2018年10月09日
広島東洋カープの2018年ドラフトの行方は?
おすすめドラフト候補【広島編】
“カープらしさ”持つ高校No.1遊撃手
西尾典文2018年10月9日
10月25日に行われるプロ野球ドラフト会議。今夏の甲子園を沸かせた高校生だけでなく、大学、社会人にも目玉候補がめじろ押しだ。アマチュア野球を中心に年間約300試合を取材する西尾典文氏が、各12球団に推薦したいドラフト候補を紹介する。
交流戦でのつまずきとマジック点灯後の連敗はあったものの、トータルで見ると圧倒的な大差で3連覇を達成した広島。鈴木誠也、丸佳浩の二人が故障で離脱しても西川龍馬や野間峻祥、バティスタらがしっかり穴を埋め、改めて野手の層の厚さを感じさせるシーズンだった。オフに丸がFA移籍するようなことがあれば大きな戦力ダウンだが、それでもある程度は戦える戦力はそろっている。育成に時間のかかる捕手も會澤翼が本格化し、ベテラン、中堅、若手と選手がそろっているのも大きな強みだ。
一方の投手陣はチーム防御率4点台と、過去2年に比べると苦しんだ。薮田和樹、岡田明丈がそろって大きく成績を落とし、抑えの中崎翔太につなぐ中継ぎ陣も安定感を欠くピッチングが目立った。しかしそんな中でも先発は中村祐太と高橋昂也、リリーフはアドゥワ誠とフランスアといった若手が出てきていることは心強い。多少荒削りでも球威やボールの角度など何か1つ特徴があれば積極的に一軍に起用していることが、好循環を生んでいると言えるだろう。
先を見据えるなら1位に野手を
直近を考えると投手を補強したいところだが、レギュラー陣がそろって30歳前後に集中しているだけに、先を見据えれば野手を優先したい。気がかりなのが菊池涼介、田中広輔の後釜となる選手。
総合力では高校ナンバーワンショートと言える小園
【写真は共同】
将来長くショートを任せられる選手という意味でうってつけなのが小園海斗(報徳学園)だ。名門・報徳学園にあって入学直後からショートに定着し、その後も順調に成長を続けている。
小園の良さは三拍子全て高いレベルを備えていること。高校生では珍しいくらいの深い位置を守ることができ、出足の鋭さと速くて正確なスローイングは一級品。昨年の冬から今年の春にかけて体つきも一回り大きくなり、侍ジャパン大学代表との壮行試合では1位候補の松本航(日本体育大)から木製バットで一発を放つなど、長打力もアップしている。
どんどん加速するベースランニングも迫力十分で、総合力では高校ナンバーワンショートと言えるだろう。体の強さとプレースタイルの両面で広島のチームカラーにフィットした選手だというのも、獲得の後押しになりそうだ。
・[プロフィール]小園海斗(報徳学園)
2位から獲りたい即戦力投手
1位で小園を獲得できたら、バランスを考えると2位では即戦力が期待できる投手を狙いたい。ウェーバー順で最後になるが、生田目翼(日本通運)、勝野昌慶(三菱重工名古屋)の二人が残っていれば狙いたい。
生田目は最速155キロのストレートが武器のパワーピッチャー。大学4年時は故障に苦しんだが、社会人では1年目にリリーフ、今年は先発で結果を残して復活を印象づけた。今年は長いイニングを投げる駆け引きの上手さも見せているが、適性を感じるのはやはりリリーフ。躍動感のあるダイナミックなフォームから繰り出す球威のある直球と、鋭く変化するスライダー、フォークで三振を奪うピッチングは迫力十分だ。1年目からセットアッパーの一人として期待できる。
・[プロフィール]生田目翼(日本通運)
勝野は高卒3年目ということもあって完成度は少し劣るものの、長いリーチを豪快に振り下ろすフォームでコンスタントに145キロを超えるストレートの威力は申し分ない。昨年の12月に行われたアジアウィンターリーグでは社会人選抜として出場し、プロの二軍を相手に好投を見せている。コントロールには課題が残るものの、短いイニングであれば早くから戦力となる可能性も高いだろう。
・[プロフィール]勝野昌慶(三菱重工名古屋)
この二人を両方指名できるとは考えづらいので、どちらかを獲得出来たら折り返しの3位では将来性豊かな高校生投手も狙いたい。
候補として推したいのが田中法彦(菰野)だ。甲子園出場経験がなく、2年秋、3年春も東海大会出場を逃したこともあって全国的な知名度はそこまで高くないが、常時150キロ近いスピードをマークするストレートの勢いは高校生トップクラス。全身を大きく使った躍動感あふれるフォームで、上背のなさも気にならない。右打席から広角に長打を放つバッティングも非凡だ。変化球のコントロールには課題が残るものの、フォームには致命的な欠点はなく、体つきもしっかりしているだけに早期の一軍デビューも期待できるだろう。
・[プロフィール]田中法彦(菰野)
若手の絶対数が少ない外野手も一人は獲得しておきたい。狙い目は高校生だが、面白いのが勝又温史(日大鶴ケ丘)だ。150キロを超えるスピードを誇る本格派右腕だがとにかくバットがよく振れる選手で、芯でとらえた時の打球は超高校級。少し故障が心配なピッチングフォームというのも野手として推す材料の一つである。鈴木、丸の二人も高校時代は投手であり、そういうタイプの選手を鍛えられるチーム事情も後押しとなりそうだ。
・[プロフィール]勝又温史(日大鶴ケ丘)
チームはまさに成熟期を迎えているが、今年から主力FA権の獲得が続くため、これが続くとは考えづらい。特にセンターラインは強化が必要で、その手当てが遅れるようなことがあると低迷期の再来も十分に考えられる。そうならないためにも今年は長くレギュラーを任せられる大物野手をぜひ狙ってもらいたい。
カープの選手の皆さんは主力選手が成熟期を迎える中で、ファンとして最も心配なのがFAの流出です。過去に主力選手が次々に流出してしまい、暗黒期を迎えた苦い経験があります。今は球団もある程度の資金力があるので、主力選手の流出は回避できると信じていますが、それでもチームを去る選手がいると思います。その後を担える選手を効果的に獲得していかなければなりません。
報徳学園の小園選手は、ドリヨシもいい選手だと思います。走攻守そろっていて、広島にとっては理想的な選手だと思います。
生田目投手と勝野投手は即戦力ピッチャーとして是非獲得したいところですね。しかし、指名順番で二人同時に獲得は難しそうなので、ドリヨシ的には生田目投手を獲得して欲しいですね。
広島東洋カープが球界に誇るスカウト陣が、金の卵をどう獲得するか楽しみです。しかし、その前にクライマックスシリーズ突破ですね。
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暗黒時代に戻さないためには獲得や育成も大事ですがやはり夢もなくてはいけないから年俸バンバン上げて欲しいです。
丸と松山のFAも気になりますよね。