2018年12月25日
数詞の格変化3と4(十二月廿日)
次は順番通りに3である。3以上は1格から7格まで三性共通になるのがありがたい。また2と違って、形容詞や代名詞などの活用語尾との類似性も高く覚えやすいという利点もある。
1 tři
2 tří
3 třem
4 tři
5 tři
6 třech
7 třemi
1格が「i」で終わるというのが問題といえば問題なのだけど、それを除けば、難しい語尾は2格の「í」ぐらいしかない。ついつい1にならって「třech」にしてしまうそうになる。3格、6格、7格の語尾は、1の複数形の語尾と同じである。「ě」が「e」になっているのは「r」の後には「ě」が使えないからに過ぎない。さすがのチェコ語も1、2を経て3ぐらいまで来ると難しさを維持しきれなくなっていると考えていいのかな。5以上になるとさらに覚えるのが楽になるわけだし。
この3も、2と同様に、種類を表す形、組を表す形があって、2の場合と同じ使い方、格変化をする。その「trojí(三種類の)」「troje(三組の)」よりも、個数を表すのには「třikrát」を使った方が楽なのも同じ。また、形容詞の「trojitý(三重の)」もある。ただし陸上の三段跳びは「trojitý skok」ではなく、一単語にして「trojskok」という。「trojitý skok」はフィギュアスケートの三回転ジャンプかな。普通は「skok」のところに、「アクセル」とか「リッツベルグル」とかジャンプの名前が入るけど。
ということで4に行こう。3と同じで「i」でおわるから、格変化もまったく同じと言いたいところだけど、そうはいかないのがチェコ語である。
1 čtyři
2 čtyř
3 čtyřem
4 čtyři
5 čtyři
6 čtyřech
7 čtyřmi
2格で語尾の母音が消え、7格で母音なしで「mi」をつけるのが、一番気をつけるべきところだろうか。3に引きずられて「čtyří」「čtyřemi」としてしまわないように注意しなければならない。
また、種類、組を表す数詞があるのも同じだが、形が2、3とは異なる。それぞれ「čtverý」「čtvery」となり、形容詞の硬変化と同じ格変化をする。種類、組を表す数詞が形容詞の硬変化に準じた格変化をするのは、5以降と共通している。「四重の」を意味する形容詞も、2、3とは形が微妙に変わって、「čtverný」となる。
2から4の数詞に関しては、後に来る名詞は複数で、数詞と名詞の性と格は常に一致する。また2から4の数詞の付いた名詞が文の主語(1格)になっている場合には、動詞は複数形になる。つまりこの三つの数字はどんなときでも複数扱いになるのである。これは5以降の数詞とは扱いが違う部分で、当然だと考えられているのか、チェコ語の教科書ではあまり強調されないが、単複の区別に弱い日本人にはきっちり説明しておいて欲しいと思うところである。
例を挙げておくと、
・Dva Japonci byli v této hospodě.
飲み屋に二人の日本人がいました。
・Jel jsem do Prahy s třemi kamarádkami
三人の友達と一緒にプラハに行きました。
・Studoval jsem na čtyřech univerzitách.
4つの大学で勉強しました。
5以上の場合との比較はまた次回。
2018年12月21日20時30分。
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