。

施工上留意すべきこと
設置方法は、スラブについては、上端筋、下端筋は1.3個/m2程度、端部上端筋及び中央部下端筋には必ず設置、梁については間隔は 1.5m程度、端部は1.5m以内、側梁以外の梁は上又は下に設置、柱においては上段は梁下より0.5m程度、中段は柱脚と上段の中間、柱幅1.0mまで2個、1.0m以上3個などが必要である。




h.内壁タイルの接着剤張り工法 解答例


用語の説明
有機質接着剤を用いて、室内の壁にタイルを張る工法をいう。

施工上留意すべきこと
接着剤は、下地を十分に乾燥させてから、下地にくし目を立てて塗る。
タイルの張り付けは、壁面上部からタイルをもみ込むようにして押さえ付け、たたき板で十分にたたき押さえる。




i.被覆アーク溶接 解答例


用語の説明
被覆剤を塗布してある溶接棒と母材との間にアーク放電を発生させて行う溶接をいう。

施工上留意すべきこと
適正な電流、正しい溶接棒の角度・位置、正確な溶接速度、正しい溶接姿勢で溶接を行う。また、溶接棒は乾燥させてから溶接を行う。




j.防水工事の脱気装置 解答例


用語の説明
屋根露出防水絶縁工法で、防水下地より発生する水蒸気を気中に放出する装置。

施工上留意すべきこと
防水層が下地に密着する部分を最小限にとどめるように施工する。




k.木工事の大引き 解答例


用語の説明
大引は木造の1階の床組みで、根太を受ける部材。大引の下には基礎は無く、床束で支える。

施工上留意すべきこと
通常910mm程度の間隔で根太に直角に渡し、端部は土台や大引受けに連結する。




l.木造住宅の気密シート 解答例


用語の説明
気密工事に用いる気密シートの材料は、防湿気密層の剛性が高いとともに平面保持がよい仕上げ材である。防湿気密層を押さえた時に、重ね部分の気密精度が向上する。

施工上留意すべきこと
気密シートを張り付けるとき、シートが緩まないよう押さえをすることが重要である。また、シートどうしの重ね幅は約10cm以上とする。




m.ルーフドレン 解答例


用語の説明
陸屋根の屋上やバルコニーの雨水排水用の鋳鉄製やステンレス製の金物のこと

施工上留意すべきこと
雨水の漏水を防止するため水勾配を取る。スラブ天端から 30〜50mm下げて設置する。ルーフドレン内へのアスファルトやコンクリートの流入、付着に注意する。




n.陸墨 解答例


用語の説明
仮設工事において、水平高さを表す墨のこと。壁面に出す。

施工上留意すべきこと
施工において、水平、垂直は建物施工の基本。常時、確認が必要である。




平成30年度


次の建築工事に関する用語のうちから5つ選び、その用語の説明施工上留意すべき内容を具体的に記述しなさい。

ただし、仮設工事以外の用語については、作業上の安全に関する記述は不可とする。また、使用資機材に不良品はないものとする。

 あばら筋
 親綱
 型枠のフォームタイ
 金属製折板葺きのタイトフレーム
 コンクリートポンプ工法の先送りモルタル
 タイル張りのヴィブラート工法
 テーパーエッジせっこうボードの継目処理
 鉄骨の地組
 吹付け塗装のエアレススプレー塗り
 べた基礎
 ボンドブレーカー
 木造在来軸組構法のアンカーボルト
 床コンクリートの直均し仕上げ
 ローリングタワー


あばら筋


用語の説明
あばら筋とは、梁のせん断補強のために、梁の周方向に配筋される鉄筋をいう。

施工上留意すべき内容
あばら筋比は0.2%以上とし、あばら筋の間隔は、梁せいの1/2以下、かつ、250mm以下とする。




親綱


用語の説明
鉄骨の梁上など高所作業を行う際に、要求性能墜落制止用器具を取り付けるために設置するロープ、又は、仮設的に張り渡した命綱をかけるたまのワイヤロープをいう。

施工上留意すべき内容
緩みなく張り、墜落の衝撃に耐えられるように固定する。梁を吊り上げるとき梁の上に仮止めしておく。




型枠のフォームタイ


用語の説明
柱や壁などのコンクリート施工に際し、相対する型枠の間隔を一定に保ち締め付けておくためのボルト金物。

施工上留意すべき内容
コンパネ、Pコンなどと組み合わせて、型枠のコンクリート打設時の形状を保持するために、十分に、打込みコンクリートの側圧に耐える構造強度をもつものとする。




金属製折板葺きのタイトフレーム


用語の説明
金属製折板屋根を鉄骨梁に固定するための部材をいう。

施工上留意すべき内容
タイトフレームは、鉄骨下地に隅肉溶接で取り付け、折板は、各山ごとにタイトフレームに固定する。

R30_J2_4_金属製折板葺屋根のタイトフレーム.jpg
金属製折板葺きのタイトフレーム




コンクリートポンプ工法の先送りモルタル


用語の説明
コンクリートの打設に際して、コンクリートの圧送開始前に、コンクリートの流動性確保や輸送管内壁の潤滑膜を形成及び吸入・吐出弁内部をシールするために、圧送管内に流し込むモルタルのこと。

施工上留意すべき内容
圧送の初期に輸送管より排出されるモルタルは極めて低強度のものとなるので、先送りモルタルは、圧送後には廃棄処分とする。先送りモルタルは、富調合なものにする必要がある。




タイル張りのヴィブラート工法


用語の説明
ヴィブラート(タイル張り用振動機)を用いてタイルに特殊衝撃を加え、タイルをモルタル中に埋め込むようにして張る工法をいう。

施工上留意すべき内容
張付けモルタルの1回の塗り付け面積は2m2以下、かつ、20分以内に張り終える面積とし、適正な衝撃時間を与えて張り進める。




テーパーエッジせっこうボードの継目処理


用語の説明
継ぎ目のテーパーエッジをジョイントテープジョイントコンパウンドを用いて仕上げる工法。

施工上留意すべき内容
中塗り、上塗りは各ジョイントコンパウンド乾燥後に行い、平滑に仕上げる。




鉄骨の地組


用語の説明
そのまま運搬できない鉄骨を分割、搬入し、現場の地上で組み立てることをいう。

施工上留意すべき内容
鉄骨が直接地面に触れないように架台を設け、寸法精度を確保して組み立てる。




吹付け塗装のエアレススプレー塗り


用語の説明
吹付け塗装とは、専用のスプレーガンを使い塗料を噴射して塗装をする方法をいい、エアレススプレー塗りとは、ポンプにより塗料自体に圧力をかけて噴射する塗装方法をいう。

施工上留意すべき内容
スプレーガンの運行は、塗り面に直角に向けて平行に行い、塗膜が均一になるように吹き付ける。




べた基礎


用語の説明
荷重を直接地盤に伝達する直接基礎の一つで、建築物の底面すべてに基礎スラブを構築した形式の基礎をいう。

施工上留意すべき内容
特に、土に接する部分の所定のかぶり厚さを確保する。また、かぶり厚さには捨てコンクリートの厚さを含めない。




ボンドブレーカー


用語の説明
ワーキングジョイントのシーリング材の3面接着を回避する目的で、深くない目地底に張り付けるテープ状の部分をいう。なお、目地底が深い場合は、バックアップ材を使用する。

施工上留意すべき内容
ボンドブレーカーは、シーリング材と接着しないものを選び、浮き等が生じないように目地底に確実に張り付ける。

R30_J2_11.ボンドブレーカー.jpg
バックアップ材とボンドブレーカー




木造在来軸組構法のアンカーボルト


用語の説明
木造在来軸組構法において、基礎に土台を締め付ける等のために、基礎に埋め込むボルトをいう。

施工上留意すべき内容
木造在来軸組構法のアンカーボルトは、隅・柱・土台継手などの位置を避け、2.7m以内の間隔で基礎に埋め込む。




床コンクリートの直均し仕上げ


用語の説明
床コンクリート打設時に、硬化の程度を見計らって直ちに金ゴテなどで仕上げる工法。

施工上留意すべき内容
コンクリートのスランプは、土間コンクリートでは8〜15cm、鉄筋コンクリートスラブでは12〜18cm程度とする。




ローリングタワー


用語の説明
高所作業に用いる移動式足場の通称。枠組足場の脚部にキャスターを付けて移動できるようにした足場。

施工上留意すべき内容
手すりの設置状態・固定の確認、キャスターの動き・ロック状態の確認、大きな変形(へこみ、曲り)がないことの確認等が必要である。





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