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2級建築施工管理技士試験
年別 一次(学科)解答解説
─────────────
令和 5年(後期)一次
令和 5年(前期)一次
令和4年(後期)一次
令和4年(前期)一次
令和3年(後期)一次
令和3年(前期)一次
令和2年(後期)学科
令和元年(後期)学科
令和元年(前期)学科
平成30年(後期)学科
平成30年(前期)学科
平成29年(後期)学科
平成29年(前期)学科
2級建築施工管理技士試験
項目別 一次(学科) 解答解説
─────────────
建 築 学環境工学
建築構造
構造力学
建築材料

 共通問題
施  工
躯体工事
 仮設工事
 土工事
 地業工事
 鉄筋工事
 型枠工事
 コンクリートの調合
 鉄骨工事
 木造軸組構法
 解体工事
仕上工事
 コンクリートブロック工事等
 防水工事
 石工事
 タイル工事
 屋根及びとい工事
 金属工事
 左官工事
 建具工事
 塗装工事
 内装工事
 仕上改修工事

施工管理
施工計画
 事前調査
 仮設計画
 材料の保管
 申請及び届出等
工程管理
 工程計画
 バーチャート工程表
 品質管理工程表
品質管理
 用  語
 鉄骨工事
 鉄筋工事
 コンクリート工事
 品質管理に関する記述
 試験及び検査
安全管理
 工事現場の安全管理
 労働安全衛生法

応用能力問題躯体工事
仕上工事

法  規建築基準法
建設業法
労働基準法
労働安全衛生法
廃棄物処理法
建設リサイクル法
消防法
騒音規制法
道路法
2級建築施工管理技士試験
年別 二次(実地) 解答解説
─────────────
令和 5年 二次検定
令和4年 二次検定
令和3年 二次検定
令和2年 実地試験
令和元年 実地試験
平成30年 実地試験
平成29年 実地試験
平成28年 実地試験
平成27年 実地試験
平成26年 実地試験
平成25年 実地試験
2級建築施工管理技士試験
項目別 二次(実地) 解答解説
─────────────
問題1 経験記述
問題2 用語の解説
問題3 工程管理
問題4 法規
問題5-A 建築工事
問題5-B 躯体工事
問題5-C 仕上工事

2級建築施工管理技士試験
過去問題
───────────── 第一次検定(学科)

令和06年 一次検定(前期)
令和05年 一次検定(前期)
令和05年 一次検定(後期)
令和04年 一次検定(前期)
令和04年 一次検定(後期)
令和03年 一次検定(前期)
令和03年 一次検定(後期)
令和02年 学科(前期)(中止)
令和02年 学科(後期)
令和01年 学科(前期)
令和01年 学科(後期)
平成30年 学科(前期)
平成30年 学科(後期)
平成29年 学科(前期)
平成29年 学科(後期)
平成28年 学科
平成27年 学科
─────────────
第二次検定(実地)

令和05年 二次検定
令和04年 二次検定
令和03年 二次検定
令和02年 実地
令和01年 実地
平成30年 実地
平成29年 実地
平成28年 実地
平成27年 実地
(建設業振興基金より)
官庁営繕の技術基準

公共建築工事標準仕様書
(令和4年度版)
建築工事編
電気設備工事編
機械設備工事編

官庁営繕事業における
BIM モデルの作成及び利用に関するガイドライン
建築工事監理指針

1章 各章共通事項序節 監督職員の立場及び業務
01節 共通事項
02節 工事関係図書
03節 工事現場管理
04節 材  料
05節 施  工
06節 工事検査及び技術検査
07節 完成図等

2章 仮設工事01節 共通事項
02節 縄張り,遣方,足場他
03節 仮設物
04節 仮設物撤去等
05節 揚重運搬機械

3章 土工事 01節 一般事項
02節 根切り及び埋戻し
03節 山留め

4章 地業工事 01節 一般事項
02節 試験及び報告書
03節 既製コンクリート杭地業
04節 鋼杭地業
05節 場所打ちコンクリート杭地業
06節 砂利,砂及び
   捨コンクリート地業等

07節 「標仕」以外の工法

5章 鉄筋工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 加工及び組立て
04節 ガス圧接
05節 機械式継手,溶接継手

6章 コンクリート工事 01節 一般事項
02節 種類及び品質
03節 材料及び調合
04節 発注、製造及び運搬
05節 普通コンの品質管理
06節 現場内運搬並びに
   打込み及び締固め

07節 養  生
08節 型  枠
09節 試  験
10節 軽量コンクリート
11節 寒中コンクリート
12節 暑中コンクリート
13節 マスコンクリート
14節 無筋コンクリート
15節 流動化コンクリート
 [ 参考文献 ]

7章 鉄骨工事 01節  一般事項
02節  材  料
03節  工作一般
04節  高力ボルト接合
05節  普通ボルト接合
06節  溶接接合
07節  スタッド,デッキプレート溶接
08節  錆止め塗装
09節  耐火被覆
10節  工事現場施工
11節  軽量形鋼構造
12節  溶融亜鉛めっき工法
13節  鉄骨工事の精度
14節  資  料

8章 コンクリートブロック工事等 01節 一般事項
02節 補強コンクリートブロック造
03節 コンクリートブロック帳壁及び塀
04節 ALCパネル
05節 押出成形セメント板
  一般事項、材料
  外壁パネル工法
  間仕切壁パネル工法
  溝掘り及び開口部の処置
     施工上の留意点

9章 防水工事 01節 一般事項
02節 アスファルト防水
03節 改質As.シート防水
04節 合成高分子系
   ルーフィングシート防水

05節 塗膜防水
06節 ケイ酸質系塗布防水
07節 シーリング

10章 石工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 外壁湿式工法
04節 内壁空積工法
05節 乾式工法
06節 床および階段の石張り
07節 特殊部位の石張り

11章 タイル工事01節 一般事項
02節 セメントモルタルによる
   陶磁器質タイル張り

03節 接着剤による
   陶磁器質タイル張り

04節 陶磁器質タイル
   型枠先付け工法

05節 「標仕」以外の工法

12章 木工事 01節 一般事項
02節 材  料
03節 防腐・防蟻・防虫
04節 RC造等の内部間仕切等
05節 窓、出入り口その他
06節 床板張り
07節 壁及び天井下地
08節 小屋組(標仕以外)
09節 屋根野地,軒回り他
   (標仕以外)

13章 屋根及びとい工事 01節 一般事項
02節 長尺金属板葺
03節 折板葺
04節 粘土瓦葺
05節 と  い

14章 金属工事 01節 一般事項
02節 表面処理
03節 溶接,ろう付けその他
04節 軽量鉄骨天井下地
05節 軽量鉄骨壁下地
06節 金属成形板張り
07節 アルミニウム製笠木
08節 手すり及びタラップ

15章 左官工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り
03節 床コンクリート直均し仕上げ
04節 セルフレベリング材仕上
05節 仕上塗材仕上げ
06節 マスチック塗材仕上げ
07節 せっこうプラスター塗り
08節 ロックウール吹付け

16章 建具工事 01節 一般事項
02節 アルミニウム製建具
03節 樹脂製建具
04節 鋼製建具
05節 鋼製軽量建具
06節 ステンレス製建具
07節 木製建具
08節 建具用金物
09節 自動ドア開閉装置
10節 自閉式上吊り引戸装置
11節 重量シャッター
12節 軽量シャッター
13節 オーバーヘッドドア
14節 ガラス

17章 カーテンウォール工事 01節 共通事項
02節 メタルカーテンウォール
03節 PCカーテンウォール

18章 塗装工事 01節 共通事項
02節 素地ごしらえ
03節 錆止め塗料塗
04節 合成樹脂調合ペイント塗
   (SOP)

05節 クリヤラッカー塗(CL)
06節 アクリル樹脂系
  非水分散形塗料塗(NAD)

07節 耐候性塗料塗(DP)
08節 つや有合成樹脂
  エマルションペイント塗り(EP-G)

09節 合成樹脂エマルションペイント塗
   (EP)

10節 ウレタン樹脂ワニス塗(UC)
11節 オイルステイン塗
12節 木材保護塗料塗(WP)
13節 「標仕」以外の仕様

19章 内装工事 01節 一般事項
02節 モルタル塗り,ビニル床タイル
   及びゴム床タイル張り

03節 カーペット敷き
04節 合成樹脂塗床
05節 フローリング張り
06節 畳敷き
07節 せっこうボード、
   その他ボード、
   及び合板張り

08節 壁紙張り
09節 断熱・防露
10節 内装材料から発生する室内空気汚染物質への対策

20章 ユニットその他工事 01節 共通事項
02節 ユニット工事等
  2 フリーアクセスフロア等
  3 可動間仕切
  4 移動間仕切
  5 トイレブース
  6 手すり
  7 階段滑り止め
  8 床目地棒
  9 黒板,ホワイトボード
 10
 11 表示
 12 タラップ
 13 煙突ライニング
 14 ブラインド
 15 ロールスクリーン
 16 カーテン,カーテンレール
03節 プレキャスト
   コンクリート工事

04節 間知石及び
   コンクリート間知ブロック積み

05節 敷地境界石標

21章 排水工事 01節 共通事項
02節 屋外雨水排水
03節 街きょ,縁石,側溝

22章 舗装工事01節 共通事項
02節 路  床
03節 路  盤
04節 アスファルト舗装
05節 コンクリート舗装
06節 カラー舗装
07節 透水性アスファルト舗装
08節 ブロック系舗装
09節 砂利敷き
10節 補  修
11節 「標仕」以外の舗装
12節 用  語

23章 植栽,屋上緑化工事 01節 共通事項
02節 植栽基盤
03節 植  樹
04節 芝張り,吹付けは種
   及び地被類

05節 屋上緑化

原発・放射能

>放射能について正しく学ぼう
>内部被ばくを考える市民研究会
>国際環境NGO FoE Japan
>代々木市民観測所
>チェルノブイリへのかけはし
>放射線防護の仕方(緊急時編)
>放射線防護の仕方(日常編)
>放射線防護の仕方(食品編)
>セシウム汚染全国マップ
>Sv/Bq換算ツール
>経口時の年齢換算計算ツール
>Fukushima Voice version 2
>Simply Info
>日本原子力産業協会
原子力発電を考える
>グリーンアクション
>サイエンス・メディア・センター
>バンクーバー食品放射能モニタリング
>東京江戸川放射線
>品川区ママ友からの 放射線情報便
>福島30年プロジェクト
>全国の空間線量率
>村田 光平 オフィシャルサイト
>国会事故調査委員会
>福島第一原発カメラ(LIVE)
>全国放射線量測定マップ

2023年03月11日

2級建築施工管理技士 建築学 構造設計に関わること 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 構造設計に関わること 】

( 1 )
部材の応力度及び荷重の算定とそれに用いる係数の組合せとして、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.8)

1. 引張応力度の算定 ──── 断面二次半径

2. 曲げ応力度の算定 ──── 断面係数

3. せん断応力度の算定 ── 断面一次モーメント

4. 座屈荷重の算定 ───── 断面二次モーメント



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
引張応力度(σt)は、
σt = P/A
である。
P:引張力
A:断面積
断面二次半径は、断面二次モーメントを断面積で割った値の平方根をとったもの。

2.◯
曲げ応力度(σ)は、
σ = M/Z
である。
M:曲げモーメント
Z:断面係数
断面係数は、断面二次モーメントより算定される。

3.◯
せん断応力度(τ)を求める式としては 2つある。
平均せん断応力度は、 τ = Q/A であるが、
一般には
τy = QSx/Ixb
である。
Q:せん断力
Sx:y部分におけるX方向の断面一次モーメント
Ix:y部分におけるX方向の断面二次モーメント
b:断面の幅

4.◯
座屈荷重は、ヤング率、断面二次モーメント及び座屈長さから求まる。
P = π2 × E × I /ℓk2
E:ヤング率
I :断面二次モーメント
k2:座屈長さ




( 2 )
建築物の構造設計における荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.8)

1.風圧力は、その地方における過去の台風の記録に基づいて定められた風速に、風力係数を乗じて計算する。


2.地上階における地震力は、算定しようとする階の支える荷重に、その階の地震層せん断力係数を乗じて計算する。


3.床の構造計算をする場合と大梁の構造計算をする場合では、異なる単位床面積当たりの積載荷重を用いることができる。


4.雪下ろしを行う慣習のある地方では、積雪荷重を低減することができる。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
風圧力は、速度圧に風力係数を乗じて計算しなければならない。(建築基準法施行令第87条第1項)

2.◯
建築基準法施行令第88条第1項に「建築物の地上部分の地震力については、当該建築物の各部分の高さに応じ、当該高さの部分が支える部分に作用する全体の地震力として計算するものとし、その数値は、当該部分の固定荷重と積載荷重との和(第86条第2項ただし書きの規定により特定行政庁が指定する多雪区域においては、更に積雪荷重を加えるものとする。)に当該高さにおける地震層せん断力係数を乗じて計算しなければならない。」と規定されている。したがって、地上階における地震力は、算定しようとする階の支える荷重に、その階の地震層せん断力係数を乗じて計算する。

3.◯
建築基準法施行令第85条第1項に「建築物の各部の積載荷重は、当該建築物の実況に応じて計算しなければならない。ただし、次の表に掲げる室の積載荷重については、それぞれ同表の(い)、(ろ)又は(は)の欄に定める数値に床面積を乗じて計算することができる。」と規定されている。(い)は床の構造計算をする場合、(ろ)は大梁、柱又は基礎の構造計算をする場合、(は)は地震力を計算する場合である。したがって、床の構造計算をする場合と大梁の構造計算をする場合では、異なる単位床面積当たりの積載荷重を用いることができる。

4.◯
雪下ろしを行う慣習のある地方においては、その地方における垂直積雪量が1mを超える場合において、積雪荷重は、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして計算することができる。(建築基準法施行令第86条第6項)




( 3 )
建築物の構造設計における荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.8)

1.地震力は、建築物の弾性域における固有周期及び地盤の種類に応じて算定する。


2.バルコニーの積載荷重は、共同住宅の用途に供する建築物より学校の方が大きい。


3.多雪区域における地震力の算定に用いる荷重は、建築物の固定荷重と積載荷重の和に積雪荷重の1/2を加えたものとする。


4.建築物を風の方向に対して有効にさえぎる防風林がある場合は、その方向における速度圧を1/2まで減らすことができる。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
建築基準法施行令第88条第1項により、建築物の地上部分の地震力については、Rt:建築物の振動特性を表すものとして、建築物の弾性域における固有周期及び地盤の種類に応じて国土交通大臣が定める方法により算出した数値を用いて算定する旨、規定されている。

2.◯
建築基準法施行令第85条第1項の規定により、屋上広場又はバルコニーの積載荷重は、学校又は百貨店の用途に供する建築物の方が、その他の用途に供する建築物の規定値よりも大きい。したがって、バルコニーの積載荷重の規定値は、学校の方が共同住宅の用途に供する建築物より大きい。

3.×
建築基準法施行令第88条第1項の規定により、多雪区域における地震力の算定に用いる荷重は、建築物の固定荷重と積載荷重の和に積雪荷重を加えたものとする必要がある。

4.◯
建築基準法施行令第87条第3項の規定により、建築物を風の方向に対して有効にさえぎる防風林がある場合は、その方向における速度圧を1/2まで減らすことができる。




( 4 )
構造材料の力学的性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.8)

1. 一定の大きさの持続荷重によって、時間とともにひずみが増大する現象をクリープという。


2. 物体に外力を加えて変形した後に、外力を除いても、変形が残る性質を弾性という。


3. 弾性係数の一つで、垂直応力度 σ と材軸方向のひずみ度 ε との比( σ/ε )をヤング係数という。


4. 細長い材の材軸方向に圧縮力が生じているとき、その力がある限界を超えると、その材が安定を失って曲がる現象を座屈という。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
クリープとは、物体に一定の大きさの荷重が継続して作用することにより、時間とともに物体のひずみが増大する現象をいう。

2.×
物体に外力を加えて変形した後に、外力を除いても変形が残る性質はを塑性という。弾性とは、物体に外力と加えて変形した後、外力を除くと、元の形に戻って変形が残らない性質をいう。

3.◯
ヤング係数とは、弾性係数の一つで、垂直応力度σと材軸方向のひずみ度εとの比(σ/ε)をいう。ヤング係数の大きな物体は剛性が高い性質を有している。

ひずみ度と応力度の関係の比例定数がヤング係数
  σ = E・ε

2K_R01_No.08_ひずみ度とヤング係数.jpg

 応力度 σ = N/A
 ひずみ度 ε = Δℓ/ℓ
 応力度とひずみ度の関係式
  σ = E・ε
  E:ヤング係数
 この式に上式に代入して
 N/A = E・Δℓ/ℓ
 ∴ Δℓ = N・ℓ/ AE

4.◯
座屈とは、細長い材の材軸方向に圧縮力が生じているとき、その力がある限界を超えると、その材が安定を失って曲がる現象をいう。

2K_R01_No.08_座屈.jpg




( 5 )
建築物の構造設計における荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.8)

1.固定荷重は、建築物各部自体の体積にその部分の材料の単位体積質量及び重力加速度を乗じて計算する。


2.積雪荷重は、雪下ろしを行う慣習のある地方では、低減することができる。


3.地震力は、建築物の固定荷重又は積載荷重を減ずると小さくなる。


4.風圧力は、地震力と同時に作用するものとして計算する。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
建築物の各部の固定荷重を当該建築物の実況に応じて計算する場合は、建築物各部の体積にその部分の材料の単位体積質量と重力加速度を乗じて算定する

2.◯
雪下ろしを行う慣習のある地方においては、その地方における垂直積雪量が1mを超える場合において、積雪荷重は、雪下ろしの実況に応じて垂直積雪量を1mまで減らして計算することができる。(建築基準法施行令第86条第6項)

3.◯
建築物の地上部分の地震力は、当該部分の固定荷重と積載荷重との和に当該高さにおける地震層せん断力係数を乗じて計算しなければならないため、固定荷重又は積載荷重が小さくなると地震力も小さくなる。(建築基準法施行令第88条第1項)

4.×
短期に生ずる力の応力の組み合わせにおいて、風圧力と地震力、多雪区域を除いた積雪荷重は同時に作用しないものとして、積雪時、暴風時、地震時それぞれを計算する。(建築基準法施行令第82条第1項第二号)




( 6 )
建築物の構造設計における荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.8)

1.床の構造計算をする場合と大梁の構造計算をする場合では、異なる単位床面積当たりの積載荷重を用いることができる。


2.屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合、その影響を考慮して積雪荷重を計算する。


3.風圧力は、その地方における過去の台風の記録に基づいて定められた風速に、風力係数のみを乗じて計算する。


4.地上階における地震力は、算定しようとする階の支える荷重に、その階の地震層せん断力係数を乗じて計算する。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
建築基準法施行令第85条第1項に「建築物の各部の積載荷重は、当該建築物の実況に応じて計算しなければならない。ただし、次の表に掲げる室の積載荷重については、それぞれ同表の(い)、(ろ)又は(は)の欄に定める数値に床面積を乗じて計算することができる。」と規定されている。(い)は床の構造計算をする場合、(ろ)は大梁、柱又は基礎の構造計算をする場合、(は)は地震力を計算する場合である。したがって、床の構造計算をする場合と大梁の構造計算をする場合では、異なる単位床面積当たりの積載荷重を用いることができる。

2.◯
積雪荷重は、屋根面における積雪量が不均等となるおそれのある場合には、その影響を考慮して計算する必要がある

3.×
建築基準法施行令第87条第1項に「風圧力は、速度圧に風力係数を乗じて計算しなければならない。」と規定されている。

4.◯
建築基準法施行令第88条第1項に「建築物の地上部分の地震力については、当該建築物の各部分の高さに応じ、当該高さの部分が支える部分に作用する全体の地震力として計算するものとし、その数値は、当該部分の固定荷重と積載荷重との和(第86条第2項ただし書きの規定により特定行政庁が指定する多雪区域においては、更に積雪荷重を加えるものとする。)に当該高さにおける地震層せん断力係数を乗じて計算しなければならない。」と規定されている。したがって、地上階における地震力は、算定しようとする階の支える荷重に、その階の地震層せん断力係数を乗じて計算する。






2023年03月10日

2級建築施工管理技士 建築学 地盤及び基礎の構造 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 地盤及び基礎の構造 】

( 1 )
基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.7)

1.べた基礎は、地盤が軟弱で、独立基礎の底面が著しく広くなる場合に用いられる。


2.杭基礎は、一般に直接基礎で建築物自体の荷重を支えられない場合に用いられる。


3.同一建築物に杭基礎と直接基礎等、異種の基礎を併用することは、なるべく避ける。


4.直接基礎の底面は、冬季の地下凍結深度より浅くする。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
べた基礎とは、直接基礎の一種で、底板のコンクリート一面と基礎の立上がりとが一体になっている基礎のことをいう。特徴として、地盤が軟弱で、独立基礎の底面が著しく広くなる場合に用いられる

2.◯
杭基礎は、一般的に地盤が軟弱で支持層が深い位置にあり、直接基礎では建物を十分支持できない場合に用いられる

3.◯
基礎は、直接地盤に支持させる直接基礎と杭に支持させる杭基礎に大別される。同一建築物に杭基礎と直接基礎など、異なる種類の基礎を併用しないようにする。

4.×
地下凍結深度とは、温水が氷点下になる地表からの深さをいう。直接基礎の底面は、冬季の地下凍結深度より深くする。




( 2 )
杭基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.7)

1.場所打ちコンクリート杭工法には、アースオーガーを使用するプレボーリング拡大根固め工法がある。


2.SC杭(外殻鋼管付きコンクリート杭)は、一般に継杭の上杭として、PHC杭(遠心力高強度プレストレストコンクリート杭)と組み合わせて用いられる。


3.鋼杭は、地中での腐食への対処法として、塗装やライニングを行う方法、肉厚を厚くする方法等が用いられる。


4.既製杭工法には、鋼管の先端を加工した鋼管杭本体を回転させて地盤に埋設させる回転貫入工法がある。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
アースオーガーを使用するプレボーリング拡大根固め工法は、現場でコンクリートを打設する場所打ちコンクリート杭工法ではなく、既製コンクリート杭を挿入する既製杭工法である。

2.◯
SC杭(外殻鋼管付きコンクリート杭)は、一般に、杭を継いで用いる継杭の上部の杭、上杭としてPHC杭(遠心力高強度プレストレストコンクリート杭)と組み合わせて用いられる

3.◯
鋼杭の地中での腐食防止方法には、塗装やライニング(被覆)を行う方法や、腐食による減肉を見込んで鋼杭の肉厚を厚くする方法等がある。

4.◯
既製杭工法の回転貫入工法は、鋼管の先端を翼状に加工し、鋼管杭を回転させて地盤に鋼管杭を貫入、埋設させる工法である。




( 3 )
基礎杭に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.7)

1.既製コンクリート杭の埋込み工法のひとつで、杭の中空部を掘削しながら杭を圧入する中掘工法は、比較的杭径の大きなものの施工に適している。


2.拡径断面を有する遠心力高強度プレストレストコンクリート杭(ST杭)は、拡径部を杭の先端に使用する場合、大きな支持力を得ることができる。


3.摩擦杭は、硬い地層に杭先端を貫入させ、主にその杭の先端抵抗力で建物を支持する。


4.場所打ちコンクリート杭は、地盤を削孔し、その中に鉄筋かごを挿入した後、コンクリートを打ち込んで造る。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
中掘工法は、先端が開放されている杭の中空部にオーガーを挿入し、地盤の掘削を行い、杭を圧入する工法である。比較的杭径の大きなものの施工に適している

2.◯
プレストレストコンクリート杭(ST杭)は、杭の先端支持力をより大きく確保するために、先端部を太くした既製コンクリート杭で、大きな支持力を得ることが可能である。

3.×
杭の種類には、支持杭と摩擦杭がある。
支持杭は、軟弱地盤を貫いて硬い層まで到達させ、主としてその先端抵抗力で支持させる。摩擦杭は、大部分を杭周面の摩擦力によって支持させる。

4.◯
場所打ちコンクリート杭は、あらかじめ地盤中に削孔した抗内に、鉄筋かごを挿入した後、コンクリートを打設することにより、現場において造成する杭である。




( 4 )
地盤及び基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.7)

1.直接基礎は、基礎スラブの形式によって、フーチング基礎とべた基礎に大別される。


2.水を多く含んだ粘性土地盤では、圧密が生じやすい。


3.沖積層は、洪積層に比べ建築物の支持地盤として適している。


4.複合フーチング基礎は、隣接する柱間隔が狭い場合などに用いられる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
基礎は、直接地盤に支持させる直接基礎と、杭に支持させる杭基礎に大別される。直接基礎は、基礎スラブの形式によって、フーチング基礎べた基礎に大別される。

2.◯
圧密とは、地盤の上に荷重がかかることによって、水がしぼり出されて体積が収縮する現象をいう。水を多く含んだ粘性土地盤では、圧密が生じやすい

3.×
洪積層は、沖積層に比べて地盤が安定しており、軟弱地盤の傾向のある沖積層に比べて、建築物の支持地盤として適している

4.◯
複合フーチング基礎とは、2本以上の柱をまとめて一つのフーチングで支える形式の基礎をいう。複合フーチング基礎は、隣接する柱間隔が狭い場合などに用いられる。




( 5 )
基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.7)

1.独立フーチング基礎は、一般に基礎梁で連結する。


2.同一建築物に杭基礎と直接基礎など異種の基礎を併用することは、なるべく避ける。


3.直接基礎の鉛直支持力は、基礎スラブの根入れ深さが大きくなるほど大きくなる。


4.直接基礎の底面は、冬季の地下凍結深度より浅くする。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
独立フーチング基礎は、基礎梁で連結して用いられるのが、一般的である。

2K_R01K_No.07_独立フーチング.jpg

2.◯
基礎は、直接地盤に支持させる直接基礎と杭に支持させる杭基礎がある。同一建築物に杭基礎と直接基礎など、異なる種類の基礎を併用しないようにする。

3.◯
基礎スラブとは、基礎の底板をいう。根入れとは、地中に埋めることをいう。基礎スラブの根入れ深さを大きくすると、直接基礎の鉛直支持力は大きくなる。

4.×
地下凍結深度とは、冬季に温度が氷点下になる地点からの深さをいう。直接基礎の底面は、冬季の地下凍結深度より深くする。




( 6 )
杭基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.7)

1.アースドリル工法は、オールケーシング工法やリバース工法に比べ、狭い敷地でも作業性がよい。


2.既製コンクリート杭のセメントミルク工法は、伏流水がある地盤に適している。


3.鋼杭は、地中での腐食への対処法として、塗装、ライニングを行う方法や肉厚を厚くする方法などがある。


4.既製杭の工法には、打込み工法、埋込み工法、回転貫入工法などがある。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
.アースドリル工法は、敷地境界から杭芯までの施工に必要な距離を比較的小さく設定することができ、オールケーシング工法やリバース工法に比べ、狭い敷地でも作業性がよい。

2.×
既製コンクリート杭のセメントミルク工法は、孔壁の崩壊を杭周固定液で保護するので、伏流水がある地盤には適していない。

3.◯
鋼杭の地中での腐食への対処法には、塗装やライニング(被覆)を行う方法や、腐食による減肉を見込んで鋼杭の肉厚を厚くする方法などがある。

4.◯
既製杭の工法には、打込み工法と埋込み工法があり、埋込工法にプレボーリング工法、中掘り工法、回転工法などがある。




( 7 )
地盤及び基礎構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.7)

1. 直接基礎は、基礎スラブの形式によって、フーチング基礎とべた基礎に大別される。


2. 水を多く含んだ粘性土地盤では、圧密が生じにくい。


3. 洪積層は、沖積層に比べ建築物の支持地盤として適している。


4. 複合フーチング基礎は、隣接する柱間隔が狭い場合などに用いられる。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
基礎は、直接地盤に支持させる直接基礎と、杭に支持させる杭基礎に大別される。直接基礎は、基礎スラブの形式によって、フーチング基礎べた基礎に大別される。

2.×
圧密とは、地盤の上に荷重がかかることによって、水がしぼり出されて体積が収縮する現象をいう。水を多く含んだ粘性土地盤では、圧密が生じやすい

3.◯
洪積層は、沖積層に比べて地盤が安定しており、軟弱地盤の傾向のある沖積層に比べて、建築物の支持地盤として適している

4.◯
複合フーチング基礎とは、2本以上の柱をまとめて一つのフーチングで支える形式の基礎をいう。複合フーチング基礎は、隣接する柱間隔が狭い場合などに用いられる。




( 8 )
基礎杭に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.7)

1. 鋼管杭は、既製コンクリート杭に比べて破損しにくく、運搬や仮置きに際して、取扱いが容易である。


2. SC 杭は、外殻鋼管付きのコンクリート杭で、じん性に富み、大きな水平力が作用する杭に適している。


3. ST 杭は、先端部を軸径より太径にした遠心力高強度プレストレストコンクリート杭で、大きな支持力を得ることができる。


4. 場所打ちコンクリート杭では、地盤の種類によらず、周面摩擦力を杭の支持力に見込むことができない。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
鋼管杭は、既製コンクリート杭に比べて、破損しにくいので運搬や仮置きに際して取扱いが容易である。

2.◯
SC 杭は、外殻鋼管の付いた既製コンクリート杭で、外殻鋼管によりじん性に富み、水平方向に大きな力が作用する場所の杭に適している。

3.◯
ST 杭は、杭の先端支持力をより大きく確保するために、先端部を軸径より太径にした既製コンクリート杭で、大きな支持力を得ることが可能である。

4.×
国土交通省告示第1113号「地盤の許容応力度及び基礎ぐいの許容支持力を求めるための地盤調査の方法並びにそこ結果に基づき地盤の許容応力度及び基礎ぐいの許容支持力を定める方法等を定める件」に次のように規定されている。
「第5 基礎ぐいの許容支持力を定める方法は、基礎ぐいの種類に応じて、次の各号に定めるところによるものとする。

二 摩擦ぐいの許容支持力は、打込みぐい、セメントミルク工法による埋込みぐい又はアースドリル工法等による場所打ちぐいの場合にあっては、次の表の (1)項又は(2)項の式(基礎ぐいの周囲の地盤に軟弱な粘土質地盤、軟弱な粘土質地盤の上部にある砂質地盤又は地震時に液状化するおそれのある地盤が含まれる場合にあっては(2)項の式)、その他の基礎ぐいの場合にあっては、次の表の(1)項の式(基礎ぐいの周囲の地盤に軟弱な粘土質地盤、軟弱な粘土質地盤の上部にある砂質地盤又は地震時に液状化するおそれのある地盤が含まれない場合に限る。)によりそれぞれ計算した基礎ぐいとその周囲の地盤との摩擦力又はくい体の許容耐力のうちいずれか小さい数値とすること。」

したがって、アースドリル工法等による場所打ちコンクリート杭では、地盤の種類によらず、周面摩擦力(基礎杭とその周囲の地盤との摩擦力)を杭の支持力に見込むことができる。ただし、くい体の許容耐力より小さい数値としなければならない。






2023年03月09日

2級建築施工管理技士 建築学 木造在来軸組構法 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 木造在来軸組構法 】

@木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.4)

1.構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150以下とする。


2.引張力を負担する木材の筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上とする。


3.筋かいを入れた構造耐力上必要な軸組の長さは、各階の床面積が同じ場合、2階の方が1階より大きな値となる。


4.3階建ての1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
構造耐力上主要な部分である有効細長比は、150以下とする。

2.◯
引張力を負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上の木材又は径9mm以上の鉄筋を使用したものとしなければならない。(建築基準法施行令第45条第1項)

3.×
筋かいを入れた構造耐力上必要な軸組の長さは、各階の床面積が同じ場合、1階の方が2階より大きな値となる。(建築基準法施行令第46条第4項第2号)

4.◯
地階を除く階数が2を超える建築物の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。(建築基準法施行令第43条第2項)




A木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.4)

1. 筋かいをたすき掛けにするため、やむを得ず筋かいを欠き込む場合は、必要な補強を行う。


2. 構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、かすがい打、込み栓打等によりその部分の存在応力を伝えるように緊結する。


3. 筋かいの端部は、柱と梁その他の横架材との仕口に近付けず、くぎ等の金物で緊結する。


4. 階数が2以上の建築物における隅柱又はこれに準ずる柱は、原則として通し柱とする。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
建築基準法施行令第45条第4項に「筋かいには、欠込みをしてはならない。ただし、筋かいをたすき掛けにするためにやむを得ない場合において、必要な補強を行なったときは、この限りでない。」と規定されている。

2.◯
建築基準法施行令第47条第1項に「構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、かすがい打、込み栓打その他の国土交通大臣が定める構造方法によりその部分の存在応力を伝えるように緊結しなければならない。」と規定されている。

3.×
建築基準法施行令第45条第3項に「筋かいは、その端部を、柱とはりその他の横架材との仕口に接近して、ボルト、かすがい、くぎその他の金物で緊結しなければならない。」と規定されている。

4.◯
建築基準法施行令第43条第5項に「階数が二以上の建築物におけるすみ柱又はこれに準ずる柱は、通し柱としなければならない。ただし、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合においては、この限りでない。」と規定されている。




B木造在来軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.4)

1. 構造耐力上必要な軸組の長さの算定において、9 cm角の木材の筋かいを片側のみ入れた軸組の軸組長さに乗ずる倍率は3とする。


2. 構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150 以下とする。


3. 3階建の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径 13.5 cm 以上とする。


4. 圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ 1.5 cm 以上で幅9 cm 以上とする。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
構造耐力上主要な部分である有効細長比は、150以下とする。

2.◯
構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、150 以下とする。

3.◯
地階を除く階数が2を超える建築物の1階の構造耐力上主要な部分である柱の断面は、原則として、小径13.5cm以上とする。(建築基準法施行令第43条第2項)

4.×
圧縮力を負担する木材の筋かいは、厚さ3cm 以上で幅9 cm 以上としなければならない。(建築基準法施行令第45条2項)






2023年03月08日

2級建築施工管理技士 建築学 鉄骨構造 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 鉄骨構造 】

( 1 )
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.5)

1.圧縮材は、細長比が小さいものほど座屈しやすい。


2.軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、通常の形鋼に比べ、部材にねじれや局部座屈が生じやすい。


3.鉄骨構造の柱は、鉄筋コンクリート構造の柱に比べ、小さな断面で大きな荷重に耐えることができる。


4.大空間を必要とする建築物に用いる長大な梁は、軽量化を図るためにトラス梁とすることが多い。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
細長比とは、部材の細長さを示すもので、細長いものほど細長比が大きい。したがって、圧縮材は、細長比が大きいものほど、細長くなり、座屈しやすい

2.◯
軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、通常の形鋼に比べて、厚みが小さく軽量に製造されており、強度が低いので、部材にねじれや局部座屈が生じやすい

3.◯
鉄骨構造の骨組の部材は、鉄筋コンクリート構造の部材に比べて、部材の断面積当たりの強度が高く小さな断面の部材で大きな荷重に耐えることが可能である。

4.◯
トラス構造とは、三角形を組み合わせた構成の構造形式で、比較的細い部材で、大きな空間をつくることができるという特徴がある。




( 2 )
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.6)

1.フィラープレートは、厚さの異なる板をボルト接合する際に、板厚の差による隙間を少なくするために設ける部材である。


2.添え板(スプライスプレート)は、梁のウェブの座屈防止のために設ける補強材である。


3.柱の形式には、形鋼等の単一材を用いた柱のほか、溶接組立箱形断面柱等の組立柱がある。


4.合成梁に用いる頭付きスタッドは、鉄骨梁と鉄筋コンクリート床スラブが一体となるように設ける部材である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
フィラープレートとは、厚さの異なる板をボルト接合する際に、板厚の差による隙間を少なくするために挿入する板状の部材をいう。

2.×
添え板(スプライスプレート)は、柱や梁の高力ボルト接合に用いられる部材である。梁のウェブの座屈防止のために設ける補強材は、スチフナーである。
R04Z_06_スチフナー.jpg

3.◯
鉄骨構造の柱の形式には、H形鋼等の形鋼の単一材を用いた柱のほか、溶接組立箱形断面柱等の組立柱がある。

4.◯
頭付きスタッドとは、鉄骨と鉄筋コンクリートで構成される合成梁において、鉄骨に対するコンクリートの付着性をよくするために設けられる部材である。

R04Z_06_頭付きスタッド溶接.jpg




( 3 )
鉄骨構造の一般的な特徴に関する記述として、鉄筋コンクリート構造と比べた場合、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.5)

1.骨組の部材は、工場で加工し、現場で組み立てるため、工期を短縮しやすい。


2.骨組の部材は、強度が高いため、小さな断面の部材で大きな荷重に耐えることができる。


3.構造体は、剛性が大きく、振動障害が生じにくい。


4.同じ容積の建築物では、構造体の軽量化が図れる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
鉄骨構造の骨組の部材は、工場で加工し、現場で組み立てるので、現場での加工が不要なため、工期を短縮しやすい

2.◯
鉄骨構造の骨組の部材は、鉄筋コンクリート構造の部材に比べて、部材の断面積当たりの強度が高く、小さな断面の部材で大きな荷重に耐えることが可能である。

3.×
鉄骨構造の構造体は、鉄筋コンクリート構造の構造体に比べて、剛性が小さく、振動障害が発生しやすい

4.◯
鉄骨構造の構造体は、鉄筋コンクリート構造に比べて、小さな断面の部材で大きな荷重に耐えることが可能なので、同じ容積の建築物では構造体の軽量化が可能である。




( 4 )
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.6)

1.ガセットプレートは、節点に集まる部材相互の接合のために設ける部材である。


2.添え板(スプライスプレート)は、梁のウェブの座屈防止のために設ける補強材である。


3.ダイアフラムは、柱と梁の接合部に設ける補強材である。


4.合成梁に用いる頭付きスタッドは、鉄骨梁と鉄筋コンクリート床スラブが一体となるように設ける部材である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
ガセットプレートは、節点おける部材相互の接合に用いられる部材である。

2K_R02_No.06_ガセットプレート.jpg

2.×
添え板(スプライスプレート)は、柱や梁の継手の接合に用いられる部材である。梁のウェブの座屈防止のために設ける補強材は、スチフナーである。

2K_R02_No.06_スチフナー.jpg

3.◯
ダイアフラムは、柱と梁の接合部に設ける補強材である。

2K_R02_No.06_内ダイアフラム.jpg

4.◯
頭付きスタッドとは、鉄骨と鉄筋コンクリート構成される合成梁において、鉄骨に対するコンクリートの付着性をよくするために設けられる部材である。

2K_R02_No.06_頭付きスタッド.jpg




( 5 )
鉄骨構造の一般的な特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.5)

1.トラス構造は、比較的細い部材による三角形を組み合わせて構成し、大きな空間をつくることができる。


2.H形鋼の大梁に架けられる小梁には、大梁の横座屈を拘束する働きがある。


3.柱脚の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式がある。


4.鋼材は不燃材料であるため、骨組は十分な耐火性能を有する。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
トラス構造は、三角形を組み合わせた構成の構造形式で、比較的細い部材で大きな空間をつくることができるという特徴を有している。

2.◯
小梁は、大梁の座屈防止のため、また、スラブの荷重を分散して受けるために用いられる。

3.◯
柱脚の形式には、コンクリートに埋め込まない「露出形式」、根巻きコンクリートを建て込む「根巻き形式」、基礎コンクリートに埋め込む「埋込み形式」がある。

4.×
鋼材は不燃材料ではあるが、高温になると強度が低下し、骨組は十分な耐火性能を有していない。したがって、必要な耐火時間に応じた耐火被覆をする必要がある




( 6 )
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.6)

1.ダイアフラムは、梁から柱へ応力を伝達するため、仕口部に設ける。


2.エンドタブは、溶接時に溶接線の始終端に取り付けられる。


3.丸鋼を用いる筋かいは、主に引張力に働く。


4.スチフナーは、ボルト接合の継手を構成するために、母材に添える。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
ダイアフラムとは、鉄骨構造の梁から柱へ応力を伝達するため、仕口部(部材の接合部分)に設ける補強材である。

2.◯
エンドタブとは、溶接時に溶接線の始端部、終端部に取り付けられる補助部材をいう。

3.◯
筋かいとは、柱と梁により構成される方形の構面に対角線状に入れる補強材のことをいう。鋼材は引張力に対抗する部材であり、丸鋼を用いる筋かいは、主に引張力に働く部材である。

4.×
設問は、スプライスプレートの説明である。スチフナーは、梁のウェブの座屈防止のために設けられる補強材のことである。




( 7 )
鉄骨構造の接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.6)

1.高力ボルト接合の摩擦面には、ショットブラスト処理などによる一定の値以上のすべり係数が必要である。


2.隅肉溶接は、母材の端部を切り欠いて開先をとり、そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくるものである。


3.応力を伝達させる主な溶接継目の形式は、完全溶込み溶接、部分溶込み溶接、隅肉溶接である。


4.溶接と高力ボルトを併用する継手で、高力ボルトを先に締め付ける場合は両方の許容耐力を加算してよい。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
すべり係数とは、摩擦接合面のすべりにくさを表す値で、値が大きいほどすべりにくいことを表す。高力ボルト接合は、接合面の摩擦力により圧力を伝達するので、ショットブラスト処理などによる一定の値以上のすべり係数が必要である。ショットブラスト処理とは、研磨剤の噴射により部材の表面をザラザラに加工する処置方法である。

2.×
母材の端部を切り欠いて開先をとり、そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくる溶接は、突合せ溶接である。隅肉溶接とは、部材の入隅部に溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくる溶接をいう。

3.◯
鉄骨構造の接合における応力を伝達させる主な溶接継目の形式には、完全溶込み溶接、部分溶込み溶接、隅肉溶接がある。

4.◯
溶接と高力ボルトを併用する継手で、高力ボルトを先に締め付ける場合は両方の許容耐力を加算することができる




( 8 )
鉄骨構造の接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.6)

1. 完全溶込み溶接とは、溶接部の強度が母材と同等以上になるように全断面を完全に溶け込ませる溶接である。


2. 隅肉溶接とは、母材の隅部分を溶接する方法で、重ね継手には用いない。


3. 一定規模以下の建築物の構造耐力上主要な部分の接合を普通ボルト接合とする場合には、ボルトが緩まないようにナットを溶接したり二重にするなどの戻り止めの措置を講じる。


4. 支圧接合とは、ボルト軸部のせん断力と部材の支圧によって応力を伝える接合方法である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
完全溶込み溶接とは、溶接部の強度が母材と同等以上になるよう、全断面を完全に溶け込ませる溶接をいい、突合せ継手などの溶接に用いられる。

2K_R01_No.06_完全溶込み溶接.jpg

2.×
隅肉溶接とは、母材の隅部分を溶接する方法で、重ね継手T継手などの溶接に用いられる。

2K_R01_No.06_すみ肉溶接.jpg

3.◯
建築基準法施行令第67条1項に次のように規定されている。「構造耐力上主要な部分である鋼材の接合は、接合される鋼材が炭素鋼であるときは高力ボルト接合、溶接接合若しくはリベット接合(構造耐力上主要な部分である継手又は仕口に係るリベット接合にあっては、添板リベット接合)又はこれらと同等以上の効力を有するものとして国土交通大臣の認定を受けた接合方法に、接合される鋼材がステンレス鋼であるときは高力ボルト接合若しくは溶接接合又はこれらと同等以上の効力を有するものとして国土交通大臣の認定を受けた接合方法に、それぞれよさなければならない。ただし、軒の高さが9m以下で、かつ、張り間が13m以下の建築物(延べ面積が3,000m2が超えるものを除く。)にあっては、ボルトが緩まないように次の各号のいずれかに該当する措置を講じたボルト接合によることができる。

一 当該ボルトをコンクリートで埋め込むこと。

二 当該ボルトに使用するナットの部分を溶接すること。

三 当該ボルトにナットを二重に使用すること。

四 前三号に掲げるもののほか、これらと同等以上の効力を有する戻り止めをすること。」

したがって、一定規模以下の建築物の構造耐力上主要な部分の接合を普通ボルト接合とする場合には、ボルトが緩まないようにナットを溶接したり、二重にするなどの戻り止めの措置を講じる必要がある。

4.◯
支圧接合とは、ボルト軸部のせん断力と部材の支圧によって、応力を伝える、ボルトによる鉄骨の接合方法をいう。




( 9 )
鉄骨構造の一般的な特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.5)

1.軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、通常の形鋼に比べて、部材にねじれや局部座屈が生じやすい。


2.鉄筋コンクリート構造に比べ、鉄骨構造の方が架構の変形能力が高い。


3.鋼材は不燃材料であるため、骨組は十分な耐火性能を有する。


4.鉄筋コンクリート構造に比べ、鉄骨構造の方が大スパンの建築物を構築できる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
軽量鉄骨構造に用いる軽量形鋼は、通常の形鋼に比べて、厚みが小さく軽量に製造されており強度が低いので、部材にねじれや局部座屈が生じやすい

2.◯
鉄骨構造は、鉄筋コンクリート構造に比べ、架構の変形能力が高い

3.×
鋼材は不燃材料ではあるが、高温になると強度が低下し、骨組は十分な耐火性能を有しているとはいえない。したがって、断熱性のある材料で耐火被覆する必要がある

4.◯
鉄骨構造は、鉄筋コンクリート構造に比べ、柱間隔(スパン)の大きな大スパンの建築物を構築することが可能である。




( 10 )
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.6)

1.丸鋼を用いる筋かいは、主に引張力に働く部材である。


2.スチフナーは、節点に集まる部材相互の接合に用いられる鋼板である。


3.エンドタブは、溶接時に溶接線の始終端に取り付けられる補助部材である。


4.裏当て金は、完全溶込み溶接を片面から行うために、溶接線に沿って開先ルート部の裏側に取り付けられる鋼板である。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
筋かいとは、柱と梁により構成される方形の構面に斜めに入れる補強材のことをいう。鋼材は引張力に対抗する部材で、丸鋼を用いる筋かいは、主に引張力に働く部材である。

2.×
節点に集まる部材相互の接合に用いられる鋼板はガセットプレートである。スチフナーとは、H形鋼の座屈防止のために用いられる鋼板をいう。

2K_R01K_No.06_ガセットプレート.jpg

2K_R01K_No.06_スチフナー.jpg

3.◯
エンドタブとは、溶接時に溶接線の始端部、終端部に取り付けられる補助部材をいう。

4.◯
裏当て金とは、完全溶込み溶接を片面から行うために、溶接線に沿って開先ルート部の裏側に取り付けられる鋼板をいう。なお、開先とは溶接しやすくするために部材に施す切り欠きをいい、ルート部とは開先の基部をいう。

2K_R01K_No.06_エンドタブと裏当て金.jpg




( 11 )
鉄骨構造の一般的な特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.5)

1.圧縮材は、細長比が小さいものほど座屈しやすい。


2.柱脚の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式がある。


3.鉄筋コンクリ−ト構造に比べ、同じ容積の建築物では、構造体の軽量化が図れる。


4.トラス構造は、比較的細い部材で三角形を構成し、大きな空間をつくることができる構造である。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
座屈とは、細長い材の材軸方向に圧縮力が生じているとき、その力がある限界を超えると、その材が安定を失って曲がる現象をいう。また、細長比(λ)は次式で与えられる。

細長比(λ)= 座屈長さ(ℓk)/ 断面二次半径( i )

座屈長さが大きくなるほど、また、断面二次半径が小さくなるほど、細長比が大きくなる。すなわち、細長い圧縮材となり、細長比が大きいほど、座屈しやすい。

2.◯
鉄骨の柱脚の形式には、露出形式、根巻き形式、埋込み形式等がある。

3.◯
鉄筋コンクリ−ト構造に比べ、同じ容積の建築物では、構造体の軽量化が図れる。

4.◯
トラス構造は、比較的細い部材で三角形を構成し、大きな空間をつくることができる構造である。




( 12 )
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.6)

1.厚さの異なる板をボルト接合する際に設けるフィラープレートは、板厚の差によるすき間を少なくするために用いる。


2.柱と梁を接合する接合部に設けるダイアフラムは、梁のフランジ厚さと同じ板厚のものを用いる。


3.ボルト接合の際に部材間の応力を伝達するために設けるスプライスプレートは、母材に添えて用いる。


4.鉄骨梁と鉄筋コンクリート床版を一体とする合成梁に設ける頭付きスタッドは、梁へスタッド溶接して用いる。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
厚さの異なる板をボルト接合する際に設けるフィラープレートは、板厚の差によるすき間を少なくするために用いる。

2.×
柱と梁を接合する接合部に設けるダイアフラムは、梁のフランジ厚さの1サイズもしくは2サイズ以上厚いものを用いる。
(例)梁フランジ厚    ダイアフラムの板厚
  19(16< t ≦ 19)→ 22mm(1サイズアップ)
             又は
             25mm(2サイズアップ) 

3.◯
スプライスプレートは、ボルト接合の際に部材間の応力を伝達するために用いられ、母材に添えて用いるので添え板ともいわれる。高力ボルト接合による摩擦接合の場合は、所定の摩擦力が必要である。

4.◯
頭付きスタッドとは、鉄骨梁と鉄筋コンクリート床版を一体とする合成梁において、鉄骨に対するコンクリートの付着性をよくするために設ける。




( 13 )
鉄骨構造の接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.6)

1. 高力ボルト摩擦接合は、高力ボルトで継手部材を締め付け、部材間に生じる摩擦力によって応力を伝達する接合法である。


2. 普通ボルトを接合に用いる建築物は、延べ面積、軒の高さ、張り間について、規模の制限がある。


3. 溶接と高力ボルトを併用する継手で、高力ボルトを先に締め付ける場合は両方の許容耐力を加算してよい。


4. 隅肉溶接は、母材の端部を切り欠いて開先をとり、そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくるものである。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
高力ボルト摩擦接合は、高力ボルトで継手部材を締め付け、部材間に生じる摩擦力によって応力を伝達する接合法である。

2.◯
普通ボルトを接合に用いる建築物は、延べ面積、軒の高さ、張り間について、建築基準法施行令第67条1項に規模の制限がある。軒の高さが 9m以下で、かつ、張り間13m以下の建築物(延べ面積が3,000m2を超えるものを除く)にあっては、ボルトが緩まないように所定の措置を講じれば使用することができる。

3.◯
溶接と高力ボルトを併用する継手で、高力ボルトを先に締め付ける場合は両方の許容耐力を加算することができる

4.×
母材の端部を切り欠いて開先をとり、そこに溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくる溶接は、突合せ溶接である。隅肉溶接とは、部材の入隅部に溶着金属を盛り込んで溶接継目を形づくる溶接をいう。






2023年03月07日

2級建築施工管理技士 建築学 鉄筋コンクリート構造 練習問題

2級建築施工管理技術検定 練習問題


【 鉄筋コンクリート構造 】

( 1 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和4年前期_No.4)

1.大梁は、曲げ破壊よりもせん断破壊を先行するように設計する。


2.柱は、軸方向の圧縮力、曲げモーメント及びせん断力に耐えられるように設計する。


3.床スラブの厚さは、8cm以上で設計する。


4.耐力壁の厚さは、12cm以上で設計する。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
大梁などの破壊形式は、脆性破壊(粘りがなくもろい破壊)を生じさせないために、降伏しながら変形が進むうちに地震エネルギーを吸収できる曲げ降伏型とする。せん断破壊は、脆性破壊の要因となる。

2.◯
は、梁とともにラーメン構造の骨組を構成している。地震時には鉛直荷重による圧縮力のほか、大きな曲げモーメントとせん断力が生じるのでこれに耐えられるように設計する。また、柱はできるだけ等間隔に配置し、基本的に各階とも同じ位置になるようにする。

3.◯
床スラブの厚さは、8cm以上で設計しなければならない。構造耐力上主要な部分である床版は、建築基準法施行令第77条の2第1項で以上のように定める構造としなければならないと規定されている。

一 厚さは、8cm以上とし、かつ、短辺方向における有効張り間長さの 1/40以上とすること。

二 最大曲げモーメントを受ける部分における引張鉄筋の間隔は、短辺方向において 20cm以下、長辺方向において 30cm以下で、かつ、床版の厚さの3倍以下とすること。

4.◯
耐力壁の厚さは、12cm以上で設計しなければならない。耐力壁は、同法施行令第78条の2第1項で以下のように定める構造としなければと規定されている。

一 厚さは、12cm以上とすること。

二 開口部周囲に径12mm以上の補強筋を配置すること。

三 径 9mm以上の鉄筋を縦横に 30cm(複配筋として配置する場合においては 45cm)以下の間隔で配置すること。ただし、平家建ての建築物にあっては、その間隔を 35cm(複配筋として配置する場合においては、50cm)以下とすることができる。

四 周囲の柱及びはりとの接合部は、その部分の存在応力を伝えることができるものとすること。




( 2 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和2年後期_No.4)

1.片持ちスラブの厚さは、原則として、持出し長さの1/10以上とする。


2.柱の最小径は、原則として、その構造耐力上主要な支点間の距離の1/20以上とする。


3.腰壁やたれ壁が付いた柱は、地震時にせん断破壊を起こしやすい。


4.大梁は、せん断破壊よりも曲げ降伏が先行するように設計する。



答え

  2

[ 解答解説 ]
1.◯
片持ちスラブ(チャンチスラブ)とは、ひさしやバルコニーのように突出した床のことをいう。片持ちスラブの厚さは、持出し長さ(突出している長さ)の1/10以上とする必要がある。

2.×
柱の最小径は、その構造耐力上主要な支点間の距離の 1/15 以上とする。ただし、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、この限りでない。(建築基準法施行令第77条第五号)

3.◯
腰壁やたれ壁が付いた短柱は、地震発生時にせん断破壊を起こしやすい。

2K_R02_No.04_短柱のせん断破壊.jpg

4.◯
大梁は、せん断破壊される前に曲がるよう、せん断破壊よりも曲げ降伏が先行するように設計する。




( 3 )
鉄筋コンクリート造の構造形式に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年後期_No.4)

1.シェル構造は、薄く湾曲した版を用いた構造で、大きな空間をつくることができる。


2.壁式鉄筋コンクリート構造は、室内に梁形や柱形が突き出ないため、室内空間を有効に利用できる。


3.フラットスラブ構造は、鉄筋コンクリートの腰壁が梁を兼ねる構造で、室内空間を有効に利用できる。


4.ラーメン構造は、柱と梁の接合部を剛接合とした骨組で、自由度の高い空間をつくることができる。


答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
薄く湾曲した版を用いた構造をシェル構造といい、大きな空間をつくることができる。ドームの屋根などに用いられる。

2.◯
柱や梁を用いず、壁とスラブのみつくられた構造を壁式鉄筋コンクリート構造といい、梁形や柱形が室内にないため、室内空間を有効に利用できる。

3.×
フラットスラブ構造は、柱とスラブを直結して梁をなくした構造で、室内空間を有効に利用できる。

4.◯
柱と梁の接合部を剛接合とした構造をラーメン構造といい、設計において自由度の高い空間をつくることができる。




( 4 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和3年前期_No.5)

1.柱の出隅部の主筋には、末端部にフックを付ける。


2.梁は、圧縮側の鉄筋量を増やすと、クリープによるたわみが小さくなる。


3.梁主筋とコンクリートの許容付着応力度は、上端筋より下端筋の方が大きい。


4.コンクリートの設計基準強度が高くなると、鉄筋とコンクリートの許容付着応力度は低くなる。



答え

  4

[ 解答解説 ]
1.◯
建築基準法施行令第73条に「鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、コンクリートから抜け出ないように定着しなければならない。」と規定されている。従って、柱の出隅部の主筋には、末端部にかぎ状に折り曲げたフックを付ける必要がある。

2.◯
クリープとは、長期間の荷重によりひずみが徐々に大きくなる現象をいう。梁にクリープが発生するとコンクリートの圧縮力が低下するため、鉄筋を増やして鉄筋に圧縮力を負担させると、クリープによるたわみを小さくすることができる。

3.◯
梁のコンクリートを打設したとき、梁主筋の上端筋周りのコンクリートは重力の影響で沈下し、付着性能が低下するので、梁主筋の上端筋は、許容される付着応力度を小さくする必要がある。したがって、梁主筋とコンクリートの許容付着応力度は、上端筋より下端筋の方が大きい

4.×
鉄筋のコンクリートに対する許容付着応力度は、鉄筋の位置及び設計基準強度 22.5N/mm2以下の場合、22,5N/mm2を超える場合に応じて異なる式が掲げられている。(建築基準法施行令第91条第1項、平成12年建設省告示第1450号)設計基準強度 22.5N/mm2を超える場合の方が、22.5N/mm2以下の場合よりも許容付着応力度は高くなる




( 5 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年前期_No.5)

1. 構造耐力上主要な部分である柱の主筋の断面積の和は、コンクリートの断面積の 0.4 %以上とする。


2. 構造耐力上主要な部分である柱の帯筋比は、0.2 % 以上とする。


3. 梁の幅止め筋は、腹筋間に架け渡したもので、あばら筋の振れ止め及びはらみ止めの働きをする。


4. 構造耐力上主要な部分である梁は、全スパンにわたり複筋梁とする。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
建築基準法施行令第77条第六号に「構造耐力上主要な部分である柱の主筋の断面積の和は、コンクリートの断面積の 0.8 %以上とする。」旨、規定されている。

2.◯
建築基準法施行令第77条第四号に「構造耐力上主要な部分である柱の帯筋比(コンクリートの断面積に対する帯筋の断面積の比)は、0.2 % 以上とする。」旨、規定されている。

3.◯
梁の幅止め筋とは、腹筋間に架け渡した鉄筋をいい、あばら筋の振れ止めとはらみ防止のために用いられる。

2K_R01_No.05_幅止め筋の形状.jpg

4.◯
建築基準法施行令第78条に「構造耐力上主要な部分であるはりは、複筋ばりとし、これにあばら筋をはりの丈の4分の3(臥梁にあっては、30cm)以下の間隔で配置しなければならない。」と規定されている。




( 6 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(令和元年後期_No.4)

1.耐震壁の壁量は、地震力などの水平力を負担させるため、下階よりも上階が多くなるようにする。


2.大梁は、床の鉛直荷重を支えるとともに、柱をつなぎ地震力などの水平力にも抵抗する部材である。


3.柱と梁の接合部を剛接合とした純ラーメン構造は、骨組みで地震力などの水平力に抵抗する構造である。


4.床スラブは、床の鉛直荷重を梁に伝えるとともに、架構を一体化し地震力などの水平力に抵抗させる役割も持っている。



答え

  1

[ 解答解説 ]
1.×
耐震壁の壁量は、上階よりも下階が多くなるようにすることが、耐震構造上、有効である。

2.◯
大梁とは、床の鉛直荷重を支え、柱をつないで、地震力などの水平力にも抵抗する部材をいう。

3.◯
柱と梁の接合部を剛接合とした構造をラーメン構造といい、ラーメン構造のみで構成された構造を純ラーメン構造という。純ラーメン構造は、柱と梁の骨組みにより、地震力などの水平力に抵抗する構造である。

4.◯
床スラブは、床の鉛直荷重を梁に伝える役割とともに、水平面を構成することで架構を一体化し、地震力などの水平力に抵抗させる役割も担っている。




( 7 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年前期_No.4)

1.片持ちスラブの厚さは、持出し長さの1/10以上とする。


2.コンクリートの長期の許容圧縮応力度は、設計基準強度の1/3とする。


3.腰壁や垂れ壁が付いた柱は、地震時にせん断破壊を起こしにくい。


4.耐震壁は、上階、下階とも同じ位置になるように設けるのがよい。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
片持ちスラブの厚さは、持出し長さの1/10以上とする。

2.◯
コンクリートの長期の許容圧縮応力度は、設計基準強度の1/3とする。

3.×
腰壁や垂れ壁が付いた柱は短柱となり、地震時にせん断破壊を起こしやすい。
一般に、腰壁や垂れ壁の柱際にはスリットで縁をきるケースがある。

4.◯
耐震壁は、上階、下階とも同じ位置に設置するのが望ましい。





( 8 )
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。(平成30年後期_No.5)

1. 鉄筋は、引張力だけでなく圧縮力に対しても有効に働く。


2. 梁のせん断補強筋をあばら筋という。


3. 柱のせん断補強筋は、柱の上下端部より中央部の間隔を密にする。


4. コンクリートの設計基準強度が高くなると、鉄筋のコンクリートに対する許容付着応力度は高くなる。



答え

  3

[ 解答解説 ]
1.◯
鉄筋は、引張力だけでなく圧縮力に対しても有効に働く。

2.◯
梁のせん断補強筋をあばら筋という。

3.×
柱のせん断補強筋は、柱の中央部より上下端部の間隔を密にする。

4.◯
鉄筋のコンクリートに対する許容付着応力度は、鉄筋の位置及び設計基準強度 22.5N/mm2以下の場合、22,5N/mm2を超える場合に応じて異なる式が掲げられている。(建築基準法施行令第91条第1項、平成12年建設省告示第1450号)設計基準強度 22.5N/mm2を超える場合の方が、22.5N/mm2以下の場合よりも許容付着応力度は高くなる






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