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2016年03月17日

複数の迷宮(三月十四日)


 チェコ語も、ほかのインド・ヨーロッパ系の言語と同じで、単数と複数をしっかり区別する。人称代名詞でも、私と私たちは別だし、一般の名詞でも単数と複数はそれぞれ別の格変化をする。名詞の前につく形容詞なども単数と複数では違った格変化をする。そして主語が単数か複数かで動詞の活用形も変わる。単数複数の概念があいまいな日本語で生きてきた人間にとっては、その区別をしっかり意識できるようになるだけでも大変だった。
 それでも、双数とか両数とか言われる形のあるスロベニア語に比べれば、ましといえるかもしれない。双数というのは、私、私たち二人、私たち三人以上というように、単数と複数の間に出てくる、二人だけのときの特別な形を言い、動詞の活用形が、チェコ語の六つから三つ増えて九つあるということになるらしい。
 しかし、この双数は、チェコ語にもないわけではない。動詞の活用には影響しないが、人間の体に二つあるもの、つまり目、耳、手、足の格変化に、両目、両手という場合の、「二つ」の特別な形があるのである。ただし、たとえば同じ「oko(=目)」という言葉を使っても、人間の目を指さない場合には、二つでも普通の複数形を使うというからややこしい。しかも、この双数の七格の語尾「-ma」が、口語的な表現では、複数七格の語尾「-mi」や「-y」の代わりに使われるようになっているので、時々どちらが正しいのかわからなくなる。

 そして、更に厄介なのが、数詞が加わった場合である。たとえば五人の男の人がいて、それを数を示さないで、「男たちがいる」と言えば、名詞は男の複数一格、動詞は三人称複数の形を使うことになる。これはいい。しかし、「五人の男がいる」と言おうとすると、名詞は男の複数二格、動詞は三人称単数の形を使わなければならないのだ。そして過去形にすると、動詞は中性の単数の過去形を使うことになる。
 チェコ語では、数詞がついた名詞は、一の場合はもちろん単数、二から四までは複数の扱いになり、性は名詞の本来の性で使う。しかし数が五以上の場合、それから「たくさん」という意味の言葉が付く場合には、名詞は複数二格となり、単数、名詞の本来の性が男性でも女性でも、中性扱いとなる。「五人の男がいる」と名詞の前に数詞が出てくる場合だけでなく、「男が五人いる」と後から数が出てくる場合にも、名詞を複数二格で使わなければならないので、数を使う場合には、事前に決めておかなければならないのである。
 この問題を解決するために、いや頭に叩き込むために、一時期は日本語で話すときでも、「一コルナ」「二コルニ」「三コルニ」「四コルニ」「五コルン」「六コルン」……と、チェコでの形に合わせて使っていた。日本語でチェコ語のまま使える名詞としては通貨ぐらいしかなかったので、あまり練習にはならなかったのだけど。
 この五以上が、複数二格で中性単数の扱いになるというのを覚えても、それで終わりではない。一格、二格、四格で使う場合には、名詞は複数二格でいいのだが、それ以外は複数の本来の格で使わなければいけない。これには苦しめられた。いや、今でも苦しめられている。五以上は複数二格という意識が強すぎて、数詞の格変化はできても、名詞を正しい格で使えないことが多いのだ。これは、いつまでたっても完璧にはできるようにならない予感もある。諦めたらそれでおしまいなのだけど。

 他にも、単数と複数で性が変わる名詞「dítě(=子供)」や、単数が存在せずに複数でしか使わない名詞「toalety(=トイレ)」などもあって、複数には悩まされ続けているのである。複数の各変化は、単数ほど書き込んでいないので、覚えきれていないというのも、原因の一つではあると思うのだけど。
 これからも、名詞の複数は間違えながら使っていくことになるのだろう。あーあ。
3月15日10時。



 このよた記事よりは、この本の方が役に立つと思う。3月16日追記。

チェコ語の隙間 [ 黒田竜之助 ]


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