(でも、そういう実験をしていただけるという話であれば、喜んで参加させていただきたいと思います。)
中枢神経に作用する覚せい剤や大麻などの違法薬物は、一度使ったからといってもすべての人が依存症になるわけではありません。
その証拠に、手術をした後の痛みを緩和させるために医療用のモルヒネを使ったとしても、回復後「モルヒネ打ってくれ」と病院に来る人なんてほとんどいないのだそうです。
では、依存症になる人とならない人の違いは何でしょう。
その違いとは、そもそも依存症になる人というのは、日常的に苦痛やストレスに苛まれており、それを自ら治療するために中枢神経に作用する薬物を使っているのではないか。
それを「自己治療仮説」というのですが、それを証明しようとしたのが「ネズミの楽園」実験でした。
実験の内容は以下の通りです。
ラットを1匹だけ入れた普通の実験用ケージと、普通のケージの200倍の広さの中に十分な食料とホイールやボールなどの遊び場所とつがいのための場所などもある中に雌雄のラットを16-20匹入れた「ラットパーク」を用意した。それぞれ、普通の水とモルヒネ入りの水を用意し、モルヒネを混ぜた水は苦いので砂糖を混ぜて甘くした。
実験用ケージのラットは砂糖が少なくてもモルヒネ入りの水を好んで飲むようになった。ラットパークのラットはどんなに砂糖を入れてもモルヒネ入りの水を嫌がった。実験用ケージではモルヒネに依存性を示すようになったラットも、ラットパークに移すと普通の水を飲むようになった。実験用ケージで長期間も強制的にモルヒネ入りの水を飲まされ中毒の状態になったラットは、ラットパークに移されるとけいれんなどの軽い離脱症状を見せたが、普通の水を飲むようになった。
この実験は、麻薬依存症の原因は麻薬の依存性よりも環境であることを示唆するものであった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AF
という事で、この実験結果からも「自己治療仮説」というのはかなり妥当性と有用性が高い仮説だとされているのだそうです。
そもそも依存症とは、以下のような状態を言います。
アルコール、薬物、ギャンブル、インターネットゲームなど、特定の物質使用や行為をくり返すことで、それが身体的、精神的になくてはならない状態になり、自分ではコントロールができなくなった結果、自身を傷つけ、周囲を巻き込むなど、社会活動が困難になる問題。
本人は「やめたくてもやめられない」状態に変化をしており、特定の物質や行為を「よくないことだ」とわかっていてものめりこんでしまう。
https://oneness-g.com/depe/
自分でやめたくてもやめられない、というのは、その依存対象そのものがもたらす快感もありますが、やはり苦痛やストレスから逃れるためにそれを使用して自分を癒しているという意味合いが強いのでしょう。
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