先週のWEBニュースで興味深い記事を見つけた。
癌の治療には従来、手術、抗がん剤、放射線などを用いることが常道とされてきた。
ところが多摩南部地域病院外科医の古川健司医師(医学博士)が末期がんにも有効な食事療法と併用する治療法を臨床で行い効果を挙げていることを発表した。
世界でもまれに見る治療法で特徴的なのは食事での糖質制限を極度にすると同時にEPA摂取を行う方法だ。
研究結果よると、癌細胞はご飯やパン、麺類、お菓子などの炭水化物から体内で合成されるブドウ糖を栄養原にしていて、
癌細胞が増殖したり生きるために、正常細胞の3倍から8倍のブドウ糖を必要としている事実から、
それならブドウ糖を絶つ方法で癌を抑制できないか、2015年1月から臨床研究を開始したそうである。
臨床での患者はいずれもステージ4の大腸がんや乳がんなどの患者であった。
その結果、3か月による抗がん剤と糖質制限で19人の末期がん患者のうち、5人が癌が消失し完全寛解し、
癌の30%が消失した人が2人、進行制御した人が8人と予想以上の結果がでたと報じられた。
ただ残念なことに病状が悪化した人が3人おられたということだった。
19人の末期患者は手術、放射線治療、抗がん剤で治る見込みが薄かった患者であったと考えると驚異的な治癒率だと報じられた。
もちろん人が生きるためには糖質が欠かせないが、炭水化物が供給されない場合、
人の体内ではどのような現象が起きるかといえば、
まず肝臓に蓄えられたグリコーゲンを分解してエネルギー源に変換し利用し、
それでも足りなくなると皮下脂肪をケトン体というエネルギー源に変換して利用するという。
癌細胞は炭水化物を原料とするブドウ糖をエネルギー源とするが、正常細胞が飢餓時にエネルギー源として利用するケトン体をエネルギー源とすることができない。
よって、がん患者に対してご飯などの炭水化物の摂取量を最低限に抑え、魚などに含まれる
EPA(エコサペンタエンサン)を食事に取り込むケトン食療法という食事療法を行うことで、
癌細胞が成長できずに死滅してゆき、正常細胞のみが生き残るということで治療の効果を挙げている。
また、ケトン体は癌の発症を防ぐ効果もあるとのことが研究でわかってきたとのことだ。
そういえば、90歳とか元気で長生きしている老人のほとんどが、粗食で食べ物に好き嫌いが少なく、
間食をしない習慣で痩せている人がほとんどであり、逆に肥満の人で長生きしている人が少ないことからも、
間食や過食など食べ過ぎは糖尿病や高血圧などの慢性疾患にかかりやすくなるだけでなく、
癌になった際の治癒リスクを低下させてしまうのだと思う。
私のような中年太りの中年にはよい情報を得られたと思っている。
なぜなら、病気になったらたっぷっりの高い栄養食をして休養することが病気を治すのには最適だと、
バカの一つ覚えのような先入観があった自分からすれば目からうろこが落ちた思いだ。
確かに癌以外の病気の種類によっては不足した栄養素を補給する栄養療法も大切だと思うが、
昔から断食療法なる治療法もある一定の効果がるといわれていたが、科学的根拠に乏しいとどうしても客観的な説得性に欠ける部分があった。
癌の栄養源にならない特別な糖質とは癌細胞に到達しても、癌が増殖するための糖分としては働かずに、
栄養源にならない糖分を癌細胞が取り込んでも細胞増殖できず死滅することが考えられる。
従妹にがん患者がいる私としては癌治療での更なる研究と治療法と普及に期待したい。
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