まず、発達障害は、完全に先天的な脳の障害です。それに対して、自己愛性人格障害は先天的なものもありますが、環境の影響が強いと言われています。
脳というのは良い意味で柔軟性があり、悪い意味で洗練されていません。なので、子供の頃の親の育て方により、自己愛性人格障害を引き起こすような脳の機能障害(帯状回の過活動とか、線条体と帯状回の同調不全など)が形成されてもおかしくはないのです。
また、もともと持っていた発達障害の二次被害として、人格障害を発症することもあります。
ということで、発達障害と自己愛性人格障害を併発しているパターンなど色々あるのですが、以下にその2つの大きな違いを述べていきたいと思います。
@お世辞
発達障害の場合、お世辞を言うことができませんが、自己愛性人格障害の場合はお世辞を言うことができます。
発達障害は、思ったことを素直に言うことしかできないのでお世辞が言えません。何を言ったら相手が喜ぶか、というのを想像するのも難しいです。
しかし、自己愛性人格障害者は自分に有利だと思ったらお世辞を言うことができます。
A行動原理
発達障害の場合、正しいと思ったことに従って行動します。自己愛性人格障害の場合、自分に有利だと思ったことに従って行動します。
発達障害はたとえ自分より立場が上の人であっても、その人の言っていることが間違っていると思ったら絶対に行動しません。食ってかかってきます。その代わり、自分より立場が下の人であっても、その人の言っていることが正しいと思ったらそれに従って行動することができます。
自己愛性人格障害は、自分より立場が上の場合はたとえその人の言っていることが間違っていると思ってもイエスマンになります。また、自分より立場が下の場合は、たとえその人の言っていることが正しくても、自分の立場を誇示するためにノーということがあります。
B人の表情を読む
発達障害の場合、人の表情を読むのが苦手ですが、自己愛性人格障害の場合、人の表情を読むのが得意です。
発達障害は、目に見えないもの(気持ちなど)を想像するのが苦手で、人の表情を見て気持ちを想像するのも苦手です。
自己愛性人格障害は、人の表情を読むのが得意で、相手が抱いているであろう感情を巧みに読み解きます。
しかし、感情は読み解きますが、共感はしません。人の表情を読むときは、代数問題を解くときと同様の生理反応をします。
C人間関係のトラブル
発達障害の場合、障害により悪意なく人間関係のトラブルを起こしてしまいますが、自己愛性人格障害の場合悪意があるために人間関係のトラブルを起こします。
発達障害は、空気を読んだり、立場をわきまえて行動するということが苦手なので、それが人間関係のトラブルに発展しがちです。
自己愛性人格障害は、人に良く思われたいとか、人を貶めたいという動機が人間関係のトラブルを引き起こします。
以上、発達障害と自己愛性人格障害の違いでした。
どちらも関わると大変な思いをしますが、自己愛性人格障害の方がたちが悪いのは言うまでもないです。
にほんブログ村
にほんブログ村
にほんブログ村
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
うちの姉の場合は、発達障害もあるのかなと思うふしがあります。
片付けができません。ADHDだったのかもしれないと思っています。
父は厳しくしつけようとして、母は甘やかしました。
「やんばる先生」という精神科医が独自の分類をしていて、それによると姉は「自己正当化型ADHD」か「自己正当化型ADHDのAC」あたりになりそうなんだけど、
やっぱり一般的に言うと、もともと持っていたものプラス環境で自己愛性人格障害になってしまったんだろうなと思います。