EPOCH 2022 広島東洋カープ PREMIER EDITION 新品価格 |
2022年06月13日
EPOCH 2022 広島東洋カープ PREMIER EDITION
もう何も恐れることはない!積極果敢にアグレッシブに仕掛けよう!
野村謙二郎氏 広島巻き返しへの提言 パの野球こそヒントに 走者を動かす仕掛けもいい
6/13(月) 7:00
配信
スポニチアネックス
野村謙二郎氏
◇交流戦 広島0ー11西武(2022年6月12日 ベルーナD)
広島は12日の西武戦でも0―11で惨敗し、すでに3季連続最下位(20年は中止)が決まっていた交流戦を5勝13敗で終えた。18試合制になった15年以降では、15年DeNAの14敗(3勝1分け)に次ぎ、16年オリックス(5勝)と並んで2番目の最多敗戦。貯金6で挑んだ“鬼門”で大失速し、今季ワーストの借金2まで後退した。元監督でスポニチ本紙評論家の野村謙二郎氏は、苦しめられたパ・リーグの野球から立て直しへの“ヒント”を説いた。
交流戦18試合を通じて、打者は受け身になり、投手も大胆さを欠いたように感じた。
どんな球が来るのか。様子見をしているうちに、どんどん追い込まれて打席が終わり、次の打席で慌てて打ちにいって変化球などでかわされた。最初に振っていっていないから、タイミングも合わない。見るだけでなく、実際にバットを振って分かることが多い。
投手も2ストライクを取ってから次はボール球で誘って…という攻めが多かった。結果、むしろカウントを悪くして四球になる場面もあった。2ストライクからの3球目を打たれるのは、もったいない…と感じるかもしれないが、カウント2―2にしてから打たれても、安打という結果そのものは同じだ。
パ・リーグの投手はどうだったか。2ストライクからでも遊び球はない。打てるものなら打ってみろ…と腕を思い切り振ってきた。打者も同様。状況によっては三振でも構わないと割り切り、思い切りよく振るから本塁打にもなる。かしこまったような打撃が目立った広島の各打者とは好対照だった。ダメだったことの反省は必要。同時にパの良かったところにも目を向けて、これからの自分たちに取り入れてほしい。
投手の左右などに合わせた打線の組み替えはデータに基づいたものだとは思う。ただ、せっかく打っても、次の試合で先発を外れると、選手の気持ちは盛り上がっていかない。状態のいい選手は、ある程度、たとえば1カード3試合というスパンで継続的に起用していくのも手だと思う。
本塁打が少ない中、序盤は打線のつながりで点を取ってきた。今は好機をつくっても、決定打がなかなか出ない。バントだけでなく、走者を動かす仕掛けがあってもいい。打てない中でのバントは貴重な1死をあげることでもある。走者に動きがなければ、相手バッテリーも打者に集中しやすくなる。
貯金6が借金2になったことは痛いが、まだ先は長い。リーグ戦再開まで少し時間も空く。しっかり切り替えて踏ん張ってほしい。(スポニチ本紙評論家)
▽広島の交流戦“負のデータ”
★最下位 19年から3季連続(20年は開催中止)は08〜10年の横浜(現DeNA)に続く2チーム目。通算6度目はDeNAの5度を抜いて最多。
★最多敗 13敗は15年以降の18試合制でチーム最多。
★連勝なし 19年から3季連続。18試合制では他に15年DeNAと19年ヤクルト。複数度は広島だけ。
★貧打 チーム打率.217は最下位。2本塁打、33得点は16年阪神の3本塁打、44得点を更新する交流戦ワースト。5度の零敗は11年の8度(24試合制)以来。18試合制ではチーム最多。
★投壊 チーム防御率4.38も最下位。最多の83失点。5勝すべてが3点差以内に対して、7点差以上の大敗は全13敗中5度で、うち2度が10点差以上。
野村謙二郎さんのコメントは、確かに的を得ていると感じます。
攻撃面では、バントだけでなく、ランナーをどんどん動かすようにしてほしいですね。佐々岡監督になって、ランナーが出ればバントで、作戦といえばほとんどこれだけのような気がします。緒方監督の時は、ヒットエンドランやランエンドヒットや単独スチールなどで、相手投手をどんどん揺さぶっていました。送りバントだけだと、相手投手にプレッシャーをかけるに十分ではないでしょうし、アウトを1つ献上するという、攻撃面ではリスクを背負う形になります。そう言えば、東出野手総合コーチが、カープには盗塁を成功させる選手がいない的な発言をしていたようですが、言語道断です。盗塁を積極的に仕掛けさせて、盗塁のコツを習得させるのがコーチの責務ではないでしょうか。ランナーが出ても、送りバント以外、何も仕掛けないカープの攻撃は、相手チームから見ると脅威ではありません。
選手の起用についても、当日活躍した選手を次の日に使わないケースが多く見られました。活躍した選手にとっては、「よし!次の試合も頑張るぞ!」とモチベーションが上がっているはずなのに、使われないと萎んでしまいます。野村謙二郎さんが指摘されているように、せめて1カード、出来れば2カードは使い続けて欲しいですね。また、1試合の中でも、スタメンを使い続けて、途中で積極的に選手を交代しないケースも多いかと思います。1試合をベンチの選手全員で戦っているんだという姿勢を見せて欲しいです。
打者が受け身になっていたという指摘もうなずけます。相手ピッチャーがどんな球を投げてくるのか様子見している間に追い込まれて、凡打するという、最悪のパターンになっていました。カープのバッターは初球から積極的に振っていくイメージがありましたが、この交流戦は後手後手になっていたようです。
投手は相手打者を追い込むまでは行きますが、その後ボール球で相手打者を誘いますが、その間にカウントを悪くして四球を与えたり、ヒットを打たれたりする悪循環でした。パ・リーグのピッチャーはズバッと3球ゾーンで勝負してきましたが、これは参考にしていいのではないでしょうか。
今季の交流戦、カープにとって悪い部分は出し切ったと信じたいです。17日からのリーグ戦、積極果敢なプレーを沢山見せて欲しいと思います。17日からは首位ヤクルトとの3連戦。21日からは絶好調阪神との3連戦です。この6試合の結果次第で、Aクラスを死守できるかどうかが決まると言っていいでしょう。
しかし、いまの佐々岡監督以下首脳陣で、チームの状態を変える事ができるかどうか、ドリヨシはかなり心配です。明日から3日まだ休養日がありますが、その間首脳陣と選手の皆さんでとことん話し合って、少しでもチームが良い方向へ行くようにして欲しいと思います。
首脳陣の総辞職のニュースはないですかね…。