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2018年01月02日

チェコ語の動詞4過去(十二月卅日)



 チェコ語の動詞の過去形は、文法的に言うと過去分詞というものを使う。過去分詞は別名L分詞とも言われるように、「L」で終わることになっている。L分詞の作り方は簡単である。原則として、原形の「T」を「L」に変えるだけでいい。その際、「T」の前の長母音が短母音化する傾向があることは覚えておいたほうがいい。

 いくつか例を挙げると、
   dělat →  dělal (する)
   psát →  psal (書く)
   pít  →  pil (飲む)
   studovat  →  studoval (勉強する)

 長母音が短母音化しないものとしては、「přát」「hrát」などがある。まあ短くしてしまって間違いだと言われたら、オストラバの友達が多くてなどと言い訳しておけばいい。


 問題は例外となる動詞であるが、一人称単数が「u」に終わるものに多い。その中でも規則化できるものとしては、原形が「nout」で終わるものが挙げられる。この手の動詞の場合、「nout」を取り去った上で「L」をつけるか、「nout」の「ou」を長母音と見て、短母音化させて「nul」という形にする。

   sednout →  sedl (座る)
   hnout →  hnul (動かす)
   minout →  minul (過ぎる)
   zapomenout →  zapomenul/zapomněl (忘れる)

 「nout」の前が子音の場合には、「nout」を取り去ることが多い。ただし「hnout」のように「nout」を取り去ると、子音が一つしか残らないもの、最後の子音が「l」になってしまうものの場合には「nul」を使う。また「nout」の前が、母音で終わる場合にも、過去分詞は「nul」をとる。ただし、原形が「menout」で終わるものに関しては、「menul」だけではなく、「mněl」という形も存在して、こちらのほうが一般的である。
 とりあえず、よくわからない場合には、「nout」の前が子音になっていても、「nul」を使うことをお勧めする。チェコ語を学んだ外国人は、あれっと思ってしまうのだが、チェコテレビのアナウンサーであっても、日本のNHK的に正しいチェコ語を使うはずなのに、「tisknul(印刷する)」などと言うことがあるし、それを変だと思うチェコ人はいないようである。つまり現在のチェコ語の変化の傾向として、「nout」で終わる動詞の過去形は「nul」に収斂しようとするところがあるのだろう。


 それから、数は少ないが、「mout」いや、正確には「jmout」で終わる動詞の過去形は、「jal」になる。特に「přijmout(受け入れる)」は、制度の導入などにも使われるので、目にする機会、使う機会も多いはずである。
   přijmout → přijal


 一人称単数が「u」で終わるもののうち、原形が「ít」で終わるものの場合には、過去形の「L」の前が短母音の「a」もしくは「e」に変わることが多い。

   vzít →  vzal (取る)
   začít →  začal (始める)
   chtít →  chtěl (ほしい/ほしがる)
   umřít →  umřel (死ぬ)

 微妙な変化だけに逆に覚えにくいかもしれない。ただ、この手の動詞は数は少ないけれども、重要なものが多い気がする。ということは、使う機会も多いということだから、最初は間違えても間違いを繰り返すうちに覚えられるはずである。間違えてもめげずに繰り返すというのが、チェコ語に限らず、語学の勉強において必要な姿勢なのだろう。チェコ語以外の学習では、そんな姿勢を持ちえなかったからできるようにならなかったのだ。多分。


 原形が子音二つで終わるものの場合には、一人称単数の語尾を取り去って「L」をつける。その際に、古い形を使ったり、発音上の要請で「e」が出てきたりするけれども、それはもう頑張って覚えるしかない。

   nést → nesu → nesl (運ぶ)
   vést → vedu → vedl (連れて行く)
   vézt → vezu → vezl (車で連れて行く)
   číst → čtu → četl(e追加) (読む)
   péct → peku(古) → pekl (焼く)
   moct → mohu(古) → mohl (できる)

 少し例外的なのは、以下の二つ。
   říct → řeknu → řekl (言う)
   jíst → jedí(三複) → jedl (食べる)

「řeknu」は、原形が「nout」で終わる動詞と同じなので、同様に「n」が落とされたか。「jíst」の場合には一人称単数ではなく三人称複数が基になっている。他の動詞も三人称複数を基準にしてもいいのだけど、一人称単数がわかれば、三人称複数もわかるわけだし、やはり動詞の活用の基準は一人称単数にあることを強調するためにも、一人称単数を基準に過去形も作られるとしておきたい。

 最後に、本当の意味での不規則であるけれども、これは動詞「jít」しかない。原形から「jil」にもならず、一人称単数から「jdl」にも、「jedl」にもならず、なぜか「šel」になる。接頭辞のついた派生動詞も含めて頻繁に使うから、慣れてしまえば問題はない。慣れるまでは大変だけどさ。
 ただし、チェコ語で過去を表現するためにはこれだけでは不十分である。その辺の話は次回、年明けに回そう。
2017年12月31日21時。









この記事へのコメント
とても分かりやすい解説をありがとうございます。私の我儘に親切に応えて下さり、大変嬉しく思います。学習された方の実際の声は独学者にとって大変貴重ですので、ぜひ続けて頂けたら幸いです。オロモウツでジルベスターを迎え、この街が大好きです。次回チェコに来るときには、更に流暢にコミュニケーションをとれるようにしたいと思いました。
Plzeň より 2017/01/02
Posted by 沙矢香 at 2018年01月03日 08:51
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