最後まで分からないCS争い。5日間の調整期間、いかに試合勘を失わせないよう過ごせるか【カープOB・笘篠賢治氏のコラム】
9/26(月) 17:01配信
広島アスリートマガジン
3位の巨人が9月24日・25日の中日戦に敗れたことで、ますます分からなくなったCS争い。残り3試合を残すカープは、9月29日からヤクルト2連戦、10月2日に中日戦と対戦。逆転のCS進出に向けて3連勝を目指して戦うこととなる。OBの笘篠賢治氏に先週の戦いを振り返ってもらい、残り3試合に向けた調整で必要なことを語ってもらった。
◆ブルペンで生きた球を見る対策も必要
3位争いは、まだまだどのチームが勝ち上がるのか分からない状況が続いています。
9月20日の中日戦は延長11回まで戦い敗れてしまいましたが、翌21日の阪神戦はチーム一丸となった戦いを見せてくれました。先発の森下暢仁が初回に2失点し、前日の嫌な流れを引きずるパターンかと思いましたが、カープ打線がすぐに逆転して、“CSを諦めない”という強い気持ちを見せてくれました。
流れ的には、先発の伊藤将司以降の投手陣がしっかりと抑えて、こつこつ追い上げ、梅野隆太郎の一発で同点に追いついただけに、阪神が取りそうなゲームではありました。
しかし、最後に阪神に痛いミスが出て、そこを逃さずに勝ちにつなげました。運がめぐっての勝ち方になりましたが、一つ勝とうとするには、足を使えないのであれば、バントという戦術も必要になってくると思います。
また、この試合は、ここぞの場面で上本崇司がよく打ってくれました。9回表、1死二塁の場面では、湯浅京己の外角のストレートに下半身が止まり、手だけで振りにいき三振してしまいました。なんとかバットに当てたいのはわかりますが、上体だけで打とうとすると良い結果は出にくいです。
なので、再び11回表に1死満塁のチャンスで回ってきたときは、少し心配していました。しかし、追い込まれてから、絶対に三振だけはしたくないという打撃で三遊間に抜ける安打を放ち、そこから連打で一挙6得点。
このまま9月23日の試合も勝ちたかったところですが、阪神もまだCSの可能性がある中で意地を見せました。そして巨人が9月24日、25日の中日戦に連敗したことで、どのチームがCSに勝ち上がるか分からなくなっています。
カープはというと9月29日の試合まで、5日間試合がない日が続きます。試合勘でいうと、1〜2日くらいだったらなんともないのですが、間隔が空きすぎると特に打者は困ります。
リフレッシュして体の疲れが取れればいいと思いますが、一番大事なのは目の慣れなので、ブルペンで投手の生きた球を見るなどの対策も必要ですよね。打つ感覚というのは打撃練習で養えるのですが、生きた球の変化はマシンや打撃投手だと見れないですから。
残りはヤクルト戦2試合、中日戦1試合。どちらも今シーズン負け越しているチームです。今季のカープはガンガン振ってくるチームに対してはあまり苦にしていない反面、細かい野球をやってくるチームを苦手としていますよね。ただ、このままやられっぱなしというわけにもいかないですから、ラスト3試合をしっかりと勝って、CS進出への希望をつないでもらいたいです。
広島アスリートマガジン編集部
一時は読売のCS進出濃厚かと思われましたが、24日、25日に中日に連敗して、状況が一変して、広島、阪神にもCS進出のチャンスが復活しました。
読売は残り2試合、広島と阪神は残り3試合しかありません。なので、1勝や1敗がかなり重くなります。
日程はまず27日、28日に阪神がヤクルトと神宮で戦います。ドリヨシ的には広島が残り3試合を全勝するならば、阪神の勝敗はあまり関係ないのですが、それでも広島が残り3試合を2勝1敗で戦ってもいいように、阪神にはこの2連戦を1勝1敗で戦って欲しいと願っています。
そして、29日と30日に広島がヤクルトとマツダスタジアムで戦います。当然広島には連勝して欲しいのですが、この前の神宮で阪神が1勝1敗で戦った場合は、広島はこの2連戦は最悪1勝1敗でもいいと思います。
次に10月1日は読売がDeNAと横浜で戦います。ドリヨシとしては読売の敗戦を期待しています。仮に読売と広島が同率同勝利数で並んだ場合は、対戦成績で読売が勝ち越しているので、読売がCS進出となるため、とにかく読売には負けて欲しい願望があります。
そして10月2日の最終戦、読売はDeNAと横浜で、阪神はヤクルトと甲子園で、広島は中日とマツダスタジアムで戦います。それも3試合共に午後2時の試合開始になります。ドリヨシとしては、読売と阪神が敗れて、広島が勝利して広島が逆転CS進出を決めてくれると期待しています。
とにかく我らが広島東洋カープの選手の皆さんには、悔いの残らないよう、全力で戦い抜いて欲しいと思います。そして、来週の今頃には、カープがCS進出を決めて、究極の下剋上のストーリーが始まるようになっているといいですね。
-
no image