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この本に、以下のような環境でいじめが発生しやすいと書いてありました。
1.仲が良い
仲が良いという事は、その集団を維持しようという"向社会性"が高まっている状態なのだそうです。
これは、その集団内で異質なものを排除しようとする"排除感情"を高めます。
そしてそれは、本来排除しなくても良い人物(他の人とはちょっと違った特徴を持っていたりする人、例えば「ちょっとだけ生意気」とか、「ちょっとだけ抜けている」とか、「可愛い」とか。)に対して制裁感情が高まったりしてしまい、いじめにつながるそうです。
2.規範意識が高い
規範と言っても法律なんかの破ったら社会的な制裁があるものではなく、グループ内に存在する規範に対して"守らなければ"という意識が高いほど、それを守れない人は"悪"として扱われてしまうので、いじめが発生しやすいそうです。
「へ〜、そうなんだ。確かにな」なんて思いつつ読んでいたのですが、ではいじめについてどう対応するか、という事について、(少なくとも私は)他に目にしたことがない対策が書かれていました。
それは、"いじめを予防するために、集団を仲良くさせすぎない。"
特に、日本人はやたらと「みんな仲良く」とか「一致団結」はとても素晴らしいものと疑う事がないのですが、実はその仲の良さがいじめの原因なのだから、仲良くさせすぎない、という事が大事だと書かれていたのです。
その為には、集団を流動的にする、とか、空間的に距離を置く権利を与えることが良いと書かれていました。
他にも、「いじめは気持ちいい」という事がちゃんと書かれていたり、いじめに関して脳科学的にいってどういうことなのか、ということが書かれていたので、とっても面白かったです。
子供のいじめだけではなく、大人のいじめや色々なハラスメントを理解する上でも役に立つ本だと思います。
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