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2019年04月05日

centrum〈私的チェコ語辞典〉(四月三日)



 この言葉、語尾が「-um」でおわる外来語の中性名詞で、格変化は多少特殊だけれども、意味は「中心・中央・センター」などで、特に難しくはない。だから、普通に考えればいちいち取り上げることもないような言葉なのだけど、二つの意味でバロメーター的に使えるのである。

 一つは、日本語ができるチェコ人の日本語の使い方に対する意識を見るのに使える。チェコ語の一単語=日本語の一単語にならないことがよくわかっていて言葉の意味だけでなく使い方にまで気が使える人は、状況に応じて、「町の中心」、「スポーツセンター」などと使い分けることができる。それに対して使い方をあまり深く考えない人は、大抵の場合何でもかんでも「センター」にしてしまう。「ショッピングセンターに行きましょう」なら、何の問題もないのだけど、「町のセンター」やら、「オロモウツのセンター」やら言われると、何のセンターなんだと質問したくなる。
 実はチェコ語には、もう一つこの手の「センター」という意味で使える言葉がある。それが「středisko」という言葉で、特にビロード革命前に、ちょっと大きな町には置かれていた(今もあるところもある)「kulturní středisko」は、カルチャーセンターと呼ぶにはあか抜けないけど、文化センターならぴったりの代物だった。ショッピングセンター、スポーツセンターだって、「středisko」が使われることも少なくない。
 だから、チェコ語の「centrum」で表せるもののうち、「středisko」に置き換えられる場合だけ、日本語でセンターという言葉を使えばいいはずである。「středisko města」なんて聞いたことないしさ。おそらく「středisko」にも中心と訳せる場合もないわけではなかろうが、それは例外と言っておけばいい。これも、外国語を使う際に言葉の使い方に鈍感な人間は、母語の使用に際しても同じように鈍感である、いや、母語に鈍感な人間は、外国語の言葉の使い方にも鈍感だという事例の一つである。外国語を学び、使用するということは、外国語だけの問題ではなく母語の問題でもあるのである。それなのに、と話を続けると本題からそれて戻ってこられなくなるのでやめておく。

 二つ目は、チェコ語を学ぶ日本人の発音がどのくらい身についているかのバロメーターである。中学校から、いや最近ではトチ狂った文部省のせいで小学校から英語を勉強するようになった日本人には、最初のうちは「centrum」をチェコ語風に「ツェントルム」と発音するのは抵抗があるようで、「セントラム」と読んでしまうことが多い。
 やがて、チェコ語の勉強が進んで、「C」の音が「ツァ・ツィ・ツ・ツェ・ツォ」であることがしっかり頭に入ると、何のためらいもなく「ツェントルム」と読めるようになる。チェコ語の子音で英語と完全に発音が違うのはこれぐらいなので、これができるということは、チェコ語の発音の基本的な部分は問題ないと考えてもいい。人によっては「セントラム」と「ツェントルム」の間に、「ツェントラム」と読んでしまう時期が挟まるかもしれないけど。
 同じように英語とつづりはほとんど同じだけど発音が違う「muzeum」「genius」なんかも、「ミュージアム」「ジニアス」なんかではなく、「ムゼウム」「ゲニウス」と発音できるようになっているはずだ。その結果、英語を使うときに発音の問題が発生するかもしれないけど、その場合には英語は発音の地域差の大きな言葉だから、いやあチェコなまりの英語なんですよなんて笑っておけばいい。

 それから日本人なら、「centrum」の派生語である「epicentrum」も覚えておいて損はない。これは地震の震源か震央を表す言葉で、チェコのニュースを聞く限りではどちらかわからないのだけど、地震のセンターとか地震センターとか言われたらさすものが変わってきてしまう。地震以外にも伝染病の発生した場所や、爆弾の爆発した場所、特に原子力爆弾なら爆心を指すのにも使える。外来語の「epicentrum」を使わなくても、「ohnisko」といえばいいから、覚えなければならないという言葉ではないけど、使えるとチェコ語ができるように聞こえる言葉の一つである。そう、ハッタリ用の語彙の一つなのである。
 日本人のチェコ語学習者の間で「epicentrum」の利用が流行した場合には、この記事が「epicentrum」だということになる。流行するほど使える言葉じゃあないか。
2019年4月4日23時。




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