80歳を過ぎた高齢の両親が実家で今も農業を行っている。
体力の限界と採算性の問題で稲作は数年前から、近所の大規模農家に完全委託しており、
委託料を差し引いた分のお米を販売してもらい、それにその年に食べる分のお米をもらうが収益は差し引きすると赤字である。
お米を買わずに済むことぐらいがメリットだが、地方税法で自家消費分の食う分のお米にも所得として課税される理不尽さがある。
しかし、実家に隣接した畑は1000m2所有し、季節に応じて年中様々な野菜を作っており、
私や姉、甥夫婦、姪夫婦、いとこ親類はそれら野菜の大きな恩恵を受けている。
私の実家は江戸初期からの家であり、いつの時代に植えたのかミョウガが自生し、栗、柿や梅、イチジクなど豊富に敷地内にある。
よって、栗と柿は天候によって左右されるが、毎年それなりに私の食べものとなる。
他の野菜は姉夫婦や甥夫婦や姪夫婦や親類に喜ばれる。
実家で作っている野菜はジャガイモ、サツマイモ、とろろ薯、里芋、人参、きゅーり、青なす、なす、カボチャ、トマト、
西瓜、枝まめ用の豆、きな粉用の青大豆、おでん用の大根、普通の大根、たまねぎ、ネギ、ピーマン、シソ
ブロッコリー、ホウレンソウ、青な、白菜、パプリカ、あずき、トウモロコシ、モロヘイヤ、ニラ、ニンニクなどつくっている。
夏はトウモロコシと青なすをよくもらって食べた。
今は枝豆が旬で最近何日か食べたが、居酒屋などで出されるおいしくない枝豆とは味が全然違っておいしい。
それと敷地内の栗を食べたが今年は不良であまりとれなかったそうだがもらって煮て食べた。
市販の栗は大きな栗が多いが、実際は小さな山栗のほうが甘みがあっておいしいのだ。
これからの季節はサツマイモでの焼き芋と里芋での薯煮が楽しみだ。
こんなに新鮮でおいしい野菜ばかりもらうと中年太りでダイエットをしなくてはいけないのに、
ほんと困ってしまうのは贅沢だが、なるべくもらう量は少量にして、旬を楽しんでいる。
このように実家では多くの野菜を栽培しているが、そのような母や私でも野菜ジュースは購入して飲んでいる。
野菜でもイモ類などの根菜類やカボチャは炭水化物を多く含むために、私のような肥満者には良くない野菜だ。
例えば体に良いトマトやキューリ、トウモロコシ、枝豆、シソ、なす、西瓜、ホウレンソウなどの野菜は
体にはよいのだが収穫の時期的に長くても2か月程度しか食べれない旬の野菜である。
よって、私は年中野菜の栄養素がとれる野菜ジュースやトマトジュース、豆乳を飲む習慣を持ち、
パンやラーメンなどをあまり食べないようにして健康に配慮した食事をしている。
母も私も気に入った野菜ジュースがあるので、母親にはケースでかってあげて親孝行している。
年配になって思うが都会に住む同年代や年上の親類、知人など高血圧や糖尿病、心臓疾患で苦しんだり
亡くなっている人々を見ると、私は母の野菜、農業のおかげで健康で生きていれているのだと感謝するばかりだ。
多様な野菜には食物繊維や健康に有用な成分が多分に含まれているために両親は慢性病にも癌にもならずに生きているのだろう。
80歳を超えてもかろうじて健康で農業に従事して充実した生活を送っているのはひとえに
農業のための適度な運動とつくる楽しみ、多種多様な種類の野菜をつくり食べているためではと考えられる。
私も農業の恩恵にあづかって重篤な慢性病にはならずにいるのだと最近感じるようになった。
私は50歳代半ばでも、悪玉コレステロールの値だけが悪く、血糖値、血圧、肝臓、腎臓その他すべて健康だ。
私も今後70歳近くまで働いたのちは田舎で年金をもらいながら多彩な野菜をつくる農業に従事したいと思う。
しかし、やさしい母が言うには母が野菜つくりを初めて70年もやっている中で、野菜作りはそう簡単ではないという。
事実、近所でも定年退職した人がジャガイモと枝豆をつくろうとしたが、うまく生育せず収穫だできなかった。
土地を耕してそこに野菜の種をまけば自然に生育して収穫できると思ったら大間違いだという。
確かに土地を耕して種さえまけば生育する野菜もあるそうだが、
1000m2の土地でも日当たりや水はけ、土壌、傾斜、肥料の種類などその野菜に適した場所があるのだという。
それらを熟知し、肥料を購入して適量まき、降水量が少ない際は井戸水を汲んで水かけをして、
雑草に栄養分がとられないように草取りも大変だ。
それと収穫時期遅いと害虫にやられてしまうことが多いという。
多彩な野菜を作ることは生産物を都会に住む親類や知人におっそわけすると大変喜ばれることを知っている。
母はずんだ餅を送るというが、餅も甘いずんだも太るもとなので、今回はもらうことを遠慮しようと思う。
今回は枝豆と栗で十分である。
しかし農家に生まれて思うが、都会の野菜や特にお米の味は特に東北地方の新米の味は別格だということを
都会の人は知らないだろうと残念に思う。
定年退職して退職金とほどよい年金があったら、株の投資ではなく、不動産の値段が安い田舎に引っ越して
やるべきことは多彩な野菜を作っる農家生活がおすすめだし、知恵と体と創意工夫が必要な農業は心身の健康に最適だと思う。
何といっても土地の値段も固定資産税も安いし、緑が多く騒音がなく心落ちつく。
東京で自家用車1台しか止められない床面積150m2程度の一戸建てが5000万円だったら、
宅地面積2000m2に隣接した1000m2の畑がある私の田舎の実家は大富豪の家と同じだと思う。
都会のようなにいろんな業種の仕事が田舎にあったら天国だ。
田舎の弱点は良質な雇用、多様な仕事、頭脳労働の雇用の場が少ないことが最大の難点であり
だから大卒などの若者が地方に残らないことが問題だと思う。
仕事をリタイヤし、もはや仕事先を見つける理由のないお金がある定年退職者にとって、
地方の一定の高齢者施設、商業施設や医療機関を有する人口数万人程度の田舎の市街地に住み、
近接地や車で10分程度の遊休農地を後継者がいない地主から安く借り入れて多様な野菜をつくる農業生活は
老後の魅力的な生活スタイルの一つだと言えると思う。
それらの候補地としては土地の値段が安く、犯罪発生率が低く、人にやさしい穏やかな人間性が多い
東北地方がうってつけの場所だと思う。
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