2024年10月21日
斉藤投手が来季1軍昇格を狙う!
広島・斉藤 超進化へ!自己最長タイ7回1失点 課題の制球で78球省エネ披露 高2軍監督「上でのチャンスも出てくる」」
10/21(月) 6:00配信
デイリースポーツ
先発し、好投する斉藤(撮影・畠山賢大)
「フェニックス・リーグ、広島6−1ロッテ」(20日、天福球場)
超進化じゃ!広島の高卒2年目・斉藤優汰投手(20)が20日、フェニックスリーグ・ロッテ戦(天福)で先発登板し、プロ入り後自己最長タイとなる7回を投げ、5安打1失点の好投を見せた。最速149キロを計測しながらも無四死球でまとめ、課題としている制球面で成長の一端を披露。来季の先発ローテ入りへ鍛錬の秋を過ごす。
剛速球と切れ味鋭い変化球−。ひとたび歯車がかみ合えば、誰も手がつけられない姿を見せつけた。失点は五回に浴びた一発による1点のみ。それ以外は相手打線をねじ伏せ、7回を78球の省エネ投球を披露した。淡々とイニングを投げ進めた斉藤は「全体的にストライク先行で投げられたので自分のペースで投げられましたし、球数も少なく抑えられたので良かったと思います」と充実感を漂わせた。
試合の中で華麗な変わり身を見せた。序盤は自慢の直球主体の投球。今回のフェニックス・リーグでは「真っすぐでカウントをつくるというのは気にしながらやっている」という中、ストライクゾーンにどんどん投げ込み、打者を球威で押していく。「真っすぐもそれなりに力があって、ファウルと空振りも取れたので割と良かったと思います」とうなずいた。
中盤に差しかかると、バッテリーを組む持丸が相手の直球狙いを察知。カットボールを中心に変化球の比率を上げた中でも制球が乱れることはなく、「自分が思っている以上にバッターが打ち損じてくれていた」と大きな手応えを感じ取った。
特筆すべきは無四球で終えた点。課題は制球面で、これまでは四球からピンチを招くことが多かったが、日南に入ってから横山2軍投手コーチに「真っすぐに強さがあるから、そんなにコースを狙わなくてもいいんじゃないか?」という助言を受けた。気持ちにゆとりが生まれたことで、制球にも安定性が生まれ出してきている。
夏場には右肩のコンディション不良で一時戦線を離脱したが、9月末に実戦復帰し、「もう心配なく投げられるかなと思います」。昨年9月2日のウエスタン・ソフトバンク戦(筑後)での7回2失点以来、自己最長タイとなる7イニングを投げ抜いたことが何よりの全快証明となった。
この投球に高2軍監督は「制球も良く、球にも力があった。今日みたいなピッチングを続ければ十分、上(1軍)でのチャンスも出てくる」と評価した。来季が勝負の3年目となる右腕は「全体的に精度を上げていかないと勝負できないと思う。真っすぐのスピードも平均的にもっと上げていきたい」と気合。鼻息荒く、成長の速度を緩めない。
斉藤投手は2022年のドラフト1位で、北海道の苫小牧中央高からカープに入団しました。なんと言ってもストレートがエグいです。重くて速いストレートは強烈な武器です。相手打者がストレートを狙っていても、押し込んでいける強さを持っています。ただ、課題は制球力です。球のばらつきがあるため、カウントを悪くする傾向がありました。
しかし、20日のフェニックス・リーグのロッテ戦で先発し、自己最長タイの7回を投げて5安打1失点の好投を見せました。しかも無四球だったという事で、斉藤投手の課題は順調にクリアしているのではないかと思います。本文にもありますが、横山2軍投手コーチから助言があった事で、斉藤投手の気持ちにゆとりが出来たのも、制球力が良くなった要因であるのは間違いないでしょう。
来季は斉藤投手も3年目のシーズンを迎えます。このフェニックス・リーグや秋季キャンプでの出来次第で、来季春のキャンプで1軍に帯同できるかどうかが決まります。2023年ドラフト1位の常廣投手と共に、来季の新戦力としてブレイクして欲しいと思います。