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お引越し

ここに引越ししました↓。このブログもしばらくは残しますが、これからは更新は基本的に引っ越し先のブログでしていきます。
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2011年10月24日の記事が最初だから13年半くらいか。寂しいね。

「悪魔を憐れむ歌」梶本レイカ




「コオリオニ」で高い評価を受けた梶本レイカの最新作。というか4巻で打ち切りになった後、5年の歳月をかけて最終巻を自主制作で描き上げて発売されたのが昨年7月。

ちなみに今作はBLではなく、一般作。
「コオリオニ」がすごく面白かったので期待して読みはじめたのだが、前作との繋がりも微かに感じられる刑事もので、猟奇的な連続殺人の「箱折事件」を解決しようとする刑事と、捜査協力者であり実は犯人である医師の話だと2巻までは思ってまして、またこれも警察内部の腐敗とか周りの人間関係のあれこれとかが絡んでて、今回は本格サスペンスかぁと思ってたんですが……。
3巻から急激に方向性が変わります、おそらくこれが作者がずっと描きたかったんだろうと思われるキリスト教ベースの壮大な話になっていきます。
あとがきの裏話的な情報で簡単にまとめるにもよくないけど、5代続くキリスト教の家庭に生まれ、統合失調症に苦しみ、と言われると腑に落ちるんですが......。
とはいえオペラ趣味も含めて、前作を読んでいるとそう不思議ではない作風なため正直、3巻でそっちに話が向かっていった時でも、どうまとめていくのかなぁ?という期待をしながら読んでいった。
しかし、その後はまとめるどころかどんどん話が壮大になっていき、事件云々とかじゃ無くてホントに悪魔とキリスト教の話になってしまいました。



いや「しまいました」っていうと悪いことみたいだけど。才能のある作者が本気で描きたいことを書いているという凄みとか絵の迫力、作者がノリノリでギンギンな感じは凄いです。
ただまぁ、打ち切りにはなるよねっていう。ただ「趣味なら自分で金出してやれ」を5年かけて本当にやってるし、もうやっぱ凄いですよね。

私の感想としては、3巻以降はあんまりでした。一応幼稚園小学校とキリスト教系の学校だったので知識はある方だと思いますし、漫画の中で何を言っているかは理解できているとは思うんですが、いやー、ごめん、ちょっと無理だわ、って感じ。一回読んでしばらく置いて、またもう一回読んでから感動書いてるけど、そこは変わらない。

残念、というには力作過ぎるんだけど、正直読み返すと思えないなぁ。

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「コオリオニ」梶本レイカ




凄い才能の持ち主はどこからでも現れる。
BL漫画でいえば村上真紀「グラビテーション」よしながふみ「西洋骨董洋菓子店」あたりは間違いなく名作だと思っている。
私は最初に好きになった漫画がパタリロだったこともあって全く拒否感がないので、ゲイではないが普通に読んでいた。

この漫画もBL漫画ではあるのだが、やはりコアな漫画読みから熱狂的な支持を得ていたの。高い評価も納得の面白さ。人を選びそうな絵柄ではあるが画力は高く、美術や芸術、特にオペラなどへの造詣の深さを感じるハードボイルドな作風で、その上この漫画の下敷きになっているのはおそらく稲葉事件という濃さ。
稲葉事件はwikiなりなんなりで確認して欲しいが↓日本警察史上、最大の不祥事事件だ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A8%B2%E8%91%89%E4%BA%8B%E4%BB%B6

とにかく濃い。刑事とヤクザの禁断の愛……というBL漫画であるのは確かなのだけど、もうそういう問題じゃない話の濃さ。
差別、虐待、共依存、銃、薬物、ヤクザ、警察、不正。誰しもがそれぞれの過去を背負い、それぞれの地獄を生きている。それらが絡み合って二転三転し、話は進んでいく。
上下巻で完結のコンパクトな話だが、読み終わるとグッタリ呆然となるくらい濃い。結構前に読んだけど感想なかなか書けなかった。
名作だから前情報なしで読んで欲しい。

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「Don't F**k with Cats: Hunting an Internet Killer 猫イジメに断固NO!: 虐待動画の犯人を追え」




ここ数年忙しかったこともあるがとにかくサブスクってもんのせいでほとんど何も書けなかった。
まずSNSからして私の特性上もうハマりまくってしまったわけだけど、サブスクで完全に自分で何か書く事から離れてしまった。元々スマホに変えるのも遅かったせいで免疫が無かったせいだろうが、特にiPhoneに変えてから一気にドカッときた。Amazonプライム、kindle unlimited、 マレーシアに来てからはNetflix。1コ観終わってもドンドン次のオススメが出てくる。定額だから面白くなければ途中で止めてまた次へ。そんな状態でしばらく何も書けなかった。これどこで止めりゃあいいんだよと。
このドキュメンタリーは、ただなんとなくドキュメンタリーで検索してたら出てきただけで何の前情報もなかい状況で観たので衝撃が凄かった。これが一つ更にハマるキッカケだったかも。
実際にあった有名な事件についてのドキュメンタリーで、それ系のyoutuberとかがまとめ動画みたいなの出してるからそれを観たことある人もいるかもしれない。ただこのドキュメンタリーでメインで扱われるのは犯人ではなく、それをネット上で見つけ、素人の探偵ごっこ(日本だと特定班とかそういう感じかな)で犯人を探した人たち。
今検索して初めて知ったけど、邦題ひどすぎるだろ。

タイトル通りFacebook 上で猫の虐待動画が話題になり、許せない!という事でグループが作られ犯人の特定がはじまる。これはよくあるし、なんかテンション上がるのもわかる。映像に写ったシーツやタバコやコンセントの形状で住んでいる場所を特定しようとする。



あー、そういう話ね。と思ってたら話はどんどん大きく陰惨になり、そして奇妙になっていく。初見の衝撃を感じて欲しいのであまり書きたくないのだが、Netflix独占のドキュメンタリーやドラマでありがちなスロースターターなところがあるので、しばらく我慢して最後まで観ていて欲しいと思う。
劇場型犯罪で犯人が自己顕示欲の塊というのもありがちだが、こんなにも典型的でそれでいてあまりにも馬鹿げた事を見せつけられると、現代アートのようですらある。「ネット社会の闇」みたいなつまらないまとめ方をするのもなんなんだけど、ちょうどSNSやサブスクにズブズブいく途中だったので凄く興味深かった。
「将来、誰でも15分間は世界的な有名人になれるだろう」と言ったのはウォーホル。今や全てを自分で賄える。
「現代アートのようですらある。」と書いたが、事件自体は稚拙で唾棄するべき犯罪でしかない。ただ、この犯人について調べれば調べるほど奇妙な世界に入っていってしまうような、真偽が表裏一体で捻じれていくありようは一見の価値がある。
それは犯人だけの事じゃない。視点を素人ネット探偵たちからのものにしたのは大正解だろう。ちょっとしたキッカケから無料で何か「いいムーブメント」に参加したつもりが、恐ろしく奇妙な世界に足を踏み入れてしまい、現実にまでそれが侵食してくる。

これは他人事じゃない。

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「Knock Knock ノック・ノック」




ちょっと前の映画ですが、なんで観たかっていうとTikTokの切り抜きで観て興味を持ったからなんですよね。首まで埋められてるキアヌ・リーブスと美女2人っていうインパクトはなかなかで。「ジョン・ウィックに勝った女の子達」みたいジョークもあったりして。

映画なんですが、言うなれば女性版ファニーゲームみたいな感じ。監督が「HOSTEL」のイーライ・ロスなので、言われればソフトな「HOSEL」って感じもあるかな。実はコレリメイクなんですよね。元の映画は「メイクアップ Death Game」↓

流石に観ていないですが。こういう感じの映画だと「ハードキャンディ」とかもあったね。あれはもっと明確に復讐って感じだったけど。

映画の内容ですが胸糞っていうか、頑張って親切にしようとしてるいい夫でありお父さんであるキアヌを美女2人が理由もなく無茶苦茶にする話なんで、ストーリーはどうって感じではないですね。やっぱなんだかんで金髪とブルネットの美女2人コンビなんで酷いことをしててもわりと普通に観れちゃいはするところが「HOSTEL」とは違うところでしょうか。グロくはないしね。その分インパクトはないです。
一応凝った感じの精神攻撃を仕掛けてくるんですがそこまで目新しいものはないですし。結局見どころは「美女2人がキアヌ・リーブスをいたぶる」っていうだけですね。それでもそこそこ観れちゃうから役者さんたちすごいなって感じもありますが。
で最後に「Where is my mind」かいっていういう。なんだろう、「Fight club」が好きすぎて、ラストにこれかかるとちょっとかっこよく感じちゃうっていう。なんかいい感じの映画終わった気がしちゃいますね。
最近このパターン多いんでしょうけど、TikTokで要約を観てる時が一番面白かったです。

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「MEMORIES!」347aidan





インスタで少し前からよく流れてきてた1曲。公式のPVでも後半(1分40秒くらいから)思いっきり音ズレしてなんとなく戻るんだが、コレはどこまで意図的なんだろうか?「ミスから生まれたけどクールじゃんこのままいこうぜ!」って感じはわかるんだけど、正直ホント気持ち悪い……。最初は和訳動画で聴いたから編集ミスなんだろうなって思ったら元からこうだった。わざと音を悪くしたり過大出力で歪ませたりは理解できるけど、これはGen Zにはすんなり受け入れられるんだろうか?

曲としては懐かしのSoundCloud Rapを思わせる失恋ソングで、覚えやすくてノリやすい。Lil Xanとか好きだったんだけど元気なんだろうか?12歳とかでデビューしてたMatt Oxとかはいい感じに成長してたけど。

最近ジムで運動しながらTikTok見ることが多くて、そこから新しいアーティストを知ることが多い。しかしめっちゃ繰り返し流れてくるからすぐ飽きちゃう。フルでリリースされる前にサビだけ飽きるほど聴いたわ。
最近はこれとかめっちゃ流れてきてたな。

サビだけ大量に作って、バズったら他くっつけるって方法取ってる人今いっぱいいそうだな。昔でいうCMソングもそんな感じか。なんかのキッカケで一個バズったら一生暮らせる金が入るもんな。

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「あの頃の増田こうすけ劇場 ギャグマンガ家めざし日和」増田こうすけ




SNSで切り抜きを見て気になって読みました。なんかAmazonでプロモーションやってたし。いやー、強烈ですよね。
作者は明らかに天才なのに、ずっと漫画は好きで漫画家になりたいと思ってたけどやっぱり長く「漫画家になんてなれるわけない」と思っていたというのはやはり人間だなって感じ。というか普通の人間らしいのはその部分のみ。
その後の20歳で本屋で見つけた漫画家入門セットみたいなのを買って漫画を描きはじめる→ 1作目で赤塚賞で最終選考までいく→2作目で21歳で佳作→3作目で準入選、すぐ連載から未だ連載中というのがバケモノ。マンガを読んでいても、漫画家入門セットを買い、線を引く練習をする→トーンを初めて買いに行く、→初めての投稿。という、普通他の漫画家だと数十ページは使いそうな部分を数コマとかで終わるんだもの、そして入選してデビューするんだもの。「あれでいいなら、もっとマシなのを描けば…….」じゃないのよ、そして次はもっといい結果出るっていう。

「なんで漫画のことだけこんなうまくいくんだ?」
「オレの担当週間ジャンプじゃなくて月刊ジャンプの人だ」
「大丈夫かな……1回も読んだことないんだけど月刊ジャンプって……怒られないかな」
もう天才としか言いようがない。
このマンガは本当に淡々と進んでいって、苦労したシーンや練習シーンもなく、受賞のシーンさえ電話がきて「はい、はい……」で終わる。そこに凄みがあるというか、天才すぎると逆につまんない人生にすら見えるっていう特殊なケース。
安野モヨコの自叙伝的作品「よみよま 黄泉夜間」での岡崎京子の天才としての描かれ方も凄かったけど、これも凄いわ。というか本人が描いてんだもんな、これ。
いやでも凄いわ。ここまで読んでこの本自体も全然面白くない漫画なんだろうと思うかもしれないけど、面白いもんそれでもこのマンガも。天才。

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Beabadoobee「Talk」





なんか去年ショートの和訳動画で流れてきてから気になっているが他に好きな曲がなかなか出来ず、この曲ばっかり聴いてる。
よく言われている事だけど、イギリスでフィリピン人の女の子が90-00年代のJ-popとインディーロック混ぜたみたいな音楽をやっていて、まぁめちゃめちゃ好みですよ。バンドだと思ったらソロだったんだけど、このバックバンドもいいよね。
現代っぽいの一言で表すのもあんまりだし「多様性」とかいうのもイヤなんだけど、こんなにポピュラリティーを得ていて驚きますね。Rina Sawayamaとかもそうだけど。
もうちょっと曲について書くと、この曲はベースがブリブリで歪んでてちょっとグランジーだったり、シューゲイザーっぽい間奏だったりしてもメロディーはポップでラブソングで、まぁホントいちいちツボを押さえてくるなぁって感じ。
The 1975とレーベルメイトでMattyも関わってたりするんだけど、わかるわーって感じ。
ポンと趣味趣味で出してるようで隙がない。カッコいいよ、コレ。

最近ファッションでもY2Kとか流行ってましたけど、流行が20年周期って本当なんだなぁ。
オジサンCharaとかブリリアントグリーンとか思いだすもの。

今やシノラーみたいな格好でPoppyみたいな曲歌ってるアーティストとかインスタとかTikTokに全然いるしね。

まぁこういう話してると歳とったなって思いますね。いつまでもこうやって新しい音楽もチェックしていたいモノです。

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「Joker」「Joker: Folie à Deux」




なんかもう友達に悪口言いすぎてもうスッキリしちゃった感はありますが、はい、ジョーカー。
まずね、この映画のテーマ自体にノれてなかったんですよ私は。こういう人も多いと思うんだけど、「The Dark Knight」のジョーカーが良かったのに、あれにバックグラウンドとかいらんのに、っていう。ピュアイーブルなジョーカーが好きなのにっていう。

でまぁまず1観たけど、いやー、ただの福祉や医療につながれなかった人じゃないこれじゃ、っていう。ただね、音楽の使い方とか、母親の診断が「妄想と自己愛性人格障害」ってハッキリ言ってるあたりで、どこまで勘ぐればいいんだろうか?とは思ったんですよ。調べたら、GG Allinの「HATED」や「ハングオーバー」シリーズを撮ってる監督なんですよ。「全身ハードコア GGアリン(HATED)」感想↓
https://fanblogs.jp/gateofdoom/archive/2/0
じゃあゲイリー・グリッターの「Rock 'n' Roll (Part 2)」は絶対わざと使ってるだろ、って思うんですよ。単純に空虚さ、あれ歌詞「Yeah!」しかないし、ってのもあるけど、あの一発屋に関する話題といえばあとは何度も捕まっているペドフィリアだって事くらいなんですよ。それをあんな印象的な場面で大々的に使うか?って思ったんですよね。インセルが陽キャ殺してワッショイみたいな盛り上がり方をもうそこで否定しているのでは?と。まぁそうなるとマジでなんでジョーカーの映画でそれをやるんだってなるんだけど…….。その後のクリームの「ホワイトルーム」といい連想ゲームじゃないんだから、わざとじゃなきゃテキトウとしか思えない選曲なんですよ。




そして2の「Joker: Folie à Deux」。もうずっと1の変な盛り上がりを正すっていうか、言い訳みたいに感じた。いや知ってると、もうこっちは。強いていえば最初のデュエットから「If they could see me」とか歌うレディー・ガガがどこまでジョーカーの妄想なのかってくらい。痛いファン達と病気だって認めたジョーカー、まんまじゃねぇか。ミュージカル調なのに印象的な歌の場面がないし、レディー・ガガの「Close to you」がよかったくらいだなぁ…….つかもうレディー・ガガだし、ハーレクインなんでしょ?確か?もうずっとレディー・ガガよ。
あのね、1、2通して映像はカッコいいよ。俺も予告編見て、お、意外といいのかも?思って観たわけだし。だからこその変な盛り上がり方しちゃって、2はそれにケリをつけた感じはあって好感は持てる。
でもマジでなんでジョーカーって題材でやったのかがわからん。最近ネトフリで「Baby Reindeer」観たけど、そっちの方が遥かに売れていない芸人の苦悩というか、そういうのを描けてると思うよ。

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「Don't Die: The Man Who Wants to Live Forever」




https://www.netflix.com/title/81757532

不老不死を目指す金持ちのドキュメンタリー。そういえば何年か前にこのブライアン・ジョンソンの記事読んだな、と思いつつ鑑賞。数年前に整形を本気で考え、現在は2週間に1回ビューティークリニックに通ってる身としても気になったしね。この記事かな?↓
https://www.elle.com/jp/gourmet/gourmet-celebrity/a44030589/bryanjohnson-blueprint-project-230529-hns/

以前に記事を読んだ時の印象は「金持ちは不老不死目指しがち」というよくある話として読んでいて、そこまでのインパクトは無かった。みんな目指すし。不老不死までいかなくても、まぁジェフ・ベゾフはアンチエイジング薬開発に投資してるし、イーロン・マスクだって髪の毛めっちゃ増えたし、マーク・ザッカーバーグも最近柔術やっていい服着てる。ピーター・スティールは先に血漿交換をした人物としてこのドキュメンタリーにも出てくる。よくある話だ。
基本的にはそのまんまで、億万長者しかできない規模で科学的に若返りをしているというだけ。ただ、このドキュメンタリーの主人公であるブライアン・ジョンソンは自分を実験台にしてものすごくストイックな生活をしている。もちろん効率的にできる部分は極限までそうしているが、午前4時半に起きるところから始まり、1日に若返りのためにやるタスクが100以上あり、それを厳密にこなしている。飲んでいるサプリメントや薬だけで130錠ほど、そして常に主治医にデータを送って数値に異常が出たらすぐにプログラムは都度変更される。ドキュメンタリーの中でもハッキリ言っているが、モルモットだ。人体実験です。
もちろんここまで徹底して究極に出来る限りの事をしているともう再現性とか無いので、彼が出した結果がそのまま我々に与する事はまだまだ先だろう。
とはいえ、彼の老化のスピードは通常の6-70%まで抑えられているという結果が出ているらしい。まぁ見た目が若いのはもう現代では普通ですけど、めちゃめちゃいい体してるし、凄いのは凄い。
その若返りの部分というのは細かく説明されたところでわからないくらいのことをしているからこそなので、お金持ちだなぁと思うくらいでただ流れていくのだが、彼がなぜこの道に進んだかの話はとても興味深かった。



以前はいかにもIT系の起業者といった感じのふっくらした地味なオジさんで、ハードワークと不健康な食事でメンタルにも支障をきたし、子供の頃から行っている教会の教義は生馬の目を抜くIT業界とは当然相容れず救いもなく、希死念慮に囚われた時に「心でなく身体に従う」という方向に進んだという。これはものすごく腑に落ちた。

個人的に私も、太ったせいでここ数ヶ月毎日ジムに行って絞った経験からもそれがわかる。心と体は連動していて、心より体の方が変えやすい。最近よく「モチベーションなど待っていても勝手に湧いてくるものではない、というかそんなものはないのでディシプリンが大切」と言われてるのも同様だろう。「やる気になったら行く」じゃなくて決まった時間に決まった事やるのよ。

そして、そんな彼でも息子が大学に進学して家を出てしまって(元妻とは離婚済み)家に1人になってしまい孤独を感じ、支持者やファンと一緒にジョキングする会なんかも開催するようになる。
若くいるためには人と繋がることも大事だよね、チャンチャン!って感じ。
非常に興味深くはある、ただドキュメンタリーとしてはほぼ予想通りで、医学的な部分はわからんし、なんか落とし所もありがちだなぁ、という感想。
一昔前にオカルトサブカル界隈で話題になった「不食」とかさ、ああいうのってツッコミ入れるのが楽しいわけじゃん。ガチのIT長者が本気でやってるのはもう笑えないよね。ここまで徹底しているとこの生活は羨ましくもないし。奇人変人っていうにはちゃんとし過ぎなのよ。

髪の毛は流石に薄くなっているのだが安易に植毛とかせずに、なんかレーザーの出る育毛帽子みたいなのをカブるルーティンになってるのはちょっと面白かったけどね。わかるよー、俺も今フィナステリドとミノキシジルぶっ込んでるよー。
という事で、なんだろう、ほんとそのキッカケになった話以外は、ただただ彼がやる事をボンヤリ眺めるくらいしかできない感じでした。ドキュメンタリー番組としては、最先端ではあるので知識としてみるといいかもしれない、くらいの感じ。俺は定期観察したいと思う人だけどね。

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