6月といえば結婚式で縁起の良い月である。
最近の結婚式ではめっきり減ってしまった「謡い」(うたい)の披露。
仙台藩には小謡いの流派として、喜多流、新喜多流、進藤流、大倉流、高安流などがあると叔父が申しておりました。
しかし、今では伝承してきた人たちが高齢であったり、亡くなられたりと流派の存在が危ぶまれているのが現状です。
我が家では昔より伝わる「謡い」の原本「高安流小謡本」が伝えられ、伝承してきております。
「謡い」というと結婚式の高砂(たかさご)の謡いが有名で、結婚式だけで用いられてきたと思われがちですが
そうではなくて、高砂以外に年中の行事や人生の節目などで謡われてきた多くの種類の謡いがあります。
謡本の中の構成は祝い事の目的に応じて高砂をはじめとして
養老、玉井、寿栄、月宮殿、難波、弓八幡、老松、竹生島、田村、狸々、鶴亀、年徳神、蓮来、松竹
がございます。
伝承本であるため、ひらがなは「変体かな」が使用され、漢字は崩した字で構成されており、節回しの部分には音を
あげて読んだり、下げで読んだり、音を伸ばしたり、独特の上下節回し、繰り返しという具合の記号が付され、
現代の人が見れても読解が困難といえます。
その中でも、高砂だけは、高齢の父が結婚式で謡いを上げる機会があったため読解し、私が今勉強をしている
ところです。
それでは、高砂を披露いたしましょう。(発音の都合上漢字やひらがなは現代文字に直してあるところもあります)
高砂
所は高砂の、尾の上の松も年ふりて、老いの浪−もよりくるや、
木の−下v^陰の落葉かく−なるま−で命−ながらへ−て−、なおいつ迄かー 生の松−、
それも久しき^名ー所か−な それも−久しき−名所vか−な−
四海波静かにて、国v^も治むる時津風、枝をならさぬみ代なりや−、
−あひに相生の^、松こそ目出− ー渡かりけれ−^、げにやあおぎても、
こともおろかやかかる代に、住める民とて−−豊なる−、
君の恵みは^ありがた−や、君の恵み^はありがた−や
高砂や−この浦船に帆をあげて、月諸ともに出塩の波のあわじの嶋陰や、
遠v^く−なるおの−−沖−すぎては−やすみの−えに着きにけり、
は−やすみのvえに着きにけ−り−
さ−す−かひなみは−、あ−く−−魔を払ひ−、お−さむる手には−、寿ふ−くをいだき−、
^−千秋楽は民をなで、万歳楽には命−をのぶ、^相生の− −松風 ^颯々の声ぞたのしむ−、
^颯々の声ぞたのしむ−
今後は高砂以外の上記の謡いも小謡本を読解し、意味の理解を深めてゆきたいと考えております。
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