最近、音と心の安定について検証を試みている。
若いころは、音ではなく音楽を聴くことと情動との関連に興味があり、
JAZZやクラッシク音楽、ロック、ポップスなどと情動との一般的な関連性を研究した。
一般的にJAZZやクラッシクなどの人の声の入らない感情移入の少ないテンポの遅い音楽は、
脳波の周波数からして、鎮静を誘発する傾向にあり、
ロックやポップスのような速いテンポでリズミカルなものは神経を興奮させる傾向にあるといえるだろう。
しかし、音ではなく音楽には歌詞などの感情移入を発生させる要素が加わり、アップテンポであったり、
個人的嗜好性が存在し、ある人は好きだが、ある人が聞けば好きではない場合も存在する。
また、歌う歌手や演奏するミュージシャンが自分の好みに合っているかなどの要素も音楽を聴いて心地よいかに関係すると思う。
つまり、音楽は個人の好みによって好きな曲や音楽を聴けば興奮快感作用が生じ、気分が高揚するであろう。
しかし、自然音は生物に共通した原始的な脳の部分に遺伝的に組み込まれた神経回路と共振する要素が大きいため、多くの人の脳の神経の興奮は鎮静的に作用する傾向が多と思う。
それらの自然音はYoutubeなどで雨や水、風、海などの単語で検索すれば聴けるはずだ。
私は前回の記事で、落ち着く「音」ということで強めの雨の音を紹介させてもらった。
その後、音楽以外の様々な音を聴いた中では、やはり雨の音やせせらぎの音など、水に関係した音が落ち着くと思う。
人の脳は常に稼働状態であるが、脳波から見ると日中ではほとんどが覚醒活動状態のため、
ベーターが発せられており、ストレスなどでイライラしたときなどは15HZ以上のベータ波が発せられているであろう。
人がリラックス状態にあるときの脳波は11HZ以下のシータ波やアルファー波であることは知られた事実である。
元来人間も生物の一部であり、ここ100年ほどで産業革命以降の科学技術の急激な進展にって、自然から遠ざかり人工物の中で生きるようになった。
さらに言うと、世界諸国の中でもここ50年ほどで先進国においては頭脳労働というサービス産業が仕事の主流となってきた。
その弊害として現れ始めたのが、ストレスに起因する様々な疾患であるといえるだろう。
最近購入した科学雑誌の中で、海外のある脳科学者の言葉が印象深かった。
現代の労働形態が頭脳労働が主流になる前は労働といえば肉体労働が主体で、
その頃はうつ病や神経症などの疾患が少なかったが、
科学技術が発展した結果、肉体を動かす機会が減少し、精神疾患の罹患者が増えたとの見解だった。
ただし、ここで注意すべきことはその傾向は内戦や隣接国と戦争状態にある人々を除いた場合の傾向である。
私は今、脳と生物時計に関係する専門書を読んでいるのだが、
やはり、最近の日本人の多くがオフィス仕事にしても工場にしても室内での労働が増えた関係で、
日中に日光を浴びないことが原因で、リズム障害に陥っている事例が多いと考えられ、
それがホルモン分泌に悪影響を及ぼしている関係で、ストレス耐性の低下や体内時計の狂いの原因となり、
ストレスに起因する疾患に罹患する率が高まっていると思う。
生物時計のリセットには早朝の日の出以降に2500ルクス以上の光を浴びる必要があり、2000ルクス以下ではほとんど効果がないとの実験結果が記載されていた。
したがって、私は日中の昼休みなどは、なるべく外に出るように心がけ、日中なるべく歩くように心がけている。
それが中年になった私の健康法である。
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