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2020年12月14日

動詞のまとめーー基本〈いんちきチェコ語講座〉(十二月十一日)



 形容詞の次は、動詞のまとめだと考えて、これまで動詞について書いてきた文章をチェックしたのだが、人称変化の説明をする前から、接頭辞の話をするなどめちゃくちゃな順番で書き散らしていた。最初はそんなにあれこれチェコ語について書くつもりはなかったから仕方がないと言えばその通りだけど、多少なりともチェコ語を勉強している人に役に立ててもらうためにも整理しておこう。まとめが一番役に立つのがこの動詞かもしれない。


接頭辞の迷宮序
 チェコ語の動詞の特徴(他のスラブ系の言葉でもそうなのかもしれないけど)である完了態と不完了態の違いについて、接頭辞を出汁に簡単に説明したもの。念のために最初にあげておく。


@チェコ語の動詞0
 チェコ語の動詞1
 チェコ語の動詞2
 チェコ語の動詞3
 動詞を使用するためには、不可欠な現在人称変化をまとめて説明したのが、この4本の文章である。チェコ語を勉強していたときに、I型からV型にまで分類されるチェコ語の伝統的な動詞の分類の仕方に不満を感じていたので、自分なりの方法で、一人称単数の形を基に、大きく二つに分類し、それぞれをさらに二つずつ、計4つのタイプに分けた。また、それぞれのタイプの中にも、原形から一人称単数がすぐにわかる規則的なものと、知らないと変化させられない不規則なものがあることも指摘してある。
 とにかく、チェコ語の動詞を使用するためには、一人称単数の形が大切なので、規則的に作れるもの以外は、動詞の原形と一人称単数を同時に覚えなければならない。一人称単数さえわかれば、三人称複数まで規則的に変化させることができる。


Aチェコ語の動詞4過去
 チェコ語の動詞5過去続き
 動詞の過去形、L分詞と呼ばれることもある形の作り方。原則として原形の末尾の「t」を「l」に変えれば出来上がりなのだが、例外的なものも多いので頑張って覚えるしかない。それから過去形を実際の文の中で使うためには、主語に合わせて「být」動詞の現在変化と組み合わせ、語尾をつける必要がある。語尾は名詞の硬変化の語尾と共通すると覚えておくと楽である。
 仮定法などの過去形を使った表現については、別途応用編に掲げることにする。


Bチェコ語の動詞6命令
 命令形の作り方については、人称変化の三人称複数の形から作ると説明されることが多く、それはその通りなのだけど、例外を除けば一人称単数の形から作ると考えてもいいのである。命令形は二人称単数が語尾なしで、一人称複数と二人称複数は、それぞれ「me」と「te」という語尾をつける。


C命令と禁止の話
 命令形に否定の「ne」をつけると、否定の命令、つまり禁止を表す形ができるわけだが、完了態の動詞を使うか、不完了態を使うかで意味が微妙に違ってしまう。それで、一般的には肯定の命令は完了態を使い、否定の禁止には不完了態を使う。ただし、状況によっては敢えて逆にする必要がある場合もあるのだが、その中にはどう考えても納得がいかないものもある。


D困ったチェコ語
 チェコ語の動詞のわかりにくさは完了態と不完了態の区別だけではない。移動を表す動詞の場合に、自分の足で歩いて移動するのと、車などの交通機関を利用する場合では、それぞれ別の動詞を使わなければならないものがある。特によく使う「jít」と「jet」がある程区別して使えるようになるまで長い時間がかかった。今でも時々間違っていると思うけど。
 それから、不完了態の動詞の中には、一度の動作を表すものと、繰り返しの動作を表すものの区別があるものがある。日本語の「行く」と「通う」のようなものと思えば思えなくもないのだけど、走る、飛ぶなど今になってもどちらがどっちだかわかっていないものもある。接頭辞をつけると、微妙に形は変わるけど、一回の動詞が完了態となり、繰り返しのほうが不完了態になるというのも覚えておくといい。
 実は、これが最初に全面的に動詞について書いたものである。辛うじて基本の部分に引っかかっているかな。


 受身の作り方ぐらいから、中級編、もしくは応用編ということにしよう。受身からはほぼすべての動詞で形容詞も作れるし応用と呼ぶにふさわしかろう。
2020年12月12日23時。









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