最近読んだ脳科学の本に睡眠時間と寿命に相関関係がある傾向が記載されていた。
それによると、長寿者の睡眠時間の平均は8時間前後であり、
寿命が短い人の睡眠時間は5時間以下と極端に短いか、または10時間以上と長いことが統計データで示されていた。
人が睡眠を必要とする理由として、脳内の神経細胞の修復や神経細胞の疲労回復、
成長期においては睡眠時にのみ分泌される成長ホルモンでの細胞分裂の活性化、
日中の肉体運動での疲労物質の代謝による体内疲労回復などのためと言われている。
ところがあまりに睡眠時間が短かったり
少ないと日中に活動して疲労した脳神経細胞及び内臓や筋肉などの体細胞での疲労回復ができなくなり、結果的に細胞が死滅してしまう結果となる。
そうなれば当然ながら内臓を支配する自律神経の働きとホルモン分泌に狂いが生じ、様々な病気の原因になることが考えられる。
では長時間睡眠ではどうかといえば、脳や肉体の細胞が活性化するためには日中に起床して覚醒している必要がある。
覚醒して一定時間起きていることで脳内の神経が外界からの様々な刺激で活性化したり、体を動かすことで血液循環をよくしたり、筋肉を動かすことで肉体や内臓の細胞全体の健全性が保持される。
ところが健康な人間でも寝てばかりいたら、筋肉は衰え、ひどい場合は立ったり上体を起こしている状態での心臓機能や血圧調整機能が低下し、それらが原因で体が弱まるばかりで鍛えることができない。
つまり、毎日長時間眠りすぎることも体に良くないと考えられる。
また、眠っている時間が長すぎると体に負荷がかかることが少ないため、様々な負荷に対する対抗力が弱くなり、結果的に生物的な機能が低下することが考えられる。
よって、人は年齢にもよるが7時間から8時間の睡眠が最もベストであると考えられる。
あとは睡眠の質が重要であることは多くの人が知っていることだろう。
睡眠には夢などを見る浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠の2種類があり、
それらが交互に繰り返されることで脳内の神経の修復や疲労回復を行っているといわれている。
ところでうつ病やストレス疾患になると浅い眠りのレム睡眠が多くなり、深い眠りのノンレム睡眠の時間が少なくなる実験データがあることから、
神経細胞の修復には特に深い眠りのノンレム睡眠が必要で、ノンレム睡眠が少ないことで神経細胞の修復と疲労回復が十分できないことで、神経細胞が委縮したり機能低下になるといわれており、
うつ病などのストレス疾患で必要なことは十分なノンレム睡眠をとることだと言われている。
このように健康のためには適切な睡眠時間と睡眠の質が重要と考えられる。
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