自己愛性人格障害者が一日にしてならないのは、遺伝でなく環境要因だった場合です。
遺伝の場合、自己愛性人格障害者は生まれた時から、つまり"一日にしてなる"、のです。
ここでは、遺伝でなく、環境によって自己愛性人格障害になる場合について述べたいと思います。
子どもと言うのは、周りにいる大人、主に母親が世界の全てです。
もし、母親にいじめられたとしたら。
子どもは、過酷な環境から目を背けるために、偉大な自分、素晴らしい自分と言う妄想にしがみつくかもしれません。
あるいは、母親が子供をただただ称賛し、「あなたは素晴らしくて、悪いところなんて全くないのよ。」と育ててしまった場合。
子どもは、自分には負の部分なぞあるはずない、あってはならない、と思ってしまうかもしれません。
どちらの場合も、素晴らしい価値のある自分という妄想にしがみつくことになるのです。
ここで妄想と言っていますが、そんじょそこらのかわいい妄想ではありません。
ノーベル賞をとったり、オリンピックで金メダルをとったり、世界一の美女であるような妄想を本気でし、うっとりします。
そして素晴らしい自分が否定されるような事態が起こると、自分で受け入れることはせず、他の人に責任転嫁したり、記憶の改ざんをしたり、忘れたりすることでなかったことにしようとします。
それを子供の時から毎日やってるんです。
次第に他人に責任を転嫁するための語彙も増え、話術や態度も巧妙になっていきます。
まぁ、子供なら「素晴らしい自分」という妄想に浸ったり、多少他人に責任転嫁するような時期もあるとは思いますが、普通の人はいつか壁にぶち当たり、「たいしたことない等身大の自分」にちゃんと着地出来るのです。
しかし、自己愛性人格障害者の場合、壁にぶち当たってもそれを受け入れることが出来ないので、子供の時から培ってきた責任転嫁や記憶の改ざんや忘却で現実を切り抜けてしまうのです。
例えば…
・受験で失敗したのは風邪をひいていたから。
・本気出したらオリンピックで金メダルをとれていた。
・上司がダメだから俺の仕事の価値が分からない。
とか。
都合の良いように現実を曲げるのです。
例えば、現在25歳の自己愛性人格障害者がいれば、25年間責任転嫁や記憶の改ざんや忘却をやってきたわけです。
いわば、自動的にそういう思考になってしまっているわけです。
そんな人がもし、「俺、自己愛性人格障害者かも…」と気付いたとしても、すぐに普通の人になれると思いますか?
普通の人になるには、「偉大な素晴らしい自分」なんておらず、「たいしたことない自分」という事実を受け入れなければなりません。
そして、万が一受け入れられたとしても、25年間培ってきた自動思考を変えなきゃいけません。
一朝一夕で出来る事ではありません。
そして、近くにターゲットになる人物がいれば、また責任転嫁や記憶の改ざんや忘却をする可能性も高いです。
そっちの方が生きていくのに楽ですからね。
という事で、自己愛性人格障害者の思考は、一日にしてならず、日々の積み重ねでどんどん酷くなっていくのです。
そう考えてみると、親の影響って恐ろしいですね。
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