2020年01月14日
大物の片鱗をのぞかせるドラ1森下投手。
自主トレから大物感漂う広島のドラフト1位・森下暢仁への期待
1/14(火) 11:03配信
森下暢仁は、表情も明るく、今のところマイペースで自主トレを進めている
年が明け、各選手が自主トレをスタート、いよいよキャンプインへ向け、プロ野球界も動き出した感じだが、中でも動きが注目されるのは、やはり各チームの新人選手たちだろう。スポーツ紙でも、佐々木朗希(ロッテ)が走った、奥川恭伸(ヤクルト)が投げたと、連日活字が躍っているが、広島期待のドラフト1位・森下暢仁も、1月8日から始まった新人合同自主トレで、早くも大物ぶりを見せているようだ。
スカウトが明かす舞台裏 広島1位・森下暢仁 「かつての黒田のような、男気が備わっている」
自主トレ初日には、キャッチボールだけで「ヒジのしなやかさがあって、スピンの効いたボールを投げている」と高信二ヘッドコーチをうならせ、12日の体力測定では「肩の動きがきれいで、筋持久力もある」と理学療法士からお墨付きをもらい、13日には視察した佐々岡真司監督から「何をやってもセンスがいい。投げ方もバランスがよく素晴らしい」と絶賛され……といった具合だ。
そして、そういったプレーの面以上に感心させられるのは、周囲に乗せられたり、流されたりすることなく、あくまでマイペースを貫いているところだ。他のルーキーが居残り練習に汗を流した初日も、無理することなくサッと切り上げ、また、早期のブルペン投球を期待する周囲に対しても、「プルペンでガンガン投げるタイプではないので……。入ろうと思ったときに入ればいい。トレーニングをしたほうが力がつくと思う」と、自主トレ期間中はあまりピッチングを行わず、内野ノックやバッティング練習などで体のキレをつくっていく調整法を打ち出している。この辺は、やはり高卒ルーキーとは違うところで、自らの状態を自分で把握している、という自信と、さらにはそのやり方で自分はやれる、という確信がなければなかなかルーキーでできることではない。森下になんとも大物感が漂うゆえんだ。
そういえば、昨年、明治大OBの評論家・川上憲伸さんとの対談をしてもらった折、後輩の森下のほうが先に会場に到着したのだが、こちらが着席を勧めても、「いえ、そういうわけには……」という感じで、先輩の到着まで頑として立って待っていたことを思い出す。「一見やさ男でも、さすが、明治で主将をしただけのことはある」と思ったものだが、自らが「こうすべき」と判断したら、周りが何と言おうと、その判断を貫き通す、という部分は、自主トレでのマイペースぶりにも何か通じるところがあるような気もする。
もちろん、キャンプに入って全体練習が入ってくれば、そこはチームの一員として合わせなければならないが、現在は文字どおり「自主トレ」の時期で、さらに言えば、プロ野球選手はやはり「個人事業主」。まずは自分の思うように、自分のペースで事を運んでみて、それで結果が出てくれればそれが一番で、そのときは周囲もあれやこれやいうことはないものだ。もちろん、もしそれで結果が出なければ、周囲からいろんな声が起こってくる可能性はあるわけだが……。
今季のルーキーの中では即戦力No.1と言われる森下だけに、いずれにしても結果を出して周囲を納得させなければいけない責任があることは変わらない。であれば、人にペースを作ってもらった中で戦うよりは、まずは自分のやり方でプロの世界にぶつかっていってみたい、そんな思いもあるのかもしれない。自分なりのやり方で新しい世界に挑んでいく、今までにはあまりいなかったニュータイプのルーキー。その挑戦がキャンプ、オープン戦、そしてシーズンと、どのように進み、そしてどんな結果を見せてくれるか、楽しみに見ていきたい。森下の自己分析と、その判断が確かであればあるほど、目標である新人王も、カープの今季の逆襲も、実現に近づいてくるはずだ。
文=藤本泰祐 写真=BBM
週刊ベースボール
森下投手の合同自主トレまでの振る舞いは、並の選手ではないなと感じます。1人のプロ野球選手であるのはもちろんですが、1人の人間として素晴らしいものを持っているなと思います。おそらく、森下投手は紆余曲折はありながらも、最終的には大瀬良投手を凌ぐほどのカープのエースになることでしょう。それどころか、日本球界のエースになります。
森下投手は、ピッチング、守備、牽制も見事ですが、バッティングも目を見張るものがあります。先日、NHKBSでの「球辞苑」という番組で、9番打者について取り上げていましたが、森下投手はその9番打者の素質が十分備わっていると思います。実戦ではピッチングはもちろん、バッティングにもかなり注目したいですね。
高橋昂也投手が1軍復帰へ意欲!
広島高橋昂也「痛くなくなった」今季中の復帰へ意欲
1/14(火) 5:00配信
大野練習場のグラウンドでダッシュする高橋昂(左)と藤井皓
広島高橋昂也投手が今季中の完全復活へ意欲を示した。昨年2月に左肘のトミー・ジョン手術を受けたが、昨秋にブルペン投球を行うなど経過は良好。
13日は広島・廿日市市内の大野練習場でキャッチボールやダッシュなどで汗を流した。「痛くなくなったのが自分的にはプラスになっている」。2月にブルペン入り、3月に実戦形式の練習を行い、4月に実戦復帰する予定でリハビリを続ける。
この日は佐々岡監督からも「(左肘手術から復活した)床田みたいないい例がいるから、あせらずゆっくりやって」とエールを送られた。リハビリ中は体幹、ウエートトレーニングに専念し「フィジカル、体力的にもすごくアップしている」と成長を実感。ランニングや投球時に体のブレがなくなったという。再び1軍の舞台を目指し、日々精進する。
昨年2月に左肘の手術を受けて、辛いリハビリを経て、今はキャッチボールが出来るまでに回復してきています。
ピッチャーにとっては、ボールを投げる事ができないのが、最もストレスがたまるらしいですね。しかし、高橋投手はボールを投げられないリハビリ期間中は体幹トレーニングとウエイトトレーニングに集中して、体作りに専念しました。
過去に床田投手が同じように左肘を痛めて手術を受けて、辛いリハビリやトレーニングをこなして昨年は見事1軍復帰を果たしました。高橋投手にとっては床田投手の例があるので、そんなに孤独感はなかったかなと思います。
4月に復帰を目指しているようですが、ドリヨシ的には無理せず、じっくり仕上げてもらいたいと思います。もし、高橋昂也投手が戦力になれば、先発投手陣の層がさらに増すことになり、覇権奪還に向けて勢いが増すことになりそうです。高橋昂也投手に関しては動きがあればブログにアップしていきたいと思います。