
【広島】二俣翔一だけ!紅白戦に続く対外試合でもチーム1号「とにかくアピール」新井監督も高評価
2/15(土) 17:57配信
日刊スポーツ
ヤクルト対広島 4回表広島無死、左越え本塁打を放つ二俣。投手金久保(撮影・横山健太)
<練習試合:ヤクルト4−1広島>◇15日◇沖縄・浦添
広島二俣翔一内野手(22)が“実戦チーム1号”に続き、“対外試合チーム1号”を記録した。「4番二塁」で先発出場した4回、ヤクルト金久保の抜けたフォークをたたいて左翼席に運んだ。「練習からインコースをファウルゾーンからフェアゾーンにスライスで打つイメージで体の回転を練習していた。今日もしっかりバットをしならせたことで真っすぐきれいに飛んでいったと思います」。キャンプでの振り込みが成果となり、胸を張った。
昨季は内外野6つのポジションを守るなど、ユーティリティープレーヤーとして1軍に定着した。今年は便利屋から脱却するため、1月には巨人岡本に弟子入りするなど打力を磨いてきた。二俣を除く広島選手にまだ実戦での本塁打が出ていない中、10日紅白戦に続く1発で成長を示した。新井監督も「昨年1年間1軍にいたことが自信になっていると思う。内野も外野もしっかりと守れるから、こちらとしたら使いやすい。このままアピールしてくれれば、いろんな可能性があると思う」と高評価だ。それでも本人は「自分は“キャンプで調整”という立場じゃないので、とにかくアピールするしかない。これからもしっかりアピールして、いいものが見せられれば」。好アピールにも表情を緩めることなく、球場を後にした。
今季の初の対外試合はとても歯がゆい試合展開で、終わってみれば逆転負けでした。
先攻の広島は1番ショート・韮澤選手、2番センター・ファビアン選手、3番ファースト・モンテロ選手、4番セカンド・二俣選手、5番レフト・林選手、6番サード・内田選手、7番ライト・田村選手、8番DH・仲田選手、9番キャッチャー・持丸選手のオーダーを組みました。
ヤクルトの先発は2年目右腕・松本投手でした。昨季は3試合に登板し1勝1敗、防御率4.40でした。1回表の攻撃は1アウトからファビアン選手がレフト前ヒット、モンテロ選手もレフト前ヒットで1アウト1、2塁とするも二俣選手はサードファウルフライ、林選手はセカンドゴロで先制できませんでした。
カープの先発は常廣投手でした。昨季は9月15日・DeNA戦(マツダ)でプロ初登板・初先発し5回を7安打1失点でプロ初勝利を挙げました。2試合目の9月29日・中日戦(マツダ)は6回を8安打で勝ち負けつかず、1年目は2試合の登板でした。 常廣投手は1回裏、先頭・ヤクルト長岡選手にレフト前ヒットも茂木選手をライトフライ、赤羽選手と澤井選手を内野ゴロに打ち取りました。2回裏はヤクルト濱田選手を空振り三振、橋本選手をショートゴロ、松本選手をファーストゴロに抑えて降板し、2回を20球で1安打無失点で初登板を終えました。侍ジャパンに選出された常廣投手は上々のスタートとなりました。
打線は2回表、先頭・内田選出が四球、田村選手はファーストゴロでランナーが入れ替わった田村選手が盗塁死。3回表は1アウトから韮澤選手がセンター前ヒットもファビアン選手とモンテロ選手はともに外野フライに倒れました。
3回裏、2番手・斎藤投手はヤクルト岩田選手と長岡選手にヒットを打たれ1アウト1、2塁も茂木選手を空振り三振、赤羽選手をライトフライに封じました。
4回表の攻撃で先頭・二俣選手がヤクルト2番手・金久保投手のフォークをレフトスタンドへ運び1−0と先制しました。二俣選手の打撃は本物だと思います。さらに林選手と内田選手の連打でノーアウト1、2塁としましたが田村選手はサードライナー、仲田選手は空振り三振、持丸選手はレフトフライで加点できませんでした。
斎藤投手は4回裏、ヤクルト澤井選手、濱田選手、橋本選手を3人で退けました。
5回表の攻撃で先頭・韮澤選手はライト前ヒット、ファビアンに代わった中村貴浩選手は空振り三振、モンテロ選手に代わったルーキー渡邉選手も空振り三振に終わりました。
5回裏は3番手・松本投手がヤクルト松本選手をセンターフライ、岩田選手をサードファウルフライ、武岡選手をファーストゴロと三者凡退に抑えました。 しかし6回裏は4番手・滝田投手が1アウトからヤクルト西村選手に2ベース、自身の暴投で1アウト3塁から赤羽選手にセンターへタイムリーを弾き返され1−1の同点に追いつかれました。
7回表の攻撃で2アウトから中村貴浩選手がライト前ヒットも渡邉選手はショートゴロに打ち取られました。滝田投手は7回裏も続投し、1アウトからヤクルト岩谷選手セカンド内野安打と自身の暴投で1アウト2塁とされましたが武岡選手をピッチャーゴロ、増田選手をセンターフライと勝ち越しは許しませんでした。
8回表の攻撃で1アウトから林選手が8球粘り四球、代打・矢野選手がライト前ヒットで1アウト1、2塁としましたが田村選手はファーストゴロ併殺打で勝ち越せませんでした。
8回裏は5番手・益田投手がヤクルト先頭・西村選手にライト線に2ベース、1アウト後に澤井選手にストレートを捉えられライトスタンドへ2ランを許し、1−3と勝ち越されました。さらに橋本選手に2ベース、古賀選手にライトへタイムリーを運ばれ、1−4となりました。
9回表の攻撃は仲田選手は空振り三振、清水選手はサードフライ、韮澤選手は四球、中村貴浩選手はセカンドゴロに倒れました。 9回裏は6番手・高橋昂也投手が1アウトからヤクルト西村選手にライト前ヒットも伊藤選手をセカンドゴロ併殺打に打ち取り試合終了しました。
投手陣では、先発の常廣投手が上々のピッチングでした。特にカットボールが冴えていました。新井監督も太鼓判でした。一方、滝田投手と益田投手が良くなかったです。滝田投手は球が荒れて、2つの暴投を記録し、益田投手も制球力に苦労して失点を重ねてしまいました。この2投手については、1軍生き残りに黄信号になったかなと思います。
打撃では、二俣選手が対外試合チーム1号のホームランを放ちました。二俣選手は覚醒の予感がします。また、新外国人のファビアン選手とモンテロ選手がそろってヒットを放ちました。どんどん打席に立って日本の配球に早くアジャストして欲しいと思います。
しかし、9安打放ちながら、10残塁はいただけませんね。チーム野球が出来ていない証拠だと思います。若手選手が自身をアピールしたいがために、「オレがオレが」という気持ちがはやり、チームとしての野球が出来ていない感じがします。あまりにももったいないですね。
さて、明日は宜野座で阪神との練習試合です。練習試合と言えども、シーズンの開幕カードですから、阪神にイヤな印象を植え付ける試合をして欲しいと思います。