2019年06月16日
所有形容詞A(六月十四日)
承前
女性名詞
1Karlova Univerzita
2Karlovy Univerzity
3Karlově Univerzitě
4Karlovu Univerzitu
5Karlova Univerzito
6Karlově Univerzitě
7Karlovou Univerzitou
所有形容詞の語尾が名詞と一致しないのは、実用性が疑われる5格のみで、それ以外はまったく同じになる。問題は7格の語尾を形容詞型ととるか名詞型ととるかであるが、女性名詞硬変化の場合、男性名詞、中性名詞と違って、形容詞の語尾と名詞の語尾が同じになるという特徴があることを改めて確認しておこう。
次は複数の名詞に付いた場合だが、男性名詞活動体を除けば、1格、4格、5格が同じ形をとるという名詞、形容詞の複数の格変化の特徴は、所有形容詞でも共通である。男性名詞活動体の複数は、1格と4格が共通で、4格は不活動体と同じ語尾を取る。そして、この1格、4格、5格の所有形容詞の語尾は、名詞の語尾と共通だが、残りの2格、3格、6格、7格の語尾は、形容詞と共通になるというのは覚えておいたほうがいい。
男性名詞活動体複数
1Karlovi kamarádi
2Karlových kamarádů
3Karlovým kamarádům
4Karlovy kamarády
5Karlovi kamarádi
6Karlových kamarádech
7Karlovými kamarády
男性名詞不活動体複数
1Karlovy Vary
2Karlových Varů
3Karlovým Varům
4Karlovy Vary
5Karlovy Vary
6Karlových Varech
7Karlovými Vary
中性名詞複数
1Karlova města
2Karlových měst
3Karlovým městům
4Karlova města
5Karlova města
6Karlových městech
7Karlovými městy
女性名詞複数
1Karlovy ženy
2Karlových žen
3Karlovým ženám
4Karlovy ženy
5Karlovy ženy
6Karlových ženách
7Karlovými ženami
念のために所有形容詞と名詞を組み合わせた形で表示しておく。これを見てもらえば、形容詞型の語尾を取るところが厄介だということはわかってもらえるだろう。ただ、名詞と形容詞の基本的な格変化を覚えていれば、どの格が名詞型で、どの格が形容詞型の語尾をとるのかだけ覚えておけばいいから一から全部覚えるのに比べれば楽である。
格変化表ばかりだと手抜きっぽいので、所有形容詞が使用されているものを紹介しておこう。一つは、音楽フェスティバルの名称である。プラハの例の有名な音楽祭は、「プラハの春」と名付けられているが、スメタナの生地リトミシュルで行なわれるのは、「スメタノバ・リトミシュル(Smetanova Litomyšl)」である。他にも「ドボジャーコバ・オロモウツ(Dvořákova Olomouc)」「ヤナーチコボ・ブルノ(Janáčkovo Brno)」なんてのもあるかな。
もう一つはトラムやバスなどの停留所の名前で、考えてみればうちの最寄のトラムの停留所が、「ボルクロバ」で夭折した詩人イジー・ボルクルの名前を取ったものだった。「Wolkerova」と女性名詞につくときの形になっているのは、停留所を意味する「stanice」が女性名詞だからである。プラハの日本大使館に行くときに使うヘリホバも所有形容詞が停留所の名前に使われているものである。
暑くて頭が働かないので、ぼろが出る前にこの辺で終わりにしておこう。次は人を表す女性名詞から作る所有形容詞である。
2019年6月15日23時。
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