人は人や物と接する事によって感情が変化することは誰しも経験していることだろう。
それは多くの場合、視覚や聴覚での感覚器官で受信した情報を脳内で情報処理し、
情緒の感情が生じることである。
なんら外部から物質が供給されることによって起きているものではない。
すべて、自分の脳内や体内で作り出される「神経伝達物質やホルモン」の結果である。
それが脳内のどのような機構によって生じているのかを科学的に検証してみたいと思う。
今回は音楽を聴くことによって人の感情がどのように変化するかを検証してみる。
人は自分の好きな音楽を聴くと、快感が生じる。
それは、脳内の快感神経が稼働している状態である。
快感を大別すると興奮系の快感、癒し系の快感の二つに分類できると思う。
興奮系の快感では脳内でドーパミンやノルアドレナリン等の快感物質が分泌され、
それらの神経伝達物質で稼働する神経系が興奮状態であることが推察される。
癒し系の快感では過剰興奮を抑制するガンマアミノ酪酸で稼働する抑制系のギャバ
神経が稼働していると考えられる。
また、快感の中でも陶酔感や気持ちよさの感情の場合は、ベータエンドルフィン
やダイノルフィンのような脳内麻薬が分泌されていることも推察できる。
人は動物であり、脳内には快感神経や興奮抑制性の神経が存在する。
動物である以上、それらの快感神経の興奮なくして、快感という情緒はでることはない。もちろん、それらの快感神経を稼働させる神経伝達物質を作り出すためには
それらの材料になる食べ物(特にアミノ酸やタンパク質、タンパク質分解酵素)
などや快感物質生産過程のその人の快感神経ネットワークの構成も重要である。
音楽を聴くことによって、快感が生じるのは個人差が大きいと思う。
誰にでも愛される音楽は動物として持っている本能欲求の律動に働きかけることに
よって、原始的な脳の部位が起動部署となって、快感神経を刺激するであろう。
逆にある個人しか好まない音楽は、その人の過去のエピソード記憶の際の快感体験
によって、それが起想される場合に起きるものであろう。
また、年代によっても、若者は成長期であり、脳内でのドーパミンやノルアドレナ
リンなどの興奮系の神経伝達物質が多く分泌される生物的に成長期であるので、
興奮系の音楽を好むであろうし、中年者や高年者にあっては生物的な成長期が過
ぎ、細胞での疲弊が生じ易いことから、癒しや安らぎの音楽、や過去での快体験
等での記憶を起想させるような音楽を好む傾向にあると考えられる。
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