2024年01月10日
今季の広島東洋カープは西川選手が抜けても強い!?
生まれ変わった広島の強さは本物 他球団が「西川龍馬が抜けても優勝候補」と警戒
1/10(水) 11:01配信
週刊ベースボールONLINE
野球の質が上がった広島
昨年は新井監督の下、2位に躍進した広島
昨季の健闘が光ったのが、2位に躍進した広島だった。2016〜18年に球団史上初の3連覇を飾った黄金時代から一転し、19年以降は4年連続Bクラス。昨年の戦前の下馬評はBクラス予想が多かったが、見事に覆した。チーム再建を託された新井貴浩監督の下で選手たちが躍動。広島のセールスポイントである粘り強い戦いを取り戻した。
成長の跡はデータにも如実に表れている。盗塁は前年度の26盗塁から3倍の78盗塁に。機動力に対する高い意識が植え付けられていた。代走での起用が多かった羽月隆太郎は50試合で14盗塁をマーク。小園海斗は8盗塁、矢野雅哉は7盗塁でまだまだ数字を伸ばせる。チーム防御率も前年度の3.54から3.20に改善。守護神・栗林良吏が春先から救援失敗が続き5月に右内転筋筋挫傷で離脱したが、矢崎拓也が抑えで奮闘した。セットアッパーの島内颯太郎が62試合登板でシーズン球団記録を更新する39ホールドを記録。球団史上初となる最優秀中継ぎ投手のタイトルを受賞した。シーズン終盤は主力選手の故障が相次ぎ失速したが、セ・リーグを最も盛り上げたのが広島だった。
今オフは中心選手の西川龍馬がFAでオリックスに移籍。戦力面では大きな痛手だ。マット・レイノルズ、ジェイク・シャイナーの獲得を発表したが、未知数な部分が多い。だが、他球団のスコアラーは「来季も広島は間違いなく優勝候補になるでしょう」と警戒を強める。
「野球の質が上がり、特定の選手に依存するチームづくりをしていない。どの選手が出ても高水準のプレーで首脳陣の期待に応えている。昨年7月に10連勝を飾ったときも、西川が故障で離脱していました。戦力が整っていない期間が多かったのに2位に躍進できたことで、選手たちは自信を深めたでしょう。捕手で1年間試合に出続けた坂倉将吾の成長も大きい。四番打者を固定できればさらに怖いチームになる」
昨年はライアン・マクブルームの不調で四番を固定できず、菊池涼介や上本崇司を起用するサプライズ起用を見せていた。その策が的中していたが、長いペナントレースを戦う上で「不動の四番」を作りたい。65試合出場で11本塁打をマークした長距離砲の末包昇大、勝負強い打撃が光った堂林翔太、新外国人選手のレイノルズ、シャイナーが有力候補になるだろう。
西川移籍は若手にとってチャンス
また、西川の移籍は若手にとってレギュラー奪取のチャンスになる。田村俊介、中村貴浩、大盛穂ら若手成長株が熾烈な競争を繰り広げることになる。
田村は「同じポジション、似たようなプレースタイルや選手タイプでも、僕、ライバルだって感じないんですよ。『その人はその人』『僕は僕』というふうに見ているので。昔からですね。ライバル心を抱かれるということはありましたけど、僕から誰かを特別に意識したりということはなかったです。ほかの選手が活躍しているのを見て思うのは、もっともっと自分を上げていけるなということ。例えば、同級生がホームランを打ってたりしたら、僕も打てるやろ、と。先を見ているんですよね。来季、龍馬(西川龍馬)さんが抜けて外野のポジションが空きますが、そこに関しても、自分が結果を出して、評価をしてもらうだけですね」と週刊ベースボールの取材で語っている。
投手のキーマンは大瀬良
昨年は6勝と納得いかない成績に終わった大瀬良
投手陣のキーマンになるのが、大瀬良大地だ。昨年は床田寛樹がキャリアハイの11勝7敗、防御率2.19、右肘手術の影響で5月から先発ローテーションに加わった森下暢仁が9勝6敗、防御率3.01、九里亜蓮がチーム最多の174回1/3を投げて8勝8敗、防御率2.53の成績を残したが、5年連続開幕投手を務めた大瀬良は6勝11敗、防御率3.61と大きく負け越した。ドラフト1位の常廣羽也斗、FA移籍した西川の人的補償でオリックスから日高暖己を獲得したことでチーム内の競争がさらに熾烈になる。大瀬良は今オフに右肘滑膜切除手術を受けてリハビリ中だが、エースとして復活してもらわなければ困る投手だ。
王座奪回へ――。広島の新たな挑戦が始まる。
写真=BBM
週刊ベースボール
今季の広島東洋カープは、主力の西川選手がFAでオリックスへ移籍して、戦力的にはダウンかなと思われますが、ドリヨシ的にはその西川選手の抜けた穴を若手選手が埋めるどころか、お釣りが返ってくる程の活躍が期待され、リーグ優勝、日本一を十分狙える戦力は備わっていると思います。
攻撃では、昨季後半で持ち味の長打力を発揮した末包選手に大きな期待が寄せられます。また、昨季勝負強いバッティングを披露した堂林選手の活躍が期待されます。さらに、ドリヨシをはじめ、多くのカープファンが期待している、今季高卒3年目の田村選手がダークホース的存在になる予感がしています。あのカープのレジェンドで、イチローさんが「天才」と称賛した前田智徳さんも、高卒2年目から1軍で活躍しましたが、田村選手にも同じ匂いがします。野球解説者の高木豊さんも田村選手のバットスイングを見て、この選手はかなり打つのではと注目しています。
また、カープのお家芸の機動力野球が昨季復活し、今季も昨季以上の盗塁やエンドランなど、足を絡めた攻撃にさらに拍車がかかると思われます。長打あり、小技あり、盗塁ありと、攻撃面では隙がなくなります。相手チームにとってはかなりストレスになるかと思います。
投手陣は、先発もリリーフも十分な戦力を持つようになって来ました。先発投手陣は、九里投手、森下投手、床田投手は確定でしょう。キーマンになるのは、本文にも書いてありますが、大瀬良投手です。昨季は右肘の異常もあって、十分なパフォーマンスを発揮出来ませんでした。昨季は23試合に登板して6勝11敗、防御率3.61と不甲斐ない成績に終わりました。昨年秋に右肘の手術を受けて、今季開幕を目標に調整をしています。大瀬良投手が今季復活すれば、先発4本柱がそろいますし、他に若手から森投手、遠藤投手、玉村投手、コルニエル投手などのローテーション入りが期待されます。さらにドラフト1位ルーキーの常廣投手、ドラフト2位ルーキーの高投手と、先発即戦力候補が控えています。先発投手陣の層は厚くなりますね。また、リリーフ陣では、昨季セ・リーグの最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した島内投手を中心に、矢崎投手、大道投手、森浦投手、中崎投手、益田投手、ケムナ投手、塹江投手など、ピースは沢山います。絶対的守護神の栗林投手につなぐパターンはいろいろ考えられます。
チーム打率も、チーム防御率も昨季を上回る数字が期待出来ます。これに持って来て、新外国人選手の4人、レイノルズ選手、シャイナー選手、ハーン投手、ハッチ投手のうち、半分の2選手以上の活躍があれば、カープはセ・リーグ最強のチームになりそうです。
向かう敵は阪神です。阪神を叩かないと、リーグ優勝はありません。昨季のクライマックスシリーズファイナルステージでの屈辱は、カープの選手の皆さんは忘れてはいないと思います。今季レギュラーシーズンでこの屈辱を晴らすべく、一戦一戦しっかり戦ってくれるでしょう。
頑張れ!広島東洋カープ!
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