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2020年12月16日

動詞のまとめ――マニア向け(十二月十三日)



 日本語に関しては、古文、漢文の勉強を通じて、さらには大学でかじった国語学のおかげで文法について事細かに考える癖がついている。英語を勉強したときには間に合わなかったが、チェコ語の場合には、それが非常に役に立っている。教科書に出てきたこと、先生に習ったことを覚えてしまうのは当然だが、覚えたことをもとに、あれこれ自分なりの理論、理解を導くために考えるのが、もちろん的外れな考えもあるけれども、チェコ語の能力の向上に大きく寄与した。それで、チェコ語について自分で説明したり文章を書いたりするときにも、ややこしいことを考えてしまう。
 その成果が、以下に並べるいくつかの文章である。


Kačとať〈私的チェコ語辞典〉
 動詞の人称変化形と組み合わせて使えるものに「ač」と「ať」がある。「ač」のほうは、「〜しても」「〜のに」と逆接の意味を持ち、長い「ačkoli」という形で使うこともある。「ať」は「〜しろ」と命令に近い意味で、日本語の「〜にしろ、〜にしろ」と同じような使い方もできる。問題は耳で聞いた場合には、区別ができないことである。
 チェコ語で、たとえば「合法的であるにせよ、非合法であるにせよ」なんて言うのは、一見とても難しそうだけど、「ať」を使えば簡単に言えてしまう。特に教科書や授業で習うものでもないので、知らない人にはとても凄い表現を使っているように聞こえるのも、使い手にとっては嬉しいところである。


L接頭辞の迷宮序
 接頭辞の迷宮一
 接頭辞の迷宮二
 接頭辞の迷宮三
 接頭辞の迷宮四
 接頭辞の迷宮第一期最終回
 動詞を完了態と不完了態に分類するのは、チェコ語を使うために不可欠なことで、完了態と不完了態のペアを覚えておくことは非常に大切である。不完了態だけでペアをなさないものもあるけれども。
 そしてそれらの基本となる動詞に接頭辞をつけることで微妙に意味の違う新たな動詞が作られることも重要である。接頭辞として使われるものの多くは前置詞と共通するもので、意味も前置詞と共通する場合が多い。ただしちゃんと解釈しないと前置詞との共通性が見えてこないこともある。その辺の薀蓄を語ってしまったのが、ここに羅列したいくつかの記事である。

 それから、不完了態の動詞に接頭辞をつけて完了態の動詞を作り、その完了態の動詞からさらに不完了態の動詞が作られるなんて例もある。慣れてくると知らない動詞でも何となく関連性が見えてくるようになるのだけど、この手の増やされた動詞がすべて辞書に載っているわけでも、辞書に載っている動詞がすべて使われるわけでもないので、自分で使うのはなかなか厄介である。
 いずれまた、まだ取り上げていない接頭辞についても取り上げる必要があるだろう。ここに挙げた接頭辞についての文章を、動詞の人称変化について書く前に書いてしまったのは、何でなんだろう。今となっては思い出せない。


M形容詞の作り方2
 形容詞の作り方3
 形容詞のまとめのところにも入れたが、動詞から形容詞を作られた形容詞についてである。受身から作る形容詞は汎用性が高いので、自分でも作れるように覚えておいたほうがいいと思うけれども、他は作れる動詞が限定的なので形容詞として出てきたときに動詞と関連することがわかればそれで十分な気がする。
 不完了態の動詞の三人称複数に「cí」をつけて作る形容詞なんかうまく決まると嬉しいのだけど、自分でも正しいかどうか確信の持てないことが多くて嫌になる。


 これまでに動詞について書いてきた文章は以上ということになるのだが、接頭辞はまだいくつもあるし、未来形の作り方とかまともに説明していないような気もする。不完了態と完了態の説明をすればそれでお仕舞いという気もするけれども、一つまとめておいたほうがよさそうだ。
2020年12月13日23時30分。










2020年12月15日

動詞のまとめ――応用〈いんちきチェコ語講座〉(十二月十二日)



 動詞について書いたものは何分数が多いので、基本的なチェコ語を勉強する人が覚えておいたほうがいいことと、覚えなくてもチェコ語を使って生活はしていけるけど覚えておくと便利なことに分けることにした。境目は微妙で恣意的なのだけど、一回辺りの分量の都合というのが一番正解かもしれない。
 ということで予告通り受身から。番号は通番にしておく。


E動詞の受身1
 動詞の受身2
 動詞の受身形は原則として文中では述語として使われるのだが、その際、過去形と同様に、主語に合わせて動詞「být」の人称変化形と、性、単複によって決まる語尾を組み合わせて使うのだが、違いは、過去形では必要のない三人称の場合も、動詞「být」の人称変化形が必要になることである。
 受身形は、原形から作ることになるのだが、「n」で終わるものと、「t」で終わるものに大別することができる。これもある程度規則的に判別できるのだけど、例外も多いのが難点である。「n」で終わるもののほうがはるかに多いので、受身は「n」というイメージがこびりついているのが、いざ「t」で終わる受身が出てきたときには困りものなのだが、そこはもう慣れるしかない。


F動詞の受身追加
 受身形に形容詞硬変化の長母音の語尾をつけることで形容詞化することができるという話。必要以上に詳しくならないように気をつけたつもりだが自信はない。また受身形からつくる名詞についても簡単にふれた。これについては使い方も含めて改めて書いておいたほうがよさそうである。


Gもう一つの受身
 動詞の受身形を使わない受身、いわゆる再帰受身について。他動詞の人称変化形と再帰代名詞の4格「se」を組み合わせることでつくる受身である。主語は当然三人称になることが多いのだが、ついつい実際にその動作をする人に合わせて一人称にしてしまうことがある。文法的には大して難しくないのだが、わかっていて間違うという意味ではたちが悪い。「言われている」とか受身形を使う受身にはしにくいし。その反面、使役的な意味を持つチェコの動詞から自動詞を作るのにもこの受身が使えるのは、ありがたい。「驚かす」という意味の動詞を、「se」を使って受身にすると「驚く」という意味になるのの類である。


H仮定法1
 動詞の過去形を使う表現に仮定法がある。チェコ語で仮定法と聞いてすぐに頭に浮かぶのは「kdyby」と「by」に動詞の過去形を組み合わせたものである。「by」と過去形だけで婉曲表現として使うこともある。この二つの言葉は主語に合わせて人称変化させる必要があり、過去形のほうも必要な語尾を付けなければならない。この辺は過去の文を作るときと共通なので、そこまで大変ではないと思う。


I仮定法2
 最初は「kdyby」と「by」を使った仮定法の中でもちょっと特殊な、古文の文法用語で言えば「反実仮想」とも呼べるものについてである。本来の動詞に加えて「bývat」の過去形を使い、動詞の過去形が二つ並ぶことになる。さらに「být」の過去形も加えて三つ並ぶのもあったかも知れない。とっさには使えないけど、事前に準備して使えたときには嬉しくなるものの一つである。
 後半は、動詞の人称変化形に「-li」をつける形で表現する仮定法について。話すときには「li」まで続けて呼んでもいいが、書くときには人称変化形との間に「-」を忘れてはいけない。人称変化させると「-li」の前の部分が変わる、つまり語尾が変わらないというのがどうにも落ち着かないので、自分では滅多に使わない。


J仮定法3
 同じ動詞の人称変化をそのまま使う仮定法でも、動詞につけるのではなく、文頭に独立した単語としておくことで仮定法になるというもの。「jestli」は、もともとは「jest」に「li」がついたものだと思うが、現在では一語化して文頭、もしくは仮定法の節の最初に使われる。同じような使い方をするものに「pokud」がある。
 「jestli」には「〜かどうか」という意味での使い方もあるので、それについても最初の部分で簡単にふれてある。


K目的を示す「aby」
 動詞の過去形を使った表現の一つとして、「〜するために」という目的を表す「aby」を取り上げた。人称変化の仕方も過去形につける語尾も「kdyby」「by」を使う場合と共通なので、それほど難しくはない。だからなのか、あまり詳しく勉強した記憶がない。


 応用編はこのあたりにしておこう。残っているのは読者を選ぶものばかりなので、文法マニア向けということで別にまとめることにする。

2020年11月13日16時30分。










2020年12月14日

動詞のまとめーー基本〈いんちきチェコ語講座〉(十二月十一日)



 形容詞の次は、動詞のまとめだと考えて、これまで動詞について書いてきた文章をチェックしたのだが、人称変化の説明をする前から、接頭辞の話をするなどめちゃくちゃな順番で書き散らしていた。最初はそんなにあれこれチェコ語について書くつもりはなかったから仕方がないと言えばその通りだけど、多少なりともチェコ語を勉強している人に役に立ててもらうためにも整理しておこう。まとめが一番役に立つのがこの動詞かもしれない。


接頭辞の迷宮序
 チェコ語の動詞の特徴(他のスラブ系の言葉でもそうなのかもしれないけど)である完了態と不完了態の違いについて、接頭辞を出汁に簡単に説明したもの。念のために最初にあげておく。


@チェコ語の動詞0
 チェコ語の動詞1
 チェコ語の動詞2
 チェコ語の動詞3
 動詞を使用するためには、不可欠な現在人称変化をまとめて説明したのが、この4本の文章である。チェコ語を勉強していたときに、I型からV型にまで分類されるチェコ語の伝統的な動詞の分類の仕方に不満を感じていたので、自分なりの方法で、一人称単数の形を基に、大きく二つに分類し、それぞれをさらに二つずつ、計4つのタイプに分けた。また、それぞれのタイプの中にも、原形から一人称単数がすぐにわかる規則的なものと、知らないと変化させられない不規則なものがあることも指摘してある。
 とにかく、チェコ語の動詞を使用するためには、一人称単数の形が大切なので、規則的に作れるもの以外は、動詞の原形と一人称単数を同時に覚えなければならない。一人称単数さえわかれば、三人称複数まで規則的に変化させることができる。


Aチェコ語の動詞4過去
 チェコ語の動詞5過去続き
 動詞の過去形、L分詞と呼ばれることもある形の作り方。原則として原形の末尾の「t」を「l」に変えれば出来上がりなのだが、例外的なものも多いので頑張って覚えるしかない。それから過去形を実際の文の中で使うためには、主語に合わせて「být」動詞の現在変化と組み合わせ、語尾をつける必要がある。語尾は名詞の硬変化の語尾と共通すると覚えておくと楽である。
 仮定法などの過去形を使った表現については、別途応用編に掲げることにする。


Bチェコ語の動詞6命令
 命令形の作り方については、人称変化の三人称複数の形から作ると説明されることが多く、それはその通りなのだけど、例外を除けば一人称単数の形から作ると考えてもいいのである。命令形は二人称単数が語尾なしで、一人称複数と二人称複数は、それぞれ「me」と「te」という語尾をつける。


C命令と禁止の話
 命令形に否定の「ne」をつけると、否定の命令、つまり禁止を表す形ができるわけだが、完了態の動詞を使うか、不完了態を使うかで意味が微妙に違ってしまう。それで、一般的には肯定の命令は完了態を使い、否定の禁止には不完了態を使う。ただし、状況によっては敢えて逆にする必要がある場合もあるのだが、その中にはどう考えても納得がいかないものもある。


D困ったチェコ語
 チェコ語の動詞のわかりにくさは完了態と不完了態の区別だけではない。移動を表す動詞の場合に、自分の足で歩いて移動するのと、車などの交通機関を利用する場合では、それぞれ別の動詞を使わなければならないものがある。特によく使う「jít」と「jet」がある程区別して使えるようになるまで長い時間がかかった。今でも時々間違っていると思うけど。
 それから、不完了態の動詞の中には、一度の動作を表すものと、繰り返しの動作を表すものの区別があるものがある。日本語の「行く」と「通う」のようなものと思えば思えなくもないのだけど、走る、飛ぶなど今になってもどちらがどっちだかわかっていないものもある。接頭辞をつけると、微妙に形は変わるけど、一回の動詞が完了態となり、繰り返しのほうが不完了態になるというのも覚えておくといい。
 実は、これが最初に全面的に動詞について書いたものである。辛うじて基本の部分に引っかかっているかな。


 受身の作り方ぐらいから、中級編、もしくは応用編ということにしよう。受身からはほぼすべての動詞で形容詞も作れるし応用と呼ぶにふさわしかろう。
2020年12月12日23時。









2020年11月29日

形容詞のまとめ(十一月廿六日)



 昨日の記事で形容詞について基本的なこと(だけじゃないかもしれないけど)は、ほぼ書いてしまったので、まとめのための記事のリストを作っておこう。ちょっと疲れがたまっていて、頭を使いたくないというのも、手抜きに走る理由である。


形容詞の話 
 形容詞についての基本的な情報。硬変化と軟変化の形容詞。硬変化の形容詞が1格で取る語尾が名詞の性と単複によって変わることなどを記した。男性名詞の活動体の複数に付く場合に起こる子音交代についてもある程度丁寧に説明した。


形容詞格変化単数 
 形容詞の格変化のうち、単数の名詞に付く場合を説明したもの。硬変化だけでなく軟変化も一緒に取り上げた。三性まとめて表にする能力はないので、硬変化については、男性、女性、中性、それぞれ別々に表のようなものにして、解説を加えている。軟変化は男性だけ表にし、女性と中性は言葉での説明で済ませた。


形容詞格変化複数 
 今度は複数である。硬変化については、男性の場合の表と、女性と中性をまとめた表の二つを掲げた。三性共通の形が多いので、三つに分けることはしなかった。軟変化は7格すべて三性共通のため一つの表にまとめてある。短語尾形についても簡単に書いてあるじゃないか。昨日書いたことと同じようなことも書かれている。まあ仕方がないか。


形容詞短語尾形 
 形容詞の短語尾形について改めて少し詳しく書いておいた。以前簡単に書いたのと大差はないといわれればそれまでだけど、短語尾形についてはそれほど書くことがないのだと言い訳しておく。


形容詞比較級最上級1 
 形容詞比較級最上級2 
 形容詞を使う場合に避けて通れない比較級と最上級の作り方の話である。子音交代を起すものや、例外的な特別な形になるものまで取り上げてある。特別な形になるものは、頻繁に使うものが多いので頑張って覚えるしかない。個人的にはこの記事では、枕の部分が一番気に入っている。


形容詞を副詞にする方法1 
 形容詞を副詞にする方法2 
 副詞のまとめにも入れるけれども、ここにもおいておこう。形容詞を副詞にする、日本語的に言えば連用形にする方法をまとめたものである。ある程度規則的に作れるけれども、例外が多いのは比較級、最上級の場合と同じ。また二つの形容詞をつないで一つにする方法についても最後に触れておいた。


地名と形容詞の関係 
 コメンスキーの名字から、地名から作られる形容詞について考えたもの。ここではチェコの地名から作られる形容詞について解説してある。形容詞の作り方の説明その一である。


形容詞と地名の関係2日本 
 では、日本の地名からはどのようにして形容詞が作られるかについて説明したもの。勝手に子音交代を起してくれるから、ルールを知らないと形容詞を聞いてももとになる地名がわからないなんてことが起こりかねないのである。


形容詞の作り方1 
 名詞から作られた形容詞について、その作られ方をいくつか説明した。


10形容詞の作り方2 
 形容詞の作り方3 
 こちらは動詞がもとになって作られた形容詞の話である。いくつかの作られ方があって、それぞれ意味が違う。また動詞の中でも不完了態の動詞からしか作れないものもある。


11所有形容詞@ 
 所有形容詞A 
 所有形容詞B 
 チェコ語の形容詞の中には、人を意味する名詞から作られる所有形容詞というものが存在する。その作り方と、格変化を説明したもの。所有形容詞の格変化は、形容詞の硬変化と名詞の格変化が混ざったようなものなので、格変化表には所有形容詞と名詞を組み合わせて使用した。


12所有形容詞C 
 ここでは実際の使い方を実例を挙げて紹介した。大事なのは人を表す言葉が、例えば姓名などのように二つ以上の単語からできている場合には、所有形容詞は使用できず、二格にして名詞の後ろに置かなければならないことである。また形容詞型の名詞からは、所有形容詞は作れない。


13 チェコ語の疑問詞3 
 チェコ語の疑問詞4 
 チェコ語の疑問詞8 
 チェコ語で使われる疑問詞のうち、形容詞型のものを取り上げた。

14チェコ語の疑問詞10 
 形容詞と組み合わせて使う疑問詞「jak」の使い方について書かれたもの。

番外 チームの異名の不思議
 サッカーチームの選手たちの呼ばれ方に形容詞がしばしば登場することが書かれているので、ここに一緒に並べておく。


 以上が形容詞について書いた記事のすべてかな。関係代名詞の「který」については、形容詞型ではあるけれども、省略した。
2020年11月27日20時。









2020年11月18日

代名詞〈いんちきチェコ語講座〉(十一月十五日)



 またまた間が開いてしまったけれども、チェコ語の記事のまとめ。今回は代名詞について書いたものである。格変化が中心だけど一部具体的な使い方について書いたものもある。


@「人称代名詞の格変化一人称
 人称代名詞の一人称なんてややこしいことを書いているが、単数の「já(私)」と複数の「my(私たち)」の格変化である。「já」の格変化には、個々の形はともかく男性名詞活動体の格変化と共通性が感じられるとか、2格、3格、4格には短形と長形という二つの形があって、3格では使い分けを意識しなければならないことなどを説明した。同じ「ムニェ」でも「mě」と「mně」の二つの形があるし。複数の「my」のほうは、それほど厄介なことはない。覚えておいたほうがいいのは、2格、4格と6格が同じ形になることである。6格は3格と共通というのが多いのだけどね。

A「人称代名詞の格変化二人称
 こちらは単数の「ty」と複数の「vy」。単数のほうが、2格、3格、4格には短形と長形という二つの形があって厄介だというのは、一人称の場合と同じ。複数のほうは、単数と最初の文字が違うだけで後はまったく同じだから、覚えやすい。

B「人称代名詞の格変化三人称
 人称代名詞の中で一番厄介なのは。三人称の単数である。一人称、二人称が、男性女性の区別が不要なのに対して、三人称は、特に単数は、男性女性に加えて中性形まで覚えなければならない。幸いなのは、男性と中性の格変化は共通点が多いことである。また前置詞をつけると、変化形の前に「ň」をつけるのだが、語頭の「j」が消えるとか、ハーチェクの位置が移動するとか、慣れるまでは厄介なことが多い。複数は三性共通の形が多いので単数より楽というのは一人称、二人称と同じ。


C「指示代名詞tenの格変化
 代名詞というよりも連帯して気に使うことのほうが多い「ten」の格変化は、男性と中性では人称代名詞の三人称の格変化にほぼ準拠している。違いは男性形に活動体と不活動体の区別があることで、単数の4格、複数の1格で気をつけなければならない。女性は、単数では形容詞硬変化の女性形との共通点が多い。違いは1格と4格で長母音が短母音になるだけ。複数は人称代名詞の三人称同様、三性共通が多いので楽。


D「ややこしいToの話
 では、指示代名詞をどう使うのが正しいのか、というよりは、自分が何を意識して人称代名詞の三人称と指示代名詞を使い分けているかの説明。指示代名詞の三人称単数である「to」の使い方の説明の前提の部分である。

E「ややこしいToの話続
 「to」だけの特別な使い方で、主語と述語の性と数の一致を覚えた後に、よく考えると変に思えてくるものについて説明をした。何か納得いかないけれども仕方がないのである。

F「ややこしいToの話続続
 こちらはややこしいというよりも、使えると便利な「to」を使った表現の説明。中性の「to」を動詞や前置詞に合わせて、必要な格にして、その後ろに「, že」をつけて具体的な内容を示すという用法である。


G「再帰代名詞の格変化
 1格の存在しない特殊な代名詞、いわゆる再帰代名詞の格変化である。変化自体は、一部の例外を除いて二人称単数の人称代名詞「ty」と同じなので、覚えるべきことは少ない。最後にちょっとだけ使い方についても説明してある。

H「再帰代名詞の使い方3格短形
 具体的な再帰代名詞の使い方のうち、3格の短形「si」の使い方である。日本人にはわかりにくい3格の使い方の中でも、特にわかりにくいのが「si」なので、どのように使うかよりも、どのように理解して、いや折り合いをつけて使うか説明した。

I「再帰代名詞の使い方4格短形
 続いて4格の短形「se」の使い方。これも使えるようになるための解釈の仕方が中心になってしまった。「se」を使った受身形、いわゆる再起受身については、ここでは説明していない。

J「もう一つの受身
 いわゆる再起受身の説明である。他動詞を「se」と共に使って、受身の意味を表すものについて、よくわからない部分も含めて、説明した。

K「再帰代名詞の使い方最終回
 3格と4格の短形以外の使い方。特に前置詞と共に使う場合を、用例を挙げて説明した。個人的には末尾の「セボウする」の部分が一番大切なのだけど、なかなか普及してくれない。


L「所有代名詞1
 代名詞の所有を表す形である。これは後に来る名詞の性と数、それに文中で使われる格にあわせてて形を変えなければならないという点で、形容詞と似ているが、格変化自体も活用語尾は形容詞と共通のものが多いので覚えやすい。ここでは、所有形容詞のうち、格変化の共通な「můj(私の)」「tvůj(お前の)」「svůj(自分の)」を取り上げた。

M「所有代名詞2
 まずは、変化の共通な「náš(私たちの)」「váš(君たちの)」。この二つも男性と中性がほぼ同じで、形容詞硬変化と共通の語尾をとる核が多い。女性の単数は、三人称の女性を指す人称代名詞の「ona」と似た格変化をする。複数は三性共通の形が多く形容詞の軟変化の複数変化に似ている。最後に三人称の所有形容詞だが、格変化があるのは「její(彼女の)」だけで、形容詞の軟変化と全く同じ。残りの男性、中性共通の「jeho」、複数の「jejich」は例外的に格変化しない言葉である。


N「チェコ語の疑問詞1
 最後に、疑問詞のうち、代名詞的に格変化をする「co(何)」、「kdo(誰)」を取り上げた回もここに加えておく。この二つの言葉の格変化は、チェコ語でチェコ語を勉強する際には重要なので早めに覚えておくことを勧める。


 以上が、代名詞について書き散らしてきたものの一覧になる。もちろん代名詞を使う際には、語順も重要な役割を果たすが、語順についてはまた別にまとめることにする。
2020年11月15日22時30分。









2020年09月27日

数詞〈いんちきチェコ語講座〉(九月廿四日)



 このシリーズも思いついて始めたはいいけれども、そのまま放置してしまっていた。考えてみたら数詞についてはこれ以上書けることはないので(昨日急遽追加したし)、このブログでチェコ語を勉強しようという奇特な人のために、それから自分自身が確認したくなったときのためにまとめておく。ちょっと忙しくなったので手抜きという意味もないわけではないけどさ。


複数の迷宮 
 具体的な数詞の格変化や使い方に入る前に、チェコ語の単数と複数のややこしさについて簡単に説明したものを導入としてあげておく。チェコ語で複数として扱われるのは、1つではないけれども具体的な数がわからない、もしくは明示されない場合と、数が2、3、4の場合だけなのである。数がわからない場合も「たくさん」という意味の言葉を使えば単数扱いになるから、5以上はたくさんだという意識が働いているのかもしれない。


@数詞 
 数詞続き 
 数詞について書いた文章をまとめる記事をでっち上げようとして、基本的なことを書いていなかったことに気づいて急遽でっち上げたもの。今更書く必要もなかったかなと思わなくもないが、数詞の厄介さを再確認できただけでも意味はあった。考える時間のあるかくときはともかく、即興性が要求される話すときには、出来るだけ数字は、特に大きな数字は使わずに済ませたいと、チェコに来て20年近くたっても考えてしまう。大きな数字を使うときには、四捨五入した概数で、1格か4格でしか使わないのが、間違いを減らすコツである。


A数詞の格変化1 
 1なのになぜか複数形もあるというチェコ語の理不尽の塊のようなものが、数詞1である。


B数詞の格変化2 
 数詞の2の格変化だけでなく、何種類あるかを表す形容詞軟変化型の「dvojí」や、複数名詞で表されるものが二つあるときに使う「dvoje」についても説明した。「noviny(新聞)」などの複数名詞が厄介なのは、1とともに使うときだけではないのである。「dva」と全く同じ格変化をする「oba(両方)」の存在にも触れておいた。「oba dva(二つとも/両方とも)」なんて形で一緒に使うことも多いので覚えておくと便利である。


C数詞の格変化3と4 
 3と4は、1と2とは違って、三性共通の変化になるから覚えやすい。何種類あるかを表すもの、複数名詞がいくつあるかを表すものに加えて、「三重の/四重の」という意味の形容詞も紹介しておいた。
 最後に2から4までの数詞を使うと、後に来る名詞は複数形の該当する格を使い、全体としては名詞の性に合わせて複数として扱われることを示すために、例文が挙げてある。


D数詞の格変化5以上 
 5以上の数詞の格変化は非常に簡単である。また1格、2格、4格、5格(使わないけど)では、後に来る名詞は複数2格を取る。ただし、勘違いしがちなのだが、3格、6格、7格は、5以上の数詞とともに使う場合でも、それぞれ3格、6格、7格を使う。複数2格という意識が強すぎると、すべての格で2格を使ってしまうので注意が必要である。これについては念のために例文が挙げてある。
 それから、5以上の数詞と名詞を組み合わせたものは、中性単数扱いをするというのも忘れてはならない。


E数詞の格変化100 
 100は、99までの数詞と比べると、名詞的な性格が強くなるような印象がある。わかりやすいように、100から500までの格変化表を作成して掲出しておいた。「sto」が「o」で終わる中性名詞が数詞とともに使われた場合と全く同じ格変化をすることがわかるはずである。


F数詞の格変化1000 
 1000も100と同じで名詞的な性格を感じる。こちらは男性名詞不活動体軟変化で、1000と2000、5000の場合の格変化があげてある。
 その上の百万(milion)、十億(miliarda)、一兆(bilion)については、言葉を紹介しただけで、格変化表は作らなかった。こんな大きい数は使いたくないしね。


Gチェコ語の疑問詞2 
 数ある疑問詞の中で、数を問う表現である「kolik」を取り上げたもの。「kolik」を使って質問された場合には、答に数詞が必要となる。「たくさん」とか「わからない」で逃げる手はあるけれども、数字ぐらいは使えた方がいい。数詞のところで触れ損ねた数詞に「-krát」を附けると、回数を表す言葉ができることにもふれてある。


H数詞の復習
 2018年にでたサマースクールの授業で数詞、種類数や、複数名詞に付ける数詞を復習したときの記録である。単なる格変化表よりは、実践的な説明になっていると思う。


Iお金に関する俗語 
 最後は、俗語で数、単なる数ではなく金額を表すのに使われる名詞についてまとめたもの。数詞として使うわけではないが、普通は数詞で答える「kolik」を使った質問に、ここに挙げた名詞を使ってこたえることもできる。いや、ここに上げた言葉は、知っているけど使わないというスタンスが一番いい言葉である。

 手抜き記事のはずなのに、時間がかかってしまった。
2020年9月25日22時。









2020年01月05日

名詞の格変化まとめ〈いんちきチェコ語講座〉(正月二日)



 ということで、勢い込んで始めてはみたものの、なかなか次が書けないでいるチェコ語を勉強している人のためのまとめである。誤記誤植がありそうなのが不安なのだけど、今回は名詞の格変化について説明した記事を紹介する。


@「チェコ語の名詞
 具体的な名詞の格変化の話に入る前に導入として書いた名詞の性の見分け方である。100パーセントこれで見分けられるというルールはないのだが、ある程度の傾向はある。その傾向について例外的も含めて記した。


A「男性名詞不活動体
 最初に取り上げたのは、男性名詞の不活動体で、硬変化と軟変化の両方の格変化を取り上げた。教科書ではないので単数と複数同時である。硬変化と軟変化の見分け方は語尾の子音によるのだけど、どちらの変化にもなる子音があるのが厄介である。この記事で覚えておくといい指摘は、チェコ語は名詞の格変化の語尾に「ke」がでてくるのを嫌うというものだろうか。


B「男性名詞活動体一
 不活動体の場合と同様に、軟変化と硬変化、単数と複数を同時に説明してある。活動体の場合には複数一格の形が厄介なので、詳しく説明を加えた。


C「男性名詞活動体二
 男性名詞の活動体の中で特殊な格変化をする母音「a」か「e」で終わる名詞を取り上げた。人を示す男性名詞から、いかに女性名詞を作るかについても軽く触れておいた。ただしここに書かれていない方法も存在する。


D「如何に名詞の性を誤認せしか、或は男性名詞活動体落穂拾い1
E「如何に名詞の性を誤認せしか、或は男性名詞活動体落穂拾い2
 @では、男性名詞活動体の中でも特殊な変化をする爵位もちの貴族、侯爵、伯爵の格変化と、ギリシャ神話の神ゼウスの格変化を紹介した。Aではこれも特殊な「-us」で終わる男性名詞の活用である。題名は男性名詞活動体とあるが、「-us」で終わる名詞の中には、「〜主義」を意味する「-ismus」で終わる名詞もあるので、そちらについてもまとめてある。


F「女性名詞硬変化
 男性名詞は硬変化と軟変化をまとめて説明したが、女性名詞はまず「a」でおわる硬変化の説明から。単数の3格と6格にしばしば出てくる子音交代と複数二格で語尾の母音が消えるのには注意が必要である。


G「女性名詞軟変化
 1格の語尾に「e」が出てくる女性名詞は軟変化だが、「e」で終わる名詞は、男性か中性である可能性もあるので、性を見分けるのが一番大変な名詞である。「-ice」で終わる女性名詞の地名が単数なのか複数なのかわからないという問題も指摘しておいた。


H「子音で終わる女性名詞
 女性名詞の中でも例外的な子音で終わる名詞の格変化。これも末尾の子音が硬子音か軟子音かによって変化を区別しなければならない。軟子音で終わるものは軟変化に似た格変化をする。硬子音で終わるものは特殊な変化だが、出てくる語尾が少なく覚えやすい。


I「中性名詞硬変化
 中性名詞の硬変化は、「o」で終わる名詞なので判別はしやすい。ただし、人名で例外的に「o」で終わる男性名詞活動体も存在するから注意が必要である。スロバキア人を除く外国人の名前についてはここでは考えない。中性名詞の硬変化は、男性名詞の硬変化に、女性名詞の硬変化の要素を少し加えたようなものになっている。
 中性名詞の格変化の特徴としては、単数でも複数でも、1格、4格、5格が共通だというのを忘れてはならない。


J「中性名詞2
 中性名詞の中で長母音「í」で終わる名詞の格変化の説明。この名詞は、単数では7格に語尾「m」をつける以外は一格と同じという、学習者にとっては格変化の迷宮の中のオアシスのような存在なのだが、チェコ語になれてくると文章中で何格なのかがわかりにくいという新たな問題が発生する。人を表す名詞の中には形容詞の何変化型のものもあるので、「í」で終わる名詞が必ず中性名詞だというわけではない。


K「中性名詞3
 中性名詞のうち母音「e」で終わる名詞には、「moře」型の一般的なものと、動物や人間の子供を表す「kuře」型の特殊なものがある。特殊さは格変化させると、語幹が拡張されて一格に「t」をつけたものが語幹になるところにある。ただし複数では「et」が「at」に変わる。


L「中性名詞4外来語
 中性名詞の中で特殊な格変化を取るものを取り上げる。女性名詞と見まがう「a」で終わる名詞と、男性名詞と混同しがちな「um」で終わる名詞の二つである。前者は中性名詞の特殊変化と同じで語幹に「t」を追加してから格変化させ、後者は男性名詞の特殊なものと同様に語尾の「um」を取り去った上で格変化させる点で特殊である。


M「名詞格変化落穂拾い
 これまでの格変化の説明で忘れていた特別な格変化を取り上げる。まずは女性名詞で母音の後に「a」がついて終わるもの、次にいくつかの無変化、つまり単数でも複数でも1格から7格まですべて同じ形を取る名詞である。

 以上、つらつらと名詞の格変化について説明してきての、結論めいた感想が、チェコ語は格変化してこそというのは、初学のころには理解できなかっただろうなあ。
2020年1月2日24時。











タグ:名詞 格変化

2019年12月26日

名詞について――薀蓄系〈いんちきチェコ語講座〉(十二月廿三日)



 かなり間が空いてしまったのは、この手の記事をどのような体裁にするか決め切れていなかったのと、チェコ語の固有名詞のカタカナ表記をどうするか悩んでいたからである。クリスマス進行が近づきそんなことも考えている余裕がなくなったから、再度見切り発車である。

@「いんちきチェコ語講座(二) 名詞
 チェコ語について書いた二つ目の文章がこれ。日本人がチェコ語を勉強する際に最初に覚えなければ行けないことの一つが、名詞に三つの性があり、そのうち男性名詞にだけ活動体と不活動体の区別があるということである。当然、納得できないこと、女性名詞が男性の名字になったり、男性名詞が女性の地名になったりすることなども指摘してある。格変化についてはさわりだけで詳しいことは書いていない。

A「いんちきチェコ語講座(三) 名詞の格変化
 具体的な個々の名詞の格変化についてではなく、チェコ語の名詞の格変化について概説したもの。このころはまだ、チェコ語の詳しい説明をした文章を書くつもりはなかったと記憶する。一年以上続けられるとも思っていなかったし。
 妙に具体的なことも書いてあるけど、それは「困ったときのU」という学習者への助言? を導き出すためである。格に関しては、数字を使った呼びかただけでなく、ラテン語起源の学術的な呼び方も覚えておいた方がいいと言うのは、チェコに勉強しに来る人向けのアドバイスである。
 
B「複数の迷宮
 チェコ語の名詞を複数で使うときに問題になることを簡単に説明したもの。単複の区別とは別に、二つの場合に特別な形を使う名詞とか、単複で性が変わる名詞、数詞と結びつけたときに5以上は単数扱いになるとか、チェコ語の複数にはややこしいことがたくさんあるのである。

C「チェコ人も知らないチェコ語
 チェコ語の名詞の中には、複数でしか使わないものがある。ここで取り上げたのはそれではなくて、複数で使うことが多い名詞で単数の形がわかりにくいもの、つまり男性名詞なのか女性名詞なのかわからないものである。代表格の「フラノルキ」はチェコ人でも単数一格の形に戻せないことが多い。例によって枕が長すぎてあれだけど。

D「チェコ語における外来語と外国の固有名詞
 チェコ語の名詞の中でも特に外国語に起源をもつもの、チェコ語の文章に表れる外国語の固有名詞に関して問題点を指摘したもの。どちらかというと発音のところに入れたほうがよかったかもしれない。フランス語の固有名詞の語尾の発音されない子音は、1格では発音されないが、2格以降で語尾がついた場合には発音されるというのは覚えておいたほうがいい。

E「チェコで書かれたチェコ語の教科書
 日本のチェコ語の教科書では、名詞の格変化を変化の種類ごとに、1格から7格までまとめて勉強するのに対して、チェコで書かれた教科書では、1格から7かくまで、それぞれの格ごとに、すべてのタイプの格変化をまとめて勉強する。つまり日本では格変化表を縦に勉強し、チェコでは横に勉強するのである。チェコ語の名詞の格変化を身につけるためには、どちらかではなく、どちらも使うのがいいというお話。

F「略語、略称2?
 チェコ語には、アルファベットを並べた略号だけでなく、略号を許に普通の名詞が作り上げられたものや、名詞に形容詞がついたものから、一単語の略称となる名詞が作り出されたりするという話。略称ともともとの形容詞+名詞の間に性の一致はあるのかなんてことも考察してみたけど、あるとは言い切れないという中途半端な結論になってしまった。

G「地名の迷宮――名詞の問題
 男性の人名が地名やお店の名前となっている場合に、どのように格変化させるべきなのかという問に答えた(つもりの)文章。このやり方は、格変化のさせ方のわからない外国の地名、特に日本の地名を文中で使う場合にも援用できるというお話。

H「飲み屋の名前――名詞の問題
 Gとつながる問題で、飲み屋の名前が「U」とか「V」などの前置詞で始まる場合に、文中で使うためにはどうするのかという話。この辺は好みもあるけれども、個人的にはGで紹介したやり方を使うことのほうが多い。

I「牛の話
 チェコ語で動物を表す名詞を使用する場合に、日本語なら迷わず「ハチ」とか「ワニ」と言って済ませられるのに、具体的な種類まで考えなければならないのが困るという話を枕にして、牛を指す名詞がたくさんあって、悪口としてつ変わられることが多いというのを経て、間投詞的に使われる「ボレ」という名詞の5格について語った文章。

J「お金に関する俗語
 知らなきゃ使えないどころか、聞いても理解できないある特定の金額を表す名詞を集めたもの。

K「名字の女性形
 男性の名字から、どのようにして女性の名字が作られるかについての説明。チェコ語では男性と女性の名字が全く形になるのは例外的である。

 名詞の格変化についてはまた次回。
2019年12月23日24時。









タグ:まとめ 名詞

2019年12月08日

発音のまとめ〈いんちきチェコ語講座〉(十二月五日)



 ここではまずチェコ語の発音について書いたものを、簡単に内容を紹介しつつ一覧にしておく。重複は恐れず、チェコ語の発音について部分的に触れたものについても入れることにする。

@「チェコ語 その一 発音
 まず、チェコ語の発音について全体的に書いたのがこれである。ブログをはじめたばかりということもあって、チェコ語を勉強している人向けではなく、チェコ語を知らない人が読んでもある程度はわかることを意識して書いたつもりなのだけど、それが成功しているかどうかは保証の限りではない。意識はしていても、ついつい無駄に詳しく、余計なことまで書いてしまうのが、我が文章のスタイルなのである。
 チェコ語を勉強している日本人が気をつけなければならない発音についてもいくつか触れている。ただし、「H」と「Ch」の区別については、詳しすぎると考えたのか書いていない。一番詳しく書いてあるのが「Ř」に対手なのは、チェコ語についての最初の記事であることを考えると仕方がない。チェコ語の発音といえば、「Ř」がでてくるものなのだし、これがある程度できるとチェコ語ができるように聞こえるのである。


A「いんちきチェコ語講座(?回目)
 チェコ語を学習する知人の依頼で、チェコ語を勉強している人向けに、発音のルールについて詳しく何本か書いたうちの最初のもので、英語を勉強する際にも問題にされることの多い「R」と「L」の発音の違いについてである。チェコ語における二つの音の境目は、英語の場合とは微妙に異なるのだが、実際の音の違いよりも、どうすれば発音し分けられるかというところに重点が置かれている。耳で聞いても区別がつかないものは言葉でも説明できないのである。
 今にして思えば、正しく発音しわけるためには、そして聞き分けるためにも、つづりを覚えておかなければならないという結論は、もう少し強調してもよかったかもしれない。


B「いんちきチェコ語講座(第?+1回)HとChの発音
 二つ目の詳しい説明は、実はチェコ語の発音の中で最難関である「H」と「Ch」の区別についてである。これも実際の音の違いよりは、発音のしわけ方に重点が置かれている。またこの二つは、有声子音、無声子音のペアをなすことから、有声子音の無性化、無声子音の有声化と日本語に音写する際の問題点についても触れてある。


C「フラット〈私的チェコ語辞典〉
 RとLの違い、HとChの違いをテーマにしてでっち上げた文章。発音の問題はチェコ語の言葉をどのようにカタカナで表記するかという問題ともつながっているが、この記事でも触れられている。


D「有声子音と無声子音のややこしい関係(一)
E「有声子音と無声子音のややこしい関係(二)
F「有声子音と無声子音のややこしい関係(三)
 ➂でさらっと触れた有声子音の無声化、無声子音の有声化についてこれ以上書けないぐらい詳しく書いたのが、この三本である。具体例を挙げながら詳しく書いたので、一本に収まりきらなかった。例外とか、規則通りになっていないぞとか、例によってチェコ人が過度に主張する規則性に対するいちゃもんもつけてあるはず。
 Dでは、語末の有声子音の無声化と、無声子音、有声子音が連続しているときの発音について説明してある。Eは有声子音と無声子音が前後に並んでいるときの発音のルールについてである。個々の有声子音、無声子音に関して発音が変わる具体例が挙げてある。Fは原則から逸脱する有声子音と無声子音の組み合わせについてである。これも可能な限り具体例を挙げた。


➇「いやらしいEの問題
 これは、発音よりも名詞の格変化がテーマで、格変化の際に「E」が落ちたり、出てきたりする現象について説明したものである。ただ、「E」が消えたり増えたりすることで、有声が無声になったりその逆があったりするということについても記してある。発音についてはそれほど詳しくは書いていないかもしれないけど。このころは、チェコ語について書くのに「いんちきチェコ語講座」という名称を使っていたのを思い出したので、このまとめシリーズもそういう名前にしよう。


H「チェコ語のtiは、「チ」か「ティ」か
 これはチェコ語の固有名詞に出てくる「ti」を、日本語でどう書くかという問題がテーマだが、表記を決めるためにはチェコ語における発音をある程度体系的に処理しなければならないので、「ť」「ď」と母音の組み合わせからなる音節に分析を加えて(そんなちゃんとしたもんじゃないけど)、日本語の表記をどうするべきなのか考察した。結論は、あえて「どちらでもいい、両方使う」というものであるが、それは「ti」は「チ」でなければならないという声が強すぎるせいで、日本人のチェコ語学習者の発音が微妙なものになっていることを危惧するからである。


I「カタカナの罪
 語学書の出版関係者がないと売り上げが落ちると主張しているらしい、語学の教科書にはつきもののカタカナによる読み方を示すルビが、勉強し始めのころはともかく、ある程度勉強が進んでくるとないほうがいいものになってしまうことを主張した文章。大体の発音を知るにはカタカナは有用だが、正確な、わかりやすい発音をするためには逆に有害ですらある。カタカナに頼っている人の発音は、ある程度まで行くとそこからうまくならない嫌いがある。


J「centrum〈私的チェコ語辞典〉
 一見普通の言葉である「ツェントルム」が、日本人がどの程度チェコ語の発音になじんで、チェコ語的は夏音ができるようになっているかのバロメーターになるというお話。


K「二日目其の二、あるいはチェコ語の発音は難しい
 2018年のチェコ語のサマースクール体験記(何か微妙だなあ)の中で、発音の矯正クラスに出たときのことを書いたもの。20年近くチェコに住んでいて、チェコ語でしゃべり続けている人間でも、細かい発音を意識してしゃべるとボロボロになることがあるという実例である。


L「アクセントの問題1
 発音の一部ともいえるアクセントについては、あまり書いていないのだが、書くこともそれほど多くないし。この記事では日本語のアクセントを中心にしながら、チェコ語のアクセントの問題についても少しだけ触れてある。自分の苦労話なので、勉強には役に立たないかな。

 以上がこれまでに書いたチェコ語の発音に関係のある記事である。多少なりとも勉強する人の役に立っていれば嬉しい。
2019年12月5日23時。











タグ:発音 まとめ
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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















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