2018年12月09日
3番打者、外野手の候補者は?
広島は「丸佳浩の穴」をどう埋める?
12/9(日) 11:03配信
高い打撃能力を誇る西川にかかる期待は大きい
FAを宣言していた広島・丸佳浩が来季から巨人でプレーすることが決まった。2年連続のリーグMVPであり、不動の「三番・センター」。広島にとっては、痛いなんてものではないぐらいに痛い戦力の流出だ。だが、FAでの選手の流出を経ながらも、若手を育ててその穴をふさいでいくのもまたカープの伝統。今回は、カープが「丸の穴」をどうふさいでいくことになるのかを考えてみたい。もちろん、2年連続MVPを獲るだけの選手である。誰かが一人パッと出てきてその穴を埋めてしまう、ということはまず無理。それぞれが少しずつでも成長して、皆で穴を埋めていく、ということにはなろうが……。
まず、センターの守備のほうだが、これは今季主にレフトを守った野間峻祥が回ることが有力だ。プロ選手の中でも有数の俊足で、近い将来ゴールデン・グラブ賞の有力候補になれるだけのポテンシャルを持つ選手。本人もセンターに意欲を示しており、ここの穴は心配ないと見ていい。ただ、これまでその野間が守っていたレフトについては、おそらく、後述するが他のポジションからコンバートされてくる選手や外国人選手が守ることが濃厚で、今季と比較すると守備力の低下があるのは覚悟しなければならないだろう。
さて、ではそのレフトには誰が入ることになるのか。ポジションを争う候補選手は、西川龍馬、バティスタ、メヒア、坂倉将吾の4人が基本になると見る。
中でも、もっとも期待の高いのが、西川龍馬だ。今季も、規定打席にはわずかに足りなかったが、3割を超える打率をマークしたヒットメーカーだ。そもそも、今季もサードのレギュラーをつかんだといっていい実績を残していた選手だが、シーズン終盤に守備に不安を見せ、ポストシーズンでは安部友裕にポジションを奪還された格好になっていた。さりとてファーストに回すのも、同じく左の松山竜平とダブるうえ、24歳という年齢や足の速さを考えるともったいない……、という状態にあっただけに、むしろ外野へのコンバートはちょうどいいタイミングとなったといえる。
しかもこの西川、いまはまだちょっと線が細い感じもあるが、ボールコンタクト能力には天才的なものがあり、足もあるので、うまく育てばまさに三番打者タイプ。外野コンバートと二重の負担になるので、シーズン当初からは難しいかもしれないが、もしも三番にスポッとハマるだけの成績を残してくれれば、長期的に見てもチームにとって理想形となるだろう。
もしもこの西川が思うような結果を残せない場合は、次に浮上してくるのがバティスタ、メヒアの両外国人だ。メヒアはもともと内野手なので、これもコンバートになるが、もしも外野になじめない場合は、メヒアをファースト、松山を外野に戻すオプションも。この2人では、今季実績を残したのは、25本塁打(本塁打率は約12打席に1本)を放ったバティスタだが、ポストシーズンの起用を見ていると、今季ウエスタン・リーグで4冠を獲得したメヒアのほうが買われている感じも。打率はメヒアのほうが期待できそうなので、三番にハマりやすいという意味でも半歩リードしているか。また、ファームで3割をマークしている捕手の坂倉将吾も外野にコンバートする計画があり、参入してくる可能性も。
ただもし、西川、外国人選手とも打撃で結果が残せない場合は、安部を三番に入れるとか(もちろん17年ぐらいの調子に戻るなら最初から安部三番でいいが)、松山を三番に入れて會澤翼を五番に入れるなど、三番打者を求めてこれまでの下位打線の厚みを崩さざるを得ないか。そうなったときには、長期的なチームづくりにおいては一歩後退となる。
チームは丸のFAの補償は人的補償で行く方向だが、ここで外野手にこだわるのは得策ではないだろう。慌てることなく長期的展望に立ってチームづくりを進めるときだと思う。
文=藤本泰祐 写真=BBM
週刊ベースボール
若手選手や外国人選手にとってはまさに大チャンスが訪れました。本文にもありますが、筆頭には西川選手の名前が出て来ますね。今季の秋のキャンプでは、外野手の守備練習もして、外野手へコンバートの準備が進んでいます。外野の守備はセンターに野間選手が入るでしょうから、レフトに西川選手が入ることになります。レフトの守備が無難に出来れば、得意のバッティングで存在感を増すことが出来ます。巧みなバットコントロールで率を残す事が出来れば、3番打者で固定も可能かなと思います。ドリヨシ的には西川選手は推しメンなので、千載一遇のチャンスを是非つかんで欲しいと思います。でも、他に下水流選手、岩本選手、坂倉選手、高橋大樹選手、バティスタ選手、メヒア選手などと、候補選手は沢山います。選手の層が厚くなってきていますね。強いチームの証だと思います。
大瀬良投手、来季開幕投手を目指す!
カープ大瀬良、初開幕投手任せろ 4連覇へエースの自覚「目指してやっていく」
12/9(日) 6:00配信
ダイヤモンドヘッドの頂上からホノルルの市街地を見下ろす大瀬良(撮影・飯室逸平)
広島・大瀬良大地投手(27)が7日(日本時間8日)、優勝旅行先のハワイで取材に応じ、来季の開幕投手に名乗りを上げていく思いを示した。今季は最多勝と最高勝率の2冠に輝くなどリーグ3連覇に貢献。まずは来春キャンプでアピールすることを念頭に置くが、開幕投手が実現すれば自身初の大役となる。チームは8日午後、チャーター機で広島空港に帰国した。
大瀬良にとって2年ぶりの優勝旅行。ハワイの地は、気持ちを新たにする場となった。投手陣の柱として来季の開幕投手への思いを問われると、慎重に言葉を選びながらその意思を口にした。
「それ(開幕を目指す気持ち)がなかったら先発投手として駄目。どんな立ち位置の選手であれ、そこは目指してやっていくものだと思っている。だけど結果を残してからでないとそんなことも言えないので、キャンプに入ってしっかりアピールできる体と心を作ることが一番」
今季はチームで唯一1年間先発ローテを守り抜き、15勝(7敗)、防御率2・62をマーク。最多勝、最高勝率の2冠に輝くなど、いずれもキャリアハイの数字を残し、リーグ3連覇に大きく貢献した。CSファイナルS、日本シリーズでは初戦を任された。おのずと来季への期待も高まる。
緒方監督は来年3月29日・巨人戦(マツダ)のマウンドに上がる開幕投手について言及。「うちは基本的に競争」とし、今季を例に挙げ「祐輔(野村)がある程度キャンプからオープン戦でいいものを見せてくれたから開幕戦を任せた」と説明した。
順当にいけば筆頭は大瀬良。指揮官も「今年大瀬良が最多勝を取って、中心になってもらわないと困る選手だけど、キャンプからどういう姿で来てくれるか。万全の態勢で来てくれれば、実績プラス力を見せてくれれば筆頭に挙がるだろう」とうなずく。その上でジョンソンや九里の名前も挙げ、レベルの高いし烈な争いを求めた。
大瀬良は好成績を残したことで、来季へ自信よりも不安の思いが上回る。だからこそそれをかき消すレベルアップを自らに課す。「いろいろ研究されて苦しくなっていくんだろうなとは思っている。いかにそこを上回って成長して、シーズンを迎えられるかが大事」。直球も、変化球も、制球面も、自身の底上げが力を発揮する根源となる。
このオフも昨オフ同様に単独トレで己と向き合い続ける予定。「しっかりとした形でキャンプに入って、そこからアピールできるかだと思う。まずはしっかりとした状態でキャンプを迎える」と大瀬良。プロ6年目へ、優勝旅行も終わり新たな挑戦が始まる。
今季大瀬良投手の躍進がなかったら、リーグ3連覇はなかったと思います。ドリヨシは大瀬良投手は広島の真のエースだと断言したいと思います。心技体のなかでも、心の部分が大きく成長したと思います。表情が変わりましたね。
来季はエースであることを証明させるシーズンになります。ドリヨシは来季も進化して、15勝はいけると確信しています。読売菅野投手との競争になると思いますが、最終的には大瀬良投手がタイトルを複数獲得するでしょう。その読売とは来季の開幕ゲームです。いきなり菅野投手との投げ合いが見れる可能性は高いですね。
来季オフには世界野球「プレミア12」がありますので、広島のエースから侍のエースに飛躍する年でもありますね。
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