令和2年11月8日(日)
試験時間:14時15分〜16時15分( 2時間)
問題1 施工経験 記述(工程の管理)
問題2 用語の説明 記述
問題3 施工管理 記述(工程表)
問題4 法 規 正誤、記述
問題5-A 建築工事 正誤、記述
問題5-B 躯体工事 正誤、記述
問題5-C 仕上工事 正誤、記述
@ 工種名:鉄筋工事
A 工事を遅延させるかも知れないと着目したこととその理由:
ガス圧接式継手は天候の影響を受けやすいという理由から、鉄筋工事において遅延が発生するかも知れないと着目した。
B Aの遅延を防ぐために実際に行った対策:
雨天時でも施工が可能な機械式継手を導入し、配筋の工程短縮を図った。
@ 工種名:仮設工事(足場)
A 工事を遅延させるかも知れないと着目したこととその理由:
現場で足場材料を組み上げるのに時間を要するという理由から、足場の工程において遅延が発生するかも知れない考えたから。
B Aの遅延を防ぐために実際に行った対策:
ストックヤードで組み立てた足場材をトラックで運搬し、重機でつりあげて取り付け、現場での足場材料を組み上げる時間の短縮をした。
@ 工種名:内装工事
A 工事を遅延させるかも知れないと着目したこととその理由:
内装工事の作業員が不足しており、資材の納入待ちによる待機時間の発生により、内装工事おいて遅延が発生するかも知れないと着目した。
B Aの遅延を防ぐために実際に行った対策:
資材の在庫と発生の管理状況を常時点検させて資材の不足を防止し、納入待ちによる待機時間をなくして、効率的な作業時間を確保した。
@ 有効な方法や手段:
柱、梁材の鉄筋加工を現場加工から、工場加工に変更し、現場加工時間を短縮する。
良い影響:加工条件が安定し、作業性が良いので、製品の品質が向上する。
A 有効な方法や手段:
関連業務を含めた加工検討会議を開催し、加工上の課題を事前に洗い出し、手戻りを無くし、結果、工期を短縮する。
良い影響:業者間のコミュニケーションが活発になり、安全管理にも良い結果となる。
用語の説明:
鉄筋コンクリート柱の主筋周囲の所定の位置に配置する柱のせん断補強筋で柱の圧縮強度やじん性を高めるもの
施工上留意すべきこと:
適正なかぶり厚さをとり、所定の間隔で配置する。なお、末端は135°フックを設ける。
用語の説明:
改質アスファルト等の添加剤を加え、シート状に成形したものをトーチバーナーで十分に熱し、アスファルトを溶融密着させる露出防水工法のこと。
施工上留意すべきこと:
トーチバーナーを用いてアスファルトを十分に熱して溶融させ、空気が入らないように完全に密着させる。
用語の説明:
エンジンや電動機などの機械でこてを回転させながら、床面に打設されたコンクリート等を平滑にならすためにもちいられる動力機械をいう。
施工上留意すべきこと:
床面が固まり過ぎると円滑に作業ができないので、施工に適した床面の状態を確保し、仕上げの状態に応じてブレードの角度を調整する。
用語の説明:
履帯(クローラー)により走行する移動式クレーンをいう。ホイールクレーンに比べて設置面積が広く、接地圧が小さいため、軟弱地盤上での作業に適しいる。
施工上留意すべきこと:
公道を自走できないので、トラックなどによる運搬計画、道路から作業場所への搬入計画を立案する。使用に際しては、ジブの傾斜角の範囲、定格荷重を超えて使用しない。
用語の説明:
コンクリート打設後、混練水が分離してコンクリート上面に上昇する現象。
施工上留意すべきこと:
ブリーディングは、コンクリートの水セメント比が大きく、スランプが大きい程、著しくなる。ブリーディングが著しい場合は、コンクリートの沈下量が大きく、鉄筋の付着強度が低下する。改善策として、AE減水剤の使用がある。
用語の説明:
スタッドどは、鉄骨と鉄筋コンクリートで鋼製される合成梁において、鉄骨に対するコンクリートの付着性をよくするために設けられる部材をいう。スタッド溶接とはスタッドを鉄骨に溶接することをいう。
施工上留意すべきこと:
スタッド溶接は下向き姿勢で所定の資格者が行う。溶接後の試験は、外観試験及び打撃曲げ試験により行う。外観試験はアンダーカットの有無、仕上あり高さ、スタッドの傾きについて試験を行う。打撃曲げ試験は、打撃により所定の角度まで曲げたのち欠陥が生じていないか確認を行う。
用語の説明:
コーナービードとは、柱や壁の出隅を保護するために取り付ける部材である。
施工上留意すべきこと:
コーナービードは、釘、ドリリングタッピンねじ、接着材などを用いて取り付ける。
用語の説明:
ヴィブラート(タイル張り用振動機)を用いてタイルに特殊衝撃を加え、タイルをモルタル中に埋め込むようにして張る工法をいう。
施工上留意すべきこと:
張付けモルタルの1回の塗り付け面積は2m2以下、かつ、20分以内に張り終える面積とし、適正な衝撃時間を与えて張り進める。
用語の説明:
天井を吊る下地受けの金物のこと。前施工方式、あと施工方式とがある。
施工上留意すべきこと:
インサート間隔は900mm程度とし、周辺部は端から150mm以内とする。
用語の説明:
砂利地業や捨てコンクリートが打設できるよう、根切底を所定の深さに掘り揃え、平たんにする作業のこと。
施工上留意すべきこと:
床付け面が砂質地盤の場合は転圧でよいが、粘土質地盤の場合は床付け面を乱さないよう十分に注意する。乱した場合は適切な地盤改良材を混入し転圧する。
用語の説明:
荷重を直接地盤に伝達する直接基礎の一つで、建物の底面に直線状に基礎スラブを構築した形状の基礎をいう。
施工上留意すべきこと:
特に、土に接する部分の所定のかぶり厚さを確保する。また、かぶり厚さには捨てコンクリートの厚さを含めない。
用語の説明:
型枠支保工において、梁や床の底部のせき板を下から支持するための鋼管製の支柱をいう。
施工上留意すべきこと:
パイプサポートは、規格に適合したものを使用する。パイプサポートを継ぐ場合は専用の金具を用いる。パイプサポートを3以上継いで用いない。規定の存置日数以上経過するまでパイプサポートを取り外してはいけない。
用語の説明:
敷地や建築物の高さ及び位置の基準を示すもの。
施工上留意すべきこと:
ベンチマークは2箇所以上設けて、相互にチェックできるようにする。また、ベンチマークは正確に設置し、工事中に移動しないようその周囲を囲うなど、養生を行う。
用語の説明:
2つの木材を接合するために刻んだ、ほぞや継手の総称。
施工上留意すべきこと:
種類には渡りあご、蟻かけ、当り欠け、大入れなどがあるが、いずれも構造上十分に性能を発揮するよう正確な加工と、丁寧な施工が求めらている。
A. デッキプレート敷き
B. 天井ボード張り
[ 解説 ]
鉄骨工事の工程は、アンカーボルト設置 → 鉄骨建方・本締め → A → スタッドジベル溶接 → 耐火被覆 となっており、2階床〜の配筋・型枠工事前であるので、Aの該当する作業名は、デッキプレート敷きと考えられる。
内装工事の工程は、壁ボード張り → B → OAフロア → 床タイルカーペットとなっており、金属工事にて壁・天井軽鉄下地は完了しているので、Bに該当する作業は天井ボード張りと考えられる。
4月中旬
[ 解説 ]
建具工事の外部サッシ取付け(ガラス取付け含む)は、防水工事のECP、サッシシールの前に完了させる必要がある。したがって、建具工事の外部サッシ取付け(ガラス取付け含む)の完了日は、4月中旬が適当と判断される。
1,920万円
[ 解説 ]
出来高表には、建具工事の外部サッシ取付け(ガラス取付け含む)の工事金額が抜けているので、工事金額を入れる必要がある。
外部サッシ取付け(ガラス取付け含む)の工事金額は、次式で算定できる。
外部サッシ取付け(ガラス取付け含む)の工事金額
= 建具工事の工事金額 − 建具工事の 5月の金額(内部建具取付け)
= 400 – 100 = 300 [ 万円 ]
上記金額を建具工事の 4月の予定及び実績の部分に入れ、各月の総工事金額を算定すると下記表のようになる。各月ごとの累計は表の下のとおりとなり、2月末までのの実績出来高の累計金額は、1,920 [ 万円 ]となる。
2%
[ 解説 ]
2月末までの累計金額の予定と実績の差は、次式で算定される。
2月末までの累計金額の予定と実績の差
= 2040 – 1920 = 120 [ 万円 ]
2月末までの累計金額の予定と実績の差の総工事金額に対する比率は次式で算定される。
2月末までの累計金額の予定と実績の差の総工事金額に対する比率
= 2月末までの累計金額の予定と実績の差 / 総工事金額 × 100
= 120 /6000 × 100 = 2%
67%
[ 解説 ]
表より、4月末までの実績出来高の累計は 4,020万円となる。
4月末までの実績出来高の総工事金額に対する比率は次式で算定される。
4月末までの実績出来高の総工事金額に対する比率
= 4,020/6,000 × 100
= 67%
誤ってる番号 正しい語句
A 工程
[ 解説 ]
建設業法第26条の4(主任技術者及び監理技術者の職務等)
主任技術者及び監理技術者は、工事現場を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければならない。
誤ってる番号 正しい語句
@ 1.5
[ 解説 ]
建築基準法施行令第136条の3
(根切り工事、山留め工事等を行う場合の危害の防止)
1 略
2 略
3 略
4 建築工事等において深さ1.5m以上の根切り工事を行う場合においては、地盤が崩壊するおそれがないとき、及び周辺の状況により危害防止上支障がないときを除き、山留めを設けなければならない。この場合において、山留めの根入れは、周辺の地盤の安定を保持するために相当な深さとしなければならない。
誤ってる番号 正しい語句
A 危険
[ 解説 ]
労働安全衛生法第29条の2(元方事業者の講ずべき措置等)
建設業に属する事業の元方事業者は、土砂等が崩壊するおそれのある場所、機械等が転倒するおそれのある場所その他の厚生労働省令で定める場所において関係請負人の労働者が当該事業の仕事の作業を行うときは、当該関係請負人が講ずべき当該場所に係る危険を防止するための措置が適正に講ぜられるように、技術上の指導その他の必要な措置を講じなければならない。
@ 30
[ 解説 ]
建設省告示第1347号(平12年5月23日)
建築物の基礎の構造方法及び構造計算の基準を定める件
「建築物の基礎をべた基礎とする場合にあっては、立上り部分の高さは地上部分で30cm以上と、立上り部分の厚さは12cm以上と、基礎の底盤の厚さは12cm以上とすること。」
A 内側
[ 解説 ]
合板型枠の締付け金物を過度に締め付けると、型枠全体はせき板を含めて全体的に内側に変形する。結果、躯体寸法が設計寸法よりも小さくなってしまう。このことを防止するために、コンクリート打設前に型枠内法寸法の検尺を行うことが、非常に重要である。また、過度の締付け防止対策として、内端太(縦端太)を締付けボルトに近接させて締め付ける。
B 徐々に
[ 解説 ]
コンクリートの1層の打込み厚さは、締め固めに用いる棒形振動機部分の長さ以下とし、コールドジョイント等の欠陥を防止するため、棒形振動機の挿入の際には先に打ち込んだコンクリートの層に棒形振動機の先端が入るようにし、棒形振動機を引き抜く際にはコンクリートに穴を残さないよう加振しながら徐々に引き抜かなければならない。
C ◯
[ 解説 ]
地震や強風などによる軸組の変形を防ぐために対角線方向に入れる補強材を筋かいという。筋かいは、つり合いよく配置し、ねじれを生じないようにして、建物全体を強固にするために入れる。
D 3面
[ 解説 ]
目地に変位がないか極めて少ないノンワーキングジョイントには、3面接着を適用する。目地に変位が発生するワーキングジョイントには、2面接着を適用する。
E 200
[ 解説 ]
アスファルトルーフィングの張付けは、野地面上の軒先と平行に敷き込むものとし、上下(流れ方向)は100mm以上、左右(長手方向)は200mm以上重ね合わせる。(住宅金融支援機構木造住宅工事仕様書6屋根工事)
流れ方向は100mm以上重ね合わせる必要があり、設問文の200mm以上は条件を満たしている。
(建築工事監理指針より)
F 上向き
[ 解説 ]
スプレーガンによる吹付けは、スプレーガンのノズルを下地面に対してやや上向きにし、一定距離を保ちながら縦横2方向に吹き付ける。
G しみ
[ 解説 ]
壁紙の表面についた接着剤や手垢等は、放置しておくとしみの原因になる。
@ 100
A 埋込み
[ 解説 ]
セメントミルク工法におけるアースオーガーヘッド径は、杭径 + 100mm程度とする。(公共建築工事標準仕様書)この施工法は、既製コンクリート杭の埋込み工法に分類される。
(建築工事監理指針より)
B ◯
C 共回り
[ 解説 ]
接合部の材厚の差等により1mmを超える肌すきがある場合は、フィラープレートを入れる。(公共建築工事標準仕様書)
ナットの回転とともにボルトや座金が一緒に回転する現象を共回りという。軸回りとは、ボルトだけが回転する現象をいう。共回りや軸回り等が生じた場合は、高力ボルトのセットを新しいものに取り替える。
(建築工事監理指針より マーキング)
D 60
E 15
[ 解説 ]
コンクリート工事において、棒形振動機の挿入間隔は60cm以下とする。(公共建築工事標準仕様書)
棒形振動機の1箇所当たりの加振時間は、一般的に 5〜15秒程度とする。
F 防音シート
G ◯
[ 解説 ]
コンクリート片の飛散防止とともに騒音防止のためには、防音シートを足場外面に隙間なく取り付ける。
階上作業による解体では、外壁を残しながら中央部を先行して解体する。外壁の転倒工法等を用いる場合は、同時に解体する部分の一体性を確保するとともに、過度な力を加えずに内側に安全に転倒させる。
@ 300
A ◯
[ 解説 ]
コンクリートの打継ぎ箇所等で防水上不具合のある下地は、幅50mm程度の絶縁用テープを張り付け、その上に幅 300mm以上のストレッチルーフィングを増張りする。(公共建築工事標準仕様書)
(建築工事監理指針)
B 600
C 水上
[ 解説 ]
重ね形の折板は各山ごとにタイトフレームに固定し、流れ方向の重ね部の緊結のボルト間隔は600mm程度とする。(公共建築工事標準仕様書)
折板葺の棟包みの水上側に、雨水を止めるための止水面戸を設ける。
D 900
E 突付け
[ 解説 ]
ランナーは、端部を押さえ、間隔900mm程度に打込みピン等で、床、梁下、スラブ下などに固定する。(公共建築工事標準仕様書)
ランナーの継手は突付け継ぎとし、端部より約50mm内側に固定する。
F 雄ざね
G ◯
[ 解説 ]
フローリングボードを釘打ちで張り込む場合、雄ざねの付け根から隠し釘留めとする。
下張り用合板の留付け間隔は、継手部は150mm程度、中間部は200mm程度とする。(公共建築工事標準仕様書)