2020年03月17日
チェコ語の疑問詞4(三月十四日)
コロナウイルスの感染が予想以上の広がりを見せ、そちらに気を取られてしまったせいで、しばらく間が開いてしまったけれども、久しぶりにチェコ語の話である。今回は、疑問詞の中でもよく使われる「který」である。関係代名詞としてもよく使うのだが、関係代名詞としての用法は、また別の機会に扱うことにする。チェコ語の疑問詞ってほとんどすべて関係詞として文をつなぐのに使えるし、関係代名詞としてしか使えない言葉もあるので、そちらはそちらで一まとめに説明する。まだまだ先の話だけど。
この「který」は、長母音「ý」で終わることからも明らかなように、形容詞型の格変化をする。単独で「どれ」という意味でも、名詞とともに「どの」という意味でも使われる。特に4格で使うときに、「どの」にあたる「který」と名詞が泣き別れになっていて戸惑うことがある。チェコ語の(他のヨーロッパ系の言葉でもそうかもしれないけど)形容詞と名詞を使うときによくあることではあるのだけど。
とりあえず1格から例文を挙げていく。
・Která kniha je nejzajímavější?
(どの本が一番面白い?)
・Která je nejzajímavější kniha?
(どれが一番面白い本?/一番面白い本はどれ?)
何冊かある本の中から、一番面白いものを聞くときの疑問文は、普通はこのどちらかの形を使う。目の前に対象となる本が並んでいるような場合には、本だというのは明らかなので、「kniha」を省略することもあるし、ちょっとこった語順にすることもあると思う。
・Která je nejzajímavější?・
・Která je kniha nejzajímavější?
ここで「Která」になっているのは、「kniha」が女性名詞の単数だからというのは、問題ないと思うが、問題は述語が形容詞ではなく、名詞で、しかも疑問詞の後につく名詞と性や単複が違う場合である。名詞を省略しなければいいだけなんだけどね。
・Které noviny jsou Mladá fronta?
(どの新聞が「ムラダー・フロンタ」ですか?)
名詞を省略した場合も、省略した名詞に合わせればいいと思うのだけど確信はない。
・Které jsou Mladá fronta?
2格以降は、動詞の人称変化と疑問詞の間に関係がなくなるからその分楽になるのだけど、疑問詞と名詞の格変化を一致させる必要が出てくる。
2格
・Do které základní školy jste chodil?
(どの小学校にかよいましたか?)
3格
・Ke kterému politickému hnutí patří?
(あの人はどの政治団体に属していますか?)
4格
・Kterého prezidenta považuješ za nejlepšího?
(どの大統領が一番よかったと思いますか?)
6格
・Ve kterém městě bydlíte?
(どの町に住んでいますか?)
7格
・S kterou kamarádkou se dnes setkáš?
(どの友達と今日会うの?)
数詞を入れて複雑にすることもできる。
・Ve kterých třech městech najdeme horní náměstí?
(ホルニー広場はどの三つの町にありますか?)
他の疑問詞と同様、「ně」を付けた「některý」という言葉もある。「どれか」と訳せなくもないけれども、文になっている場合には、「〜ものもある」「〜人もいる」という意味に理解したほうがいい。
・Některé věci se nedají koupit v obchodech.
(お店では買えないものもある)
・Někteří zaměstnanci této firmy umějí japonsky.
(この会社には日本語ができる社員もいる)
・V některých obchodech mají české pivo.
(チェコのビールがあるお店もある)
ただし、「ni」を付けた「nikterý」というのは、あるのかもしれないけど、使ったことはないし、使われているのを見たことも聞いたこともない。似ているものとしてはチェコテレビのボサーク師匠がよく使う「nikterak」というのがあるのだけど、これもよくわからない言葉である。
2020年3月14日24時。
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