チンパンジーの子供は5歳になると自分で木のを登り木の実を食べることができるのだそうです。
チンパンジーと同じように人間が子育てをすると、大体小学校3,4年生まで兄弟・姉妹がいないということになります。
しかし現実の人間は自分では食べることができない手のかかる子供がいるうちに次の子供を産みます。
(チンパンジーより多産ということになります。)
どうして手のかかる子供がいながら、次の子供を産み育てることが出来るのか。
それは母親だけが子育てをするのではなく、周囲の大人たちが協力して子育てをするという生存戦略を人間がとったからなのだそうです。
そもそも出産からして人間は他の動物と違います。
ヒトは森を出て、草原に進出したせいで直立歩行になり、骨盤が変形しました。
それに加え、脳は拡大の一途をたどったため、ヒトの出産は母親一人では不可能になるほど困難なものとなります。
また、ヒトの赤ん坊は生まれた直後は歩くことはおろか、一人では食べることも出来ません。
そのため、ヒトの出産には他人の介助が必要なのです。
だから出産を控えた母親が不安になるのは当然で、誰かがそばにいてくれると安心するのは当然な事なのです。
そして赤ん坊の世話も、母親一人ではなく、おじいちゃんやおばあちゃん、隣近所の人々が手伝ってくれるおかげで、母親はすぐに次の妊娠に取り掛かる事が出来るのです。
また、子供にしても小さいうちから沢山の人々と関わる事で社会性を伸ばす事が出来るのです。
そのように、長い歴史の間、ヒトは母親一人に子育ての責任を負わせない事で子供を増やし、絶滅を免れてきました。
しかし、現代はどうでしょう。
子供を母親一人で孤独に育てている、"孤育て"になっているなんて事が多いんじゃないでしょうか。
それが体力的だけでなく、精神的に辛いのは大変なのは当然なんです。
だって子供は複数の大人で面倒をみるというのが、長い間のヒトの前提だったわけですから。
そのように、今までヒトがとってきた生存戦略から鑑みると、お子さんを一人で抱えているママさん達には、是非周りに頼って楽をして欲しいと思います。
実家や周囲の大人にガンガン頼って、"孤育て"ではなく楽しい"子育て"ができる事が、「もう一人産みたい」に繋がり、結局のところ少子化を食い止める事になるのではないかと思うからです。
たまにネットで里帰り出産から妻がなかなか帰らないなんて相談をしている夫がいますが、妻が帰ってこないのはヒトの歴史から見れば普通の事なんですね。
日本の男性が積極的に育児参加できるようになるのは当分先でしょうしね。
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